袁家を支える御遣い   作:久遠寺バター

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さあ、反董卓連合開始ですよ!
月タンを救うため!
北郷一刀率いる袁紹軍が洛陽目指して突撃〜!!

みたいなアホ全開でやっていきます(笑)


一刀は歴史上の英雄とこの世界の英雄とのギャップに肩を落としつつ、自らの理想を成すために戦って行きます。
月タンの為に……(笑)


予想外な英雄達

反董卓連合結成当日。

 

辺りを見渡すと数え切れないほどの牙門旗が掲げられている。

劉、曹、孫、馬、公…名だたる諸侯がこの連合に参加している事がわかる。

 

「ひゃー、なんちゅう数や!」

 

「凄い数なのー」

 

「これが連合なのか。」

 

真桜、沙和、凪の三人は驚きの声を上げる。

俺も驚きを隠せ無いがこの後のことを考えていた。

俺は馬を降り、三人に此処での身分証明を教えた。

 

「俺たちは袁紹軍の客将だ。所属を言えと言われたらそう言えば大丈夫だから、好きに行動していてくれ。」

 

「わかったのー!」

 

「はいなー!」

 

「かしこまりました!」

 

三人はそれぞれ行動を開始した。

凪以外は遊び感覚かもしれないがな。

 

俺は三人と別れ天幕へと向かった。

天幕へ入ると大きな机を囲むように諸侯が座っていた。

俺は袁紹の横へと向かった。

俺が袁紹の横へ行くと周りの視線が一気に俺に集まる。

それもそのはず、この空間に男は俺一人だからだろう。

俺が横へ立つのを確認すると袁紹が話し始めた。

 

「皆さん!よく集まってくださりましたわ!この度、逆賊董卓をーーーーー」

 

長い前置きと言うのか、大義の説明を始めた袁紹。

袁紹の話が終わると曹操が口を挟む。

 

「要するに、朝廷の信頼を取られた事を嫉妬してるのでしょ?」

 

「あら、曹操さん。何か言いましたか?」

 

「耳が遠いようね、そんなんで戦えるのかしら?」

 

くだらないので袁紹を止める事にした。

 

「袁紹、作戦会議でないのなら俺は退席させてもらいたいのだが?」

 

「あら?北郷さんは、そんな事を言える立場なのかしら?」

 

「客将は客将。その立場に俺を置いたのは袁紹のはずだが?」

 

「そうだったかしら?」

 

「ともかく、作戦会議の場だ話し合うべき事があるだろう?」

 

そう言うと、袁紹はいきなり機嫌が良くなり。話し始めた。

 

「流石、北郷さんですわ。この連合に必要なものが何なのかわかっていますわ!」

 

いや、お前以外全員わかってたと思うぜ。

そう言うと曹操が口を挟む。

 

「総大将は策を献策し、状況を判断できる人間に任せるのが条件ね。」

 

「確かに、兵を無駄死にさせるわけにはいかないからな。」

 

曹操と横にいるポニーテールの女性が釘を刺す。

 

「この中でより良い策を考え、素晴らしい判断をできる。名家は誰でしょう?」

 

 

「…はぁー」

 

思わずため息が出てしまう。

やりたいならやりたいと言えよな…

周りの諸侯は最早聞く気がない。

そんな時、一人の女性が立ち上がった。

 

「そんなにやりたいなら袁紹さんが総大将をやればいいじゃないですか!」

 

「私は別にやりたいわけではありませんわ、ただ皆さんがどーしてもって言うのならやってあげてもいいですわ。」

 

この一言で空気が更にピリピリしてきた。

四人ぐらい本気で殺気を込めた視線を送っている奴が何人かいる。

恐らく袁紹を推薦すると言う屈辱と袁紹の指揮に入る事に対しての不満だろう。

ならそれを取り除いてやるかな。

 

「袁紹、提案だが。総大将は袁紹以外はあり得ないが、指示系統や戦法、連携は軍によって異なる。無理に変えてしまえば本来の戦力を発揮する事が出来ないだろうから、それらは各諸侯に任せたらどうだろう?」

 

「それはそうですわね。ですが、皆さんの意見を聞いて見ないことにはその提案を受ける事は出来ませんわ」

 

さっきの会話で人の意見を聞いていないお前に言われたくないがここは我慢だ。

あとは空気を読んで他の諸侯が屈辱に耐えてくれればいいんだけど…

 

「…いいわ、総大将は袁紹ね。」

 

以外に曹操が最初に口を開き袁紹を推薦した。

そして彼女は俺に視線を送り クスリと笑った。

 

「その案なら孫呉も袁紹が総大将に成るのを支持する。」

 

「我らも支持しよう。」

 

孫呉を始め全諸侯が俺の案の意図を汲み取ってくれた。

こんな露骨な言い回しで引っかかるのは袁紹ぐらいだろう。

 

「そこまで皆さんがおっしゃるのでしたらこの袁本初。謹んでお受けし致しますわ!おーーほっほっほっ!!」

 

袁紹の高笑いと共に諸侯はそれぞれの陣へ帰っていった。

そんな中俺と先ほど声を上げた女性が袁紹に呼び止められた。

激しく嫌な予感しかしない……

 

「おーーほっほっほっ!先ほどは素晴らしい提案でしたわ!北郷さん。やはり貴方を客将として迎えて正解でしたわ!」

 

「お褒めにあずかり光栄の至り……」

 

本当に御花畑だな、この王は。

 

「それに、先ほど誰よりも私を推薦してくださった劉備さん。見る目がありますわ!」

 

「ありがとうございます。でも、私は董卓に苦しめられている人達を早く救いたいんです。」

 

この女。本当にその情報だけでここまで来たのか?

馬鹿なのか、優しさなのか…

 

「その思い、確かに受け取りましたわ!劉備さんには先方をお任せいたしますわ!」

「ええ!!そんな無理ですよ!!」

 

「やってみなければわからないのが戦ではなくて?これは総大将命令ですわ!」

 

こいつはどこまでアホなのだろうか…

 

「そ、そんな〜。」

 

英雄の劉備と言えど、この状況では絶望的だろう。

後で手助けしてやるかな。

劉備さんところの陣営って今誰が集まってるのだろうか。少し楽しみだな。

 

袁紹との話の後。

自分の天幕に戻った。

 

「そろそろ帰って来る頃かな?」

 

「おどろかしてやりましょうよ!」

 

「姉さん達、私達はあんまり目立っちゃ不味い立場なのわかってる?」

 

「わかってたら隠れて来たりしないのではないか?」

 

「おい、何でここにいるんだ?」

 

天幕の中に入ったらここに居ないはずの張三姉妹と和命が居た。

 

「ちょ!一刀!」

 

「もー少し早いよー」

 

「一刀さん、その…」

 

「あー最悪の展開だわね。」

 

「はぁー何やってんだよ。本当に…」

 

この子たちは命を狙われるって事の意味をわかっているのかな。

 

「一刀が帰ってこないかもって思うと怖いんだもん!」

 

「留守番なんて!寂しいもん!!」

 

地和と天和が声をあげる。

確かに命を狙われいてそれを守っている俺らが居なくなるのは不安だと思うが…

荷物に忍び込むのはな……

 

「わかったよ。けど今度から誰にも言わずに隠れるのは無しだぞ!」

 

「今回の事は沙和さん達には話していたんだけど。」

 

「実は知らないのは一刀殿だけだったりするのです。」

 

…後でお仕置きだな。

 

「俺が居ないところで気になることとかあったら伝令で俺に伝えてくれ、それとあまり目立たないようにね」

 

「「はーい!」」

 

既に二年経ったけど張三姉妹の噂は聞かなくなったから心配無いとは思うけど、念には念を入れておかねば。

 

「んじゃ、俺は天幕を回ってくるわー」

 

「行ってらっしゃ〜い」

 

天和が元気よく送り出す。

後ろからズルい!や抜け駆け禁止などの単語が聞こえたが気にしないでおこう。

 

劉備軍の天幕。

 

「おのれ、袁紹め。この様な無謀な策を押し付けるとは…」

 

「どうしよう。朱里ちゃ〜ん!!」

 

「策を講じてみます。」

 

天幕の中で五人の女の子が話している。そこへ伝令が駆けつけた。

 

「劉備様!伝令でございます。」

 

「今は軍議中だぞ!」

 

「伝令さん、何かあったの?」

 

「はっ!劉備様に面会にきたと言う男が一人。我が陣の前に来ております。」

 

「男だと!?誰だそれは?」

 

「北郷一刀と言ってわからないのなら帰ると申しておりました。」

 

「無礼な、会いに来ておいて知らなければ帰るだと!」

 

「桃香様、会いに行きましょう。」

 

「朱里、お主まで何を言っているんだ!!」

 

「確かめたいことがありますので。」

 

「そうだね。それじゃ伝令さん案内してくれるかな?」

 

「はっ!」

 

劉備軍陣営前。

 

俺は待ちぼうけを食らっていた。

 

「はぁー暇だ、携帯もゲームも無ければ小説も無い。時間潰せねー」

 

しかしなー、この世界に来て三年か。早いな。

しかし、三年で一国一城の主になるとは日本じゃ考えられねぇな。

だって学生だったんだぜ?普通なら大学生ぐらいの年だよまったく。

 

「貴様か!桃香様に会いたいという無礼な男は。」

 

「劉備を指名したつもりだったんだけど、伝令さんまちがえちゃったのかな…つうか、あんた誰?」

 

なんだこの髪の長い綺麗なお姉さんは?

話す前から無礼も何もないだろう。

 

「自らは名乗らずに相手に名をたずねるとはますます無礼な男だな。我が名は関雲長!劉玄徳を護る剣だ!」

 

いや、俺既に名乗って待ってたんだけど。聞いてないのかな。

伝令さんどんな報告したんだよ。マジで…

 

「関羽……なるほど、美髭公ならぬ美髪公というわけか。」

 

「我が主に用があるなら私がきこう。貴様のような無礼者を桃香様に合わせるわけには行かない!」

 

そう言って薙刀、恐らく偃月刀を構え俺の前に立つ。

いやーやる気満々だよ、この娘…

 

「出会い頭に無礼者と罵声を飛ばす方が無礼だと思うんだがな。冷静に考えてみてよ、城主であり袁紹の客将である俺に刃を向けるということがどういう事かわかっているのか?」

 

「貴様!立場を利用し我らを脅しているのか!」

 

「助言してやっているんだけどな。劉備を出す気は無いんだな?」

 

「当然だ!」

 

「わかった…なら、この戦いで死ね。」

 

「貴様!」

 

歴史に名を残す英雄だと思っていたら、ただ短気で傲慢な女武将だったようだ。

くだらない、攻城戦でほぼ義勇軍だけの部隊で生き残れるとでも思っているのか?

現実を見れていない、ただの馬鹿だ。

 

「この状況下で劉備と俺が会う意味を理解できず、数人の武があれば生き残れると甘い夢に溺れているお前らが死なないわけがないだろ?」

 

「言わせておけば!貴様に我らの何がわかるのだ!!」

 

「わかるさ、この状況がそうだ。」

 

関羽が飛びかかってきた。

俺めがけて偃月刀を振り下ろす。

 

「やめろ!愛紗!」

 

俺と関羽の間に青い髪の女が飛び込んで来た。

 

「貴様、血迷ったか!」

 

「そこを退け、星!!」

 

青い髪の女は関羽の偃月刀を槍で受け止めている。

恐らくこの状況を理解できるぐらいの知を持っているんだろう。

 

「そこまでだよ、愛紗ちゃん。」

 

「桃香様。」

 

関羽の後ろから劉備が数人を連れて歩いていた。

劉備を確認すると関羽は偃月刀をひき、構えを解いた。

 

「随分、悠長に動くんだな劉備は…」

 

周りの武官が睨むが少しぐらい皮肉言わないと気が済まない。わかるだろ?

 

「ご、ごめんなさい。軍議中でして!!」

 

「まぁいいや、それより質問なんだけどこの落とし前はどうつけるの?」

 

「お、落とし前?」

 

「あんたの所の武官が俺に刃を向けた事実。俺を守ってくれた優秀な武官の功績を引いても帳消しにはできないよ」

 

おどおどする劉備。

睨みつける関羽。

周りの将を俺を睨む、いやー凄く自分が悪役の気分だわ。




あえて黒い一刀のセリフで切りました。
少しぐらい黒い方が人間らしいと思いますので、

普通に殺されかけて「面白いからいいけど」何て言えねぇよ!(笑)

次回で最初の戦闘までいけたらいいなと思います。
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