鎹烏に誘われ~。
とある山近くの村に来ておりまーす。
どうも、リュウです。
今回が初任務になるなぁ。
爺さんの山から出て、遂にですわ。
まぁ、雑魚鬼は藤襲山で散々斬ったから初めてでは無いんやろうけどな?
さて、今回はどんな鬼が待ち構えていることやら。
よし!
まずは村で聞き込みや!
相手が変な能力持ってたら、めんどいしなぁ。
とりあえず誰かいないかね。
んー?おっ!おったおった。
畑仕事しとるおっさん。
第一村人発見!
「こんにちはー!すいませーん!少しお話を伺ってもいいですかー!」
ちょっと遠いけど、これくらい叫んだら聞こえるやろ。
「おお!?元気な子だなぁ、ちっと待ってたな、これだけ抜いたらそっちに行くから。」
おお、話できそうやな。
イラチセッカチジジィじゃ無さそうで良かったぜ。
稀によくおるからな。
「すまねぇな、それでどうした?見ねぇ顔だが……。」
「ええっと、すんません。ちょっと仕事の依頼で、この辺りに、とある調査に来たんですが、最近、近くの山で、人が消えたと聞きまして……、何か詳しく知ってたりしますか?」
まぁ大っぴらに鬼知らん?って聞いても、普通の人ははぁ?ってなるし、適当に濁しながら喋るか……。
なんか都合の良い様に、どこどこ会社の誰々でまるまるの調査に来ましたー、って言えたら楽なんやが……。
今度耀にぃに聞いてみるか。
あんだけ財産を持ってるって事は、フロント企業とかあるやろ。
「調査?役人か何かかね?ふむ……山?ああ、そういやぁ村の寄合で何か言ってたなぁ。自分の所の山で山菜が取れないからって、勝手にあの山に取りにいったやつが帰ってこないとかか?それに、そいつを探しにいった連中もらしいな。あの山、昔から神隠しに会うとか言って、誰も入らないようにしてたのだがなぁ。バカな連中だよまったく。バチが当たったんだろ。」
おぉ!?めっちゃ良い情報やんけ!
なるほど、神隠し的なことになってんやな。
そんでどうやら過去に何回かある感じやなこれ。
「昔からなんですか?あと帰ってきた人はいたんですか?」
「そうそう、だからあの山は、神の聖域だから入ったらだめなのだよ。まぁ、入った連中は、村の中でも、つまはじき者の悪ガキどもだったからな。言っちゃぁ悪いが、精々したがな。後は生き残り?そういやぁ甚平のボウズが逃げ帰ってきたとか言ってたなぁ。」
やっぱそうか。
こりゃ山に何かいやがるな……。
あと生存者いるんや。
話きけるかな?
「その人は今何処に?」
「ん?東へ行った所の医療院にいると思うが……。あまり危ないことには首を突っ込まない方がいいぞボウズ。山にも近づくなよ!あぶねぇから!」
東の医療院……。
ということは怪我かなんかしてんな……。
鬼の特徴が知れるかもしれん。
にしてもこのおっちゃん、見ず知らずのガキにも、ちゃんと心配してくれるんやな……。
ええ人や。
「わかりました、ありがとうございます!気を付けます!話を聞いたお詫びに団子どうぞ。」
こんな事もあろうかとー!
刀鍛冶の里で、きびだんごを買って来ております!
鬼退治といやぁこれだぜ!
「おお?いいのか?ありがとうよ、ちょうど休憩しようと思ってたから助かったぜ。じゃあなボウズ、気を付けてな。」
「村人さんも気をつけて!特に夜は!」
ふむ、団子買ってきてよかった。
喜んでもらえたぜ。
でもすまんな。
俺は首突っ込みまくって危ないとこにも行くぜ。
仕事だからな。
さて、東の医療院か、とりあえずいってみるかなぁ。
~とある村の医療院~
おー、まさに村の医療院って感じの建物やな。
今どき(明治後期)の、ちょっと西洋風 の様式な造りしてんなぁ。
ペンキ高かったやろ。
じゃあ顔だしてみるか。
「すいませーん」
「はい、どうされましたか?」
おっ、いたいた。
ちゃんと受付もあるな。
「病気や怪我では無いのですが、仕事でこの辺りを調査しておりまして、その関係で、向こうの山で遭難された方の捜索に行っていた方が、ここにおられると聞いたのですが……。」
ふむ、ここに来ながら色々考えたけど、やっぱ俺の頭じゃこう言うしかないな。
「あぁ、はい。ここで入院しておりますが……。お見舞いですか?」
お見舞いって言うより尋問になるんやけど……。
まぁええわ。
そのまま行こう。
「はい、面会出来ますか?」
「はい、一応出きるのですが……、少々情緒不安定でして……。気を付けてください、部屋はあちらです。」
「ありがとうございます。」
まぁよかった、退院して、おらんかったら二度手間やったからな。
にしても情緒不安定か……。
多分、PTSDみたいになってんやろなぁ。
おっ、ここがその人がおる部屋か。
「すいません、お邪魔します。」
部屋の中はベッドが1つとチェストが二つあるな。
個屋だな。
暴れることもあるやろうし。
「!?だれだ!な、なんだ子供か?子供が1人でどうした?誰なんだお前は……。」
おぉう、すごい警戒してらっしゃる。
何とか話出来るように持っていかんと……。
「私の名前はリュウといいます。仕事であの山で失踪した人を探しに調査している者です。あの山へ行ったと聞いたんですが。」
「!!警察の回し者か!?俺は全部答えたぞ!?でも全然信じてくれなかった癖にまたきやがったのか!」
ありゃー。
調査って言ったら何か早とちりされたっぽいな。
そら警察やったら手に負えんやろな……。
とりま誤解をとかんと。
「いえ、警察ではありません。まあ、個人的に調査を行う探偵に近いかもしれません。出来ればあの山でなにがあったか教えてくれませんか?」
と言っても鬼殺隊を出す訳にゃいかんから、探偵ってことにしとくか……。
耀にぃ、産屋敷探偵事務所とか作ってくんないかな?
もしかしたら、もうあるかもやけど。
「探偵?誰かの依頼か?ちっ!お前もどうせ信じないんだろ……。わかった、話す。だが作り話だと笑いやがったら、ただじゃおかねぇからな!」
ふぅ、何とか話が聞けそうや。
辛いやろうけど、すまんな。
これも仕事なんや。
それから、なんとか頭を抱えながらでも、話してくれたぜ。
内容はやな。
金欲しさに、手付かずやから、高く売れるキノコとかがあるらしい、って噂を信じて、あの山に入った悪がき連中のリーダーが帰ってこなくて、とりまきの、この人含めて三人ほどで、あの山へ探しに入ったんだと。
そしたら、山の中腹ぐらいで、仲間の1人が転けて、どうしたのかと近づいたら、蠢く枝が足に絡み付いたらしくって、近くにあった木に引きずられていったんだと。
そしたら、その木に巨大な口が急に現れて、引きずられた仲間が食われたんだと。
残った仲間と、すぐに逃げたらしいんやけど、もう1人は腕に枝が絡みついて捕まって、また別の木に引きずられて食われたんだと。
残ったこの人は、必死で逃げて、もう少しで捕まりそうだったらしいんやけども、走った先に崖があったらしく、転げ落ちたんだと。
その時に大怪我したらしんやけど、何とか動けて、この医療院に飛び込んで生き延びたんだと。
ちなみに、噂通り、山は人の手がまったく入ってなくって、巨木が多すぎて昼間でも夜と同じぐらい暗かったんだと。
ううん。
多分異能系。
木と同化したりする能力を持った鬼の仕業やろうかな?
それか原作炭治郎の初任務みたく、潜り込むだけか……。
そこは直接調べな分からんか……。
それに、そこそこ昔から居るみたいで、結構多くの人を食っとるなこれは。
それにしても同化能力か……。
厄介やな。
1人で殺れるのか、ちょっと不安。
炭治郎やって禰豆子がおったから善戦出来たしな。
「ありがとうございました。よく話してくれました。信じますよ。それに対処法に心当たりがあります。そして、お仲間の仇は必ずとります。ですが、まぁ、悪いことはもうしないようにしてくださいね。山の奴みたいに、もっと悪いやつに喰われますから。これ、話してくれたお礼の団子の詰め合わせです。結構うまいんすよ、是非食べてください。」
悪ガキとはいえ、人は人。
まだ若いみたいやし、これで懲りてくれたら少しは良くなってくれるかねぇ?
「信じてくれるのか?すまねぇ。もう悪いことはしねぇ。けど、悪いことしたけど、皆、俺の友達だったんだ!いつもこの村で、バカ笑いしながら遊んだ友達だった……。子供にこんなこと言うのは癪でもあるが……。仇を打ってくれ!団子、ありがとう……。また食べるよ……。」
泣きながら敵討ちを依頼してくれたぜ。
まぁ、因果応報って言葉があるけどよ。
殺しはやりすぎだよなぁ。
鬼だから仕方ないかもしれんがな。
それから詳しい山の情報が欲しくて、医療院の受付の姉さんに聞いたら、この村の村長が詳しいかもって聞いたぜ。
そんじゃ早速医療院を出て、村の村長宅にむかうかぁ~。
そんじゃ現場まで、ぴょーん。
~村長宅~
しゅた。
っとやって来ました村長宅。
周りの家よりは少し大きいけど、あんま変わらんなぁ。
こっからはダイジェストやけど、村長さんに話しを通して、過去の失踪者について聞いたぜ。
失踪者が増えたのは百年ぐらい前。
もともと山の頂上にお社があって、その管理者が失踪したのが始まりらしい。
全部の失踪者数は約30人ほど。
ふむ、多いな。
あまり噂にならんかったのは、村の皆さんが、山の管理がずさんだったから、山の神様が怒って祟りを起こした~、って思っとったかららしい。
村長さんは今もそう思ってるそうやけど。
これ、鬼の仕業やから。
祟りちゃうから。
祟はな、失踪とかそんな事せぇへんねん。
もっとやべぇから。
まぁ、わざわざ村長に言わんでも、やることは変わらんからええんやけど。
じゃぁ、まぁ、山の簡単な構造や歩き方もわかった所で、情報集めもこれくらいにして、現場にいくかぁー。
~山の麓~
山の麓は、さっきの若者が言っとった事件があったからか、人は誰もおらんな。
山の周囲は少し開けとって、明るいうちに鬼が出てきたら、ここで焼き死ぬやろうなぁ。
結構珍しい独立峰っぽい形やな。
火山なんか?
山の入り口らしき所に、社の古びた鳥居が木々に隠れて見えるな。
その側にはデカデカと、危険って書いとる看板があるわ。
そんで山を囲むようにしめ縄が張られてんな。
神社がある山で失踪。
それも100年間。
まだこの時代やから、信仰が起こってもおかしくは無いな。
さて、どうするか。
日はまだ高ぇーし、とりあえず山の入り口で俺センサー発動するか。
ちょっと間動けんけどな!
よし!
広範囲センサー全開発動!
………………。
うん、小鳥や虫以外の動物はあんまりおらんな。
多分、ほとんど食っちまってるんかもなぁ。
人間より能力は上昇せんらしんやけど、食ってるってことは、だいぶ食欲旺盛みたいや。
初任務にしてはちょっと危険かも。
気を引き締めんとな。
鬼らしき反応は……。うっすらとやけどあるな。
動いてない。
多分、木に同化して獲物を待ち伏せしてんな。
里に降りてきてへんから、そもそもあまり動ける鬼じゃないんかもしれん。
やから山に生きてた生き物は食い尽くしたんかな?
さぁ、気配を消して登るかぁ。
今日の明治こそこそばなし!
リュウの大太刀は普段とっても目立つよ!
でもなぜか周りの人達は、あんまり気にしないんだ!
ふしぎだね!
次回第11話
激闘?鬼退治!
人食い鬼に降るのは神々の鉄槌か、仏の救済か。
お読み頂きありがとうございました
令和8年7月28日より再編集