魔法少女ZOË   作:サーフ

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コロナ陽性になったので初投稿です。

ここから先は色々な場面が点々とするので少しわかりにくいかも知れませんね


局面

 

  スバル達に殿を任せた私達は最奥部へと移動を続ける。

 

「周辺にガジェットの反応はありません」

 

「恐らく彼女達の元に集結しているものと思われます」

 

「2人は……大丈夫かしら……」

 

 フェイトは不安そうな表情を浮かべる。

 

「今はあの2人を信じましょう」

 

「彼女達ならば大丈夫なはずです」

 

「そうね!」

 

 私達は歩みを進めコントロールルームへと到着する。

 

 コントロールルームの扉を開けると中ではスカリエッティが椅子に腰かけ待ち構えていた。

 

「よく来た。メタトロンの申し子よ」

 

 スカリエッティは座った椅子を回しこちらに体を向けるとゆっくりと立ち上がる。

 

「スカリエッティ……こちらは時空管理局です! すぐに反逆行為とガジェットを停止させなさい!」

 

 フェイトがバルディッシュを構え声を荒らげる。

 

「ガジェットを停止させたいのならそこの制御端末からハッキングでもするんだな。だがその前にこの私を倒すことだ……もっとも、私は君に用はないのだがね」

 

 スカリエッティはそう言うと後ろの扉を指さす。

 

「この先でエースオブエースが君をお待ちかねだ……プロジェクトFの残渣──」

 

 スカリエッティの言葉を遮るようにフェイトから魔力弾が発射されスカリエッティの真横を通過する。

 

「ふっ……まぁいい……さて行くが良い。私が興味あるのは君達2人だけだ」

 

 フェイトはこちらを見据える。

 

「この場は私達にお任せください」

 

「……ありがとう……」

 

 フェイトは小さく言うと奥の扉を抜けていった。

 

「さて……これで邪魔者はいなくなった……」

 

 次の瞬間、部屋中にサイレンが鳴り響く。

 

 それに呼応するように部屋の壁が展開され10機のOFが姿を現す。

 

「これが私の最高傑作だ!」

 

「機体照合終了。OFアヌビスタイプ5OFジェフティタイプ5確認。外見と性能が非常に酷似しています」

 

「私の科学力が上か! 君達が上か! 試させてくれ! さぁ! 実験を始めよう!」

 

「ハッキングには多少の時間を要すると思われます。なおハッキング中は完全に無防備になってしまいます」

 

「了解。私が敵OFの相手をいたします。エイダはその間にハッキングを行ってください」

 

「了解。それでは」

 

「「作戦開始」」

 

 スカリエッティの声に応えるように10機のOFが飛び上がると私達に襲い掛かり、デルフィが迎撃に飛び出した。

 

 

 

 

 

  突入部隊がゆりかご内部に突入すると同時にリユニオンは浮上する。

 

「ここからは耐久戦よ! 突入した部隊がガジェットを停止させさえすれば……」

 

「それまで持てばいいんだけどね」

 

「持たせるのよ。さぁ配置について!」

 

「了解」

 

 トムは火器管制を行う。

 

「こんな事なら戦艦に改造しておくべきだった」

 

「輸送船の自衛武装でもやるしかないのよ」

 

 リユニオンから多数のミサイルと機銃による弾幕が展開され、接近するガジェットを迎撃していく。

 

 しかし、ガジェットの物量は多くすべて迎撃するには至らない。

 

 迎撃をすり抜けた複数のガジェットがリユニオン向けて攻撃を行う。

 

 放たれた魔力弾はリユニオンへの直撃コースに乗る。

 

 しかし、魔力弾は直撃せず、周囲に展開されたシールドによって防がれる。

 

「シールドの強度は80%を維持している」

 

「この程度の攻撃力とは言え……何度も食らったらやばいわね……」

 

「また来るぞ!」

 

 再びガジェットが攻撃態勢を取る。

 

 しかし、攻撃態勢をとったガジェットが爆発四散する。

 

 爆炎の中から船外装備を身に纏ったヴォルケンリッターの姿があった。

 

「接近してきた敵はこちらで迎撃する!」

 

「頼むわね」

 

 迎撃態勢を取るリユニオンに更に大型のガジェットを加えた部隊が迫りくる。

 

 あまりの物量に弾幕をすり抜ける数が徐々に増えていく。

 

 そしてついに──

 

「くっ……数機突破された!」

 

 ヴォルケンリッターの迎撃をすり抜けた数機がリユニオンに攻撃を行いシールドの耐久を削っていく。

 

「トム!」

 

「わかってる! 機銃で迎撃する!」

 

 ヴィータが苦虫を噛み潰したような表情をしながら踵を返し迎撃に向かおうとする。

 

「持ち場を離れるな!」

 

「でも!」

 

 シグナムは目の前のガジェットを切り伏せながら指示を飛ばす。

 

「この場を離れたらさらに突破を許すことになる」

 

「くっ……わかったよ」

 

 ヴィータは再び防衛ラインへと戻る。

 

「しかし……この物量……このままでは……」

 

 シグナムの危惧している通り、迎撃に出たガジェットはさらに数を増している。

 

 そしてその物量により徐々に防衛ラインを突破しリユニオンに攻撃を行う数が増えていく……そしてついにリユニオンから炎が上がる。

 

「シールドが破られた! 第1装甲板に被弾!」

 

 炎上したリユニオン艦内に非常警報が鳴り響く。

 

「隔壁閉鎖! 消火装置起動!」

 

 ハーマイオニーが端末を操作しダメージコントロールを行う。

 

「船から炎が! ぐぁあ!!」

 

「どうした! ヴィータ!」

 

 ガジェットの猛攻によりヴィータが負傷し肩から血を流す。

 

「くっ……防衛ラインを下げる!」

 

「こんなの……大した傷じゃねぇ……」

 

「そうも言ってられん……後退するぞ!」

 

 シグナム達は撤退しリユニオンの甲板に着地する。

 

 防衛ラインが下がった事によりガジェットの猛攻がさらに熾烈になり、リユニオンの至る所から炎が上がる。

 

「居住ブロックから火災発生!」

 

「そこは隔壁ごと閉鎖するわ。今は最低限の場所以外は全部閉鎖するわ!」

 

 そんな時、湾内の搬出口から肩部に大型のミサイルを担いだガジェットが現れる。

 

「おいおい……あいつは不味いぞ……」

 

 そして、大型ガジェットから巨大なミサイルが発射される。

 

「弾幕展開! 撃ち落とすのよ!」

 

「駄目だ! 今生きている砲台じゃ防ぎきれない……」

 

「くっ……来るわよ!」

 

 次の瞬間巨大なミサイルが着弾する。

 

 着弾と同時にリユニオンが大きく揺れる。

 

「くぉ! 装甲板大破! 飛行機能に障害発生! 不時着する!」

 

 黒煙を上げながらリユニオンは湾内に不時着する。

 

 不時着し機動力の無くなったリユニオン目掛け大量のガジェットが突撃する。

 

 

「量が多すぎる! ガジェットが侵入してきたぞ!」

 

 ミサイルの攻撃によって出来上がった穴から小型のガジェットが船内に侵入する。

 

「くっ! 船内に……」

 

「こいつ等……船を占拠するつもりか?」

 

「生け捕りにでもするつもりなのかもしれない……」

 

「援護に行きたいが……くっ!」

 

 船外で迎撃を行っているヴォルケンリッターも手一杯のようだ。

 

 武装の多くも大破し、大した迎撃能力も低下しているため敵の猛攻に拍車がかかる。

 

「内部に侵入された……このままでは……」

 

「内部に侵入した敵の迎撃には私が行きます!」

 

 2人の背後に武装を整えたシャマルが立っていた。

 

「でも……」

 

「私だって守護騎士です!」

 

 シャマルはその場から走り出した。

 

「くそ……ジリ貧だ」

 

「内部に潜入した部隊が制御システムを制圧するまでの辛抱よ」

 

「それまでこちらが持てばだな」

 

「信じるしかないわね」

 

 ハーマイオニーは胸の前で硬く拳を握りしめた。

 

 そんな時、間近で爆発音が響く。

 

「これは……結構近いな」

 

「ガジェットが近くまで迫ってきているようね……」

 

「よし」

 

 トムはそう言うと近くに置いてある武器を手に取る。

 

「トム?」

 

「僕も迎撃に出よう。君は医務室に居る彼女を連れてブリーフィングルームに行くんだ。恐らくそこが最終防衛ラインになるだろう」

 

「わかったわ」

 

 ハーマイオニーはそっとトムの肩に手を置く。

 

「頼んだわよ……その義体で最後なんだから……」

 

「次はもっと多くの義体を用意しておくさ」

 

「次が無い事を祈りたいわね」

 

「ハハ、そうだな」

 

 お互いに頷くと2人は別々に部屋を後にした。

 

 

『皆こっちよ!』

 

 船内まで退却したシグナム達を誘導するようにシャマルが念話を送る。

 

 それに応えるようにシグナム達は船内の狭い通路に逃げ込む。

 

「くそっ! 奴らどんどん出てきやがる」

 

 壁越しに応戦しながらヴィータは悪態をつく。

 

「船内では狭くてまともに攻撃できん……」

 

「だがこっちも大技を出すほどの魔力も体力も残っちゃいない……」

 

「くっ……歯がゆいな……」

 

 船内にの通路に密集したガジェットが相手に壁から半身だけだし、魔力を節約しつつ遠距離攻撃を繰り返してはいるが、近距離戦闘がメインのヴォルケンリッターでは決定打にかける。

 

 そんな時、ガジェットの側面から大量の弾幕が襲い掛かる。

 

「なんだ……」

 

 強襲を受けたガジェット部隊は成す術もなく撃破される。

 

「おっと、撃たないでくれ」

 

 ガジェットの残骸をかき分けトムが現れる。

 

「お前は……」

 

「さて、あまり時間がないから手短にはなそう。ブリーフィングルームを最終防衛ラインに設定した。今から全員でそこで籠城戦だ」

 

 トムはそう言うとシグナムに持っていたアサルトライフルを手渡す。

 

「相当魔力を消費しているように見える。使い方は分かるかい?」

 

「それなりに理解しているつもりだ」

 

「そいつはいい」

 

 2人は同時にアサルトライフルを構える。

 

 そして、再度接近してきた別のガジェット部隊に銃撃を浴びせる。

 

「さて、行くぞ」

 

「あぁ」

 

 トムを先頭に全員が走り出した。

 

 ブリーフィングルームではハーマイオニーが何重もの魔法防壁を展開させていた。

 

「やぁ、戻ったよ」

 

「そう。そこのテーブルで入り口を固めて」

 

「了解」

 

 トムはテーブルを持ち上げると入口に置きバリケードを構築していく。

 

「主……」

 

 ヴォルケンリッターはソファーで横になっているはやてに駆け寄り、心配そうに顔を覗き込む。

 

「まだ意識は戻ってはいないけど、安定しているわ」

 

「そうか……良かった……」

 

 シャマルはしゃがみ込むとはやてに治癒魔法を施す。

 

「ありったけの武器と弾薬を用意してあるわ。魔力を節約しながら戦って。私は防壁に集中するわ」

 

 ハーマイオニーの声に応えるようにシグナム達は武器を手に取る。

 

「シャマル。お前は主の治癒に専念しろ」

 

「でも……」

 

「それはお前の仕事だ」

 

「えぇ、わかったわ」

 

「さて! やってきたぞ!」

 

 トムはそう言うとバリケードから銃口を出し、迎撃を行う。

 

 こうしてリユニオン内部において最終防衛戦が始まった。

 

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