~鬼滅の刃~転生鬼断譚   作:天龍寺

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第9話 「灯火消えて朝日昇る」

 

お早うございます、ございます?

 

リュウです。

 

ごきげんよう。

 

あれから俺、丸1日寝てたみたいです。

 

生きててよかった!

 

空間が真っ暗になった時終わったと思ったぜ……。

 

そんで暗転してから即寝てもたと……。

 

疲れやばかったもんなぁ……。

 

今、次の日の朝、3時頃ぐらいらしい。

 

もうすぐ夜明けやけど、まだ夜です。

 

うん外真っ暗。

 

場所はあの、町外れの藤の紋屋敷。

 

俺が起きたことは、付きっきりで見てくれとった屋敷の娘さんが両親には伝えてくれたみたいや。

 

やけど槇寿郎さん達はまだ寝とるみたいやから、まだ伝えてないらしい。

 

ちなみに今の身体の状況は負傷は現時点で無し。

 

ただ、問題は全身筋肉痛であること!

 

もう痛いを通り越して動かんに近い!

 

まぁ無理すれば動くことは出来るけどな……。

 

あとですねぇ、何とこの時代に筋肉アイシングを行っている!!

 

結構全身発熱しとったみたいやしなぁ。(汗)

 

それと、零華が藤の紋屋敷に、簡単な現代療法(未来)は教えとるみたい。

 

まぁ門外不出とはしとるみたいやけどな!

 

まぁ呼吸で自然治癒力は高めとります。

 

こんな筋肉痛、山で爺さんの鍛錬をやってた時以来やな……。

 

懐かし。

 

そういや錆兎達はもう帰ったんやろうか?

 

聞きそびれたな。

 

俺が起きた事で、娘さんも寝てもたし……。

 

センサーでは、近くにはおらんみたいやな……。

 

にしても、昨日……一昨日か?は疲れた。

 

いつ終わるねんって思ったし、いくら鬼やからって、美人な女の子の首跳ねまくるのはちょっとなぁ……。

 

錆兎らが来なかったら、ヤバかったかも~。

 

原作やったら、この任務、槇寿郎さん一人やろ?

 

ヤバすぎるやろ。

 

そら心折れるわ。

 

耀にぃの采配に感謝。

 

はぁ、あんま身体も動かんし、一旦は寝てるしかな………………。

 

シーーン………………。

 

おかしい、静か過ぎる。

 

いや、屋敷の人らや街の人らの気配はあるで?

 

やけど、外が氷のように静かに……。

 

!?

 

ヤバ!鬼の気配がする!

 

それも十二鬼月上弦級の!

 

こうしてはおられん!

 

槇寿郎さんとかに伝えんと!

 

あたた!やっぱ動くと痛て〜!

 

力入らん!

 

「槇寿郎さん!!十二鬼月、それも上弦級の反応です!!起きてますか!!」

 

俺は、なんとか飛び起きて、隊服に着替えながら叫ぶ!

 

くそっ!着にくい!

 

そしたら、少し離れた部屋から急いでやってくる足音が聞こえる。

 

「リュウ!!起きたのか!!心配させやがって……。それで、また十二鬼月が出たとは本当か!?」

 

「そうです!それも上弦級の!不味いな……。ここは彼岸花で有名な町やから、誰が調査に来ても分からんぞ……。」

 

「彼岸花?何を言っている!今はそれどころではない!急ぐぞ!」

 

屋敷がバタバタと慌ただしくなる。

 

すまんな、早朝に……。

 

娘さんもやっと寝た所やろうに……。

 

一刻も争う緊急事態やから、やるしかないて!!

 

「すいません槇寿郎さん!まだ姿を見せてませんが、近くにいます!こっちです!!あててて……。筋肉痛きっつぅ!」

 

「リュウ、無理をするな、と言いたいところだが、急ぐぞ!」

 

俺は筋肉をまた無理やり駆動させながら、槇寿郎さんと共に屋敷を飛び出した。

 

 

~彼岸花が咲く川端~

 

ここは町に流れる川の土手沿い。

 

そこは月明かりと、太陽の方向から登ってくる、薄い光で照らされた、幻想的な彼岸花が咲き誇っていた。

 

それでもその場所は、異様に静かで、生物が存在出来ない程の重さがそこにはあった。

 

そんな場所に、急いでやってきた二人が見たのは……。

 

十二鬼月 上弦の参

 

猗窩座

 

「やっぱりお前か畜生!よりによって上弦の参じゃねーか!ばか野郎!」

 

「なに!?」

 

リュウは己の鬼滅知識からそう喚く。

 

煉獄 槇寿郎は、何故知っているのか少し頭をよぎったが、すぐに切り替え、警戒態勢を取る。

 

今までの相手とは隠が違う。

 

真夏が過ぎ、涼しくなっているにもかかわらず、煉獄 槇寿郎の額に汗が流れる。

 

「下弦が敗れたと聞き、来てみれば……鬼狩りか……。なるほど……。柱。そして、そちらの少年。その闘気……悪くない。強者が二人とは運が良い、さあ、俺と戦え!」

 

そう言うと、猗窩座がまるで瞬間移動したかのように、煉獄 槇寿郎に突っ込んでいく。

 

警戒態勢をしていたにもかかわらず、煉獄 槇寿郎は弾き飛ばされ、近くの小屋に衝突し止まる。

 

「お前もだ!!破壊殺!滅式!!」

 

「!?」

 

( あ、やば、死んだわ俺。)

 

猗窩座は煉獄 槇寿郎を吹き飛ばしたその帰りで、リュウにターゲットを変え、尋常じゃない速さの突きを、リュウのみぞおちに放つ。

 

その技は、原作、煉獄 杏寿郎が死亡する原因となった技であった。

 

「リュウーーー!!!」

 

槇寿郎は叫んだ。

 

自身は警戒していたため、何とか致命傷には至っておらず、すぐに体制を立て直したが、リュウはまだ、戦いの疲労が治っていない。

 

そのため、対応が遅れたのだ。

 

誰もが、死を想起した時。

 

バキッン!!

 

その時不思議な事が起こった。

 

リュウのみぞおちに、猗窩座の拳が触れた瞬間。

 

まるでバリアのような物が出現。

 

猗窩座の拳は、リュウの体に突き刺さることは無く、衝撃だけがリュウの体に通り、衝撃波による裂傷と胸部の軽度な骨折のみが起こる。

 

そして、そのまま後方へ吹き飛ばされた。

 

その時、衝撃波により、裂傷が起こったことで、飛び散ったリュウの血液が、猗窩座の顔面に付着する。

 

その瞬間、猗窩座は急に後ろに跳びのき、そして……。

 

「くっ!なんだこの血は!くさい!?なんだ!?血!?人の血がこんなに臭いものか!!ダメだ、我慢ならん!!くそっ!手に着いてしまった!臭い!!」

 

「「!?」」

 

顔面蒼白になり、露骨に臭がり始めたのだ!

 

猗窩座は激しい混乱状態に陥り、あらゆる物で血を拭い取ろうとするが上手くいかない様子。

 

「くっ!とれん!臭い!はっ!川に飛び込めば落とせるか!?」

 

そんなことを呟き、川へ飛び込んだ。

 

バシャバシャ!

 

「「………………。」」

 

「ダメだ!ましにはなったが、まだ残っている!!はっ!夜明けか!!くそっ!!覚えていろ!この屈辱、覚えているからな!次は必ず殺す!!」

 

だたたたたたー!!(逃げる音)

 

猗窩座はまるで三下かの様なセリフを吐き嵐の様にこの場を去った。

 

「………………。はっ!予想外のことで呆然としてしまった!!上弦の首を狙う好機だったのでは!?柱として不甲斐ない!」

 

「あ!すいません!俺も呆然としてしまいました!いたたたた。こりゃ折れてるな……。でもレイちゃんの御守りのお陰で助かったか?死ぬかと思った……。槇寿郎さん、俺の血には鬼に対して、忌避作用があるみたいなんですけど……まさか上弦にまで効くとは…………。あ!そうや!これだけはいっとかんと!」

 

リュウはそう言って、猗窩座に聞こえるように、一番でかい声で叫ぶ。

 

「師匠と奥さんが悲しむぞーーー!!!!」

 

そう叫んだ。

 

「リ、リュウ、何を叫んでいるのだ?それとお前、もしかして奴を知っているのか?」

 

「え?っあっ……。あ、あぁそうですそうです、実は特殊な調査で、少しだけ上弦の情報を耀に……御館様に教えて貰っていてですね……。あ、そうそう、そういえば錆兎達は?居るなら、一緒に駆けつけて来るはずですが……。」

 

リュウはそう誤魔化す。

実際は未来を知っているからなのだが。

 

「あ、あぁ、そうだったのか……。錆兎と胡蝶は怪我もそれほど無かったのでな、少し休んだ後、昨日の昼に次の任務へ向かった。このような事があるなら、数日いてもらえば良かったが……後悔先を立たずと言ったところか……。それと、お前の血、凄い効能だったな……。御館様から噂には聞いていたが、まさか上弦にまで、効くとは……。」

 

そう、リュウの血は鬼に対して忌避効果のある忌血、その効果は、鬼の階級が上がるほど敏感に感じるようになっている。

 

だが、無惨の呪い(監視)を逃れた鬼には何故かあまり効果が無いようだ。

 

珠世先生と零華の見解は、無惨が忌血嫌いだから、その監視の強い鬼ほど嫌がるのでは?と考察していた。

 

「すいません、上弦に関してはまだ情報が纏まってなくて、嘘の情報を掴まされている場合もあるので、混乱を避ける為、口止めされていたんです。」

 

「そうか……、理由は分かった。それより折れているのだろう、捕まれ。それと今まで名前呼びをいつの間にか許していたが、正式に許そう。好きに呼ぶと良い……。」

 

「……好きに?…………とうちゃん…………?」

 

「とうちゃん!?」

 

二人は謎の虚無感と変な空気に襲われながらも、藤の紋屋敷へもどっていった。

 

 

~3日後~

 

リュウでーす!

 

あの後3日間休んで、何とか動けるようになりました。

 

すごい、常中の呼吸してたら骨くっつきはじめた、すごい。

 

槇寿郎のおやっさんの教えを実践してきた賜物や!

 

やすんどったあいだ、おやっさんが心配して俺に着いてくれていた。

 

いや、あんた炎柱やろ、だいぶ忙しいはずやぞ?

 

まぁ嬉しいけど。

 

今回の件で、俺には柱の資格はないだの、引退するだの、酒を浴びるほど飲むだのしなくて良かったぜ。

 

結構今回の任務、精神に来る事が多かったからなぁ。

 

この前渡した、爺さんの手紙が、槇寿郎さんを強くしたんかもな。

 

槇寿郎さん、あの手紙を何回も読み返しとったみたいやし。

 

その後日に

 

「リュウありがとう。この手紙を渡してくれて、心を入れ替えねばな……。」

 

ってすっきりした顔でそう言われたっけなぁ。

 

爺さん、毎回思うけど、なにかいたんだよ……。

 

あ、槇寿郎さんの呼び方が変わってるって?

 

そうそう、あのとうちゃんの件を話し合った結果、おやっさん呼びで落ち着きました。

 

今後は槇寿郎のおやっさんか、煉獄のおやっさん。二人っきりなら、単発でおやっさんと呼びます。(にこ)

 

そんなこんなで3日後の今日。

 

やっと帰れるぜー!!

 

まだ胸痛いけどな!

 

この3日間は絶対安静やったからなぁ。

 

猗窩座パネェ。

 

一撃死のオワタ戦闘やぞあれ。

 

あと、町広場の茶屋の奥さんが、泣きながらお礼を言いに来た。

 

旦那さん、無事やったみたいや……。

 

良かったぜ……。

 

やけど片目は食われてもたみたい……。

 

すまんなぁ……もっと早く解決していれば……。

 

今はレイちゃん管轄の隊家医院で治療してるらしい。

 

その関係でレイちゃんは忙しいらしく、俺の見舞いには来れなかったみたいやな……。

 

後で絶対レイちゃんにしかられる。(ぶるぶる)

 

そんで、今出立のときです。

 

見送りに、藤の紋屋敷の人と、鬼被害者の関係者達が来てくれました!

 

そんで切り火を切ってくれます。

 

ありがとう。

 

 

「さて、今回の任務は事後処理も含めて終了した。炎屋敷に戻る前に瑠火のいる医療院へ寄ろう。」

 

「はい!了解しましたおやっさん!奥さんが待って……。」

 

「カァー!!炎柱の妻!瑠火に異変ありー!!急げ!!カァー!!」

 

「「!?」」

 

嘘やろ!?

 

レイちゃんがちゃんとみてくれてて、体調凄く良さそうやったのに!!

 

これが歴史の修正力ってやつか!?

 

「瑠火!!!」

 

「ちょっ!!待ってください!!」

 

呼吸まで使って爆速でおやっさんが、走って行く~!

 

早い!さすが炎柱やけど待ってくれ!

 

追いつけんから!!

 

「待てるかバカもん!!瑠火が!」

 

俺たち二人は全力で医療院へむかった……。

 

 

~医院前~

 

ぜぇはぁ、久々に超超距離疾走したわ……。

 

こちとら病み上がりやぞ……。

 

やべえわ、まじで……。

 

おやっさん速すぎ……。

 

まぁ何とか追いついて医院に着いた。

 

瑠火さんは無事やろか……。

 

バン!

 

「瑠火!!」

 

「お待ちしておりました、こちらです。」

 

そこにいたのはレイちゃんだ、まぁ、主治医やし、そらおるか……。

 

「レイちゃん!瑠火さんは!?」

 

「にっこり。」(おやっさんに見えないように)

 

あっ!(察し。)

 

 

~病室前廊下~

 

病室前の廊下は昼間だというのに薄暗かった。

 

そして瑠火が要るのだろう病室が個室に変わっている。

 

その中から息子二人の声が聞こえてきた。

 

「お母様、なんというお姿で…………。」(震え声)

 

「くっくっっっ。」(震え声)

 

煉獄 槇寿郎は走っ……。

 

「煉獄様、廊下は走らないでください。ここには他の患者様が多数居られます。お静かに。」

 

トゲのある声質で咎められた煉獄 槇寿郎は、渋々、歩いて病室の前まできた。

 

コンコン

 

主治医である零華がノックする。

 

「槇寿郎様をお連れしました。失礼します。」

 

病室の扉が開く。

 

病室の中には、顔を覆い、震える千寿郎。

 

驚愕の顔で、カーテンの向こうに居るであろう瑠火を見つめる杏寿郎が居た。

 

肝心の瑠火は、入り口からだとカーテンで遮られ見えなかった。

 

煉獄 槇寿郎は駆け寄った。

 

「瑠火!!!」

 

バッ!!

 

カーテンがめくられる。

 

そして煉獄 槇寿郎の目に瑠火の姿が飛び込んできたのだった……。

 

 

 

今日の明治こそこそばなし!!

 

猗窩座は無惨様の元に帰ると、無惨様に

 

「臭!近寄るな!!」

 

と言われてしまったよ!

 

とても可哀想だね!

 

 

次回第10話

 

大団炎

 

死闘?の末、帰って来た煉獄 槇寿郎が見た、愛する妻の姿とは……。

 

 




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