黒歴史確定の瞬間である。続かない(黒曜石は砕けない)
出来は……んにゃぴ……
――ある一本の動画が投稿された。世界的動画投稿サイトであるYo!Tube、そこにそれは投下された。
瞬間、それは日本中を震撼させ、そして世に混乱を招いた。
「ハローワールド! 今日から配信をしていくBANです。ということで今日は挨拶と今後の活動についてをば、オッスお願いしまーす!」
何気ない普通の挨拶から始まった動画。しかしその実態はあまりにも非現実的。
――新人Yo!Tuber【BAN】こと本名ネームレス。その身体は怪物であった。
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別に人生にさして大きな不満はなかった。仕事はちょっとブラック気味ではあるが給与はいいし、これといった親友や遊び相手、ましてやお嫁さんなんていない独身貴族であったが娯楽は世に溢れていて退屈しなかった。家族との時間を除けば一生涯をほぼ独りで過ごしてきた俺だが、その日々はとても充実していて楽しいと感じられるものだった。
だから後悔はなかった。
たとえその最後があまりにも呆気なく、そしてまだ年若い頃であったとしても……
――転生しました。
そんでもって生まれ変わってから二年経ちました。
現在西暦20XX年、世界は厄災の波に呑まれていた。突如として現れたレギオンと呼称される怪物たち。それの侵攻により人類は滅亡の危機に瀕したかのように見えていた。だが、人類は負けてはいなかった。レギオンと同様、突如として現れたヒーローと呼ばれる異能力者たちにより、レギオンの侵攻は止み、そして人類はレギオンに対抗できるようになったからだ。
要はヒーローと怪物が戦うコミックの中のような世界なのである、ここは。
そして俺はそんな世界に生まれ変わったのだ――
――
黒かったはずの髪は真っ白に、健康的だったはずの肌も青白くなり、額には鬼のような二本のちいさな黒い角が生え、瞳の色も紫色に変わり淡く発光していた。そして何よりも身体がいかにもロリロリした体型になり、生涯を共にしていた相棒は消失していた。消失していた! たまげたなぁ……
さて、そんなレギオンになってしまってからこの二年。俺はヒーロー、とりわけある魔法少女に狙われ追われ何度か殺されていた。やめたくなりますよ~人生~。でも死ねないんだなぁこれが。
レギオンはそれぞれ何かしらの異能力を一つは必ず持っているようで、俺の場合はリスポーン能力を有している。こいつは死ぬと予めマーキングしておいた場所に蘇生するという能力。マーキングしてなかったらその場で蘇生する。
こいつのおかげで俺は何度殺されても死なない。死ねない。絶望。
でも最近俺はヒーローから隠れられる拠点を入手した。希望。
そんでもってそこで機材が手に入ったから生前やってみたかった動画配信を始めた。アホ。バカ。マヌケ。
いや自分でも分かってはいる。これが自殺行為であり、そんでもってヒーローから隠れた意味がないことも。
でも俺は思ったんだ。なんかこう動画配信ってのはやりたかっただけだけども、これを通して俺は人類に僕は悪いレギオンじゃないよプルプル的な感じで友好性をアピールしてあわよくば人間社会にまた戻れるんじゃないかなって。
それにまあ俺基本的に死なないからなんかあってもどうにかなるだろうし、ま、多少はね?
てなわけで――
「ハローワールド! 昨日に続いて今日もやるぞ。BANです。昨日は挨拶だけだったから今日から本格的にやってイキますよ~イクイク」
今後文章量はどれくらいがいいか?
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2000前後(現状)
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5000前後
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7500前後(きつすぎるッピ)
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10000前後(許して)
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ちくわ大明神