ストライクウィッチーズ~約束の空~   作:カメクリオ

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なんとか501の日に第51輪が間に合いました…数字に運命を感じたので今日までになんとか完成させようと頑張ってみました。


※今回若干キャラ崩壊気味、というより発進しますの時空に飲み込まれたキャラがいるかもしれません。


第五十一輪 服部レポート 後編

「なんでクロステルマンさん、じゃなかった。ペリーヌはあんなに言ってきたんですかね。俺が坂本姐さんのことを姐さんって呼ぶのに」

 

「あれはあんまり気にしないでいいぞ。そのなんていうかペリーヌは前からあんな感じだ」

 

先ほどの坂本姐さんの話になってからのペリーヌの態度の変化が妙に気になりながらも俺と先輩は別の場所を目指していた。

今度向かう場所は格納庫。ミーナ中佐の空間把握によるとそこにはイェーガーさんとルッキーニさんがいるみたいだけど、先輩には何か不安に思うようなことがあるみたいだった。

 

「あの二人が格納庫でこの時間、この暑さってなるとなんか嫌な予感するな」

 

「嫌な予感?どうしてですか?」

 

「いや、少しな」

 

そんなことを言い合っている内に格納庫が見えた。

俺はすぐさま入ろうとするがそんな俺を先輩は手で止まるように合図した。

 

「ちょっと止まってな一応念のため確認する」

 

「は、はい」

 

入り口の壁に体をくっ付けて先輩は顔だけを出して格納庫の中を見る。

その様子がなんだか敵がいるか警戒しているように思えて俺としてはそんなことをしなければいけない理由がわからなかった。

そんな風に俺が疑問の目で見ていると先輩は顔を引っ込めるなり目を片手で覆って困ったように顔を上に上げた。

 

「やっぱりかー。まいったな」

 

「何がですか?」

 

「悪い服部、上着貸してくれるか?」

 

「上着ですか?いいですけど」

 

先輩は俺にそう言いながら自分の上着のジャケットを脱ぎだした。

一体先輩が中で何を見たのか俺にはさっぱりだけどとりあえず先輩と同じように自分の着ている上着を脱いで渡した。

「ありがとう」と言ってくれた先輩は俺から上着を取るとそれを肘にかけて別の手で指輪を出して指に付け、そして声を張って中に呼びかける。

 

「シャーリー聞こえるかー?」

 

「聞こえる。なーにー?どうしたー?」

 

先輩の声に対しての返事か格納庫の中から聞こえてくる。この声はイェーガーさんだ。

ミーナ中佐の空間把握の正確さがまた証明された。

 

「服部からシャーリーとルッキーニに話があるんだ。今いいかー?」

 

「話?いいよ。こっち来いよー」

 

「行くけどその前に上に何か羽織ってくれー。羽織る物ないなら今からそっちに渡すからさー」

 

「わかった。頼むー」

 

そんな言葉をイェーガーさんと掛け合って先輩はベルトの前に指輪を嵌めた手を出して魔法を唱える。

 

『コネクト、プリーズ!』

 

ベルトから音が鳴ると真横の空間に現れた緑色の魔法陣の中に先輩は自分の手と一緒に二つの上着を突っ込む。

この魔法はこの前の戦いで先輩が使ってた魔法陣の中から物を出したりしまったりできる魔法だったかな。

模擬戦の時も思ったけれどすごい便利な魔法だよな。俺も使えたらいいんだけど俺のベルトには先輩の指輪が入りそうな穴がないからきっと使えないんだろうな。

 

「いったかー?」

 

「来てるぞー」

 

「それ着終わったら教えてくれー」

 

今の会話からして先輩はイェーガーさんに上着を渡したのは間違いない。

でもなんでだ?なんでわざわざそんなことをしなくちゃいけないんだ?

 

「着終わったぞー」

 

「わかった今行くー…よし、大丈夫そうだな。待たせたな服部、でもなるべく顔から上見て話した方がいいぞ。っていうかそうしてくれ」

 

大丈夫ってなんだ?さっきまで危険な物があったってことなのか?

格納庫の中だし多少危ない物があっても不思議じゃないだろうけど。それに顔から上を見て話せっていうのもいまいちわからない。

などと思いながら先輩に続いて中に入ると先輩のジャケットを着たイェーガーさんがストライカーユニットの前にいた。

 

「悪いな服借りちゃて。後で洗ってちゃんと返すからさ」

 

「いや急に押しかける形で来たのはこっちだから」

 

「それで?話って?」

 

「実は今俺皆さんの魔法とかの話を聞いてましてそれでイェーガーさんとルッキーニさんからも話を聞ければと思って」

 

俺は言われた通りイェーガーさんの顔を、もっと言うなら目をじっくり見てお願いをする。

 

「なるほどなーそういうことか。よし、だったら遠慮なく聞いていいぞ。ほらこい」

 

「あ、でもいいんですか?今何かしてたんじゃないんですか?」

 

俺たちが来たのは突然で事前に連絡もしていなかった。だったらイェーガーさんはさっきまでずっと何かをしていて俺はそれを中断させてまで自分の都合を優先させてしまうことになる。

もしそうだとすれば俺は今回はやめて別の機会でも大丈夫だと伝えるつもりだったが、イェーガーさんの次の言葉によってそれは杞憂という奴に終わった。

 

「平気平気。肝心なところはほとんど終わってるから」

 

俺に話しかけながらイェーガーさんが手を置いたのはストライカーユニット。その周りの床には部品や工具が多くあった。

これはつまりイェーガーさんはさっきまでこの工具とかを使ってストライカーの整備してたのだろうか。

 

「ストライカーユニットの整備してたんですか?」

 

「整備ってよりかは改造だな。ほとんど毎日やってる」

 

「自分でできるなんてすごいですね。大変じゃないですか」

 

ストライカーユニットの整備っていうのは大抵整備を担当する兵士の人がやるはずなのに。イェーガーさんは自分でやるんだなぁ

 

「大変とは思わないかなちっとも。私は好きでやってるから」

 

「スピードが大好物だもんなシャーリーは」

 

「そりゃあもう大好物も大好物さ。音速を超えるのが私の夢だしな」

 

夢、夢か。最前線で戦い抜いて毎日大変な訓練をこなすだけでもしんどい話なのにこうしてストライカーに時間を割くなんて並大抵の苦労ではないはずだ。

でもそれを苦とも思わずにできるのはきっと

 

「イェーガーさんにとってその夢はそんだけ大事ってことですね。くぅー、かっこいいなー。夢のために一直線に進むって」

 

「二回目だな。その言葉言われるの」

 

「二回目?」

 

「ちょっと前にもさ、この話になった時同じようなことを言ってくれた奴がいるんだよ。今の服部の言葉でその時のこと思い出した」

 

「へぇ、誰なんですかその人?」

 

「さー誰だったっけなー」

 

なんだか明るい笑顔とは違った笑顔でシャーリーさんは俺とは違う方向を見た。

イェーガーさんと同じ方向に目を向けてみるとそこには腕を組んであらぬ方向に目が泳いでいるように見える先輩。

これは

 

「もしかして…先輩は知ってるんですかその人のこと!」

 

俺の言葉に先輩とイェーガーさんは物凄く大きく体を震わせた。

 

「お前マジか…ほぼ答えだったろ今」

 

「ははは!そっちいくかー。面白いな服部は」

 

先輩は信じられない物を見るかのような目で俺を見て、イェーガーさんは大きな声でとても楽しそうに笑っている。

今の俺の発言ってそんなに変だったのか?

 

「ところでルッキーニさんは?」

 

と、ここで俺はあることに気付いた。

そういえばシャーリーさんと一緒のはずのルッキーニさんの姿が見当たらない。

ルドガーの姿を探して俺が首を左右に動かしたその時だった

 

「いんまっさら気付いたかー!」

 

「ぎょああああああ!!?」

 

俺の背中に不意打ちのようにやって来た大きな声と衝撃、軽く柔らかな感触に俺は情けない悲鳴のような叫びを上げてしまった。

しかしそれでいながらも体は反射的に背中にある物を落としてはいけないと判断したのか俺の両手は自然と後ろにある物を支えた。

 

「ルッキーニさん!?上にいたんですか!」

 

「気付くの遅いよー驚かそうと思ってずっと待ってたのに」

 

俺におぶられる形となっていたのはルッキーニさんだった。

どこにいるのかと思っていたら上の鉄骨の上にいたのか。でも向こうがそのつもりだったとはいえ今の今まで気付かなかったなんて申し訳ないな。

 

「すみません。ルッキーニさん気付かなくて」

 

「いーよ。受け止めてくれたから許してあげる。後それとルッキーニでいいよ」

 

すぐに謝るとルッキーニさんは俺を許してくれる。『ぴょん』とか可愛らしい音が付きそうな軽い動作で背中から降りて両手を腰に当ててルッキーニさんは俺に言ってきた。

あれ?よく見てみたら俺の上着ルッキーニさん着てる。

 

「私のこと知りたいんでしょ?なんでも聞いて!」

 

「はい、もちろん!ではルッキーニさん、じゃなかったルッキーニから質問するな」

 

「どんとこーい」

 

俺が始めにまずルッキーニさん改めルッキーニから質問をしようと思った時

 

「騒がしいと思えばお前たちか。リベリアン、ルッキーニ」

 

「バルクホルンさんにハルトマンさん」

 

俺たちの入ってきた入口から新しい声がした。それはバルクホルンさんとハルトマンさんだ。

 

「ミーナから事情は聞いた。私も協力しよう…というかなんという恰好をしてるんだお前たちは」

 

「服部も案外真面目なんだね。でもほどほどにしときなー、あんまり真面目がすぎるとトゥルーデみたいになっちゃうよ」

 

バルクホルンさんにハルトマンさんがそう返した。

二人共カールスラントのエースで戦場では息の合った連携をすると坂本姐さんから聞いていたが、シャーリーさんやルッキーニさんみたいに性格の似た者同士じゃなく真逆の性格の二人であることはこの基地に来て初めて知った。

だから俺は想像とはだいぶ違う二人の会話に驚いてしまう。

 

「でも俺一日でも早く一人前になって皆さんの役に立てるようになりたいんです。じゃないと妹に合わせる顔がないですから」

 

「妹…?」

 

「服部にも妹がいるんだ」

 

「はい。妹も同じ訓練校の生徒でウィッチとして頑張ってるんです。俺がここでだらしなかったら妹にまで恥をかかせるかもしれません。もしそんなことになったら俺は妹に顔を合わせられません」

 

501の皆さんにもだが何よりも妹に恥ずかしい思いはさせられない。そんなことはないと思うが万が一、俺のせいで訓練校でいじめを受ける可能性があると思うと俺には尚更しっかりと一人前にならなきゃいけない責任と義務がある。

そんな俺の覚悟と思いが伝わったのかバルクホルンさんは俺の肩に手を置くと、別の手で握り拳を作って俺の前に出す。

 

「己のため、そして妹のためにか…素晴らしい、素晴らしい心意気だぞ服部軍曹。私はお前が気に入った」

 

「本当ですか?」

 

「戦いの動きは私がみっちり仕込んでやる。この前の訓練を見た限りではしっかりと時間と経験を積めば光る物を持っているはずだ…ただお前自身が強くなりたいという気持ちを持ち続けなければその時点で私は指導を放棄するぞ」

 

「はい!どんな訓練だって耐え抜いて全力でご期待に答えてみせます!」

 

「そうか、いい返事だ!」

 

「はい!」

 

バルクホルンさんが嬉しそうな理由はわからないがこんなに俺に親切にしてくれることは光栄だしたまらなかった。

なんてたってバルクホルンはカールスラントの大エースなんだから。

よーし、バルクホルンさんとの訓練も頑張るぞ!俺!

 

 

「トゥルーデが変になった…」

 

「シャーリー、なんでバルクホルンご機嫌なの?」

 

「仲間ができて嬉しいんだよ。なぁ?」

 

「俺に言われてもな…でもそうなんじゃないか?あんなに嬉しそうだし」

 

 

 

それからバルクホルンさんたち四人の魔法や好きなこととか食べ物とかを聞いた。

メモすることが多くて俺はシャーリーさんが用意してくれた木箱と机の上で必死に頭に入れた情報を紙とペンを使って文章に起こしている。

 

「後どこにいくんだ?それとももう終わり?」

 

「エイラとサーニャがまだだな。でもエイラはともかくサーニャはな」

 

「そっか、難しいよね」

 

俺の近くでシャーリーさんと先輩、ルッキーニさんが話している。

 

「私たちと違って夜の任務が多い上に本人の性格もあるからな。私もサーニャとは話せてないな」

 

「言われてみたら俺もサーニャとあまり話したことないな。二人きりの会話なんてそれこそ一回もないんじゃ…いや一回あったわ。とびきりのが」

 

聞く限りだとどうやらバルクホルンさんも先輩もリトヴャクさんと話す機会はないようだった。

でも一人だけ、ハルトマンさんだけは違ったみたいだ。

 

「私はあるよ。二人きりで何回もね」

 

「なに?」

 

「嘘じゃないよ。どうしても疑うってならサーニャに直接聞いて確かめてもらっていいよ」

 

「ハルトマンさん、今度リトヴャクさんと話す時があったら俺もそこにいていいですか?」

 

「ん、いいよー。サーニャも嫌じゃないだろうしね」

 

やった。他の皆さんとは話ができてるのにリトヴャクさんとだけ面と向かって話ができないなんて嫌な事態は回避された。ハルトマンさんにはとっても感謝したい。

 

「サーニャに関してはそれで良しとしてエイラにはこの後会いに行ったらどうだ?」

 

「サーニャと部屋で寝てるんじゃなかったか?」

 

バルクホルンさんが先輩と俺に向かって言った。

バルクホルンさんは返事をした先輩の顔を見て話を続ける。

 

「さっき廊下ですれ違った。たぶん一度目が覚めて寝付けずに歩いてるんだろう。それにエイラがいる時にサーニャがいるとそのちょっと、あれだろう」

 

「あれ?あれってなんです?」

 

「確かにそれもそうかー」

 

「したい話もできないかもだからねー。エイラにはサーニャとは別々の時に話すのがいいと思うよ」

 

バルクホルンさんの言う『あれ』の意味がわからず俺は首を傾げるが先輩やハルトマンさん、そしてイェーガーさんやルッキーニもその『あれ』というのがわかっているようだった。

皆さんの反応が俺は詳しく教えてもらおうと聞いてみたが『知らなくてもいいことだ』とバルクホルンさんに説明を拒否されてしまった。

 

 

 

「ハルトマンが言うには食堂に向かってたって言ってたが。あ、いたいた」

 

結局皆さんの言う『あれ』の意味がわからず聞けぬまま俺は先輩とユーティライネンさんに会うために食堂に足を運んだ。

食堂の席の一つにはハルトマンさんからの情報通りエイラさんがいてカップに入れた飲み物を飲んでいるところだった。

 

「エイラ、今時間いいか?」

 

「ん?どうかしたか?」

 

「服部が話を聞きたいんだって。教えてあげてくれないか?」

 

「話?」

 

先輩が俺に顔を向けてくる。自分の口から説明しろということだろう。

 

「これからの戦いのために皆さんのことをもっと知ろうと思って話を聞いて回ってるんです。ユーティライネンさんにも話いいですか?」

 

「あー坂本少佐の言ってたことか。まぁ別にいいよ。偶然こっちも時間の潰し方に困ってたし。付き合ってやる」

 

「ありがとうございます」

 

エイラさんにも許可を貰って安心した俺はエイラさんの向かいの席に座ってメモとペンを取り出して情報活動の体勢に入った。

先輩はというと俺とエイラさんから二つほど離れた席に座っていた。たぶん邪魔にならないように気を遣ってくれたんだ。

 

「それで何が知りたいんだ?」

 

「一番知っておきたいのはエイラさんの使う魔法ですかね。そこは絶対教えて欲しいです」

 

「未来予知だよ。敵の取る動きとか攻撃が手に取るようにわかるんだ。例えばネウロイのビームとかは撃たれる前に軌道が見えるからササッと避けてズバッと斬り込める」

 

「むっちゃ凄いじゃないですかそれ。それでシュシュッと撃ってパッてネウロイから離れられるわけですね」

 

「そうだよそれそれ、なんだよくわかってるじゃないか。ちょっとだけ見直したよ」

 

「なんで今ので通じ合えるんだ…」

 

敵が行動を始める前にその行動がわかるなんてもし自分がネウロイの立場に立ったら卑怯だとかズルいとか悪くて汚い言葉を言ってしまいそうなくらいユーティライネンさんの魔法は強力そうだ。

 

「エイラはシールド一回も使ったことないんだったよな」

 

「自慢じゃないけどその通りなんだな」

 

「そっか。攻撃が全部避けれるならシールド使う必要ないですもんね」

 

そういえば前に妹と501の皆さんの話で盛り上がった時に言っていた気がする。

501にはこれまで一度の被弾もなく、シールドも開いたことのないスーパーエースがいるって。

それはユーティライネンさんのことだったんだな。

 

「後他にはあるか?」

 

「他ですか…そうですねユーティライネンさんにとって誰と一緒の時が一番戦いやすいって感じます?」

 

「そりゃあもちろんサーニャに決まってる」

 

「リトヴャクさんですか」

 

俺の質問にユーティライネンさんは迷うことなく言った。そういえば夜間哨戒でもリトヴャクさんと組むのはユーティライネンさんがほとんどだって坂本姐さんだったか先輩だったかどっちか忘れたけど言ってた気がする。

 

「そう、サーニャ以外の奴とは組めないんだな。私のパートナーはサーニャを置いて他にいないんだナ」

 

「むしろエイラがサーニャじゃない誰かと組んでるところなんて見たことないぞ。あ、でも宮藤と三人で夜の空飛んだことはあったよな」

 

「あれはあの一回だけだろ。宮藤もそれなりに悪くはなかったけど、でもやっぱり私にはサーニャしかいないんだ」

 

なんで芳佳が駄目でリトヴャクさんはいいんだろう。相性の問題か?

そこも気になったけどひとまずそのことは置いとくとして俺は別の質問をユーティライネンさんにぶつける。

 

「リトヴャクさんとはどんな感じなんですか?」

 

「ど、どんな感じって?どういうことだよ」

 

「ユーティライネンさんから見てリトヴャクさんがどんな印象なのかとか、ユーティライネンさんはリトヴャクさんのことをどう思ってるのかみたいな」

 

「どう思ってるか、ってそりゃ…そりゃ、サーニャは可愛くて綺麗で私の…私の…」

 

「私の?」

 

いきなり声が小さくなったユーティライネンさん。顔が赤くなっているように見えるけど気のせいか?

 

「わ、私の…私の…だー!こんなこと言わせるなー!!」

 

「ええっ!?」

 

なんとユーティライネンさんは両腕と共に大きな声を上げた。

その理由は俺にあるのはさすがにわかる。

でも今の何がユーティライネンさんを傷つけてしまったのか俺には原因がわからなかった。

 

 

…なんか似たようなことさっきもあったような

 

 

そうこうありながらもユーティライネンさんからの情報収集を終えた俺と先輩は自分の部屋に戻った。

その頃にはいつの間にかもう夕方になってしまっていた。

 

「とりあえずサーニャ以外には話聞けたな」

 

「ありがとうございます先輩。わざわざ付き合ってくれて」

 

椅子に座った先輩に俺はベッドの上に座りながら感謝の言葉を伝える。

俺のために貴重な時間を削ってくれた先輩には今日だけでも本当に感謝してもし足りないくらいだ。

 

「礼なんていちいち言わなくていいって。仲間なんだし遠慮なんかするな」

 

「はい」

 

そう言ってくれると少しでも気が和らぐ。

協力してくれた先輩のためにも益々一人前にならないといけなくなってしまった。

 

「でも先輩ミーナ中佐に話があったんじゃ?」

 

しかしここで俺は思い出す。先輩はミーナ中佐のところに用事があるから俺について来てくれたはずなのにその用事をしないまま気付けば最後まで俺と一緒に行動してくれた。

それはありがたいし嬉しいけど俺のせいで先輩の用事ができなくなったんじゃと思った瞬間申し訳ない気持ちが出てくる。

 

「あ、あー……それは明日にするよ。急ぎのことでもないし」

 

「そうですか?ならよかったですけど」

 

本当によかった。先輩の迷惑になってなくてほんっとうによかった。

 

「そうだ。もう一つだけ聞いていいですか?これも聞いてみたいことだったんですよ」

 

「俺に?なんだ?」

 

すっかり忘れてた。俺にはまだ先輩に聞いてみたい質問があったんだった。この基地に来てからっていうよりももっと前、俺が魔法使いの力を手に入れた時から是非とも聞いてみたいと思った質問が

その質問を俺は口にした。

 

「先輩の使ってるベルトの中にもいるんですか?力を貸してくれる言葉を話す生き物なのって」




おめでとう。バルクホルンはあらたにおとうとをてにいれた!

実際真っ直ぐで真面目で素直で自分を慕ってくれる可愛げのある年下ってかなりバルクホルンさんのお姉ちゃん気質を刺激すると思うのですが、思いませんかね?(宮藤への反応を見るに)
坂本姐さんに並んでバルクホルン姐さんとか言われて満足する日も遠くないかもしれない?

ちなみにソーマが服部に顔から上を見ろって言った理由は…二人が第4話冒頭みたいなことになってたからかな!
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