錆兎♀成り代わり   作:清内

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チョコレートと不死川

 

今の時代洋菓子は庶民からすれば高価なものが多くあまり普及していない。

 

そして柱は決まったお給金の支給はなく欲しければ欲しいだけもらえる。え、それ大丈夫なの?と初め思ったが心配はなかった。柱は皆お館様が大好きだから支給されるお金は無駄遣いしない。ある程度娯楽や趣味に使うがそんな派手に使う者もいない。

だから私も存在は知っていたが別段それを欲しいとは思わなかった。

 

 

 

「…」

 

自分の手を見る。手、というより手で持っている物を凝視する。

それは茶色く前世では簡単に手に入るものであり私も好んで食べていた…

 

 

 

 

チョコレート

 

 

 

しかもまあまあの量

 

 

経緯は簡単、鬼の情報が入り駆け付けると喰われそうになっていた人がいて助けたらお礼にと頂いた。

その家は海外との貿易を営む商家で最初はチョコ以外にも渡されたが多すぎたしそんなには貰えないと断った。

相手の気持ちもあるので唯一興味を持ったチョコだけは貰ったがどうしようか…

 

季節は冬、すぐに溶ける事はないがこの量を流石に1人では食べきれない。

 

誰かにあげるか…蝶屋敷ならこれを気に入る人も多いだろうな

 

 

 

「おい」

 

よし、と一言呟いて自分の屋敷へ向かっていた足を蝶屋敷へ変更すると後ろから声がかかる。

 

 

振り返るとムスッとした顔が見え、いつもはキレてるか極悪人のような笑みを浮かべているかの表情だから珍しいな、と思いながら笑顔で答えた。

 

「不死川、お前も任務帰りか?」

「ああ、次の任務もねぇから一旦屋敷に帰るつもりだァ」

 

不死川が私の隣に並んだのを確認して2人で歩く。

柱の中でも特に義勇を嫌っている不死川とは口論になる事もあるが2人の時は別段そういう事もない。

 

 

あれは義勇が言葉足らずすぎるのがいけないんだよなぁ。

もう少し気持ちを声に出してくれたら不死川も周りも理解してくれるだろうに…

 

 

あ、

 

「それはそうとチョコレート食べるか?」

「ちょこれぃと?」

 

手に持つ存在を思い出しチョコの入っている入れ物を顔の横まで持ち上げ聞く。

聞きなれないからだろうがちょっと舌ったらずになってるのがほんの、ほんっのちょっと可愛いと思ってしまった。

これがギャップというものか…ふふっ

 

「何笑ってやがんだテメェ…‼︎ぶっ殺されてぇのかァ‼︎」

「すまんすまん。これ、お礼にもらったんだ。口の中で溶けて甘くて美味しいぞ」

 

自分がうまく言えてない自覚があったのか早口で怒鳴る不死川。さっきの事もあり不思議とあまり怖く見えず笑いを堪えチョコを1つ口に含む。

やはり美味しい。懐かしい甘さに顔がにやけてしまう

 

「っ…」

 

そして不死川にも、ともう一つ取り出し渡そうとしたが腕を掴まれそれはできなかった。

 

「…」

「不死川?」

 

なんだ、怒ったか?それとも見慣れないものは食べたくないの「パクリ」か…

 

「は?」

「…甘ェ」

「おま、私の指まで食べるつもりか…‼︎」

「そこかよ……ウルセェな、そんなわけねぇだろうがァ」

 

掴んだ腕はそのままに口を大きく開け私の手から直接チョコを食べた不死川。

 

もぐもぐと味を確かめる姿に苛立ちを覚え睨みつけるも視線に気づいた不死川はいつもの極悪人のような笑みを浮かべ顔を近づけてくる。

 

急につめられた距離にビクリと肩を揺らし後ろへ下がろうとするも腕を引っ張られ耳元で呟かれた。

 

 

 

「あんま俺をなめてんじゃねぇぞォ」

「…は?」

 

言われた事の意味が一瞬わからず惚ける。

 

そんな私を見て満足したのか不死川は掴んでいた腕を離し距離ができる。

そして一際口角を上げると私に背を向け悠々と去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

「…笑った事根に持ってただけかよ」

心臓に悪っ

 

 

 

 

 

 

 

 

その後気を取り直して向かった蝶屋敷では真菰とカナエ、しのぶ3人ともに危機感を持ちなさい‼︎と怒られ指を念入りに拭かれた。

 

 

 

 

 

 




今更ながら錆兎♀成り代わりの容姿ですが原作の錆兎を女体化させ宍色の髪は少し全体的に長めと考えてくれたらいいです。
羽織は真っ白です。

なんか書いてて不死川のイメージが好きな子にちょっかい出す小学生みたいな感じになってきた。
その関係で原作よりも義勇は不死川に嫌われてます。錆兎にいっつも庇われて間に入ってきますからね。


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