「ん、ん〜〜………………あれ? わたしいきてる? なんで?」
確かコボルトの攻撃を避けきれずに受けちゃってカラダが動かなくなるくらいの傷を受けたはずなんだけど……
ズキッ
「ぃ"?!」
背中がこれだけ痛むってことはあれは夢なんかじゃなかったのか。でも、それなら誰が助けてくれたんだろ?
う〜ん……………………わかんない。
とりあえずは、この森からでて家に帰らないと。
待っててねお兄ちゃん、おじいちゃん。
そして私は家に帰るための一歩を踏み出した。のは良かったんだけど、気を失ってたからあの場所からここがどれくらいの時間がったのか、どれくらいの距離があるのか、どの方向に向かって進めばいいのかが全く理解できない。
「まじかー。これわたしかえれるのかな」
幸い、家にあった武器が手元にあったのが唯一の救いかもしれない。
「っていうか、おなかすいた」
ガサガサッ
「な、なに?! ……ウサギ? ふふっおにいちゃんみたい」
私がそんな風に思っていると、口にくわえていた手斧を構え、私に振りかぶろうとしていた。
「え、ちょ、い、いったんおちつ──」
ブンッ
「ヒィィッ」
こ、こんなヤツ全然お兄ちゃんみたいじゃない! 見た目に反して凶暴すぎ!!
一瞬でもこんなウサギをお兄ちゃんみたいだって思った自分を殴りたくなるっ。ごめんお兄ちゃん!
ブォンッ
「ぅわ?!」
今はこんなこと考えてる場合じゃない。逃げなきゃっ。
ドクンッ
「あれ?」
ドクンッ
なんだろ。
体の動かし方を知ってるような、まるで戦ったことがあるみたいな感じが……
ドクンッ
「………………そっか、ぜんぶおもいだしたよ」
私は誰かに助けられたんじゃなかったんだ。私が、自分の手で、この体で戦って勝ったんだ。
今の私なら分かる。どうすればこのモンスターを倒せるかを。
「わるいけど、キミにはここでしんでもらうよ」
そう言うと、私はお小遣いを貯めて買ったナイフを取り出し、ウサギへと駆け出した。
「フッ」
グサッ シュウウゥン
「? なにこのいし。まあいっか、つかいみちあるかもしれないし、とりあえずとっとこ」
あ〜あ、さっきまでは家に帰ろうと思ってたけど、冷静に考えると私って気を失うくらい出血してたんだよね。
っていうことは、私がお兄ちゃんと別れた場所には私の血しか残ってない=死んだって思われるだろうなぁ。
そういえば、背中の傷が全然痛くない。
う〜ん。なんでなんだろ? まあ、考えてもさっぱり分かんないんだけどさ。
それよりも、これからどうしよう。
「あ、そうだ! いいこと思いついた!」
強くなって会いに行ってお兄ちゃんやおじいちゃんをビックリさせよう!
そうと決まればまずはこの森にいる全種類のモンスターを倒して、それが終わったら世界中にいるモンスターと戦わなきゃ!
待っててね! お兄ちゃん、おじいちゃん!
待ってろよ! まだ見ぬモンスター!!