魔法少女ZOË   作:サーフ

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コロナの影響がすごいですが、私は仕事です

とりあえず、今回でas編は終了です。


終演

「目標破壊成功」

 

「お……終わった……の」

 

「はい。脅威は去りました」

 

「やったぁ!!」

 

  その場の全員が喜び、歓声を上げる。

 

 私達はオービタルフレームを再びベクタートラップ内に収納する。

 

「エイダ! デルフィ!!」

 

 はやてが私達に抱き着いて来る。

 

「ありがとう! 本当にありがとう!!」

 

「お役に立てて光栄です」

 

「これで……総てが終わったんやね……」

 

 はやてが笑みを浮かべる。

 

「いいえ……まだです」

 

 その時、はやてとユニゾンを解除したリインフォースが呟く。

 

「え?」

 

 ユニゾンの解除により、はやてがその場に座り込む。

 

「まだ、終わってはいません」

 

「どういう……ことなん?」

 

「主……はやて。申し訳ありません……私は……消えなければなりません」

 

「何でや!」

 

 リインフォースが口を開く。

 

「基本構造が歪められたままなのです……このままでは、再び新たな防衛プログラムを構築してしまいます……その場合……」

 

「再びはやてを侵食するという事ですか?」

 

「その通りです」

 

「でも!」

 

「私は……これ以上主を傷付けたくないのです……」

 

「大丈夫や! 防衛プログラムは何とかする! せやから!」

 

「主……どうかお聞き訳を……」

 

「何でや……」

 

 リインフォースが俯き、はやてが悔しさに下唇を噛む。

 

「お別れです……」

 

「お待ちください」

 

「なんだ?」

 

 私の引き留めにより、リインフォースが動きを止める。

 

「分析が完了した為ご報告します」

 

「基本構造の歪みは恐らく、バグが原因だと思われます」

 

「あぁ……だがこのバグはシステムに深く入り込んでいる……」

 

「ですが、先程の防衛プログラムの破壊により、システムに綻びが生じています」

 

「今なら、削除が可能です」

 

「え?」

 

「ほんまか?」

 

「はい。ほんまです」

 

 はやてが小さな笑みをこぼす。

 

「しかし、削除に当たってはいくつか問題があります」

 

「問題?」

 

「リインフォース本体をシステムから切り離す為、デバイスの管理AIではなく、独立したAIとなります」

 

「つまりは、私は……デバイスの管理などが行えなくなるという事か」

 

「はい。そして、エネルギーの供給源がはやてから切り替わり独立したものとなります」

 

「それは? つまり?」

 

「エネルギーの供給などは食事などが主となります」

 

「寿命や生活リズムや生命維持方法が通常の人間と同様になると思われます」

 

「それはつまり、人間になるって事か?」

 

「詳細に言えばヴォルケンリッターに近い生命体ですが、大まかに言えばその通りです」

 

「それでも構わない……私は……ただのリインフォースになります。無論。主が許可してくださるなら」

 

「っ! そんなん……もちろんや! 全員まとめて面倒見たる!」

 

「主……感謝します」

 

 リインフォースがはやてを見据える。

 

「ええやん。家族なんやから」

 

「はい!」

 

「よろしいですね」

 

「あぁ、頼む」

 

 私達はリインフォースにリンクを繋げる。

 

「バグの削除を開始します」

 

 リインフォースが目を閉じる。

 

 リインフォースの周囲に淡い光が発生する。

 

 その時、リィンフォースが腕を振り上げる。

 

 私達は作業を中断し、攻撃を防ぐ。

 

「くっ……」

 

 リィンフォースは苦悶の表情を浮かべる。

 

「か、体が言うことを聞かん」

 

「防衛プログラムによる抵抗だと思われます」

 

「そんな……」

 

 はやての表情が曇る。

 

 その時、リィンフォースが踵を返し、はやてに向き合う。

 

「主……お逃げください」

 

「え?」

 

 リィンフォースは手に黒色の剣を持つと、はやてに歩み寄る。

 

「体の制御が……」

 

 はやてを射程圏内に捉えたリィンフォースは剣を振り上げる。

 

「ひっ!」

 

 はやてが小さな悲鳴を上げると、その剣が振り下ろされる。

 

「はぁあ!!」

 

 しかし、振り下ろされた剣は、シグナムのレーヴァティンで受け止める。

 

「シグナム……」

 

「こんなところで主の幸せを……我等の幸せを諦めるものか!」

 

 シグナムに続き、ヴォルケンリッター全員がリィンフォースを抑え込む。

 

「今だ!」

 

「防衛プログラムを!」

 

「削除して!」

 

「「了解」」

 

 私達は抑え付けられたリィンフォースに急接近し、防衛プログラムを削除する。

 

 オービタルフレーム2機分の情報処理能力を用い、バグを完全に削除する。

 

「削除終了」

 

 バグの削除が終了すると同時にリインフォースの体から、光が溢れ出し、私達に触れる。

 

「大丈夫?」

 

 はやてが心配そうにこちらに視線を向ける。

 

「問題ありません」

 

 先程発生した光はデバイスドライバがトランスプランテーションされる時の物だ。

 

「「デバイスドライバ無限再生機能、次元転移機構を取得」」

 

「なんやて?」

 

「バグとして存在していた無限再生機構と転生機構がメタトロンと融合したものと考えられます」

 

「つまりは……どう言う事?」

 

「闇の書が有していた無限再生機構と転生機構の使用が可能となりました」

 

「あー……ようわからんわ……」

 

 全員が唖然として居る。

 

「これにより、帰還の目途が立ちました」

 

「え?」

 

 はやてがこちらに顔を向ける。

 

「先程取得した次元転移機構を用いれば我々が居た次元へと移動が可能です」

 

「それじゃあ……」

 

 はやてが再び暗い顔をする。

 

「しかし、システムはまだ完全には着床していません」

 

「着床にはしばらく時間を要するものと思われます」

 

「じゃあ!」

 

「もうしばらくお世話になります」

 

「うん!」

 

 はやてが再び笑みを浮かべる。

 

「さて、盛り上がっているところ悪いんだが」

 

 クロノが口を開く。

 

「君達にはいろいろと聞きたいことがある。ヴォルケンリッター全員とその主にも。後君達2人にも」

 

「そう……ですね」

 

「ここで話すのもアレだ。一度場所を移そう。その頃には脱出艇に乗った艦長も戻ってくるだろう」

 

「そうだね」

 

「それじゃあ、移動しよう」

 

 私ははやてを抱きかかえ、クロノ達の後に続いた。

 

  しばらく歩みを進め、マンションの一室へと通される。

 

「ここが狭いながらも、指令室だ」

 

「へぇ……」

 

 入室したはやては室内を見渡す。

 

 ヴォルケンリッター全員も周囲を警戒する。

 

「そんなに警戒しないで良いわよ」

 

 リンディがこちらに視線を向ける。

 

 その隣には、老齢の男性が座っていた。

 

「かあ……いえ、艦長。無事でしたか」

 

「えぇ、なんとかね」

 

 疲れ切った様子でリンディが溜息を吐く。

 

「さて……詳しい事については聞くつもりは無いけど。一応形式上簡単に説明して貰えるかしら? 二人の事もね」

 

「あ、はい。えぇ……っと……何処から話したら……」

 

「出来れば最初から。特に2人については詳しく」

 

「了解」

 

「では質問。貴女達は一体何者?」

 

 リンディの質問に対しデルフィが説明を開始する。

 

「我々は、こちらとは異なる次元の存在と考えられます」

 

「時空漂流者ね。でもどうしてこの次元に?」

 

「我々は任務により宙域に発生していた時空震の調査に赴きました」

 

「その際に生じた時空断裂に巻き込まれこちらに飛ばされたと考えられます」

 

「時空断裂に巻き込まれて無事とは……頑丈ね……」

 

「我々は生身の人間とは異なりますので」

 

「そう言えばAIユニットって言って居たわね」

 

「はい。先の戦闘で出現したOFのAIユニットです」

 

「現在は諸事情により人の形を取っています」

 

「おーびたる……ふれーむ? デバイスみたいなものかしら?」

 

「一緒にしないでください」

 

「え……な、なるほどね……こっちに着いてからは?」

 

「帰還方法の詮索と、周辺の調査の為に図書館へと向かいました」

 

「そこで、私と出会ったんです」

 

「そうなの。もう少し詳しく良いかしら?」

 

「えっと……じゃあ。私が最初に二人に会ったのは図書館です。本を取ろうとして倒れた私を助けてくれたのがきっかけで」

 

「なるほど」

 

 リンディが頷きながらメモを取る。

 

「それで?」

 

「えっと……その後、2人は行く当てがないって言うんで、家に招待したんです」

 

「不用心ね」

 

「私以外居なくて少し寂しいというのもあって……」

 

「なるほど」

 

「それから、数日して、シグナム達ヴォルケンリッターが現れて……」

 

「なるほど」

 

 リンディがメモを読み返す。

 

「直ぐに蒐集に移ったの?」

 

「いえ、主は最初、蒐集を行わない様にと言う指示をだされました」

 

 シグナムが答え、それに従う様にヴォルケンリッターが頷く。

 

「でも、結局は私を助ける為に皆が蒐集を……」

 

「でも、そうしないと貴女が死んでいた? そうでしょ?」

 

「それが……そうとも言い切れないんです」

 

「え?」

 

 はやての回答に対し、リンディが疑問の表情を浮かべる。

 

「蒐集を行わない場合。暴走した闇の書のシステムを全て消去する予定でした」

 

「消去って……簡単に言うけどそんな事……」

 

「可能です」

 

 私の回答にリンディは唖然として居た。

 

「しかし、その場合ヴォルケンリッターの存在に関しては保証できませんでした」

 

「確かに、ヴォルケンリッターもシステムの一部やったからね。蒐集が終われば私がシステムを掌握して、ヴォルケンリッター全員を切り離した後バグを削除する。そう言う流れだったんです。せやから蒐集するように指示を出しました」

 

「つまり。今回蒐集を行ったのは、ヴォルケンリッター全員を助ける為?」

 

「まぁ……そんな所です。結果的にはリインフォースも助かった事ですし……」

 

 はやてが苦笑いし、リインフォースと共にヴォルケンリッター全員も苦笑する。

 

「なるほど……まぁ、事情は分かりました」

 

 疲れたのかリンディが溜息を吐く。

 

「今回の一件に関しては後に時空管理局に報告させてもらうわ」

 

「報告?」

 

「えぇ。でも安心して、事情が事情だから貴女達が責任を負うような事にはならないと思うし、私の方でも手を回すわ」

 

「ありがとうございます」

 

「えぇ。でも……」

 

 リンディがこちらに視線を向ける。

 

「この2人に関しては……どう報告すればいいのかしら?」

 

「どうって……あった事を伝えれば良いんじゃないですか?」

 

「うーん……そうもいかないのよね」

 

「え?」

 

 なのははリンディの回答に唖然とする。

 

「たった一人で貴女達やクロノ……時空管理局の最高戦力とも言って過言ではない魔導士をいとも簡単に無力化された訳だし……」

 

「あ……」

 

「それに、アースラをたった1人で掌握され、闇の書の防衛プログラムに乗っ取られたアースラをアルカンシェル諸共破壊する超強力な武器の携行……」

 

「そんな事……上へは報告できないな……」

 

「管理局が崩壊するわ」

 

 クロノが頭を抱える。

 

「かと言って……アースラの撃沈をどう報告すれば……」

 

「それに関しては、私が責任を取ろう」

 

「グレアム提督……」

 

「元はと言えば……私の責任だ……私がばかなことをしなければこんなことにはならなかったはずだ……私の監督不行きという事で上には報告しておくよ」

 

「しかし、それでは」

 

「もう私は年だ。後は隠居でもするさ」

 

「提督……」

 

「君にも、迷惑をかけたね」

 

 グレアムははやてに頭を下げる。

 

「いえ、そんな! それに何が何だか……」

 

「いずれ説明させてもらうよ……君達の処遇については私も出来る限りの事はする。せめてもの罪滅ぼしだ」

 

 グレアムはこちらに視線を向けた。

 

「君達にも感謝しているよ。君達が居なければ私はまた過ちを繰り返す所だった」

 

「お役に立てたようでなによりです」

 

「助かったよ。さて、みんな疲れただろう。今日は休もう」

 

「そうですね」

 

「私達はどうすれば?」

 

 シグナムがリンディに問いただす

 

「まぁ、逃亡の恐れはないと思うから自宅待機で良いと思うわ」

 

「わかりました」

 

 私ははやてを抱え、家族全員で八神家へと帰還した。

 

  数日後

 

 私達は時空管理局の仮設本部とかしたマンションの一室に召集された。

 

「さて……」

 

 椅子に座ったリンディは疲れ切った表情をしていた。

 

「貴女達に関する報告が終わったわ」

 

「そうですか」

 

「ちなみにどの様に?」 

 

 リグナムが疑問を投げかける。

 

「はやてちゃんとヴォルケンリッターに関しては、事実をそのまま。はやてちゃんを助ける為に致し方なく蒐集を行ったと」

 

「そうですか」

 

「えぇ。その後、闇の書の防衛プログラムがアースラを占拠。それと同時にアースラの自爆を持って事態を終息……これが上層部への報告です」

 

「結構内容が違いますね」

 

 はやての隣でリィンフォースが呟く。

 

「えぇ。以前も言ったけど。彼女達2人……そして貴女は完全なイレギュラーなのよ」

 

「闇の書の防衛プログラムが完全消滅したとなれば、私が居るのは矛盾していることになると……」

 

「えぇ。そう言う事になるわね。まぁ貴女に関してははやてちゃんの遠縁の親戚という事で戸籍を用意したわ。別次元のね」

 

 リンディは湯飲みに入った緑茶で唇を濡らし溜息を吐く。

 

「まぁ、これで事態は一応の終息を迎えた訳だけど……実はそれには条件があるの」

 

「条件? ですか?」

 

「そう」

 

 リンディがはやてに視線を向ける。

 

「はやてちゃんそれとヴォルケンリッター全員の身の安全を保障するとなると、全員が時空管理局の職員になってもらう必要があるの」

 

「え?」

 

「もちろん拒否権はあるわ……でもその場合管理局がどう動くかは分からない……」

 

「でも……なんで……」

 

「闇の書が今まで蒐集した高度な魔法。ヴォルケンリッターと言う戦力……それをみすみす手放すような組織じゃ無いわ」

 

「それじゃあ……」

 

「ほぼ強制的ね……」

 

 リンディは溜息を吐き首を左右に振る。

 

「そ……そんな事って!」

 

 シグナムが声を荒らげる。

 

「言いたい気持ちは分かるわ……私もこんな事はしたくない……でもこれが最善の手なのよ」

 

「はやてはまだ未成年ですが」

 

「痛いところを突いてくるわね……あくまでも民間協力者という……いわば抜け穴ね」

 

「……わかりました」

 

 はやてがそう言うと全員が注目する。

 

「それで……みんなが助かるなら……」

 

「しかし、主……」

 

「大丈夫や……頑張るから」

 

 はやては、少し引き攣った笑みを浮かべる。

 

「主がそうおっしゃるなら……」

 

 シグナム達は俯きつつ、はやての加入を了承した。

 

 こうして、正式にはやてが時空管理局の管理下に置かれる事となった。

 

 

  それから数日後、形式上の裁判も終わり、はやては無罪となった。

 

 すべてを見届けた為私達は帰還することとした。

 

「本当に……本当にありがとうな」

 

「お前達には世話になったな」

 

 臨海公園の一角でヴォルケンリッターははやてとリィンフォースの隣に立ち私達に感謝を述べている。

 

「問題ありません」

 

「お役に立てて光栄です」

 

「貴女達は相変わらずですね」

 

 声がする方へ顔を向けるとリンディがフェイトとなのはを連れやって来た。

 

「さて、もうそろそろ行くのね?」

 

「はい」

 

「システムは完全に着床しました」

 

 前回の戦闘で取得した無限再生機能、次元転移機構が完全に着床した。

 

「全員で見送るわ」

 

「感謝します」

 

「でもその前に」

 

 リンディが旧世代型のカメラを取り出す。

 

「記念に……ね」

 

 はやては小さく頷くと、私達の間に入る。

 

 そして、私達の両側にヴォルケンリッターが整列する。

 

「じゃあ、撮るわよ」

 

 次の瞬間シャッターが切られる。

 

「はい、良いわよ。後日現像して渡すわね」

 

「はい」

 

 はやてが小さく微笑む。

 

「それでは、我々はこれで」

 

 私達は全員に一礼後、次元転移機構を起動させる。

 

 すると、ウィスプが回転し眼前にリング状のゲートが現れ、次元の歪みが生じる。

 

 歪みの先は私達が居た時代だ。

 

「安定しました」

 

「問題はありません」

 

「さて、お別れ前に少しだけ貴女達にお願いがあるの」

 

「何でしょう?」

 

 リンディが口を開く。

 

「はやてちゃんは無罪になったけど、それは貴女達の関与が無い物と言う前提なの」

 

「了解です」

 

「だから、貴方達との関係が時空管理局に知られると少し厄介なことになるの。だから、時空管理局員と接触しないで欲しいの」

 

「了解です」

 

「もし、接触してしまってもはやてちゃんたちの事は口外しないで貰いたいわ」

 

「わかりました」

 

 私達が了承すると、リンディも安堵の表情を浮かべる。

 

「それでは、移動します」

 

 私達はゲートへと接近する。

 

 

「エイダ! デルフィ!」

 

 ゲートの入り口付近に接近した時、はやてが声を上げる。

 

「ありがとう! 二人の事絶対に! 絶対に忘れないから!」

 

「我々も忘れません」

 

 はやては車椅子から立ち上がり大きく手を振り、私達を見送っている。

 

 再度一礼した後、私達はゲートをくぐった。

 

 

 

 

  2人がゲートをくぐった後、その後には何も残ってはいなかった。

 

「行ってしもうた……」

 

 はやては車椅子に腰かけ、空を見上げる。

 

「そうですね」

 

 シグナムが呟く。

 

「きっと、自分達の居場所へ戻ったんやな……」

 

「えぇ」

 

 ヴォルケンリッターを含む全員が感傷に浸る。

 

「もうすこし……こうしていようか……」

 

「そうですね」

 

 はやてとリィンフォース、ヴォルケンリッターは2人が消えた後をただただ見つめていた。

 

「邪魔しちゃ悪いわ……私達も戻りましょうか」

 

「そうですね」

 

 リンディがそう言うと、フェイトが答える。

 

 3人は踵を返し臨海公園を後にした。

 

「あの……」

 

 しばらく歩きはやて達が見えなくなった頃なのはが口を開いた。

 

「どうしたの?」

 

「あの二人を……このまま返してよかったのでしょうか……」

 

「え?」

 

 なのはの発言にリンディとフェイトが戸惑う。

 

「だって、あの2人は……管理局を上回る力を持って居るし……それに、それを運用できるだけの能力もある……とっても危険な存在なんじゃないかって!」

 

「なのは……」

 

「なのはちゃんの言いたい事も分かるわ……」

 

 リンディは腰を落としなのはに向き合う。

 

「確かにあの二人は時空管理局よりも優れた存在かも知れないわ……でも──」

 

「だって! あの二人は時空を移動だって出来るんですよ! それにあの二人が帰った次元にはもっと凄い戦力だって──」

 

「確かに、単独で時空を移動できるし、管理局よりも高度な能力を持って居る……それに恐らく管理局よりも強大な戦力のある次元の可能性……それは認めるわ」

 

「じゃあなんで……さっき封印しておけば!」

 

「でもね……私はあの二人はそこまで危険な存在じゃ無いと思うの」

 

「え?」

 

「危険な思想の持ち主が力を持ったら危険よ……でもあの二人はそんな事をするようには思えないの」

 

「でも……」

 

「大丈夫よ……私は信じるわ」

 

「でも……でも……」

 

「さぁ、戻りましょう」

 

「はい……」

 

 なのはは俯いたままリンディの後に続く。

 

 その心に一点の不信感を募らせながら。




なにやら、不穏な空気が…
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