~産屋敷邸~
「はぁ……、久々にこんなに笑ったよ。」
「ふぅ……、俺もですわ。耀にぃ、いつも爺さん、あ、普段は義父のことは爺さんって呼んでるんですが。いつも爺さんと二人っきりだったから、こんなことあんまりなかったんよすね……。そういえば、お体が弱いと聞いてたんですが、今も?」
まいど!天龍寺旅龍ですぅ~。
あれから俺の緊張を解す為か、ちょっと雑談を続けてたら、お互い何か変なスイッチ入ったみてーで、二人で爆笑してました。
内容?
爺さんと暮らしてた時の、まぁ、ちょい品の無い話やから一旦内緒で……。
それよりも産屋敷耀哉と言えば、原作では激弱身体と呪いで大変だったみたいやけど、何かパッと見調子よさそうなんよなぁ。
「ああ、そうなんだ、代々、産屋敷一族は体が弱くてね。もう、病というより呪いの類いだよ……。でも最近は私がまだ若いことと、いい医者が住み込みでいてくれてね……。だいぶん調子がいいんだ。」
なるほろ、道理で結構な時間喋っててもまだ余裕そうなんやな。
それにしても医者か~。
まぁ専属医ぐらい居るか?
蝶屋敷の人らかねぇ?
「そうだ、リュウは暫くここで住むんだ。先にここに住む家族と、私を見てくれている医者を紹介しておこう。3人とも入ってきてくれ。」
そうだった、刀届くまではここに住むんだったなぁ……。
結構恐れ多いことしてねーか?
そんだけ爺ちゃんが信頼してたんかね?
あと3人?
あぁ、多分、選別に来てた先代の奥方のよしのさんと、耀にぃの奥方のあまねさんやな。
もう1人の医者は誰やろ……。
原作にはそんな人居らんかったからなぁ。
あ、入ってきそう。
コンコン
「「「失礼します。」」」
ガラッ
おお、やっぱり2人は正解やったな。
あまねさん、耀にぃより結構年上やったはずやけど、べっぴんさんやなぁ……。
目がチャームポイントやけどな……。
そんでもう1人の医者は……。
……あっ!?、あの子はさっきの子……。
ジジッ
そして多分あの。
「まずは、3人に。あの無上鬼断殿の義子であり弟子。そしてこのたび最終選別で奇跡の全員生還を成し遂げ、鬼殺隊に入隊した、天龍寺 旅龍だ。それと、無上殿の遺言もあって、少しの間、旅龍をこの産屋敷邸で預かる事にした。よろしくしてやって欲しい。」
辛うじて耀にぃの声は入ってきたが……。
無理。
耀にぃ以上に目を離すことの出来ない人物に出会ってしまった。
と、とにかく挨拶を……。
「テンリュウジ リョリュウ、デス、ヨロシクオネガイシマス。」
めちゃカタコトになってへんか!?
でもごめん!
それどころや無いねん!
昔、夢に見て思い出したあの人に…。
「こちらは最終選別でも会ったとおもうけど、私の祖母である、よしの。」
「ふふ、先程から聞いておりましたが耀哉の弟になったみたいですね。あらためまして。祖母のよしのでございます。しばらくの間よろしくお願いいたします。」
「ハイ、ヨロシクオネガイシマス。」
俺が今この鬼滅の世界に来る前に、毎日一緒に過ごした……。
「次は私の妻である、あまね。」
「初めまして、お館様の家内であります。あまねと申します。見ての通り子を授かっておりまして、あまりお相手することがで出来ませんが、何とぞよろしくお願いいたします。」
「ハイ、ヨロシクオネガイシマス」
姿は……。
あの人と違う……。
年齢も違うし、見た目も違う……。
でも雰囲気と感じる波長。
間違いない。
でも、あの子は覚えているんだろうか……。
もう、もどれないあの頃のことを……。
「最後に各種連絡と、私達の治療や嫁の診察を行ってくれている、天月 零華(あまつき れいか)。ってどうしたんだい?零華、リュウ、お互い見つめあって、鳩が豆鉄砲に撃たれたような顔になってるよ?」
はっ!
しまった!
紹介してもらってたんやった……。
だいぶん生返事してた気する……。
ごめんて。
にしても
「す、すいません。あ、貴女は、もしかして…………。」
声をかけるしかないやろ。
「……夢の人…………ですか?」
!?
「夢!そう夢だ!俺もあの遠い記憶の夢で君、レイちゃんに会っていたんだ!」
記憶がある!?
「!?リュウちゃん!……また……会えた……。」
急に泣き出して飛び付いて来た。
彼女は俺の腕のなかでわんわん泣いていた。
もちろん俺も無意識で流れ出した。
もう、会えないと思っていたから。
「……寂しかったか?」
「……うん……。」
「急にどうゆうことだい?二人は初対面のはず……。リュウ、説明してくれるかい?」
しばらくした後、耀にぃが優しく聞いてきた。
俺はその声で我にかえった。
いゃ恥ずかし。
まだ自分のことはあやふややけど。
彼女と過ごした思い出は溢れ出してきた。
何て答えようか考えてると、レイちゃんは泣きつかれたのか眠ってしまった。
そういや前世?もこうやって泣いた後に眠ってたか……。
「耀にぃ…………。いや、お館様。とても込み入った事情があります。少しお時間をいただけませんか?二人だけで、確認したいことがあるのです。ですが、必ずご説明いたします。どうか…………。」
俺は彼女を抱えながら、そう言って頭をさげた。
本当に確認しなきゃいけないことが沢山ある。
もしかしたら。
物語だけではないほど歴史を変える可能性もある。
お館様はしばし目を瞑り、そして答えてくれた。
「リュウ。わかった、少々ではなく、とても込み入った事情と言ったね。何があったのか検討もつかないけど、ちゃんと説明してくれるならかまわない。そろそろ夕飯の時間だ。それが終わったあと、二人で話し合い、まとまったら、またいらっしゃい。いつでも話をきくからね。」
本当に…………この人は…………。
「お館様!ありがとうございます!」
それからすぐに零華は目が覚め、後で話があることを伝えて、二人で頷きあい
そのあと夕飯をいただいた。
ふうー!
うめぇ!
色々あって心身疲れた体に染み入るぜぇ!
山では食えなかったもんが沢山あるなぁ~。
どうも産屋敷家でも、一般家庭と同じく、家族皆で食事を取っていたようや。
といっても、耀にぃとお婆様、奥方様と居候である零華と俺だけやけどな。
他にも世話人も居るはずやけど、料理や屋敷の管理をしとる中居さんたちは別みたいや。
あんなことがあって、今はなんとも言えん空気になってもたけど、うめぇ夕飯が終わってから、客室に案内された。
荷物を置き、身の回りを整理しとったら、襖の向こうから声がかけられた。
「リュウちゃん、はいってもいい?」
さっそく零華が来たみたいやな。
隠すもんとかなんも無いし、ええやろ。
多分。
「えーでー、荷物の整理しとっただけやしな。」
「じゃあ、おじゃまします……。」
そう言って零華が襖を開けて入ってきた。
そんで飛び付いて来た!!
「リュウちゃん!リュウちゃん!リュウちゃんやんね!?あぁリュウちゃんの臭いだぁー!クンカクンカ。はぁー、会えたぁー。夢でしか会えんかったのに。歳も姿もちゃうのに、リュウちゃんやぁー!」
やべぇ、会ってなかった反動で何か外れてるくさいな……。
皆~(誰?)驚くかもやけど~。
零華ってこんな子(ヤンデレ)ですぅー!
「おおう!?落ち着け!落ち着け!リュウちゃんやから!お前が知ってるリュウちゃんやから!」
「リュウちゃん噛んでもいい?」
「いやや!痛いやん!」
「返事は聞いてない。」
「痛タタタタタタ!!?」
懐かしいぜこのやりとり。
テンションのアップダウンが激しすぎる犬みてーなやつやねんほんま。
でも零華は、どこまで覚えてるのやろうか。
俺はまだ、あの世界の歴史と、この世界の物語。
あの世界で愛していた人の記憶ぐらいしか思い出せてない。
俺が、あの世界でどう生き、どのようにしてこの世界へきたのか。
まだ全然思い出せない。
零華はどうなんだろうか?
「いたたたた。歯形ついた……。はぁ……、なぁレイちゃん。」
「なぁに?リュウちゃん。」
「俺達はどこまで覚えてる?」
今日の明治こそこそばなし!!
零華が目が覚めた後、リュウと零華の会話は作者とその嫁の日常そのままらしいよ!
爆発すればいいのにね!
作者「俺もそう思う」
次回第6話
未来のために
愛する者を再び手に入れた二人は
未来に思う。
ヒロイン正式登場です、ヒロインの過去はまた機会がありましたら上げさせていただきます
令和8年7月27日より再編集