一夏ちゃんは戦わない   作:銭湯妖精 島風

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帰投

 

 

ドクターの言葉に少しヒヤッとさせられた後、ナターシャさんが戻ってくるまでドクターと会話しているとジャージ姿のナターシャさんが医務室に戻ってきて

 

 

「検査は終わっているようね? 八月一日君、まだ君の専用機は飛べる状態では無いはずだから、此方で送る事になったわ。ヘリの準備も出来てるみたいだからついてきて? 」

 

「分かりました」

 

ナターシャさんの言葉に返事をしてからドクターにお礼を言い、回収船から医務室へ移動した時みたいに出来るだけナターシャさんの背中だけ見て彼女について行き、甲板に出ると そこでも色々な人が忙しそうに行き来している

 

 

「おーい、こっちだ」

 

声のした方を見るとイーリスさんがヘリの横で軽く手を振っていて、ナターシャさんはイーリスさんは迷う事なく其方へ向かい

 

 

「あとはまかせるわね? 」

 

「おう、任せとけ」

 

2人は長い付き合いなのか、それだけの言葉で意思疎通をしてナターシャさんが俺の方を向き

 

「八月一日君、私は検査を受けなきゃいけないから此処まで、あとはイーリスと交代ね。また機会が有れば模擬戦しましょう? 君はなかなかに有望だから成長を期待しているわ」

 

「ありがとうございましたナターシャさん、その時はまた胸をお借りします」

 

ナターシャさんに軽く頭を下げてお礼を言うと

 

「行くぞ八月一日、初代と妹が心配してっぞ? 」

 

「はい、今行きます」

 

ナターシャさんに、もう一度軽くお礼を言ってからヘリに乗りこむと、イーリスさんも乗り込み俺の正面の座席に座り

 

 

「シートベルトは、ちゃんとしろよ? 面倒だが規則だ」

 

そう言いながらイーリスさんは、本当に面倒くさそうにシートベルトをガチャガチャ鳴らしながらロックする、俺も言われた通りにシートベルトをすると、それを確認したイーリスさんが

 

「よし、回せ」

 

とヘリ操縦士に指示を出し、ヘリのエンジンが掛かりプロペラが回り始めバラバラと音を立てて飛ぶ

 

 

んーこう言ってはアレだけど、ヘリって結構煩いな、うん

 

 

そんなこんなイーリスさんに、軽く勧誘されつつ雑談をしていると

 

「お? もうすぐ着くってよ、機会があれば私とも模擬戦しようぜ? 」

 

「はい、その時は是非お願いします」

 

ニッと笑むイーリスさんに返答すると、余計上機嫌になり再び勧誘されたが丁重お断りをして着陸したヘリから降りイーリスさんとヘリ操縦士にお礼を言いヘリから離れて離陸するヘリを見送り、織斑先生の所へ向かう事にした

 

 

「多分、旅館の中・・・かな? 」

 

そういえば今、何時なんだろう? とか考えつつ玄関から旅館へ入りエントランスに差し掛かり

 

「戻ったか八月一日」

 

 

模擬戦前に見た時と同じ教員用のジャージを着た織斑先生がソファーから立ち上がって此方へ歩み寄りながら言う

 

 

「はい、今戻りました。あ、コレ診断書です」

 

「律儀な奴らだな、まぁ気持ちは分からんでも無いが」

 

診断書を渡すと織斑先生は軽く肩を竦めって呆れた様な表情をして言い

 

 

「今日の実習課程は終わっている、打鉄改も直ぐには実習出来る状態では無いだろう? メンテナンスを受けさせておけ、織斑は束と共にいる。場所は今転送した場所だ」

 

と織斑先生はなんか早口気味に説明し打鉄改宛にタブレットPCからマップを転送してくる、その様子に少し違和感を言うか疑問を感じたが、特別触れない方が良さそうなので触れない事に決め、返事をしてマップを頼りに目的地を目指す

 

 

歩く事、5分程度で目的地に辿り着き、篠ノ之博士が居るのは見えたが一夏さんの姿が見えず、首を傾げていると

 

「おや? 八月一日君じゃぁないか、お帰り〜」

 

「ただいま、です」

 

年齢不相応な少女の様な笑顔で、俺におかえりを言う篠ノ之博士に返答をすると

 

「いーちゃん なら旅館だよ? 箒ちゃんと鈴ちゃんに連れて行って貰ったんだ、そうでもしないと私を手伝おうとするからね」

 

「なるほど」

 

篠ノ之博士の言葉に納得し、頷くと

 

 

「打鉄改のメンテナンスなら私がやってあげるよ、最終調整は流石に いーちゃんにして貰うけど、大まかな所は、ね? 」

 

 

「分かりました、よろしくお願いします」

 

 

ISの産みの親と その直弟子以上に信用出来る整備士は居ないだろうと思い待機状態の打鉄改を篠ノ之博士へ渡しす

 

 

「とりあえず夕食までに私の方のメンテは終わらせて いーちゃんに渡しとくね? 君も疲れただろうし、少し休みなよ」

 

 

「ありがとうございます、失礼します」

 

 

篠ノ之博士に軽く頭を下げて旅館へ戻る

 

さて、一夏さんは何処かな? 逢いたい気持ちはあるが、緊張の糸が切れたのか、途端に睡魔が俺を襲い始める

 

 

「せめて部屋までは我慢しなきゃ・・・」

 

睡魔により軽くフラつきながら何とか部屋へ戻るとシャルルの姿は無かったのだが、もう限界だった俺に気にする余裕は無く、布団も敷かずに座布団を枕にして横になる

 

 

今日の模擬戦は、かなり勉強になったな・・・とか鈍い頭で考えている内に睡魔に負けてしまい、シャルルが夕食の時間になったら起こしてくれるのを期待して夢に落ちてゆく

 

 

また陽炎が夢に出てくるかな?

 

 

 






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