進撃の巨人−蒼空の果てへ−   作:蒼葉 桜木

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初めましての方は初めまして。まともに作品を書いてないのに、また作品を増やしたアホ作者、蒼葉 桜木と申すものです。この小説もグダグダしまくりの亀更新になることと思われます。とりあえず、本編をごゆるりとお楽しみ下さい。


序章:反逆の少年
第1話


プロローグ−平 穏 崩 落 !! −

 

突如として出現し、人々を喰らい始めた謎の存在『巨人』。

奴らによって人類は滅亡の危機に立たされた。生き残った人類は『ウォール・マリア』『ウォール・ローゼ』『ウォール・シーナ』からなる3重の壁の中に安全圏を作り、100年もの間辛うじて命脈と安寧を保っていた。

 

あの日が訪れるまでは…………。

 

 

 

 

−壁内歴845年−

 

 

人々が壁を見上げている。ここは、城郭都市外縁地区ウォール・マリア南端より突出した『シガンシナ区』。ある日、10歳だった俺『ソーマ・ヘンリエッタ』はいつものように幼馴染の少女『エイン・シックロード』と他愛もない会話をしていた。その時、突如轟音と閃光が奔った。

「なんだ?今の」

「地震か?」

何も分からない人達が語り合っている。すると、壁のある一点に異変が起こる。

「お、おい。壁に……手が無いか……??」 

ざわめき出す人々。すると、隣にいた少年がこう呟いた。

「巨人だ……。」

現れたのは、50メートルの高さの壁を少し超える大きさの巨人だった。その直後。

 

 

壁が爆ぜた。

 

「逃げろおおおおおおぉぉぉぉっ!!」

「巨人が入ってくるぞおぉぉぉぉっ!!」

「うわあぁぁぁぁっ!!」

混乱し、恐怖に陥った人々が一斉に逃げ出した。

「何が起こったの……???」

俺に不安そうに問いかけるエインの手を引き、俺は駆け出す。

「君たち、大丈夫だったか!?」

そう問いかけてきたのは、腰に対巨人用兵器『立体機動装着』が装備されている男だった。

「すいません。エインを……コイツを頼みます。」

そう言うと俺は巨人たちが現れた方向へ……俺の両親が居るはずの家へ走り出した。

 

 

「父さん!母さん!居るか!?返事してくれ!!」

「ソーマ!!」

「無事だったか!!」

俺の両親は運良く生き延びていたようだ。

「父さんたちと逃げよう、こっちだ。」

俺は、この時両親と共に逃げられると思っていた。だが、現実はとてつもなく非情で、残酷だった。

 

 

もう一度壁が爆ぜる。そこには、まるで鎧の騎士のような姿をした巨人が立っていた。そして、そこにあったはずの開閉扉が無かったことを俺は混乱した頭で理解した。

何か巨大なモノがこちらへと降り注ぐ。そう、逃げる俺達の頭上にも。

「「ソーマ!!」」

地面に倒れた俺。そして、顔を上げた先には、巨大な岩が佇んでいた。ちょうど、俺と両親がいた場所に。

「嘘だろ……。父さん……母さん……。大丈夫なんだよな……。返事してくれよ……なぁ、二人共!!」

勿論、返事が返る筈もない。

「あ……あァ……アアアアアアアアアッッ!!」

 

 

 

その直後から記憶は途切れていた。その後覚えているのは、運河を移動する船の上にいた事と、隣にエインが寄り添っていた事、どこかで見たような少年がこう叫んでいたことだった。

「駆逐してやる……!!この世から、一匹残らず!!」

この言葉を聞いた途端、俺は何をすべきかはっきり分かった気がした。

「鎧の巨人……!!テメェだけは……俺の手で殺す!!」

 

−2年後−壁内歴847年

 

ウォール・ローゼ南方面訓練地。ここの教官、『キース・シャーディス』の怒号が響いている。俺の隣にいた兵士への罵倒……恐らく、それまでの自分を否定し、真っさらな状態から兵士に適した人材を育てる為のプロセスなのだろう……が終わる。キース教官はゆっくりと足を進ませ、俺の目の前に立ち、怒鳴る。

「貴様は何者だ!!」

「ウォール・マリア南、シガンシナ区出身。ソーマ・ヘンリエッタです。」

「ほう?阿呆のような名前だな!何をしにここへ来た!!」

この言葉を聞いた途端、脳裏をあの光景が通り過ぎていく。そして、俺はあの日からずっと忘れることの無かった思いを口にした。

「俺は調査兵団に入って、あの日……俺から両親を奪った鎧の巨人をぶち殺す為、その実力を得る為にここへ来ました!!」




如何でしたか?もし気に入って頂けたならば幸いです。次回がいつ出るかは分かりませんが、また次回お会いしましょう。それでは。

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