しかし今回は文字数4300……! これは許されない。でも睡魔と戦ってたからこうなったんです許して(迫真)
なお、ちくわ大明神は外れ値扱いの模様。誰だこんなふざけたもんをアンケートにぶち込んだ奴ッ!
出来は……(作品の生みの)親の顔が見て見たいよ。
PS.少し野暮用があるので更新はしばらく)ないです。
※次話はもうほぼ完成してるけど、とある事情で出せ)ないです。
朝。いつものようにだらしなくもヌエさんに起こしてもらい、共に廃墟街の散策に出た。
ただ今日はいつもとは違って、遠い廃墟街へ誰かに会いに行くらしく、外に出て早々にヌエさんの能力で目的地へ直接転移した。
到着先は比較的綺麗に形が保たれているビルか何かのホールだった。辺りを見回すと俺の背後に硝子が割れてただの穴と化している自動ドアらしきものと、そこを全面的に塞ぐ瓦礫が見えた。更に所々にあるどの窓も瓦礫で塞がれている。この階において外へ繋がる場所が一つも見当たらない。
そんなどこもかしこも瓦礫で塞がれたこの薄暗い場所の地下にヌエさんが言うには会いに来た目的の人物が住んでいるらしい。重度の引き篭もりか土竜かな? かなりの変人でもあるらしいし、何かサングラスして顎がくがくさせそうと真っ先に想像してしまうのは俺が穢れているからだろう。
そんな会ってもいない人物に対して失礼なことを考えながら俺はヌエさんにこの建物のエレベーターホールまで手を引かれ、エレベーターに乗り地下へと向かった。エレベーターが動くということは電気が動くのか。はぇ~すっごい。
ただ――
「な、なぁヌエさん? 俺の顔に何かついてる?」
その移動の最中、何故だかヌエさんが俺の方を度々注視してくる。俺に何か変なとこでもあっただろうか?
心配になったのと、エレベーターに乗ってから訪れた静寂に耐えられなくなったので思わず聞いてしまった。
「いや、暇だからネムを見ていた」
「え、あぅぇ……」
そう言うとヌエさんは俺が言葉を発する前に俺の頭に手を置き、撫でてくる。ちょっとこそばゆいし、何故か恥ずかしい。
最近ヌエさんは何故かよく頭を撫でてくる。布団で寝ているときや、ちょっとした会話の後などに結構頻繁に。
これってもしかして、もしかするかも知れませんよ? ヌエさんは俺のことを子供扱いしているのかもしれない。俺は立派な大人ってずいぶん前に言ってはいるんだがなぁ……俺前世合わせたら年齢三十位だゾ。まあその真意は聞いてみない限りは全くわからないんだけどな。
というのはヌエさんの表情筋は死んでるから何考えてるか読み取りずらい……それに若干天然の気があるから余計にこれもうわかんねえなぁ……
誰かヌエさんの表情柔らかくしてくんろ。おらどうすればええがわがんね。
「ネム、着いたぞ」
ヌエさんにずっと撫でられてぼーっと惚けていたらいつの間にかエレベーターは下に着いていた。
エレベーターから降りてみるとそこは、白い壁に蛍光灯のような照明が等間隔に設置され、立面的に円形に切り抜かれた綺麗な道が奥に延びていた。そしてその道の壁には自動ドアが点々と設置してあり、どこかアウトラストというホラーゲームの地下研究施設を思い起こさせる。
あのゲームはやっていて本当に怖かった。この光景を見てるとちょっとトラウマが蘇りそう。
「なんていうか、近未来って感じがしてしゅごい……」
「ここの主は研究馬鹿だ。私にはよくわからない価値観を持っている」
いよいよ何か危ないもの作ってそうに思えてきた。
思えばさっきから俺は会ってもいない人物に散々なイメージをつけているな。そんなこと一人間? レギオン? としてしてはいけない(戒め)
「ネム、そろそろ行くぞ」
「あ、うん」
そうして俺はまたヌエさんに手を引かれてこの通路を進んでいった。
■□■□■□
「おぉお! 君がネムちゃんか! にしても本当だったんだなレギオンで幼体のままだってのは! いやね、レギオンって基本誕生したら数ヶ月で成体になるんだよ。そんでね――――」
変人とは聞いていたが、本当に相当の変人だった件。勢いがしゅごい……
「――でもね聞けば君は一年以上はその姿なんだろ、そうなんだよね? やっぱり君の固有能力の影響かな、たぶんそうなんだろうね、きっとそんなんだろう。いやだって君の能力って不死身なんだろ? これはヌエ君並みに貴重かつ強力な能力なんだよ! きっとあの戦闘馬鹿共は――――」
目が合って早々に駆け寄って来てはいろんなところをべたべたと触ってきたり、かと思えば機械音ですごい早口に色々なことを喋りまくったりで、パーンってなりましてね、頭が。何言ってるのか聞き取れない。
取り敢えず先ずは服を脱がそうとするの止めて。
「マド、ネムが困っている。一端落ち着け」
「ヌエ君ヌエ君! いやぁ一月ぶりか、久しぶり! 今日は一体どんな用事で来たの? あ、言わなくてもわかるよ、ネムちゃんのことだろそうだろ! 大丈夫すぐに丹念な検査を――――」
ヌエさんが来てこのマドという女性レギオンの関心と身体がヌエさんの方へ行き、取り敢えず開放された。この人すんごいパワフルで何もしてないのに俺疲れた……疲れない? 助かった。ありがとうヌエさん。でもヌエさんも若干引いてる気がする。ごめんヌエさん。
それにしても改めて見るとこのマドさん、ずいぶんと凄い恰好をしている。四肢や胸元、腰が黒と赤を基調とした流線形の機械装甲で覆われてて、顔はフルフェイスで目元に横一筋の青い光が走っている。何だよお前アイアンマンかよぉ!(驚愕)かっこいいなオイッ!? 男心がくすぐられるわこんなん。ちなみにそのバストは豊満であった。
ヌエさんといいマドさんといいでかいな本当。二人が向かい合って話してるの見てるだけで何か熱いものがこみ上げてくる。セクシー……エロいっ! でも何だろうか? おっぱいぷるんぷるんしてて眼福のはずなのに感じるこの強烈な虚しさは?
「ネム、おいで」
「え、うん」
黒光りする床のタイルに映る自分の顔に視線を向けていたらヌエさんに呼ばれた。なので視線をヌエさんのいる方向に向ける。しかし視界に映ったのはヌエさんではなくマドさんの無機質な顔だった。
「うおッ!?」
「ネムちゃんネムちゃん改めてこんにちは! 私はマドね、呼称は自由でいいよ。それでね今からネムちゃんにここを案内しながら奥の個室に行ってヌエ君共々じっくりねっとりとお話をしようとね。そういうわけだから早速行こうか、ほらおいで!」
「うおぉ⁉」
突然早口で捲し立てたと思ったら、途端に俺を脇に抱えてヌエさんの手も掴んで早歩きし始めた。取り敢えず言っていることはわかったが、超絶に強引すぎてう、羽毛……
ただ、案内はきちんとしてくれるようで、今いる研究室の中にあるよくわかんない機械や水槽内の培養物らしきものなども含めて、どこが何の部屋なのかを語ってくれる。早口だけど。チカレタ……
そうして体感で五時間程。強制的に回らされたこのでかい研究施設のツアーも終わり、高級そうなソファーやテーブル、その他家具などが綺麗に並べられた応接間に通され、やっとこさ地面に降ろされた。ふいーやっと椅子に座れりゅ~。いやーもう十分堪能したよ……(満身創痍)
「燃え尽きたぜ……真っ白にな……」
「お疲れネム。おいで」
はー聖母。隣に座っているヌエさんが迎え入れてくれるので全身を預ける。もうこのまま寝そうな勢いだわ……柔らかくて暖かいナリィ~。元気がで、出ますよ。
「ヌエ君にずいぶん懐いてるねその子。まるで姉妹みたいだ」
「しまい? 姉妹……フフ」
「おぉ? これはもしかしてぇ~? ヌエ君はネムちゃんがぁ~? つまりそういうことなのぉブベッ⁉」
「茶化すな怒るぞ」
力を抜きながら二人を眺めていたらマドさんがヌエさんをからかって顔面を軽く押さえつけられた。ヌエさんが手を出すなんて珍しいこともあるもんだ。いや、マドさんの前だと調子狂わされるし疲れるからなぁ~。それに今の煽り方はされたら単純にうざいだろうし。ま、やられても仕方ないね。
それにしても姉妹ねー。まあ確かに俺はヌエさんに頼りっぱなしだし、甘えてるからな~……いやこれどっちかというと母と娘じゃね? 親子?
ファッ⁉︎ 何かそう考えるといい歳した大人が女の子にバブみ感じてるみたいできもいな。恥ずか死ぬわこんなん!
「ん? ネム、もういいのか?」
「いやいい歳した大人が甘えっぱなしは恥ずかしいわ」
「「ん?」」
羞恥心からすぐにヌエさんから身体を離し、姿勢と表情を正してテーブルを挟んだ向かいのソファに座るマドさんを見据える。
最近俺はヌエさんに甘えっぱなしで自分が大人だという自覚をすっかり忘れていた。これはいけない(戒め)
それに思い返せば今日は話し合いにきたんだ。人前だというのに怠けてだらだらぐだぐだとしているのはナンセンス。例え手遅れだとしても真面目な方へと切り替えない道理はない。真面目にしなきゃ!(使命感)
ただ、やはりというか二人の目が何言ってんだと訴えてきているような気がする。まあ急に真面目ムーブかましたから何ふざけてんだ的な感じにはなる。仕方ないね。
でもやっぱり醜態晒したから恥ずかしくなってきたゾ。コンナハズジャナイノニィ!
「ヌエ君ヌエ君、ネムちゃんって背伸びっ子なの? 生後五年も経ってないんだよね?」
「ん」
「あら~」
全然違ったわ。背伸びしてる子供だと思われてるわこれ。一人で勝手に妄想繰り広げてた俺が馬鹿みたいで恥ずか死。いや馬鹿でした。もぅマヂ無理……
あと違うんです、俺はこの世界で生まれてからは二歳三歳あたりだけど前世カウントすると三十歳位になるんです! って言いたいけどこんなこと言えないわ。頭おかしいって思われる。
あれ、俺さっきから自爆して恥ずか死しかしてなくね? いい歳した大人のはずなのに……ファーwww顔から火がで、出ますよ……
「ネム、眠そうだぞ。疲れてるなら楽にしていいんだ」
「おっ、そうだよネムちゃん。何も私はお偉いさんとかじゃないしね。無理に肩に力入れなくていいよ。それに疲れたならもっとヌエ君に甘えてていいよ。むしろその方が捗るもんも捗るってもんだしね」
何だろなあーこれ。なんか一人で勝手に盛り上がってたのが恥ずかしくて、この空気が辛い。どうすっかな~もう寝ちまおっかな~(逃避)実際精神的に疲れてるしな~……
「ほら」
「ぁ……」
ヌエさんヌエさん‼ 困ります‼ あーっ‼ そんな強引に抱きしめられたら‼ あーっ‼ 寝ちゃいます寝ちゃいます‼ あーっ‼ まだお昼頃なのにっ‼ お昼頃なのにィ‼
柔らかくて暖かくて……ああ欠伸が出る。
「そんなことされたら俺寝ちゃうよ?」
「大丈夫だ。何かあれば起こす」
「時間はたっぷりとある、何も焦る必要はないさ。さあさあ存分に甘えたまえよ。ほらほらほらほら!」
マドさんが騒々しすぎる。寝てもいいっていう癖に寝かす気ないだろこの人。
でも、こんなに甘やかされたり優しくされると子供に戻りそうになる。今までの人生でここまで優しい人なんてヌエさんくらいだったからなぁ……駄目だ誘惑に負けそう。睡魔に負けそう……!
「ん、寝た」
「寝るの早いねこの子。人間の赤ちゃんみたいだわ。いやそもそもレギオンが寝るなんて前例がないことだから本当に寝たことについての方が驚きなんだけどね」
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ちくわ大明神