~鬼滅の刃~転生鬼断譚   作:天龍寺

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第3話「隣は火事でも先ず準備」

 

えー、最近人が神隠しに合う、と言われる、彼岸花が有名な町に槇寿郎さんと一緒にやって来ました。

 

どうもリュウです。

 

ごきげんよう。

 

隊員家族用医院から、歩きと交通機関を駆使して、とある地方の町にやって来ました!

 

山々の間にある平地を利用した町で、人口もそこそこ居そうやけど、繁華街があるような街ではない感じやな。

 

そんな町なんやけど、早速なんかおかしい。

 

さっき町に入ったんすけど、ちょっと空気が重い感じがしやす。

 

それと、町に入った瞬間に、何か違和感があったんだよなぁ。

 

人通りも、町の規模からして、もうちょいおってもええはずなんやけど。

 

それに、町の中心に近づくほど、違和感は強くなる……。

 

うん、一旦槇寿郎さんに伝えた方がええやろ。

 

「槇寿郎さん、ちょっとこの町、違和感があります。それも中心の広場に向かって行く事に強く。ただ、まだ朝方なので、鬼はまだ活動してないはずなんですが……。」

 

「うむ、確かに、鬼のような気配はあるが……、とりあえず、その違和感がある方向へ行ってみるか。そうだな、まだ朝方だから、まだ鬼はいないだろう。それでも、何か手掛かりがあるかもしれん。」

 

槇寿郎さんも感じてたか……。

 

俺のセンサーレーダにも引っかからんしなぁ。

 

多分上手いこと、何かしらで隠れれるんやろうな……。

 

ま、とりま町の中心へGO!。

 

 

~町内広場~

 

町の中心は、広場になっとって、さっきよりは人通りもそこそこありそうやけど……。

 

こんな所に鬼はいるんやろうか?

 

よし!全集中で広範囲レーダー発動!

 

…………………………。

 

んん?

 

鬼の気配はないぞ?

 

いや、全く無いこともないんやけど……。

 

なんかこう、うすーく広場から広がってるかんじ?

 

ほとんど町を覆ってるなこれは。

 

「槇寿郎さん、かくかくしかじかしかくいむーぶ、まるまるうまうままーるいぱっそ、なんですが……。どう思われますか?」

 

「うーむ、どうやら鬼が血気術を使った名残のようだな……。だが、やはり肝心の鬼はいなさそうだ。仕方ない、2手に分かれて聞き込みをするか?ここで血気術を使うとしても恐らく夜だろう。夕暮れ前に町外れの藤の紋屋敷で合流しよう。」

 

「了解です!俺は先に藤の紋屋敷に顔を出して、事情説明とこの町の情報を聞いてから、町の外周を回ります。」

 

と言うことで、一旦2手に分かれて情報を集めることに致しました。

 

初任務の時より、町の規模が大きいし、鬼の隠蔽も巧妙みたいやからな、畑仕事のおっちゃんみたいにパッとは情報落ちんやろ。

 

どっちにしろ、この広場にも、強力な鬼は、まだ居ないっぽい。

 

基本、無惨の血が多いほど、センサーには、かかりやすいはずやからな。

 

まぁ、この町全体に気配があるって事は、それほど力があるって事でもある。

 

それでも絞れんのは、町中やと、人が多いから、分かりにくいんかな?

 

夜だと鬼が活発化するから多少絞れるかも知れん。

 

そんじゃ、槇寿郎さんは広場周辺から調べるみたいやから、俺は町の外周へ行くかぁ~。

 

と言うことで、先に集合場所である、町外れの藤の紋屋敷にきましたよー!

 

これくらいの規模の町なら、どの町にも、しれっと存在してたりするみたいやな。

 

そんだけ鬼の被害があるって事やけど……。

 

ま、後で来るにしても、アポだけはとっとかんとな~。

 

「すいません!鬼殺隊の者です!」

 

「はーい!少々お待ちをー!」

 

ここの住人の方は、若い夫婦二人と子供二人の四人家族。

 

旦那の祖父の時代から、鬼殺隊を支援しているそうです。

 

この町の人で支援者なら、少なからず情報を集めてるやろうしな。

 

「旦那さん、最近この町で失踪者が出たと聞いて来たんですが、何か詳しい話はありませんか?」

 

「ええ、鬼殺隊に連絡したのは私共ですから、事件があったあと直ぐに町の人達に声をかけておきました。」

 

やっぱり情報を集めてくれてたか、鎹鴉で、ある程度情報のやり取りをしてるんやろうけど、詳しくは現地で聞いた方がええしな。

 

旦那さんの情報は以下の通り~。

 

1:失踪者が出始めたのは、先々週の初め。

 

2:失踪したのは深夜、状況的に皆が寝静まった頃。

 

3:失踪していない人達は皆寝ていた。

 

4:夜中に外出していたり、よなの室内でも、起きていたであろう人が失踪。

 

5:失踪者が出た深夜の外の状況を誰も知らない。

 

6:失踪者は町の中心に近いほど多い。

 

でした。

 

うーん、深夜に起きていた人達、それも家の中にいた人達も失踪しているのか……。

 

寝ている人と、起きている人で差がある?

 

「旦那さん、その失踪者の家族とかに会うことはできますか?」

 

「そうだな……、中心近くの茶屋の旦那が消えたって聞いたから、そこの奥さんが1番詳しいかもしれない。店はしまっているが、話してくれるだろうと思う。」

 

ほう、一家諸共とかでもないと。

 

これは意図的に何かしてそうやな……。

 

「ありがとうございました、また夕方寄らせていただきます。」

 

「わかりました、お気をつけて。」

 

よし!

 

とりあえず、外周もまわってから、そこへ行ってみるか。

 

その時の状況が詳しく聞けるかもしれんしな。

 

 

~中心近くの茶屋~

 

外周も調べてきたぜ!

 

やけど、旦那の情報以上のもんは無し。

 

血鬼術を用いた細工のようなもんも見当たらんかったな。

 

やっぱ町の中心で何かありそう。

 

というわけで、茶屋に来たんやが。

 

外用の椅子がしまわれてる。

 

暖簾もあがってない。

 

やっぱりやってないんやな。

 

「すいません!誰かいらっしゃいますか?」

 

「はい、なにようでしょうか?店はご覧の通りしまっておりますが……。」

 

うーん。

 

奥さんは酷くやつれた姿で出て来てくれた。

 

辛いだろうに、ごめんなさい。

 

「ごめんなさい、辛いでしょうが、依頼されて、失踪事件について調べている者です。まぁ、失踪や殺人を専門で調査してる探偵みたいなもんでね。とある方から、貴女の旦那様が失踪されたと聞いてやって参りました。出来たらお話を聞かせて下さいませんか?」

 

「…………、ここでは何ですし、奥へどうぞ…………。」

 

「ありがとうございます。」

 

見ず知らずの子供やのに、すんなり通してくれたな。

 

ほんまやったら、もっと警戒されてもええんやけど、よっぽど参ってるんかね?

 

それか猫の手も借りたいんか。

 

奥へ通された俺は、茶と茶菓子を出されて、先に茶菓子をいただきま

 

うまい!

 

「おお、この茶菓子美味しいですね。ここでお作りで?」

 

「ええ、そうです、いつも旦那が夜遅くまで仕込みをしておりました。」

はえー!めちゃウマやんけ!

 

産屋敷邸でも良い茶菓子はよく出て来てたけど、その上をゆくぞこれは。

 

まだ助かるなら、これは早いところ助けに行かんと、国家の損失レベルかもしれん。

 

「そうですか……、詳しく教えて下さいませんか?」

 

「はい、信じてくれるかは、分かりませんが……。」

 

 

~奥さん~

 

あの日の夜も、いつも通り店をしました。

 

夕飯を食べてから、旦那と私は仕込みをするために台所で準備しておりました。

 

この日は、いつもより、色々な茶菓子が多く出たので、遅くまで仕込みがかかりました。

 

所々で休憩や夕飯を挟みながら、作業を続けていたのですが、さらに夜が深くなって来た時に旦那が……。

 

「キヨミさん、あとは私がやっておくよ。子供と一緒に寝てやってくれないか?」

 

そう言われました。

 

最近、夜に失踪者が出たと聞いていたので、心配していたのですが、外には絶対に出ないと約束して頂いたので、お言葉に甘えて、その日は私と子供だけ、旦那より早く寝ることにしました。

 

次の日の朝。

 

旦那は忽然といなくなっていました。

 

朝早くに買い出しに出たのかな?

 

とも思ったのですが……。

 

昨晩の仕込みが、途中で放ったらかしになっていて、履き物も玄関にそのままでした。

 

ですが、玄関扉が開きっぱなしになっておりまして、言い含めていたのに外に出てしまったのかと、慌てて町の中を探して回りました。

 

ですが

 

 

「旦那はみつかりませんでした……。どうして?…………、仕事を誇りに持っていて、途中で何処かへ行く人では無いんです。それに私と交わした約束は必ず守る方なのです。必ず何かがあったんです……。」

 

ふむ。

 

たしかに不自然やな、この菓子を仕上げる程の腕前。

 

聞いただけでも、仕事を蔑ろにする人には思えんな。

 

それに、履物は残されていたか……。

 

何か危険に見舞われたか?

 

それにしては、玄関先も荒れたような様子はなかったな……。

 

それでも玄関扉は開いていた。

 

外から誰かが入ってきて昏睡させて連れ出した?

 

うーん、分からん。

 

まだ可能性が多すぎるな。

 

「すいません、辛い思いをさせてしまいました。すいませんが、他にも、旦那さんが居なくなる直前、なにか変わったことはありませんでしたか?なんでもいいです。旦那さんの様子とか、周りの環境とか。」

 

残った作業の様子からして、奥さんが眠った直後の可能性があるな。

 

もしかしたら、何か違和感を持っているかも。

 

「ええっと………。旦那の様子はいつもと変わりませんでした。そうですね…………、あの日……、私が寝付く前、とてもじめじめしていた記憶があります。昼間はカラッとしていたので、特にあのじめじめ感は記憶にはありますが、でも他のことは……。すいません。」

 

「いえ、ありがとうございました。参考になりました。心を強く持ってください。必ずこの事件を解決してみせます。できたら茶屋をまた再開してください。とても美味しかったです。」

 

普段真面目な人が、仕事を放り出してまで外へ出た。

 

履物も履かず、出るなと言われていたにもかかわらず、家族になにも告げずに。

 

そして失踪直前に湿度の上昇?

 

血鬼術か?

 

うーん。

 

状況からして、何者かに、それも不明な手段で連れ去られた。

 

鍵は……湿度。

 

帰り間際、奥さんに他の失踪者ついて話を聞いたんやけど、奥さんも気になって、常連さんとかに話を聞いとったみたいや。

 

その結果、その日の晩は、やっぱり急に湿度が上がっていたらしい。

 

それと、あと数人の被害者の親族を教えてもらって茶屋を後にした。

 

失踪者は無事だろうか?

 

いや、絶望的かもしれん。

 

最初の失踪者は2週間以上前やし、相手は鬼の可能性が高い。

 

よっぽど特殊な鬼やないとすぐ食われてまうはず。

 

どちらにせよ、これ以上被害を出す訳には行かねぇな。

 

早く解決させんとな。

 

それから、あと数件話を聞きました。

 

当日、酒を飲みに出た老人が帰ってこない。

 

一緒に寝ていたけど、厠に行ったっきり帰ってこない。

 

夜遅くまで仕事をしていた人が、次の日の朝、全てを放り出して消えた。

 

等々。

 

どれも夜、しっかりと起きていた人達が失踪している。

 

男女、年齢問わず。

 

湿度が深夜だけ上がっていると言うことは雨が降った?

 

でも次の日に路面は濡れてなかったそうやから……。

 

霧か?

 

そろそろ夕方や、槇寿郎さんも何か掴んどるやもしれん。

 

藤の屋敷に戻ろう。

 

それにしても『あれ』頼んで買ってもらっててよかったぜ。

 

多分必要になるからな。

 

 

今日の明治こそこそばなし!

 

煉獄 瑠火さんは、槇寿郎さんをからかうのが好きらしいよ!

 

そして今回もなにやら企んでいる様子。

 

楽しみだね!

 

 

 

次回第4話

 

鬼炎の争い

 

そして夜が、くる。

 




お読みいただきありがとうございました

令和8年7月31日より再編集
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