ズボラな女性を飼い主に   作:彰吏

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こうやって1度書いたものを加筆修正してると、自身の残念な文才に辟易しますね。文才もそうですが、なんでここで話しきって2話に分けたんだよってところがあって嫌になりますね。




4

 

 

「明日、暇?」

「……っん……んん、はい?」

 

 俺が作ったクリームシチューを美味しそうに食べていた陽乃さんが、思い出したように話し出した。俺は美味しそうに食べていた陽乃さんを見ながら、バケットをもぐもぐしていたので反応が少し悪くなってしまったがしょうがないだろう。スプーンでシチュー、というかスープ系を啜る陽乃さんってなんかエロいよね。見られるのは対面に座って食事できる俺だけなんだけどな。

 

「何見てるのよ」

「いえ、まあ、対面に座って食べてれば見ることもあるじゃないですかね」

「そうかなぁ?」

 

 俺がしょうもないことを考えていたのがバレたのか、そう言いながら陽乃さんはなんというか悪い笑みを浮かべているように見える。俺の気の所為だと思いたいところだ。

 

「それなら私が比企谷くんのことを見ていてもいいってことよね」

「そう、なりますかね」

 

 そうなるのか?なんか流されてしまった気がしたが、いや、気の所為だな。

 そこからご飯を食べる俺をニヤニヤ見る陽乃さんという状況が続いた。これは結構恥ずかしい。そもそもこんなに人に見られながら食事をしたことがないと思う。それも見ているのが美人である。確かに格好が上下ジャージにメガネで見てくれは残念な感じだが、それでも美人は美人である。あ、やばい。目の前に座っているのが美人だと意識したら更に恥ずかしくなってきた。

 

「比企谷くんは可愛いね」

「そんなことないですよ」

「そうかなぁ。こんなに顔赤くしちゃってさ」

 

 机越しに陽乃さんは俺の頬に手を伸ばしてきた。そして愛おしそうな目で俺を見つめている。たぶん俺の顔は赤くなっているだろうし、陽乃さんも少し赤くなっている。

 

「赤くなっているのは、お酒のせいですよ」

「ふぅん。比企谷くんは白ワイン1杯でそんなに顔が赤くなるんだね」

 

 言いながら陽乃さんは自分の白ワインを飲み干した。確かに俺はまだ2杯目の途中だし、これぐらいじゃ酔わないが顔は少し赤くなるはず。そんなこと言ったら陽乃さんのほうが飲んでるし、顔が赤いと思うがそんなこと言ってもしょうがないしな。よくよく思い出してみると、今飲みきったので陽乃さんは白ワイン4杯目のはずで、更に俺が料理中にもおつまみと一緒になにか飲んでたような。いつもならそんなに飲まないし、おつまみ作ってなんて頼まれないしな。そんなに飲んだら流石に酔うだろうと思うぐらい飲んでるが、うーむ、いったい何を企んでるのやら。ああ、なるほど。

 

「なによ、そのなんか納得したような顔して」

「いえ、なにもないです。ただ…」

「ただ?」

「陽乃さんが可愛いと思いましてね」

 

 

──────────────────────

 

 

「比企谷くん、なにか勘違いしてるようだね」

「うん?なにがですか?」

「私が昨夜、比企谷くんを買い物に誘うのにお酒の力を借りたとか思ったんでしょ」

 

 私はそんなことしてませんとでも言いたげな顔でこっちを睨んでくる陽乃さん。歩きながらでこっちを睨んでくるのは、危ないのでやめたほうがいいですよ。それに、そんな言い方すると自分で自供しているようなものなんだけど気付いているのだろうか。わざわざ俺から教えないけど。

 

「そんなことないですよ。それにこうして買い物に付き合ってるんですから、その話はもういいでしょう」

「まぁ、そうね。少し気になるけど…」

 

 本当のところは、そこまでしてなんで俺を買い物に誘ったのか分かっていないのだが。俺の予想だと、大きなものとか重いものとか買うからそれを持たせようとかそんな所だろう。わかりやすく言うと荷物持ちである。それ以外だとまったく思いつかない。

 

「今日は何を買うんですか?俺が持てるような量ならいいんですけど」

「うん?」

「いえ、ですから…」

 

 きょとんとした顔が大人の女性って感じの服装とのギャップでたいへん可愛いのだが、そんな顔されても俺としても困る。この感じだと荷物持ちとかじゃないのか?

 

「何を思ったか知らないけどショッピングモールに比企谷くんと一緒に来たかったていう理由じゃ納得できないかな」

 

 一瞬ときめきかけたけど、あの陽乃さんがそんなあまい理由で、大切な休日に俺とショッピングモールに来るわけがない。となると、これは嘘だな。歴戦の猛者である俺は騙せないぜ。なんの歴戦か知らんけど。歴戦個体かな?

 

「嘘じゃないよ」

「嘘じゃないんですか」

「むしろ比企谷くんとじゃなきゃ、休日にこんな所に来ないよ」

 

 ショッピングモールを目の前にしてその言い方は、ショッピングモールで働いてる人に失礼なのでやめた方がいいと思う。ここまで言い切るってことは、本当に俺と来たかったということなのだろう。それも荷物持ちとかそういった理由でもなく。うーむ……。

 わかった。今回のこれは陽乃さんなりの気遣いだな。日々陽乃さんの生活を支えている(当社比)な俺に給料以外での感謝の気持ちを行動で表した結果が、今回のショッピングモールへの買い物ってことなのか。男女での買い物はデートっていうもんな。こんな美女とデートできるなんて、それはお金に勝るご褒美だろう。陽乃さんはそれを思い付き、大切な休日を俺のために割いてくれたってことか。なるほどな、納得したわ。一瞬だけもしかして単純に俺とデートしたいだけなのかとか思ったけど、陽乃さんに限ってそんなわけないからな。あぶねえ、そんな勘違いをしたまま陽乃さんと1日一緒にいる所だった。気をつけないとな。

 

「納得してくれた?」

「はい。陽乃さんからの心遣いに気付かないですいません」

「?」

「今日はせっかく誘ってくれたんですから楽しませて貰いますね」

「う、うん」

 

 

─────────────────────

 

 

 ショッピングモールとひとくちに言っても、大小様々なものがある。大きいものだと東京ドーム約8個分と言うのだから、その大きさに驚きよりも呆れてしまうものである。考えてて思ったけど、東京ドーム○個分って例え方、よく使われるけどこれって実際のところ、例えとしてあんまりよくないよね。これ聞いたところで、へぇー大きいんだな、ぐらいしか感じられないだろうし、何より、東京ドームの大きさがわからない。いや、まあ、大きいなということを知ってもらうのには最適だから、これはこれでありなのかな。

 

「──が、おもしろ……比企谷くん?」

「はい?」

「聞いてる?」

「うん?あー、はい、聞いてましたよ。あれですよね、映画を何にするのかですよね」

「あれ、ちゃんと聞いてたんだ。てっきり、しょうもないことを考えていて、私の話なんて聞いてないものだと」

 

 これは怒ってますね。顔にでかでかと怒ってますって書いてあるし。それはそうと、ちょっと頬を膨らませるのは可愛いのでやめた方がいいと思うけど。

 いや、俺も陽乃さんの話を聞きたくないわけではないんですけど、これにはのっぴきならない理由があるんです。人の話をちゃんと聞くとか当たり前にできる大事なことだとは思うんですが如何せん状況が悪い。

 

「聞いてましたよ、それはもう。ですけど…」

 

 俺はチラッと自身の左手を見た。そこには陽乃さんの右手とがっちり繋がれた俺の手があった。ショッピングモールに入ってから『混んでるからはぐれそう』とかいう、絶対にないとは言えない微妙な理由で、否定することが難しく結果として手を繋ぐことになった。

 ぶっちゃけ何かほかのことを考えておかないと、全神経が左の手のひらにむかってしまう。いや、まじで。にぎにぎしないように気を張るの結構大変だ。女性の手を意識して握ったことなかったから知らなかったけど、これはやばいな(語彙力消失)

 陽乃さんから手を繋いできたが、社会人の威厳なのか分からないけど、そのまま引っ張られてショッピングモール内にある映画館まで連れて行かれた。たぶん、熱が集まり赤くなった顔を見せたくなかったんだろうな。少し見えた耳が真っ赤だったし。えっ、お前もだろうって。俺の事なんてどうでもよかろう。

 こうして手を繋いでいると久しぶりに陽乃さんと会ったあの夜のことを思い出した。あの時はあの時で、陽乃さんに引っ張られる形で部屋まで連れていかれてたな。色々あったけど、あれがあったから今こうしているんだな。そんなことを思い出すと、さっきのもデジャヴを感じてしまった。

 

「なに笑ってるの?」

「何もないですよ」

「にやにやしちゃって、何考えてるんだか」

 

 なにか疑うような陽乃さんの視線を感じるが、すぐに諦めたのかいつもの優しい目に変わった。

 

「それで、なんでしたっけ?」

「映画、何がいいかって話」

「ああ」

 

 陽乃さんと2人で映画館のチケット売り場の前にある案内を見ながら、ああでもない、こうでもないと話したところ、無難にアクション映画を見ることになった。

 その後、少し前の方になってしまったが席を取ることができ、あとは上映時間を待つだけになった。

 

「なにか買いますか?」

「そうだね。飲み物買おうかな」

「それなら俺もそうしましょうか」

 

 上映までまだ少し時間あるので、なにか買うのか聞いてみると飲み物を買うことになり、2人とも紅茶を選んだ。飲み物を持って上映される劇場の中に入ると、上映までまだ少し時間があるからか、まだそこまで席が埋まっていなく、隣合うように取った席に座って小声で話をしながら上映までの時間を潰した。

 内容としては、ありきたりな海外のアクションもので、良くも悪くも大衆受けする作品という感じだった。それでも、面白か面白くないか聞かれたらほとんどの人が面白かったと答えるものだった。

 

「そんなこと言うわりには、熱心に見てたよね」

 

 にこやかな表情で隣を歩く陽乃さんはそう言った。映画を見終わり、この後どこに行くかは特に決めずに、ぶらぶら歩きながら先程の映画の感想を話し合っていた。

 熱心に見ていたかどうかは人によって違うと思うが、少なくとも俺は見終わってから感想会になるだろうと思っていたからちゃんと見ていただけである。映画を見て感想を言い合えるのって他の人と一緒に見る利点のひとつだと思うんだよな。まあ、俺は妹としか一緒に映画見た記憶ないだけどね。友達と一緒に?知らんな。

 

「良かったよ、気に入ってもらえて。あの映画のシリーズ好きだったから、比企谷くんにも好きになって貰えたら嬉しいな」

 

 陽乃さんはこちらの顔色を伺うかのように俺の顔を見てきた。そこまで言われると、過去作を見るのも吝かではないような気がするから、不思議なものである。

 

「確かに面白かったですし、今度他の話も見てみたいと少しは思いました」

「そっかー。それはよかった」

 

 こちらにも分かるぐらい嬉しそうに頷くものだから、こちらとしても嬉しくなってしまう。なので、なんとなく考えていたことをそのまま口に出した。

 

「今度BD借りてくるので、一緒に見ましょうね」

「そうだね〜……えっ!!」

 

 陽乃さんは何故か驚いたような反応をした後、そのまま黙ってしまった。あれ?なんかミスった。だけど、俺の部屋で観るより陽乃さんの部屋で観た方が、テレビが大きいしいいと思ったんだけどな。それに、部屋で一緒に見た方が陽乃さんのおすすめのシーンとか聞けて楽しそうだと思ったんだけどな。

 

「無理ならいいんですけど…」

「いやいやいや、そんなことないよ。全然ない。むしろ、私の方から頼みたいぐらいだよ」

「は、はい」

 

 やっぱり行き過ぎな発言だったと弁明しようしたら、陽乃さんが繋がっていない方の手で右肩を掴まれて顔を近付いけてきた。この距離感は世間一般の言う恋人たちが行うキスの距離だと思う。そんなことを冷静に考えてないと、陽乃さんのいい匂いとか、きめ細かい綺麗な肌とか、バッサーとなったまつ毛とか、プリっとした唇とか嗅覚と視覚にダイレクトに訴えかけてくるものを耐えれそうにない。

 これ、周りから見たらどう見てもキスしてるように見えるよなー、やばいなー。早く離れないとな。だけど、離れたくない、というか行き場のない右手を使って抱き締めたい。

 待て待て、俺。そんなことしたら、ヤバいぞ。たぶん、色々と不味いことになるぞ。落ち着け。そして、陽乃さんが傷つかないように引き離さなければ。だから落ち着け、俺の右手。

 

「えーと、陽乃さん…」

「なによ」

「鑑賞会については全て俺が悪かったので、どうにか、その…」

「だからなによ」

「近くありませんかね?」

 

 

──────────────────────

 

 

 逃げ出そうとした陽乃さんの手をとっさに握った俺は、そのまま近くにあった休憩用だと思われるベンチに陽乃さんを座らせて、落ち着くまでの少しの時間で、簡単に食べられそうなものを探した。

 

「陽乃さん」

「ちょっと待って。もう少しだけ待って」

「小腹が空いたと思ったので買ってきたんですが、食べれそうですかね」

 

 陽乃さんは項垂れるように下げていた頭を少し上げて俺の手元を見た。なぜか少し涙目の陽乃さんが座ったままで立っている俺を見上げる形になったので、俺に多大なるダメージが入ったが気を紛らわす助けになりそうで良かった。

 

「アイス?」

「はい。この中は少し涼しいですが、それでもさっぱり食べられそうなアイスがいいかと思いまして」

「さすが比企谷くん。気が利くね」

 

 手渡したアイスを見て、さっきまでのテンションの下がりようが嘘のように笑顔になった。

 

「へぇー、色々のってるんだ」

「ええ、そうみたいですよ」

 

 カップアイスの中にイチゴやベリー、オレオクッキーなどをトッピングされている。アイスもヨーグルトアイスで全体的に甘く爽やかで後味スッキリらしい。店舗の前の看板にそう書いてあった。

 

「美味しそうだね。いただきます」

「いただきます」

 

 お互いに美味しいねなんて言いながら食べ進めていた。陽乃さんも先程のことは、頭の中から消えたのか美味しそうに食べていた。

 

「やっぱり陽乃さんのその顔が好きですね」

「ごほっ」

 

 むせてしまった陽乃さんの背中をさすっていたのだが、その陽乃さんにむせながらなぜか睨まれてしまった。いや、ほんとになぜ?

 

「はあ」

「美味しくないですか?」

「美味しいよ。すごく美味しい。だけど、比企谷くんの不用意な発言には呆れているところだよ」

 

 ご立腹らしい陽乃さんはその後も黙々とアイスを食べていたが、突然食べるのをやめて俺の方をまじまじと見てきた。

 

「なんですか?」

「比企谷くんの食べてるの、私のとは少し違うんだね」

「ええまあ」

 

 種類があまりなかったが、それでも4種類もあったので、その中で陽乃さんが好みそうな2つを選んできて、ここで好きな方を選んでもらおうと思っていたので、必然的にお互い違う味のアイスにしていた。

 

「そっちも美味しそうだね」

「食べます?」

「あーん」

 

 あーん?なんですかそのあーんていうのは。もしかして、ここで食べさせろってことですかね?百歩譲って家ならいいですよ。人目がないですし。ここは休日のショッピングモールで、人で溢れかえっているような状況ですよ。誰も見てないと思っているのかもしれないけど、さっきからチラチラ陽乃さんを見ている人が多いのに気づいてないのか。この状況でこんなことしたくない。

 だけど、このままあーんされる体勢のままにしておくのも悪い。てか、目をつぶって口を開けている陽乃さんをあんまり他人に見られたくない。ちくしょう、家ならこんなに悩まなくてもいいのに。

 

「あ、あーん」

「っん」

 

 自然に微笑んでしまったような笑みを浮かべながら、美味しそうに食べる陽乃さん。陽乃さんが嬉しそうで俺は満足や。

 

「う〜ん、美味しい」

「それは、よかったです」

「比企谷くんも私のいる?」

「いえ、もう陽乃さんの表情とかでお腹いっぱいなんでいいです」

 

 

──────────────────────

 

 

 機嫌の良くなった陽乃さんに連れられてショッピングを開始した。まずは陽乃さんの服を見るために、レディースファッションを扱っている店舗が多く集まっているエリアに移動した。何店舗か周りそれぞれのお店で、服を試着して見せてくれた。見せてくれる度に、似合っていると思ったら褒めて、そうでも無いかなと思ったらそれとなく他のものを勧めるようにした。陽乃さんもまさかちゃんと感想を言ってくれたり、一緒に考えてくれるなんて思っていなかったようで、驚いた様子だった。

 世の男性たちは、このような買い物をあまり好まない傾向にあると思うか、俺なんかは少し違う考え持っている。そもそも、今まで何回も小町の買い物に付き合わされたので慣れてしまったというのが一点。さらに、陽乃さんに俺好みの服をできれば着て欲しいと思ったからだ。後者のほうが理由としては大きい。まあ、こんなこと陽乃さんに悟られると恥ずかしいのでおくびにも出さないようにしたが。驚いていた陽乃さんには、小町とよく買い物に行っていたから慣れていると言っておいた。そしたら、微妙な顔された。なぜ?

 次に、俺の服を選びたいと言い出した陽乃さんはメンズ服が揃うエリアに移動した。俺の服なんて別にいいと言ったが、全くと言っていいほど聞き入れてくれなく、あれよあれよと上から下まで服を揃えられた。

 そのあとは、本屋に行ってお互いに本を勧めあったり、雑貨屋に行って何を買うわけでもなく面白そうなものを見ては話に花を咲かせた。

 いろんなお店に行く合間に、こまめに休憩をとるようにした。ショッピングモールってなんでも揃っている反面、広すぎて店を回るのに疲れてしまうと思えるのだ。なので、休憩がとれそうな時に休憩をとるように心がけた。休憩をこまめにとる度に、やれワッフルを食べるだ、コーヒーを飲むだ、ケーキを食べるだ、たい焼きを食べるだでお昼要らずだった。ちなみに、なにか食べる度にあーんを強要してくる陽乃さんのおかげで、最後の方ではもうなんとも思わなくなりました。やったね八幡、レベルアップだ。

 

 

──────────────────────

 

 

「いや〜、楽しかったね」

「そうですね」

 

 目一杯遊んだと言わんばかりに伸びをしながら、陽乃さんは俺の横を歩く。その手には、俺が選んだ服の入った袋を持っている。そして、俺も陽乃さんが選んでくれた服が入った袋を確かめるように少しだけ持ち上げた。

 

「夕ご飯どうしましょうか」

「そうだね」

「一旦家に帰ってから買い物して陽乃さんの部屋で夕ご飯でいいですか?」

「うん?ああ、もちろん」

 

 楽しそうに鼻歌を歌いそうな、そんなふうに見える陽乃さんの背中を追いながら俺は夕ご飯の献立を考えるのであった。

 そうだ、陽乃さんお礼言ってないや。夕ご飯食べる時でもいいかもだけど、早めに言っとくに越したことはないよな。

 

「陽乃さん今日はありがとうございました」

「お礼を言われるようなことしてないよ。それに私も楽しかったしね」

 

 当たり前なことをしたまでよって感じの陽乃さんを見るとやっぱり大人だな、なんて思ってしまうが実際大人で社会人なのだ。そう思うと少し遠い存在のように思えてしまう。もしかしたら、こうして一緒に過ごすことができることに感謝するべきなのかもしれない。そう思うと、一緒に過ごせる時間を大切にしなければと考えてしまう。

 

「陽乃さん」

「う〜ん、どうした?」

「いえ、これからも一緒に過ごせたらいいなっと思えまして」

「……はっ!!」

 

 陽乃さんが驚いていた振り返るまであと数秒。

 

 

 

 






【おまけ】

Q.陽乃さんが恥ずかしがったり、恥ずかしがらなかったりの線引きは?

A.基本的には八幡からやられると恥ずかしがります。あとは、自分がやったことをよく考えて恥ずかしくなります。


Q.なんで陽乃さんは恥ずかしいのに行動に移すの?

A.八幡がチラチラ見られているのに気付いて、事ある毎に私のだと見せつけるため。


Q.こいつらいつまでイチャイチャしてるの?

A.一生


Q.いつになったらくっつくの?

A.近いうちに、タブンネ




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