数時間にも及ぶバス移動を経て臨海学校の目的地へ到着し、私はバスから下車した後 快晴の蒼穹と蒼い海原を眼下に見据え少しのびをして深呼吸する
仄かに香る潮の匂いと日差しを感じつつ旅館前に整列している列に加わり暫く待つと
「総員傾注、本日より3泊4日の臨海学校が始まる。初日の今日は夕方まで自由時間になっているが明日、明後日と各種実機演習やテストがあるのでハシャギ過ぎて怪我などしない様にしろ、節度さえ守れば存分に楽しんで貰って構わない。それでは8組から荷物を持って旅館へ入り各々の部屋へ行け、従業員の方々への挨拶も忘れるない様に」
姉さんが拡声器を使い整列した私達の前に立ち説明をして指示を出すと旅館の入り口に1番近い8組から旅館に入っていく
流石に1学年丸々240名超が一気に旅館に入れないからこればかりは準備にでないと物理的に無理があるから仕方ないけど、まだ7月になったばかりとはいえ快晴で日差しが強くて日焼けしそうで怖い
別に焼けるのが嫌ではないけど、ヒリヒリするのが嫌なんだよね、これなら横着せずに鈴に言われた通り先に日焼け止めを塗っとけば良かったかも知れない
と少し後悔していると私達1組の番になり荷物を持って旅館へ入る、中は如何にも旅館といった趣きで少し感動しつつポケットからシオリを取り出して簡易マップを確認して割り振られた部屋へ向かう
「えーっと・・・突き当たりを右、2個先の角を左? 」
パタパタとスリッパを鳴らしながら割り振られた部屋へと向かいつつ廊下から見える日本庭園の様な中庭を見て凄いなぁと感じる
そんなこんなそこそこ時間をかけて部屋に到着し中へ入ると、箒と のほほんさん、有志メンバーの
今回の臨海学校の部屋の割り振りはクラスごとの割り振りになっているので有志メンバーの残り2人、
それに最近治ってきているとはいえ私は軽く人見知りをするから、この割り振りには感謝しかない。ありがとう姉さん
「おりむー、海行こー」
「そうだね、行こう」
にこにこにー と満面の笑みを浮かべて言う のほほんさんに癒されつつ返事をして海水浴用の更衣室へ移動して水着へと換装する、その最中 私より少し背の低い のほほんさん の胸部装甲の強さを目の当たりにして少しショックを受けたが、無かった事にしておこうと思う
とりあえず、のほほんさん に日焼け止めを塗るのを手伝って貰ったり、のほほんさん に日焼け止めを塗ったり、私とのほほんさん 以上に露出が高い箒に日焼け止めを塗ったりしてから夏の日差しが流石砂浜へと出る
ちなみに のほほんさん は白のビキニに上にクズリの着ぐるみの様な水着を着ていて、やはり可愛い
砂浜に出ると既に同級生が降りてきていて、様々な事をしている
日焼けの為にサンオイルを塗っていたり、ビーチバレーをしていたり、砂で謎のオブジェを作っていたり、クレー射撃していたり、岩場の方で釣りをしていたり、縦 鈴3人分、横 2人分ぐらいの大きさのメカ人参が砂浜に突き刺さっていたり様々だ
「・・・人参? 」
一瞬スルーしそうになったが、明らかに砂浜にあったらおかしい物を見つけてしまい二度見してから隣に立っている箒を見ると、あからさまに渋い表情をしていたので、私と同じ考えに至った様なので
「箒、アレ」
「知らん、私は何も見ていない、お前も何も見ていない、いいな? 私達は何も見ていない」
と私の言葉を飲み込む勢いで少し早口に箒は言い、あからさまなはメカ人参を視界に入れない様にしてクラスメイト達の方へ歩いてゆく
うん、気持ちは分かるよ箒、でも遅かれ早かれ
「おーい、おりむ〜ビーチバレーしよー」
「今行くよ」
のほほんさんに呼ばれたので一旦考えるのは辞めにして今は海を楽しむ事にしよう、束さんの行動予想なんて私には無理だしね?
「待ってたわよ一夏、あんたもこっちに入りなさい? 幼馴染の連携を見せてやりましょう? 」
ビーチバレーのコートにたどり着くとボールを持った鈴が、やる気満々で言ってくる
「私と箒、鈴のチームで良いのかな? まぁこの3人なら連携できるかな」
なんだかんだで鈴と箒は一緒にいる事も多いし仲もいいから多分大丈夫だろう、多分
「チームは大丈夫ね、サーブ権はジャンケンで決めましょうか・・・袖捲りなさいよ、何出してるか分かんないわ」
サーブ権をかけて鈴が のほほんさんとジャンケンをするが、のほほんさんの萌え袖が原因で鈴がツッコミを入れ、軽い笑いが起こる
これぐらい緩いぐらいが丁度良いのかも知れない、せっかくの海だし満喫しなければ勿体ない
明日からは、また少し忙しくなってしまうし羽を伸ばすのは今しかないしね?
お待たせいたしました