鬼滅1章11話
~山の中腹~
やぁ!遂に鬼退治に来てるリュウだよ!
今日は鬼が凄む山に来てるんだ!
山らしい山は久々だぜ!
藤襲山は山というより高低差が少ない森やったしな。
(爺さんの山が険しくて、あの場でそう思っているのはリュウだけ。)
一応元参道を進んで来たけど、麓から結構距離あるな。
高低差もそこそこある。
若者達は、よくここ登ろうと思ったな……。
さて、そろそろ若者たちが襲われたとこかな?
若者達が通った痕跡が結構残っとるから、分かりやすいぜ。
それにしても、ほんまに手を加えてねぇな。
木は伸び放題で、日の光は、ほんまにあんまり入ってこん。
ちょっとの木漏れ日がある場所は、背の高い草とか低木が伸びとるから、そこは通れんな。
腐葉土が多いから雪が積もったみたいに足場もあんまし良くない。
元々社の参道やったとこぐらいやな、草が少ないの。
センサーの反応は……。
あった、あの木やな。
うん、一見ただの欅(けやき)やな。
上から下まで大きい欅。
反応は根元にあるな。
と言うことは、やっぱり、木に変身してるというより、木に潜り込んでるかんじかね。
やけど、その木を操れるとか言ってたな。
さてどうする?
見た目がホントにただの欅やから、どっち向いてるかもわからんし、首の位置もわからん。
近づいたら気づかれるやろしなぁ。
しかたない。
安全に遠距離攻撃といえば、あれやな。
「全集中!天の呼吸、肆の型の弐!天羽々矢『日輪』!」
説明しよう!
天の呼吸、肆の型の弐、天羽々矢『日輪』とは!
前回紹介した天羽々矢の刀身回転バージョン!
大質量の大太刀が、ブーメランのように飛んでいくことにより、切断能力を上昇させ、ぶった斬る技である!
なお、飛距離は天羽々矢
威力は天羽々矢『日輪』
と使い分けていて、こちらは近くまで刀が戻ってくる。
ヒャッハー!
俺の新しい大太刀がとんでもないスピードで飛んでいくぜ!
狙いは反応の上側、多分、首があるであろう位置!
問題はこの大きさの欅を切断出来るかどうか……。
まぁ、多分大丈夫やろ。
爺ちゃんとの修行時代に、この技で大岩切らされたし。
ズバ!!
ズドーーーン!!!
おおう、大迫力~。
刀は戻ってくるけど、危ねぇから気をつけながら刀を拾って~。
さてどうなった?
一応、欅は斬り倒せたがね……。
おお?欅からなんか、わいて出てきた。
「きぃさまぁ!!ぬぁにものぉどぁあ!!」
大男の上半身に、樹皮を張り付けたような体。
たこ足のような、根っこの下半身。
なんかキモい。
いやぁ一撃では決まらんかったか~。
上狙いすぎたか?
下半身タコ(根っこ)やから、身長低いんやな。
「お前に名乗るような名前はねぇ!ただの鬼斬りだわさ。おとなしく首を差し出せ、そしたらこれからの罪くらいは消えるだろーぜ。」
さて、これからが本番。
「はぁ?なにいってんだてめぇ。餌の癖に……。あぁ?あのお方がいってた鬼殺隊とかいうやつ?でけぇ刀持った、だだのガキじゃねーか!あの木が切れたのもまg!?」
ペラペラしゃべってる間に、一気に近づいて横凪ぎの一刀。
やけど惜しかったな。
間一髪で後ろに下がられて、かわされた。
やけど!
「!?あああぁ!?腕が!?当たってないのに腕が!?ちぃ!」
腕は斬れたな。
大太刀を超高速で振ってる関係で、柔らかい物なら、風圧で刀先から5寸(約15㎝)ほどは斬れる。
原理は知らん。
なるもんはなる。
おっと、木鬼が触手を大量生産しながら近くの木に下がっていくな。
潜られると厄介や。
やけど結構触手がうぜぇぞ?
手鬼以上の量や。
とりあえず近づかなな!
「天の呼吸!弐の型!韴霊剣舞!!!」
説明しよう!
天の呼吸、弐の型、韴霊剣舞(ふつみたまけんぶ)とは!
刀身を高速で円を描くように隙間なく振り回し、刃の結界を生み出す技である!
なお結界に触れると死ぬ。
あと移動の急な軌道変更はやりにくくなり、結構疲れる。
「らっしゃ!おらぁー!!」
眼前に迫る触手を凪ぎ払いながら鬼に近づくんやけど……。
ちぃ!これは間に合わんな……。
「くはぁ!まにあったぜ!これで俺は近くの木なら何処にでも移れる。おとなしく食われろ!!」
おおぅ、急に前から鬼の気配が消えて、後ろの木に気配が移った。
逃がしたな。
しかし位置はわかるぜ。
振り向き様に横凪ぎ!
ズバ!!
ズドーーーン
そこそこの杉の木ごとなぎ倒したぜ!
やけど、もう鬼は別のとこに移ってやがるな。
「木ばっかり斬り倒しても、意味ないぜ!俺は『生えてる木』なら何処にでも移れるからなぁ!!」
ん?生えてる木?もしかして…………。
やけど、ちょっと自然破壊してまうなぁ。
……しゃあないか、すまん山の神。
後で耀にぃに頼んで植林するからな……。
『ここら一帯はげ山にする』
うし!
気合いを入れて、一度刀を鞘にもどし構え直す!
「はっ!それはどぉかなぁ!!全集中!!天の呼吸!!参の型!!十握の雷鳴!!」
説明しよう!
天の呼吸、参の型、十握の雷鳴(とつかのらいめい)とは!
いわゆる連続高速抜刀術である!
分かりやすくいえば、雷の呼吸の壱の型と同じく、刀を鞘にもどし、高速移動。
敵の目前で抜刀し、叩き斬るのだが、移動スピードは雷の呼吸より遅い。
代わりに、一撃の威力は大きい。
敵が単独の場合に、最初の一撃を入れたり、連撃で他方向から打ち込む。
それと多数の敵に一撃ずつ与える全体攻撃も可能である。
ただし、韴霊剣舞より消耗が激しすぎて、まだ戦闘中一回しか使えない。
ぐはっ!!やっぱりこの業は消耗がやべぇ。
やけど!
ドドドドドドーーーン!
鬼の周りの木を、全部斬り倒してやったぜ!
「ぬぅあ!!?周りの木が!!ああぁ!?たいようが!?」
「そや、まだ日は空にある。もうすぐ日没やがな。やけどお前を倒すには十分やろなぁ。その木の中じゃあ、焼けん見たいやけど。」
どうやらこの鬼は、木に潜れるから、木自体が傘の役割をもっとるみたいや。
やけど時間の問題ではあるやろうな。
「ひぃぃ!わ、わ、わ、悪かった!俺はこの山を守りたかっただけだ!毎日毎日山の手入れをしてたって言うのに!やつらは勝手に山に入ってくる!喰われてもしかたないだろう!?俺の山を荒らすんだ!喰われて当然だ!村の連中も災害が起こるたびに……。俺のせいだ!全部全部全部全部!!俺は悪くねぇ!全部やつらがわるいんだ!だから命だけは助けてくれ!」
この言い方は……。
「…………お前は鬼になる前の記憶があるのか?」
「ああ?当たり前だよなぁ!自分から鬼になったんだからよ!俺の山に入ったやつは全員死ねばいいんだ!社のお供えも俺のもんだ!俺がこの山の神だからな!この山は俺の山なんだから!だがお前はもういい!降りてくれ!命だけは!!」
…………。
「そうか、邪魔したな」
くる(後ろを向く)
「!?だが!お前も山に入ったんだから死んでいけ!!」
「全集中!天の呼吸!壱の型!天叢雲!」
やっぱりな。
そんなことやろうと思った。
ここまで小物だと哀れだわ。
百年ぐらい前。
この山を管理していた男の成れの果て。
おおかたフラストレーションがたまってるときに無惨がきたんだろ。
【村人が憎いか?ならこの山の神にしてやろう。この血に耐えられたならな。】
とでもいったんやろなぁ。
目に浮かぶわ。
ドーーーン
「げはぁ!!く、首がぁ!?」
鬼がしゃべってる最中にセンサーで鬼が隠れとる木の中を探ってみた。
そしたら、ちゃんと人型に探知できたから、首に一撃。
疲れた。
「お前の裁きは閻魔様がするやろ。そんで地獄へ落ちな。二度と現世に出てくんなよ。南無さん。」
はぁ、手だけは合わせてやるからな。
鬼はそのまま灰になり消えていった。
えーっと、他に鬼の気配はないな?
お?鬼の跡からなんかでてきた。
あぁ、俺、ちょっと気が滅入ってるな。
気合いいれなきゃ。
せーのっ!
ごまだれー!
リュウは被害者達の遺品をてにいれた!!
ふむ、あの鬼が食えなかった物をその辺に捨てるよりって、持ってたんかね?
あの村の村長にでも渡しとくか……。
あ、山頂の社も覗いとくか?
今後は人が入れるようになるから、またちゃんと整備することになると思うし。
おっ、あったあった……おや?
結構綺麗やな。
社というより、めっちゃ簡素な祠やけど。
山中や山頂にある社は、建設難易度がすこぶる高いから小型になりやすい傾向がある。
これもそうやな。
うん、あの鬼は社だけは綺麗にしてたんやな。
やから、村全体を巻き込む天罰だけは逃れたか……。
まぁ神のみぞ知るって事で。
ペコペコパンパン
ご迷惑をおかけしました。
恐れ多いですが、天罰は私が下させて貰いました。
鬼化病の発生源も必ず根絶します。
今回のことは村長に伝え、この山も次第に手入れされるでしょう。
今後は変わらず村の人々を見守ってください。
ペコリ
よし!挨拶も済んだ!
それにしても面倒な相手やった。
今後こんなんばっか出てくるんやろなぁ。
最初の一撃で首に入ってたら楽に勝ってたやろうけど……。
呼吸の常中を体得してなかったらヤバかったかも。
とくに十握の雷鳴、体力使いすぎる。
もっと鍛えなきゃな~。
さぁ、帰るか!
と言っても宿にだがな!
今日の明治こそこそばなし!
木鬼の血気術は、生えてる木と同化して、その木を自在に操ることができるよ!
さらに40m以内の所に別の木があると、そこに転移して獲物を追い掛けれるんだ!
でも転移する時は、2秒ぐらいのためが必要で、それが隙になるよ!
リュウは今回、周囲の木を斬り倒したことで、鬼の血気術を実質的無効化したんだ!
力業だね!
次回第12話
人を思いし善鬼
善鬼と超人で出逢いし時。
歴史は壊れるどこまでも。
ちゃんと戦闘描写できてるだろうか?
お読みいただきありがとうございました
令和8年7月29日より再編集