第3話
龍の孵化
~それから4年~
やあ、人里離れた山奥で、傷だらけの爺さんと猟師しながら暮らす
天龍寺 旅龍こと、リュウ十歳だよ!
今日も午前中、地獄の鍛練してから、一人で山に狩りに来てるよ。
去年ぐらいから爺さんが一人でも狩りができるって認めてくれてね、それからずっと1人で狩りさ。
やったね。
その時に藤の花の香りがするお守りももらったんだぁ~。
嬉しいね。
ん?藤の花?・・・・・
なんか引っかかったけど、だめだ思い出せない。
まぁいいや。
野生動物は基本ビビりだから気配を消しながら山を進むよ。
おや、木の上に大きな鳥が止まってるね。
あれはヤマドリだね、鶏肉を上品にしたような味でさっぱりしてておいしいよ。
じゃあ、しっかり狙って撃つよ。
ターン
ボタッ
一発で仕留めれたね。
やったね。
鍛練と呼吸方法のお陰で最近は外さなくなったよ。
これもお爺さんのお陰だね。
手を会わせてからさっと血抜きだけして次の獲物を探すよ。
おや、あの木陰に気配がするね。
うん、山ウサギみたいだね。
かわいらしいね。
でも山ではいい獲物。
悲しいけどこれって弱肉強食なんだよね。
ちゃんと食べて力にするから許してね。
じゃあよく狙って撃つよ。
ターン
パタ
ちゃんと一発で仕留めれたね。
頭にきっちり当たったから、苦しまずに逝けたはず。
ごめんね。
ウサギも手を会わせてから血抜きをさっとして仕舞うよ。
おや?ウサギがいた近くの木になにやら痕跡があるよ?。
ふむ、これは鹿が角を研いだあとだね。
しかも最近ついた痕跡みたいだ。
足元をよくみたら鹿の足跡もあるよ。
これをたどれば鹿がいるかもしれないね。
たどってみることにするよ。
うん、いたね。
そこそこ大きな雄鹿だね。
この距離なら気づかれないだろうし、またよく狙って撃つよ。
ターン
バタ
うん今回もちゃんと一発で仕留められたね。
やったね。
鹿は腐りやすいから、川までもっていって血抜きをするよ。
そこそこ大きいけど、ちゃんと鍛えたから運べるよ。
そうそう、身長も伸びたんだぁー。
今は150cmぐらいあるよ。
この年齢じゃあ大きいほうかな?。
他の子は山降りた時ぐらいにしか見かけないし、関わりもあんまり無いからわかんないなぁー。
あ、鹿はちゃんと血抜き出来たよ。
まだ日が高いから、次の獲物を取りたいとこだけど、鹿を置き去りにして戻ってくる時間はあんまりないかなぁ?。
だからこれで家に帰るよ。
あれ?帰り際に、また木に痕跡を見つけたよ。
これは熊みたいだね。
熊も基本臆病な動物だから、鈴とか音が鳴るものをもってると、びびってあまり近づいてこないよ。
でも、人を食べたことがある熊は、そんなの関係無しに襲ってくるから気を付けてね。
赤子の時に襲ってきた熊がそうだね。
普通あんだけ叫んでいたら、ビビって近づいて来ないはずなんだけどね。
あの熊は結構有名な熊だったみたいで、お爺さんは
近所の村の人から感謝されたみたいだよ。
うん、痕跡の熊もなかなか大きな熊みたいだね。
取りに行こうか悩むとこだね。
おっと、奥から気配がしてきたね。
そろそろ見える頃合いだね。
見えた、大きい熊、もしかしたら赤子の時の熊より大きいかも。
まぁ、もう怯えることもないね。
何せ見える範囲全部射程圏内だから。
熊とかの大型動物は頭の骨が硬いから、長距離だったら今の銃じゃあ抜けないよ。
だから正面から目玉を狙って撃つよ。
大丈夫1㎞あるんだ、正面でも見つからないよ。
じゃあよく狙って撃つね。
ターン
バタァ
うんかなり距離があったけどちゃんと当たったね。
スコープもないのに凄いよね。
シモヘイヘかな?。
でもあれ取りに行くの大変だね。
とりあえず手だけあわせて一旦帰ってから、お爺さんと取りに戻ろうと思うよ。
~帰宅~
リュウ「爺さんただいまぁー」
爺「おお、リュウもどったか、ふむ鳥とウサギと鹿か」
リュウ「あ、爺さんごめん。帰りに熊も狩ったんやけど鹿担いどったから置いてきたんよぉ。一緒に取りにいってくれへんかな?でかくってさぁ。多分俺一人じゃまだ重くて無理だとおもう。」
爺「・・・そうか、わかった。じゃあ準備するから獲物を解体小屋までもっていっててくれんか。」
リュウ「了解であります!」
~山~
リュウ「えーっとこの木から撃ったから・・・おった。爺さんあそこ」
爺「ん?どこだ?よく見えんが」
リュウ「え?嘘、見えるやろー。あそこやってあそこ、1㎞えーっと9町ぐらい先の周りより少し大きな栗の木の際の右側に」
爺「き、9町・・たしかに少し大きい木はみえるが、足元なぞ周りの木がじゃまでみえんぞ」
リュウ「嘘だぁ、あぁ、爺さん歳で目が霞んでんのかな?今度メガネ買ってやろうか」
爺「何を生意気な、ワシはまだ目は衰えておらん。前から思っておったが、お主の目は少々特別なようだ。まあ、その方向へいってみるか」
リュウ「まぁ、人より目がいはいのは知っとったけど。へえ行きましょ行きましょ」
~一キロ先~
爺「ふむ、死んでおるな。目から入って頭の中で跳弾、即死だな。よくもまぁあんなところから当てたもんだ」
リュウ「ああ、俺もそうおもう。多分世界記録だとおもう。でも呼吸をつかって、良く見て直感的に当たると思って撃ったら当たったな」
爺「・・・そうか・・・まあとりあえず運ぼう、家からかなり離れたからな。夕暮れが近い、急ぐぞ」
リュウ「了解爺さん!」
爺「あと、帰ったら少々話がある」
リュウ「ん?そうなん?了解了解。おおっやっぱり重いなこの熊」
今日の明治こそこそばなし!
この時代の猟銃は、ボルトアクションの田村銃と言って、軍が使ってた銃を払い下げして散弾方式に改造したやつを猟銃として使ってたらしいよ!
でも、この爺さんの銃は、ライフル弾で命中精度を上げる改造もしてあるから、一点集中の精度がたかいよ!
次回第4話
モノノフの余生
戦いに明け暮れた老人は今なにを思うのか
第3話
終わり
お読みいただき、ありがとうございます