魔法少女ZOË   作:サーフ

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惑星

 

「そんな……ありえない……」

 

 スカリエッティは目の前の出来事がこの世のものとは思えない。いや理解できないでいる。

 

「ハッキング終了。所要時間は10分程度でした」

 

 私はハッキングを終了させ、ガジェットの行動を停止させる。

 

 私の周囲にはデルフィが破壊したであろうスカリエッティが制作した10機のOFの残骸が散乱していた。

 

 その時、背後の扉が開かれる。

 

 その扉からはティアナを背負ったスバルが姿を現した。

 

「あれ? ここは……」

 

「ご無事ですか?」

 

「二人とも無事って訳じゃないですが……何とか生きています」

 

「それよりこっちに女の人が逃げて来なかったですか?」

 

「いえ。確認していません」

 

「この二人が生きているなんて……まさかウーノの奴っ!」

 

 スカリエッティは踵を返すと部屋から逃げ出した。

 

「あっ! 待て!」

 

 スバルが走り出そうとした瞬間、周囲が大きく揺れる。

 

「うわぁ!」

 

「なんだ?」

 

「恐らくハッキングの影響で施設の大部分が機能停止。崩壊すると思われます」

 

「崩壊って!」

 

 スバルとティアナが周囲を見回す。

 

「私達はスカリエッティを追います! お2人はフェイトさんの方を!」

 

「了解」

 

「外で合流しましょう!」

 

 スバル達はスカリエッティが逃げていった扉へ。

 

 私達はフェイトが向かった扉へと走り出した。

 

 

 リユニオン内部の攻防戦は熾烈を極めていた。

 

 廊下には数え切れないほどのガジェットの残骸で溢れかえっている。

 

 しかし、それにを遥かに超える量のガジェットがリユニオンの周辺を取り囲み、至る所に突入口を作りまるで内部から食い破る科のように侵入してくる。

 

 既に半壊しているバリケードに身を隠しながらトムが銃撃を浴びせかける。

 

「全く……これじゃ焼け石に水だな」

 

「こいつ等……物量で押しつぶす気だ」

 

 シグナムがバリケードから半身を出すと手りゅう弾を投げつける。

 

 数秒後に爆発が起こり、周囲のガジェットが機能停止により落下する。

 

 しかし、その開いた隙間を埋めるように再びガジェットが押し寄せる。

 

「はぁ……これじゃきりがない……」

 

「全く……くぉ!」

 

 集まったガジェットが一斉にブリーフィングルームに迫りくる。

 

「くそぉ! このままじゃ本当に押しつぶされる!」

 

 迫りくるガジェットはついにバリケードを突破する。

 

 その時。

 

 ブリーフィングルームの最奥から一陣の魔砲攻撃が放たれ、迫りくるガジェットを一掃する。

 

「はっ!」

 

 その場の全員は振り返ると、立ちあがったはやてが肩で息をしながら手を構えている。

 

「うっ!」

 

 次の瞬間、はやてはその場で倒れそうになる。

 

「はやてちゃん!」

 

 そんなはやてをシャマルが支える。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 はやては口の端から血を流しながら息を荒らげる。

 

 しかし、はやてが明けた空間を瞬時に細胞が再生するかの様にガジェットが埋め尽くす……

 

「く……ここまで……か……」

 

 ブリーフィングルームに入り込み制圧したガジェットが全員を取り囲む。

 

 次の瞬間。

 

 1機のガジェットがショートし落下する。

 

「え?」

 

 それに釣られる様に1機また1機とガジェットが墜落していく。

 

「これは……」

 

 それはまるで伝播するかの様に……

 

「突入した部隊が……やった……のか……」

 

「助かったようだね」

 

「えぇ……ほんと……ヒヤヒヤしたわ」

 

 全員はその場で力が抜けたように座り込んだ。

 

 

「くそっ! こんなはずでは!」

 

 スカリエッティがあわただしくコンソールを操作する。

 

 その時背後から物音がした。

 

「誰だ!!」

 

 スカリエッティが振り向きざまに震える手で銃を取り出す。

 

「私です! ドクター!」

 

 銃口の先にはウーノが立っていた。

 

「なんだ驚かせるな」

 

 スカリエッティはコンソールの端に銃を置くと安堵したように再び操作を開始した。

 

「実験は終わった。今回のデータを持って逃げる」

 

「そんな余裕はありません! 時空管理局の人間がすぐそこまで来て——」

 

「ナンバーズを目覚めさせろ」

 

「え?」

 

 突然の事にウーノは虚を突かれたように動かなくなる。

 

「お前が姉妹であるナンバーズをゆりかごで隠れて保護していることを知らないとでも思ったか?」

 

「そ……それは……」

 

「情でも沸いたか? まぁいい今は奴らを起こせば時間稼ぎ位にはなるだろう」

 

「しかし! 今目覚めさせるのは危険です!」

 

「どうせ捨て駒だ。私が逃げるまでの時間を稼げればそれでいい」

 

「なにを……言って……」

 

「早くしろウーノ。ナンバーズが目覚めたらお前が奴等を率いて時間を稼げ」

 

「え?」

 

「何をしている急げ」

 

 スカリエッティは振り返ることなくコンソールを操作しデータをコピーしていく。

 

「ドクターは……私に捨て駒になれと……」

 

「それがお前達の役目だろうが。まったく……」

 

「そんな……ドクター……」

 

 スカリエッティはくだらなそうに溜息を吐く。

 

 それから数秒後、周囲に破裂音が響いた。

 

「ぐがっ!」

 

 スカリエッティは震える右手を自らの右胸へと持って行く。

 

 すると、嫌な感触と共に生暖かい液体が手を染める。

 

「う……ウーノ……お前!!」

 

 周囲の資料を撒き散らしながら倒れ込んだスカリエッティの白衣がどんどんと赤黒く染まって行く。

 

 スカリエッティが手を伸ばした先には両手で銃を持ったウーノが立っていた。

 

「どういう……つもりだ!」

 

「あっ……あぁ……あ……」

 

「う……ウーノ……」

 

 スカリエッティは血だまりの中で動かなくなる。

 

 その時、背後の扉をティアナを背負ったスバルが勢いよく蹴り開けた。

 

「居た!」

 

「時空管理局よ! 武器を捨てて!」

 

 ティアナが声を荒らげるとウーノはゆっくりと振り返る。

 

「…………」

 

 無言のままウーノは手にした銃を手放し両手を上げる。

 

「これは……スカリエッティ……」

 

「そんな……」

 

「ティア……」

 

「うん」

 

 スバルから降りたティアナがスカリエッティの首筋に手を当てる。

 

「だめね……」

 

「そう……」

 

 二人はウーノへと視線を移動させる。

 

「これは……貴女が?」

 

「取引を……」

 

「え?」

 

「取引をしましょう」

 

 ウーノが呟いた。

 

「私と……姉妹……たちの身の安全を保障してくれるなら……そちらの調査に協力をするわ」

 

「どうする?」

 

 スバルはティアナと顔を見合わす。

 

「わかりました。協力しましょう」

 

 ティアナが答えた時、ひと際大きな揺れが起こる。

 

「とにかく時間が無いわ脱出するわよ」

 

「えぇ。脱出艇はこっちよ」

 

 覚束無い足取りのウーノの後に続き脱出艇へと移動を開始した。

 

 

 

 私達が扉を開けると部屋の真ん中で倒れ込んだフェイトの姿を確認する。

 

「ご無事ですか?」

 

 フェイトに駆け寄る。

 

 生命反応は確認出来る。

 

「私は……なんとか……でもなのはを取り逃して……」

 

「もうじきこの施設は崩壊します」

 

「速やかに脱出を」

 

「えぇ……わかったわ」

 

「手をお貸しします」

 

 フェイトはデルフィの肩を借りる。

 

 その時スバル達から通信が入る。

 

『こちらで脱出艇を確保しました。私達はそれで船に戻ります』

 

『了解。リユニオンで合流しましょう』

 

「さぁ。脱出しましょう」

 

「えぇ」

 

 私達はフェイトを連れ、施設を後にした。

 

 

 施設の外へと出るとそこには満身創痍のリユニオンが浮遊していた。

 

『やぁ。帰ってきたかい』

 

 トムからの通信が入る。

 

『御覧の通り、艦が大破寸前でね……まぁ通常航行はできるはずだ』

 

 緩やかに着陸したリユニオンにフェイトが乗り込む。

 

 その時、スバル達から通信が入る。

 

『今、脱出艇に乗り込みました。もうじきそちらに合流できると思います』

 

 視界に捉えられる範囲にスバル達が乗り込んだであろう脱出艇を確認する。

 

 再び浮上したリユニオンは聖王のゆりかごから退避する。

 

 合流した脱出艇はリユニオンと並走するルートを取る。

 

 それと同時に聖王のゆりかごに接近する艦隊を確認する。

 

『どうやら終わったようだね』

 

 クロノから通信が入る。

 

『これからこちらで聖王のゆりかごを占領する。君達は——』

 

 クロノとの通信が途絶えると同時に聖王のゆりかごの中心部から高エネルギーの照射を確認する。

 

『なんだ!』

 

 照射されたエネルギーは接近する艦隊の中心部に直撃する。

 

 直撃した場所に居た艦隊が一瞬にして消滅した。

 

『なんだ! なにが!』

 

『状況を確認しろ!』

 

 様々な無線が混線する。

 

 艦隊が混乱している最中に再び高エネルギー反応を確認する。

 

「第二射来ます」

 

『場所は!』

 

「測定終了。目標は我々です」

 

 デルフィが答えた直後、ピンク色のエネルギーの塊が直撃コースで迫りくる。

 

「「防御します」」

 

 私とデルフィはリユニオンの前に飛び出し、シールドを展開する。

 

「エイダ! デルフィ!」

 

 シールドとエネルギーの塊が激突する。

 

「シールド損傷率75%」

 

 エネルギーの威力は凄まじく、シールドにヒビが入る。

 

 ヒビは次第に大きくなりついに……

 

「シールド消失」

 

 シールドがなくなったことによりエネルギーの直撃を受ける。

 

『二人とも!』

 

 エネルギーの強力な攻撃を受け、装甲板が破損し、ダメージを受ける。

 

 エネルギーの照射が終わり、宙域にピンク色の粒子が舞い散る。

 

 数秒後

 

 私達の後方、リユニオンから爆炎が上がる。

 

『トム! 状況は?』

 

『くそっ! 機関部大破! 航行不能! このままで爆発するぞ!』

 

『全員船外服に着かえて脱出! 急いで!』

 

『脱出って……どこへ!』

 

『こちらの損傷は軽微です!』

 

 脱出艇に乗ったスバルから通信が入る。

 

 どうやら私達とリユニオンの後方に居たのでダメージが抑えられたのだろう。

 

 その後、リユニオンから船外服に着替えた全員が脱出する。

 

 私達は大破し、周囲にメタトロンの粒子を撒き散らしながら脱出艇の外壁に着地する。

 

 程なくしてリユニオンから脱出した全員が脱出艇に着地する。

 

「二人とも! 大丈夫なの?!」

 

 ダメージを受け至る所が破損している私達の姿を見たハーマイオニーが心配そうに声をかける。

 

 そこに船外服に着替えたスバルとティアナが合流する。

 

「コンディションチェック開始」

 

「装甲板大破、腰部ベクタートラップ破損、腕部破損」

 

「先程の攻撃により武器の使用ができません」

 

「中枢ユニットは無事です」

 

「修理には数日必要とします」

 

「そう……でも無事ならよかったわ」

 

 ハーマイオニーはほっとしたようで胸をなでおろす。

 

「しかし……一体どこから……何が撃って来たんや……」

 

 アインスに体を支えられたはやてが疑問を浮かべる。

 

「さっきの攻撃で発射地点は確認している」

 

 トムが手元の携帯型コンソールを操作すると発射地点の画像がホログラム化し映し出させる。そこには——

 

「こ……これは……」

 

「なのは!」

 

 フェイトが声を荒らげる。

 

 そこには、体中にケーブルが食い込み巨大化したレイジングハートと同型のデバイスを手したなのはが映し出されていた。

 

「一体どういう状況なの!」

 

「恐らく周囲のメタトロンを吸収しているようです」

 

「なるほど……先程の強力な攻撃はメタトロンを応用したものだったのか……」

 

 その時、全身に赤黒いエネルギーラインを放つなのはからメタトロンの反応が増え始める。

 

「この反応……もう一度撃とうとしているのか」

 

「目標は?」

 

「待ってくれ。今、測定中だ……よし……これは……」

 

 ホログラムに映し出された着地地点……それは

 

「聖王教会……」

 

「いや……恐らくあれだけの威力だ、惑星が吹き飛ぶぞ」

 

「そ……そんな……それじゃあ!」

 

「惑星上の全生命体が死亡します」

 

 私の回答に対し全員の表情に緊張が走る。

 

「ど……どうにかして止めるんや!」

 

「残念な報告だ」

 

「残念な報告?」

 

 トムはため息を吐きコンソールを操作する。

 

「あぁ。我々は砲撃の射線上にある」

 

 映し出されたホログラムには私達の現在地となのはから発射される魔砲攻撃の範囲が重なっているのが映し出される。

 

「そんな……どうすれば……」

 

「今すぐ逃げるしかない。僕たちが生き残るには——」

 

「それはダメや!」

 

 はやてが声を荒らげる

 

「そうだねはやて……私達は……なのはを止めないと!」

 

「そうや、大量殺人なんて……そんなことをしたら人類種の天敵になってまう……せめて止めてあげるのが、友達としての役目や……」

 

 はやてが一歩踏み出す。

 

「フェイトちゃん……私に考えがある……」

 

「え?」

 

 はやての答えにフェイトが固まる。

 

「もう一度……ベクターキャノンを使う……」

 

「待ってください!」

 

 はやてを止めるようにアインスが声を上げる。

 

「そうだよはやて! そんなことをしたら! 体がもう」

 

「わかってる!」

 

 はやてが声を荒らげる。

 

「わかってるけど……これしか……ほんの少しだけやけど……止められる可能性がある方法なんや……」

 

「主……」

 

 はやては付近に浮遊していたデブリに飛び移る。

 

「さぁ……わかったら皆逃げるんや。ここから先は私の仕事や」

 

 はやては夜天の魔導書を片手に息を整え。瞳を閉じながら顔を上げる。

 

 それに呼応するようになのはから高エネルギー反応が始まる。

 

「ベクターキャノンモード!! 起動!!」

 

 次の瞬間、はやての足元と周囲に蒼白い魔法陣が現れる。

 

 しかし、魔法陣は不安定に点滅を起こす。

 

「そんなの嫌なのです!」

 

 アインスの肩の上からリインがはやてに向かい飛び出る。

 

「リイン! 戻るんや!」

 

「嫌なのです! 強制ユニゾンなのです!」

 

 リインとはやてがユニゾンし、魔法陣が安定する。

 

「なにしてるんや! 早く離れるんや! 強制解除するで!」

 

「嫌なのです!!  その場合、強制解除を強制解除するのです! それに私の協力無しじゃベクターキャノンの展開すら出来てないのです」

 

「そ……それは……あぁ! もう! しゃーないな! どうなっても知らんで!」

 

「最期まで一緒なのです!」

 

 はやては再びベクターキャノンの発射に集中する。

 

「リンカーコア最大出力! 魔力全開放!」

 

 手にした夜天の魔導書が勢いよく開かれる。

 

 しかし——

 

「くっ!!」

 

 はやてが胸を抑え込み膝を着く。

 

「やっぱり……魔力が足りなかった……か」

 

 はやてはさらに苦しそうに胸を抑える。その背後にヴォルケンリッターが歩み寄る。

 

「み……みんな?」

 

 ヴォルケンリッターは全員が一度頷くとその身体が徐々に粒子と化して行く。

 

「皆! なにしてるんや!」

 

「私達を……蒐集して魔力にしてください」

 

「そ……そんなこと……」

 

 ヴォルケンリッターの粒子がはやてに流れ込む。

 

「やめるんや! そんな……そんなこと!!」

 

「世界を頼みます」

 

 ヴォルケンリッターは消えるその時まで全員が笑顔だった……

 

「み……みんな……」

 

 はやての悲しみに反比例して魔法陣の輝きが増す。

 

「くっ!! バインド展──」

 

「バインド展開!!」

 

 はやての体を固定するようにアインスがバインドを展開する。

 

「アインス!」

 

「私も……私にも協力させてください! 最期までお傍に」

 

「アインス……」

 

 その時スバルとティアナの身体から光があふれる。

 

「私達の魔力も使ってください!」

 

「私達じゃ……なのはさんを止められない……だから!」

 

「お願いします!!」

 

「二人とも……」

 

「はやて……」

 

 フェイトも自身の胸の前で手を組みはやてに魔力を送る。

 

「私の思いも……なのはにぶつけて!」

 

「うん! 任せて!」

 

 夜天の魔導書に蒐集されていたすべての頁が展開され周囲を舞い散るように展開する。

 

 はやては再び目を閉じる。前面に6個の魔法陣が展開され緩やかに回転を開始する。

 

「発射……準備……完了!」

 

 はやては目を見開く。

 

「全力……全開! 発射!!」

 

 はやての声に呼応し、魔法陣から蒼白いエネルギーの濁流が放たれる。

 

 それと時を同じしてなのはからピンク色のエネルギーの濁流が放たれる。

 

 漆黒の宇宙に2つのエネルギーの濁流が激突する。

 

「ぐぅ!」

 

 発射の反動を受け、はやての表情が曇る。

 

 2つの濁流は最初の数秒は拮抗を保っていたが、次第に蒼白い光がピンク色の光に飲み込まれていく。

 

 一度飲み込まれ始めてからは勢いを得たように蒼白いエネルギーが次第に飲み込まれ、ついにははやての眼前にまで迫りくる。

 

「こ……ここまで……か……」

 

 全身から血を流しながら震えていたはやてが自力では立っている事を放棄するように膝を屈しようとする。

 

「諦めないでください」

 

 私は飛び出し、はやての右肩を支える。

 

「え……エイダ……」

 

「今の我々には支える事しかできませんが」

 

 デルフィがはやての左肩を支える。

 

「デルフィ……」

 

「貴女ならきっと」

 

「うん!」

 

 はやては再び顔を上げる。

 

「あぁあぁぁああああぁああああああ!!」

 

 絶叫し、最後の力を振り絞るはやて。

 

 しかし、依然としてなのはの砲撃を押し返すには至らない。

 

「エネルギー反応を確認」

 

「え?」

 

 その時、私達の周囲に浮遊するエネルギー体を感知する。

 

 そのエネルギー体は1つまた1つとはやてに蒐集されていく。

 

「こ……これは……一体……」

 

『間に合ったようだね』

 

 若干のノイズが入った通信が入る。

 

「くっクロノ! 生きていたの……」

 

 安否を確認しフェイトは安堵したようだ。

 

『あぁ、状況は理解しているよ。彼が中継してくれた』

 

「え?」

 

 トムが小さく微笑む。

 

『中継された映像は全世界で流れているんだ』

 

 

「あぁ、この映像を全宙域に向けて緊急用チャンネルに割り込ませている」

 

 どうやら、トムが回線をジャックしたようだ。

 

『微力ながら我々も協力させてもらうよ。生き残っている全員が魔力を送っているんだ』

 

 次々とはやての周囲に魔力が集まってくる。

 

 どうやら魔力の中には新生時空管理局員の魔力もあるようだ

 

『君一人に全てを背負わすようで申し訳ないが……今、世界を救う事ができるのは君しかいないんだ!』

 

 無線越しにクロノの声が響く。

 

 集まった魔力がどんどんとはやてに蒐集されて行く。

 

「見て!」

 

「あれは……惑星が光っている!」

 

 フェイトが惑星を指さす。

 

 惑星の表面には淡い光が浮いている。

 

「魔力反応急速に拡大します」

 

 惑星の表面を覆っていた光は惑星に住む人々の魔力であり、それが全てはやてに蒐集される。

 

 蒐集が進むにつれて、蒼白い光が勢いを取り戻し押し返して行く。

 

「行で……なのはちゃん」

 

 勢いが増した蒼白い光が更に眩い光を放ち、ピンク色の光を飲み込んで行き、ついには全てを飲み込み、再び漆黒の宇宙が訪れた。

 

 




次回はエピローグとなります。


少し雑談を。
つぎ書くとしたらどんなものにしようか今迷っているんですよね。

今のところ考えているのは

まどマギ×メトロイド
ある程度話の大筋は考えついているが、私のまどマギに対する知識が少なすぎていろいろ問題がありそう。

なのはシリーズ×銀河英雄伝説
AS編は問題なく話がいけそうなのですが、strikers編をどうするか詰まってるんですよね…いっその事strikers編は大きく変えちゃうってのも手かなぁなど考えていますね


エヴァ×ZOE
ゼロ使×ZOE
この作品の続編という事でとも思うのですが、これ以上長引かせてもぐだりそうだなぁとおもいまして…

もしご意見ありましたらよろしくお願いいたします。

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