擬似ユークリウッドな織斑家長男   作:クルス@アルマゲドン

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お久しぶり、クルス@アルマゲドンです。

長い間更新を停止して申し訳ありませんでした。

更新を停止していた理由はですね、高校三年ということで部活に専念していたわけです。
残念な結果になってしまい引退し、いざ投稿しようと思えばテスト期間になり今に至ります。

これからはなるべく早く更新していくのでよろしくお願いします


パーティーと転校生

「ということでっ!織斑くんクラス代表決定おめでとうっ!」

 

パンっとクラッカーの音が鳴り響いてくるのが聞こえてくる。現在は夕食後の自由時間。食堂を借りて一夏のクラス代表決定のパーティーをやっているわけだ。

私は厨房を借り、ケーキを作っている途中だ。材料を考えれば50人分は作れる。勿論、材料は自前だ。厨房のコックさんからは驚かれたのは言うまでもない。

因みにケーキを作り始めたのは夕食中からだ。パーティーがあると聞いた私はそれならと思い、厨房の一部を借りていたのだ。

 

「それにしても千夏くんの手作りケーキかあ~。楽しみだな~」

 

そんな声が聞こえてきた。

そこまで期待されるぐらいのものではないが少なくとも美味しいはずだ。私好みの味にしているからね。といっても人それぞれ好みがあるわけで私好みの味の他に色々手を加えたから気に入ってもらえるはず。

 

そんな事を思いつつ、完成したケーキを運んでいくと眼鏡をかけた上級生がいた。その上級生はボイスレコーダーを手に持っていたので私は取りあえず離れたところに移動する。ああいうマスコミみたいなのは苦手なのだ。何も聞かずに聞きたいことだけを一方的に聞いてくる。

私は何故か着ぐるみを着ているのほほんさんの方に向かう。

 

「おお~なっち~がケーキを作ってきたぞぉぉ~」

 

のほほんさんがそういうと全ての視線が此方に向けられた。勿論、マスコミ上級生もだ。そこからは人の波が押し寄せた。私は取りあえずケーキを置き、食べて貰うために作ったと皆に伝えるとクラスメートは目をキラキラと輝かせていた。

 

それぞれが食べたいケーキを取り終えるといただきますと食べ始める。そして、先程のお祭り騒ぎが嘘のように静まり返った。

 

まさか美味しくなかった?

 

そんな不安が私の中を渦巻く。

しかし、私の思いの裏腹にクラスメートの皆が口を開いた。

 

「「「「「お嫁に来て下さい!!」」」」」

私は突然の事に呆然としているとパシャとシャッター音が聞こえた。

 

「ふふ、良い記事になるわね。『可愛いお姫様に求婚を求めるクラスメート!?』かしらね。思い立ったがなんたらよ!今すぐ書かなきゃ!」

 

取り合えずは皆を満足させられた味だったので良かった。私は美味しかったという事実だけを受け入れ、それ以外のことは無視することにした。

そして、ケーキを食べ始める。

 

「もきゅもきゅもきゅ」

 

するとクラスメートの数人が倒れ始めた。

 

「ま、全く、可愛すぎるわ」

 

「あなた、鼻からこんなに血を!?衛生兵、衛生兵、メディーック!!」

気にしたら負けだ。私はそんな事を思いながらケーキを食べ続けるとあることを思い出した。

千冬姉さんに珈琲味のケーキを作っていないということだ。甘いものよりも珈琲系の方が好きな千冬姉さん。私としたことがなんという失念だ。

私は慌てて立ち上がり、厨房へ向かおうとする。

 

「な、夏兄危ない!」

 

一夏がそう言った瞬間、私の視界には床が映っていた。私は咄嗟に体を捻り、ガントレットがついている腕で頭を抑える。

体に衝撃を受ける。どうやら、テーブルにぶつかってしまったようだ。

先程転んだ場所を見れば何故かバナナの皮が落ちていた。

私はバナナの皮で転んだことに恥ずかしさを覚える。恥ずかしがっていると頭の上から冷たいものが流れてきた。

冷たいものは私の服を濡らしていく。手についていた冷たいものは牛乳だった。私はペロッと手についた牛乳を舐める。

 

ケーキ作り所じゃなくなった。部屋に戻ってシャワーを浴びたい。そんな事を思っていると先程のお祭り騒ぎがなくなっていた。私は何故だろうと思い、周りを見ると鼻を抑え、顔を赤く染める人、鼻血が出ているのに拭こうともせずハアハア息を荒げる人、そして、倒れている人。

パシャというシャッター音が再び聞こえた。シャッター音の方を見ると鼻血を流しつつ息を荒げる新聞部の人がいた。

 

「ハァハァ、牛乳で濡れ濡れってエ─────」

 

「突然静かになったが何かあったのか?」

 

新聞部の人が何かを言おうとした瞬間、千冬姉さんの声が聞こえてきた。私の視界には映らないが確かにこの場に千冬姉さんがいるようだ。

 

「おい!?何故倒れてるんだ!」

 

千冬姉さんは倒れている生徒を見つけて他の倒れていない生徒全員に問いかけた。そして、何故か皆は私を指差した。

 

「………っ!?」

 

私の視界に千冬姉さんが入り、目が合う。そして、鼻を抑え始める。

私は千冬姉さんの行動を不思議に思いながらも立ち上がる。

 

「……千夏……取りあえず……シャワーを浴びろ」

 

『了解。それと後でケーキを届ける』

 

そう伝え、自室に向かう。

 

後に、IS学園の新聞の一面に牛乳で濡れた私の記事があったとか。

 

◇◇◇

 

翌日

 

あの後はシャワーを浴びた後に千冬姉さんにケーキを作って届けた。千冬姉さんはとても嬉しそうだったのでまた作ろうかと思っている。

それよりも、気になる話が私の耳にちょくちょく入ってくる。中国からの転校生という話だ。中国というと鈴ちゃんを思い浮かべてしまう。

 

「転校生か~どんな奴なんだろうな」

 

一夏はそれなりに気になるらしくそんな事を呟く。

 

『気になるなら見に行けば』

 

私がそう一夏に伝えた。一夏はう~んと唸り、何かを考える。

私は別にそこまで考える程のものなのかと思いながらも一夏を見る。

すると、クラスメートが一夏の周りに集まる

 

「織斑君、クラス対抗戦頑張ってね」

 

「フリーパスのためにも」

 

「今のところ代表候補生は一組と四組だけだって」

 

女子一同がそう一夏に言う。一夏は「おう」と返事をしている。

 

「──その情報古いよ」

 

教室の入り口から懐かしい声が聞こえてきた。私は視線を入り口に向ける。

 

「二組にも専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝できないから」

 

腕を組み、片膝を立ててドアにもたれかかっていたのは鈴ちゃんだった。

そんな鈴ちゃんの格好を見て私は──

 

『似合わない』

 

「んなっ!?……千夏!似合わないって何よ!」

 

『そのままの意味』

 

「確かに似合わなかったな」

 

「い、一夏まで何よ!」

 

そんなやり取りをしていると鈴ちゃんの頭上に出席簿が見えた。そう思った瞬間、バシンッ!という効果音が聞こえた。鈴ちゃんは叩かれた頭を抑え、後ろを振り向く。

 

「もうSHRの時間だ。教室に戻れ」

 

「ち、千冬さん」

 

「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ、入り口を塞ぐな。邪魔だ」

 

「す、すみません」

 

ビビりながら鈴ちゃんはそう言う。昔から鈴ちゃんは千冬姉さんのことが苦手っぽい。何故だろう。

 

「一夏、千夏。また後で来るからね」

 

帰り際にそう言って教室に戻っていった。

 

 

 

 

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