一夏ちゃんは戦わない   作:銭湯妖精 島風

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ストレス発散前線 2

 

 

太陽光が燦々と輝く青空を見上げながら思う、リベンジ出来なかったなぁ〜 と

 

 

うん、普通に格好つける暇も無くヒットしてしまって結局スナイパーの居場所も見付けられなかった

 

 

ヒットした後、少し落ち込みつつ本陣に戻った所で制限時間が来てゲームが終わり、フラッグが取られなかったので、残機数で勝敗を決する事になり俺達のチームは残機数で負けてしまった、なので今はセーフティエリアのベンチに座り1人でボンヤリしていた所だ

 

 

「・・・・腕が良かったなぁ、向こうのスナイパーさん」

 

 

「ふふ、ありがとうございます」

 

 

セーフティエリアなので俺1人しか居ないわけではないが、独り言を呟いた瞬間に声が聞こえてビックリして声の方を見ると、ガチ装備にスナイパー用のマントみたいなヤツを身に付けスナイパーライフルを肩に掛けているオルコットがニコニコして立っていた

 

 

「なんかクラスメイトによく会う日だなぁ、オルコットも参加してたんだ」

 

 

「えぇ、ラウラさんに是非と誘われましたわ。シューティングマスクで顔が隠れていても迅速なクリアリング、牽制射、身のこなしで直ぐに貴方と分かりました、なので遠慮せずに取らせていただきました」

 

 

俺の言葉に答え、オルコットはさっきのゲームに参加していて俺を取ったと言ってくる

 

「え? もしかして二回とも? 」

 

「はい、二回とも、ですわ」

 

 

オルコットはニッコニコして楽しそうに質問に答える、なんか執念をも感じるが多分気のせいだと思う、思いたい

 

 

とか思いつつ、やっぱり代表候補ってすげぇなー と思う

 

 

オルコットの適性が中〜遠距離戦だから彼女とスナイパーライフルの相性は良かったのだろう、チョロっと見た感じ消音器(サイレンサー)を付けてあってただでさえ長いスナイパーライフル(L96A1)がさらに長くなっている

 

 

あれ? L96A1ってサイレンサー付けるためのネジ切り有ったっけ? とか考えていると

 

「次のゲームは同じチームで出ませんか? もちろん一夏さんも一緒に」

 

「俺は構わないけど、一夏さんにも聞いてみないと、ね? 」

 

 

オルコットの提案に肯定しつつ、一夏さんの意思確認をしてからじゃないとなぁと思い言う

 

まぁ一夏さんはオルコットとも仲が良いから断りはしないと思うけど、ね?

 

 

「あれ? セシリアも参加してたんだね? 」

 

「はい、ラウラさんに誘われて」

 

 

何箇所か有るフィールドへの出入り口から一夏さんが現れ、オルコットが居る事に気付き、一夏さんは俺と同じ様な質問をしてオルコットは答え微笑む

 

 

「そうなんだ、ラウラ達は まだゲーム中みたいだよ」

 

「その様ですわね、アチラはイロモノ系の方が多い様ですし、ゲームの内容もイロモノなのでしょうか? 」

 

 

相変わらず仲の良い2人の会話を聴きながら思う、確かにイロモノ系の人が多かったなぁ

 

某軍艦をコレクションするゲームの美少女キャラクターのコスプレをしてる男性陣が大量にいた、まぁ他の作品のキャラクターの人も大量にいたけどね? なんかクラシカルメイドの人も居たし

 

いや、別に否定はしないよ? コスプレも個人の趣味嗜好で自由だしね? でもサバゲーをやるには薄着な様な気もするんだ、うん

 

 

そういやボーデヴィッヒさんは、何のコスプレって言ってたっけ? えーっと確か銃の名前って言ってたな・・・ドイツの銃メーカーで・・・あ、そうG11だ、一部界隈では熱狂的なファンがいる銃らしいけど、よく分からないな

 

 

あと確かシャルがHK416だったかな? フランス軍で使われてるとか何とか

 

 

二人共よく似合ってたなぁ、とくにシャルは女の子にしか見えなかったし、嫌がりそうなイメージだったけど、慣れた様子で女装してたなぁシャル

 

 

とか色々考えいると

 

「薫君、薫君? 」

 

一夏さんに名前を呼ばれたので彼女の方を向き

 

「何かな? 一夏さん」

 

「次のゲーム、受付始まったよ? 行こう? 」

 

 

一夏さんは ニコッと笑み言う、俺は それに頷いて消費してしまったマガジンと予備のマガジンを入れ替えフィールドに持ち込む荷物を持って一夏さんと共に移動を始める

 

 

「今回は制限時間15分の無制限復活戦か、被キルカウントが多い方が負け、と」

 

 

至極分かりやすいルールだ、制限時間内で相手チームを多くキルすれば良いだけだ、もちろんスポーツマンシップに乗っ取りモラルとマナーを守るのが前提だけどね?

 

 

「あれ? そういえば、弾は? 」

 

前のゲーム中に分かれて以来ゲームが終わっても現れていない弾の存在を思い出し一夏さんに尋ねると

 

「弾? 弾なら虚さんが参加してるの見つけて虚さんの所に行ったよ? 」

 

「・・・虚先輩まで居るとは」

 

 

大規模イベントと言うに値する大規模イベントなんだなぁと納得し、弾の恋の行方が良い方向に向かっていく事を祈る

 

「いやぁ今日は蘭が生徒会の用事と被って不参加で良かった、参加してたら あの娘は何をするか分からないから」

 

 

と一夏さんは苦笑しながら言う、その様子を見て あぁ蘭ちゃんって昔からブラコンを拗らせてたんだなぁ と思い、ウチの弟が拗らせてなくて良かったと感じる

 

 

うん、妹ならまだしも、弟は流石に無い、うん、ない

 

 

 






随分と久しぶりにセシリアを出しましたw



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