一夏ちゃんは戦わない   作:銭湯妖精 島風

90 / 112
薫君視点




ゲット・レディ

 

 

臨海学校の目的の一つである専用機の新装備テストの為に、非限定空間専用バックパックを打鉄改に装備して空へ飛び立って数分、この装備の感想は『扱い辛い』と言うのが本音だ

 

あと、とりあえず作りたかったから作ってみました感もあるし、そもそも八龍に関しては倉持技研製で一夏さんの調整もまだ入ってないから仕方ないのかも知れない

 

 

「少し複雑な表情をしているね? 薫」

 

「まぁね、この装備と俺の適性が合致してないからさ? 」

 

 

安全距離を保ちながら俺の横を飛ぶシャルが気になったのか、そんな事を尋ねてきたので素直に答えると俺の戦闘スタイルや適性を良く知っているシャルは苦笑する

 

 

「そろそろ折り返し地点に差し掛かる・・・ん? 」

 

 

「IS反応? 物凄く速い・・・この海域はIS学園が使用するから海上封鎖をしている筈なんだけど・・・」

 

 

視界の端に映るミニマップを確認しながら呟くと、急にマップにIS反応が表情されシャルが疑問を口にする

 

そう、シャルが言う通り、この海域はIS学園が使用する為に海上封鎖をしている、だから本来なら所属不明のISが此処にいる筈は無いのだ

 

と、するならば・・・

 

 

「噂は本当だったか、ISを強奪した逃走犯に遭遇したか、ダブルブッキングしてしまったか、のどれかかな? 」

 

「僕としては例の噂が本当だった、であって欲しいなぁ」

 

 

俺の呟きにシャルは肩を竦めて答え、俺もそれに同意する。それが1番問題が無いしね?

 

 

「八月一日、デュノア、双方聴こえているな? これより非限定空間における戦闘実修を開始する。目標は前方より接近中のシルバリオ・ゴスペル、アメリカの国家代表だ、胸を借りてこい」

 

「「はい」」

 

どうしたものかと、悩んでいると織斑先生から通信が入り、指示を受けて返事をしつつ今は見えない対戦相手のいる真正面を見据え考える

 

どう考えても八龍を装備した打鉄改は目立つ、なら俺が囮をしても良いかな? と先手を打つ方法を模索していると

 

「フルアーマーであるリィンと重装備の打鉄改じゃ、どう足掻いても直ぐに見つかる、だったら優位な位置を模索するべきだけど島もない空じゃ隠れてる事も出来ないからね、正面から最大火力を浴びせるしか無いんじゃないかな? 」

 

とシャルは覚悟を決めた表情で俺に言ってきたので俺は強く頷く、やるしかない

 

 

「もうすぐ見えて来る筈だよ薫、視認したら直ぐに牽制射を開始して? 」

 

「了解」

 

 

地平線の向こうに見える対象へ当てられる自信は無いけど、牽制射だから当たればラッキーぐらいに思っておこう、そう決めツリフネソウをマウントラックから取り出して構え地平線から現れるであろうシルバリオ・ゴスペルを探す

 

 

「居ない? おかしいな・・・IS反応は間違いなく有るのに」

 

 

マップに表示されたシルバリオ・ゴスペルの反応を見る限りツリフネソウを構えた時には視認出来ていないとおかしいのだが、シルバリオ・ゴスペルの姿を捉える事が出来ていない事に疑問と焦りを抱く、なぜなら今この瞬間にもシルバリオ・ゴスペルは俺達に接近し続けているからだ

 

 

「薫、海の中だ。撃って! 」

 

「了解!! 」

 

思案顔をしていたシャルが答えに至り右肩に装備されたビームキャノンを撃ちながら俺へ指示を出して来たので素直に従いシルバリオ・ゴスペルが居るであろう地点にツリフネソウを撃ち込む

 

すると派手に水柱が上がり、白い天使の様なフォルムのISが海中から現れて光弾を放ってくる

 

「撃ってきたね」

 

「そうだね、まぁ此処からが本番かな? 」

 

まだ少し距離があるため、少し余裕を持って光弾を避けながら次の手を考える

 

 

何せ相手は国家代表、間違いなく織斑先生並みに強いのだから

 

 

「シルバリオ・ゴスペル、和名は銀の福音。アメリカ・イスラエル共同開発の高機動射撃型IS、か」

 

背部アンロックユニットがマルチスラスターと射撃を行う特殊武装、銀の鐘(シルバーベル)と呼ばれるウィングスラスターで、両手足にはマルチスラスターと追加ブースターが設置されている

 

武装自体はシルバーベルだけの様だけど、問題は加速力が俺達と同等で旋回能力がかなり高い事だ

 

あと被弾面積も俺に比べてかなり少ない

 

 

とりあえず牽制射をしながら考えるが、全く良い案が思いつかない、困った

 

 

「薫、左右から攻めるよ、合わせて」

 

「OK、任せる」

 

シャルに何か考えがある様なのでアレコレ考えるのを止めてシャルの指示に従う

 

光弾をギリギリ躱しながらツリフネソウを撃ち続ける、しかし当たらない

 

 

数の理はこちらに有るのだけど、流石は国家代表だ隙が全くない

 

 

それにシルバーベルの連射速度も尋常じゃないから気を張り詰め続けないと、直ぐに落とされてしまいそうだ

 

 

俺の場合、八龍のプロペラントタンク剥き出しだから当たれば引火誘爆必至な訳で、そんな事が起これば1発で撃墜は必然、正直怖すぎる

 

 

「薫!」

 

「了解!」

 

シャルの呼び掛けに応じて、俺達は全武装フルバーストをする。これで少しはダメージを受けて欲しいと思った瞬間、俺は激しい閃光に包まれた

 

 

 

 






お待たせいたしました


実はもう終盤に差し掛かっていまして、あと何話かで本編が終わる予定です


本編終了後にオマケを何話か書く予定ですので、今年中に完結するかも知れません

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。