戦姫絶唱シンフォギアBR   作:十露盤

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少し間が空いてしまいました。
テスト期間故、小説を書いている暇がなかったのです。

戦姫絶唱シンフォギアBR 第4話。
始まります。


Act4:魔剣の少女

『翼! 奏!』

「どうしたおっさん!」

『お前たちの近くで、ノイズの反応が見つかった! それと……あの時のアウフヴァッヘン波形も検出されている!』

「おい、それってあの村の……」

「行きましょう、奏……ノイズを倒して、可能なら聖遺物の保有者も拘束する」

 

 

── Croitzal ronzell gungnir zizzl

── Imyuteus amenohabakiri tron

 

─────────────────

 

私がこれを使うのは2度目だった。

1度目は、あの村を出ていった日。私の過去と決別した日。

 

…………喪ったものは、とてもとても大きくて、私とシエスタの人達じゃ、どうしても埋めることが出来なくて。

 

だから、ノイズ(こいつら)が出てきたのは好都合だった。

 

 

「……遠慮なく、殺せるから」

 

脚の装甲が展開し、あの日と同じように小剣ユニットが浮かぶ。

 

私はそれを……()()()()()()

 

《Break/Down》

 

紅い軌跡を遺しながら舞う小剣に貫かれ、蛍光色の雑音は散っていく。

 

「……ふふっ」

 

いつの間にか私の口の端はつり上がっていた。

今まで忘れていた、『楽しい』ことを見つけたような感覚だ。

 

「……まだ群れは残ってる。アレも……」

 

狙いを定め、小剣を構えるが……

そのまま剣を放つことは無かった。

 

《千ノ落涙》

 

剣の雨、と形容するしかない攻撃。

無論、自分の剣では無い。

 

 

「そこまでだぜ、嬢ちゃん」

「後ろ……?」

 

手早く小剣で文字を刻み、発火させる。

 

《Runic/Flame》

 

「熱ッ……」

「次は貴女?」

「調子に乗んな!」

 

《LAST∞METEOR》

 

槍から生まれた竜巻で、自分にまとわりつく炎を払い、攻撃に転じる。

 

「……ッ」

「さっきまでの威勢はどうした?」

「威勢?」

「あたしに炎を浴びせた時のさ。お前、あたしに憎悪みたいなのをぶつけてた……違うか?」

「違う。何となく分かったの。貴女が後ろから来る、ってね」

「そうか、よッ!」

 

当身だった。

槍ではなく、自分の力を全て使った当身。

 

「翼!」

「任せて!」

 

《蒼ノ一閃》

 

蒼い斬撃。

阿吽の呼吸で放たれたソレは、私の身体を……

 

────────────────

 

 

「や、やったのか?」

「……いいえ、まだ」

 

目の部分が紅く染まった黒い仮面。

僅かに罅が入り、口元は既に見えている。

 

「……貴女達も、私と同じなの?」

「どういうことだ?」

 

少女は口をつり上げて、自分達の話さなかったワードを口に出す。

 

「……()()()()()()っていうんだ、この……力は」

「貴様、何故その名を!」

「貴女から()()()()んだよ? 勿論、ついさっき」

 

クルクルと手で小剣を弄び、少女自分の脚に装着されたアーマーに収納する。

 

「もうノイズは居ない。私も貴女達に用は無いの。だから……逃げさせて貰うわ」

「そうはいかないな、あたしらだってアンタを連れてかなきゃいけない理由がある……」

「ふぅん……まあ、私には関係ないかな」

 

少女が空中に文字を刻む。それは今では使われない文字の1つ。

北欧の魔術が1つ。

 

「……バイバイ」

《Runic/Blast》

 

文字を刻み終えると、周りの砕けた道路が爆ぜる。

 

「待てッ!」

『止まれ奏くんッ! ソレは躱してくれ!』

「なんで止めるんだおっさん!」

「奏、貴女を失う訳にはいかないの。私にとっても、二課にとってもね」

「……クソッ」

 

奏は、近くの壁に拳を打ち付けた。

 

 

────────────────

 

 

その頃、カフェ・シエスタでは小休憩が行われており、新は自室に篭って1つの調査をしていた。

 

「……『月浦村の惨殺事件』……か」

 

きっかけは、彼の友人の知り合いがこの事件の被害者となったからである。

 

彼が言うには……

 

「スッパリ首が切断されてて、かつ凶器は見つかってない。他の被害者は、首だけじゃなく腕だったり、足だったり……色んな所が断ち切られていた……か」

 

パソコンを閉じて、彼の部屋のコルクボードに貼られた独自の調査票に、新たな写真を貼り付ける。

 

その写真は──────

 

正しく、『櫛原唱子』のものだった。




如何でしたでしょうか?

もし感想が来るならば……
私のモチベーションがぐーんと上がります(ポケモン並感)
それでは、また次回

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