言いわけですが、なかなか部活がOFFにならないもので随分とかかりまして…
えっと、今回は千冬さんが大幅に崩壊しますので注意です。あと、一夏もかな。
それではどうぞ
目が覚めると何故か千冬姉さんと一緒に寝ていた。何故か私が抱きつかれながら。正直現状が理解できない。
「ん、ん~。千夏………」
千冬姉さんは寝言で私の名前を呼び、抱き締められる。暖かくて柔らかいものが私に当たり変形している感じがする。そう思い千冬姉さんの格好を見るとYシャツ一枚だけだった。私は────
「抜けて」
そう言い自分に力を使い千冬姉さんの抱き締めから抜け出し、ベットから降りる。
姉弟一緒に寝ることは良いと思うけれど、ちゃんとした格好で寝てほしいものだ。
そう思いながら現在の時刻を見る。
午前4時半か久し振りに料理でもしようかな。
そう思ったが私はあることに気付いた。シャワーを浴びていないということだ。
おそらく千冬姉さんと寝ていたということは此処は寮長室だろう。
シャワーを使っても良いかな?
そう思い、千冬姉さんの方に行き、頬をつんつんと触るが熟睡していて反応が無かった。私はこれならシャワーの音でも起きないかなと思い、シャワーを貸して貰うことにした。
◇◇◇
目を覚ませば、まだ少し暗かった。しかし、昨日後回しにした仕事があるためそれをしなければならない。私は眠気を覚ます為に洗面所に向かう。洗面所といっても脱衣所とシャワー室と同じ所だ。
やはり春先だからといって、この格好で寝るのは寒いな。そう思い、私は洗面所の扉を開ける。そして、私の目の前に腰まである艶やかな黒髪、透き通った白い肌。そして、何よりも可愛い顔をした裸の千夏が居た。
千夏は私に気付いたのかタオルで肌を隠す。
私は寝起きということか、頭が回らなくなっている。そして、ある答えに辿り着いた。
「ああ、これは夢か」
「え!?」
ほら、千夏だって驚いた声を上げている。これは夢だ。私が作り出した夢なんだ。此処で私はあることに気付く。
「夢なんだから別に何しても構わない。むしろ、夢だからこそ何でも出来るんじゃないか!」
そう言うと千夏は私から逃げるように横を通り過ぎていった。逃げる際、タオルは前しか隠していなかったのかお尻が見えた。
「くっ!?」
昔は何ともなかったが、今の千夏の生尻がこれほどまでダメージとは。そう思い、鼻を抑え千夏を追いかける。
部屋ということもあったのか千夏を捕まえるのは容易かった。私は千夏をベットに押し倒す。千夏は必死に逃げようとする。
そして、私は鼻から愛を放出した。
理由は簡単だ。千夏の涙目に加え、赤面。そして、小さく震えた声で呟いた。
「……い、ぃゃあっ」
それは反則だ。その顔でその表情でその声は私は勝てない。流石私の夢だ。千夏の理想の姿が再現される。血の流し過ぎか私はそこで意識を失う。
◇◇◇
千冬姉さんが鼻血を凄い勢いで噴出すると倒れ込んできた。幸い血はつかなくて良かった。それよりも、突然の出来事にまだ頭が働かない。
取り合えずは服を着よう。そう思い、脱衣所に置きっぱなしの制服に着替える。
着替え終わると先程の千冬姉さんの表情を思い出す。まるで獲物に狙いを定めた獣のようなそんな表情だ。
今、思い出せば千冬姉さんは夢だから何でもやっていいみたいなことを言っていたということは寝ぼけていたのか?
だとしたら怒るにも怒れない。そんなことを思いながら倒れている千冬姉さんを見る。ベットは血によって汚くなっており、洗濯しないといけない状態だ。そんな状態に私は溜め息をついた。
◇◇◇
あの後は必死に動きすぎて疲れた。洗濯を急いで終わらせ、千冬姉さんの出血量からすれば貧血になるのではと思い、鉄分を多くとれる食材を使い、料理をする。
千冬姉さんが起きたとき、予想は当たっており、貧血だった。そんな千冬姉さんに私が作った朝食を食べさせ、お弁当も渡す。
おそらくは、大丈夫だろう。
「……千夏」
不意に声をかけられ、私はビクッと体を震わせた。それはそうだ。寝ぼけていても襲われた相手なのだから。
「ぎゅーってしていいか?」
何を思ったのかは判らないが突然千冬姉さんは言った。
『ダメ』
勿論、断るに決まっている。
『後、クラス代表やらないからね』
そう告げ、私は寮長室を出て行った。
私は自分の部屋に少し早足で向かう。すると、前から箒ちゃんが来るのが見えた。
「千夏、大丈夫か?」
『大丈夫、問題ない』
「それは良かった」
どうやら箒ちゃんは私の体の心配をしてくれたようだ。とても嬉しい。
そう思っていると箒ちゃんの後ろから一夏が歩いてきた。
「夏兄、大丈夫だったのか。なんか千冬姉が夏兄を抱き抱えるところ見たけど、体調とか悪くないか?…そうだ、精が付くものを作ろうか?」
一夏はそう言いながら私の肩を掴む。
『心配してくれてありがとう。平気』
一夏は安心したのかホッとしていた。
そして、一夏は何か呟き始める。やっぱり、美味しいものを作ってあげるべきとか呟いている。
私としてはここまで心配させるとは思わなかった。おそらく、千冬姉さんにも心配させたのだろう。また、やってしまった。
「千夏、朝食はどうする?」
『部屋に荷物を取りに行くから食べない』
荷物を取りに行ってからでは時間が無いため朝食は食べれないのだ。念のために千冬姉さんに作ったお弁当の残り物で手軽なものを作っていたからそれを食べようと思っている。
「ああ、荷物なら私が持ってきているぞ。朝食はまだなんだな?なら、行こうか」
箒ちゃんは私の荷物を持ってきてくれていた。それして、先程の文から私が朝食を取っていないことを確認して、顔を赤く染めながら私の手を引きながら食堂へ行く。
「あっ、夏兄!箒!待ってくれよ!」
◇◇◇
「一年一組の代表は一夏くんになりました。あっ、一繋がりで良いですね」
山田先生が教壇で先日行われたクラス代表決定戦の結果を発表する。私としてはオルコットさんがなるのかなと思っていたけれど、まさか一夏になるとは予想外だ。
「ま、待って下さい!何でオレが!?それにオルコットさんに勝った夏兄がクラス代表──」
「黙れ、決定事項だ。それに千夏は今朝方、辞退すると断りを入れた」
「それで、セシリアさんにクラス代表を頼んだところですね───」
「私も辞退したからですわ!」
ガタンと勢いよく立つオルコットさん。
クラスのみんなの視線がオルコットさんに向く。
オルコットさんは辞退した理由の前に日本を侮辱したことに対し、謝罪した。
私は一夏に惚れると此処まで変わるものなのかと感心した。
謝罪した後、直ぐに一夏もオルコットさんの祖国を侮辱したことに対し、謝罪した。
これで和解したということだ。
オルコットさんがクラス代表を辞退した理由を聞けば建前が殆どで、本音は一夏が好きだから譲るって感じだ。
私から見た感じだと……というよりは誰から見ても一夏はやりたくなさそうにしている。オルコットさんを除けば。
「そ、そこで提案なのですが…その……ですね…クラス代表なのですから最低限強くならなくてはなりませんから…わ、私が放課後、訓練にお付き合いしても構いませんわ」
恥ずかしがりながらも一夏にそう提案するオルコットさん。
「おお、それはありがたい。お願いしてもいいのか?」
「は、はい!勿論ですわ!」
オルコットさんの表情がパァーっと明るくなる。
「良かった。箒とオルコットさんに教えてもらえるなんて」
「……ま、待って下さい!2人っきりでは───」
「近距離相手と遠距離相手の訓練出来るようになるのは大きいよな」
一夏は聞く耳を持たずに戦術の幅を広げられることを喜んでいる。
それに対し、オルコットさんは箒ちゃんをまるで親の仇のように睨みつけている。
その箒ちゃんは頭を抱えている。
私は内心で、此処でも一夏の唐変木は勘違いを生むのだなと思った。
ちなみに立ちっぱなしで唸っていたオルコットさん、座ったままブツブツ嬉しそうに呟く一夏は出席簿により叩かれました。
◇◇◇
クラス代表が決まり、4月も下旬桜の花が散った後にもっと花見をすれば良かったと思っていた頃。私は千冬姉さんの授業を真面目に受けていた。
「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。一夏、オルコット。試しに飛んでみせろ」
『先生なんで私の名前を言わないんですか?』
ふと思った疑問を素直にぶつける。
「千夏のISのスピードは明らかに体に負担をかける。そのための処置としてだ」
納得した。けど、スピードにリミッターが三段階掛けている。故に問題点は解決している。
『それなら、スピードにリミッターを掛けたので大丈夫なので私にも許可を』
「それは本当だな?」
私は無言で頷く。すると、千冬姉さんは、よし、それなら千夏も加われと許可を出した。
ISを展開せずに私と千冬姉さんのやり取りを見ていた一夏の近くに行き、ISを展開する。ISを展開したことにより、髪が黒から銀に。瞳は黒から赤に変わる。
他の生徒はお人形さんみたいや、きっとゴスロリが似合うわなどとひそひそと口にしているが丸聞こえだ。
「ふむ、まずまずだな」
千冬姉さんは私にそう言うと今度は一夏の方に視線を向ける。
「早くしろ。熟練したIS操縦者なら1秒とかからないぞ」
一夏はうぅ、と唸りながらも白式を展開する。
千冬姉さんは私達がISを展開したことを確認する。
「よし、飛べ」
千冬姉さんがそう言った瞬間、私は飛んだ。反応が遅れ、後からオルコットさんが飛ぶ。一夏はというと、まだ飛ぶイメージが完全に出来ていないのかフラフラと飛んでいた。
私は目的の地点まで飛ぶとその場に静止し、2人の到着を待つ。
少し遅れてオルコットさんが追いつく。
「随分とお速いですね」
『これでもリミッターをかけている』
そう文字を浮かばせるとオルコットさんは、そうでしたわねと微笑みながら言う。
『それにしてもオルコットさんよりISのスペックが高い一夏は何をやっているんだろうか』
「何をやっている。スペック上の出力では『サイレント・サイズ』には劣るが『ブルー・ティアーズ』より『白式』の方が上だぞ」
そう通信回線から千冬姉さんの声が響いてきた。
オルコットさんは私と千冬姉さんが同じ考えをしていたことに驚いていた。
無論、私も少しは驚いた。やはり、姉弟は似るんだろうかと本気で感じた。
「未だに飛ぶイメージなんて掴めないぞ」
「ふふ、一夏さんイメージは所詮イメージです。人それぞれ違ったやりやすい方法を模索する方がよろしいですわよ。千夏さんもそうですわよね?」
『私は水中に浮かんでいる感じ。動き出しは水中で壁を蹴る感じ』
オルコットさんのピットを殲滅させた時にそういう感じで動いた。高速で移動している時に減速せずに壁を何回も蹴り、方向を変える感じだ。跳ぶが正しいのかもしれない。
「千夏、一夏、オルコット、急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表は10センチだ」
千冬姉さんがそう言う
「了解です。それではお先に」
オルコットはそう言うと急降下をし、見事な完全停止をしてみせた。
「なあ、夏兄次は───」
『私がいく』
一夏の言葉を遮り、私は瞬間加速で上昇する。全員が何故上昇をしたのか疑問に感じているのか首を傾げている。
私はある程度上昇したら、重力に任せ、落下する。一度でいいからスカイダイビングというものをやってみたかったのだ。
一夏の所まで落下した瞬間、加速する。
そして、急停止。ぶわぁっと砂煙が巻き上がる。
「馬鹿者!何をやっている」
『スカイダイビングやってみたかった。それより、目標は?』
そう答えるとはあ、と千冬姉が溜め息をつく。
「全く千夏は……次はするなよ?」
私はわかったという意思表示で頷く。目標はピッタリだったらしくとても嬉しかった。そんな嬉しいさに浸っていると空から一夏の声が聞こえた。
「わ、わぁぁぁああ!夏兄危ない!!」
時すでに遅し。ドーンという音を立て砂煙を巻き上げ、見事に私に直撃してきた一夏。幸い、ISを展開しているためにダメージはない。
しかし、今の状態はよろしくない
砂煙が晴れ、その状態が露わになる。
私と一夏の状態はというと後、数センチで顔が触れそうなぐらいの距離だ。一夏が私に覆い被さり、まるで押し倒したという感じだ。実際のところ、事故とはいえ押し倒したのは間違えではない。
周りにいるクラスメイトは私と一夏の状態を見るなり、黄色い声を上げた。
オルコットさんは私を睨み、箒ちゃんは一夏を睨んでいる。2人は今にも此方に来るといった感じだ。しかし
「……織斑一夏」
「は、はひっ!?」
千冬姉さんの低く威圧感が半端ない声により、その場が静寂に包まれる。
そんな声で呼ばれた一夏は蛇に睨まれた蛙のようだ。
私も背筋がゾッとした。
「放課後、指導室に来い」
「えっ?でもなん───」
「いいな?」
「は、はい!」
千冬姉さんは一夏に有無を言わせずそう言った。
それよりも何時までこの状態でいるのだ?
そう思い、至近距離過ぎて文字を浮かばせても見えないので私は一夏を軽く叩いて退けろと意思表示をしようとし、腕を動かすと地面についていた一夏の腕に当たる。
そして、膝かっくんの腕バージョンになり、一夏の顔がそのまま落ちてくる。
私は反射的に顔を横に向く。
一夏は、えっ?と言うと私の頬に何かがぶつかった。
周りが再び黄色い声で叫び、その中には悲劇の叫びもあったような気がする。
「………織斑一夏、放課後ではなくこの授業が終わった後に来い。無論、この穴も埋めてもらう」
一夏はそう言われるとすぐさま立ち上がる。
「ちょっ!?千冬姉、これは事故で、な、夏兄も何か言って───」
そう言い、一夏は私の方に視線を向ける。私は立ち上がった一夏の方を見ると見つめ合った感じになり、一夏は頬を赤く染め、目を逸らす。
私は何故?と思い、首を傾げながらもゆっくりと立ち上がり文字を浮かばせる。
『あれは私が腕を動かしたからなった事故。一夏のせいじゃない』
そう弁明する。一夏は頬を染めながらも希望を持っている顔をしている。
対して、千冬姉さんは鬼から普通より怒っているといった表情だ。
「……わかった。一夏」
千冬姉さんの声が優しくなり、助かったといった表情になる。
「放課後、教室に残れ。私と二者面談だ」
その言葉を聞き、一夏は一気に絶望的な表情なった。
「んんっ、すまないな。それでは千夏、武器を展開して見せろ」
こくりと頷き、愛用のペンを鎌にする。
何故、愛用のペンにしたかというとセラに止められているからだ。
『一撃必殺の鎌』にはまだデメリットがあり、3分間展開した時に、シールドエネルギーが1になる他に、展開して3分経った後更に3分経つとISが強制解除されるのだ。
故に極力は勝てると確証があり、確実に3分間全力で動き続ける事が無ければ使用はしないようにと念をおされた。
その際にユーが
『セラは過保護すぎる』
とセラに見えないところで私に文字を見せた。私は確かにと思いながらもセラを見ていた。
考え事をし過ぎていたせいで授業が終わりを迎えるチャイムが鳴った。
◇◇◇
「はぁ~」
現在放課後。オレは授業の時の事故のせいで教室に残らせられ、千冬姉と二者面談をし、こってり絞られた。
千冬姉が夏兄の事を姉弟としてではなく、異性としてみていたのはなんとなくわかっていた。だから、あの事故を起こしてしまったときは真っ先に千冬姉を警戒したけど、予想より斜め上の結果が待っていた。
「それにしても、弟に恋する姉ってどうなんだろう?」
そんな事を思う。
そりゃあ、確かに夏兄は可愛い
そう思い授業の時を思い出す。思い出し、数秒。顔が赤く染まるのを感じた。まさか、夏兄の頬にキスをして、立ち上がった時に見た時の夏兄があそこまで愛くるしいとは───
「って何を考えてるんだ!?オレは!?」
すると教室の扉が開く音が聞こえた。
『終わった?』
そこに紙を見せている夏兄が立っていた。夏兄の顔を見たせいか再び、授業の出来事を思い出す。
そして、再び顔が赤く染まっていくのがわかる。
(いや、なんで此処までドキドキするんだ!?夏兄は実の兄なんだぞ!?それにオレも夏兄も男なんだ!?……男なのか?……いやいや、けど)
困惑しているオレが心配したのか夏兄はオレに近付き、両手でオレの頬を挟み、見つめる。顔を固定され、オレも見つめる形になる。
(あれ?この状況って)
良くある男と女が見つめ合ってキスという感じの雰囲気を出している。夏兄はゆっくりとオレの顔に顔を近付け、オレの顔を引き寄せていく。
オレは思わず目を閉じる。
すると額に何か当たった感じがした。何が当たったのか目を開くと夏兄の顔がドアップで視界に入った。後僅かで唇がくっつきそうで夏兄の吐息が直に当たる。思わずオレは
「うわぁっ!?」
と言い、後ろに退く。
『熱はない。風邪なら安静にしていた方がいい』
どうやら夏兄は顔が赤くなっていたオレが熱でもあるんじゃないかと心配してやったみたいだ。
けど────
(流石にアレは男でも夏兄にやられたらヤバい)
そう思いまだ高鳴る心音を落ち着かせようと深呼吸をした。
深呼吸をし、冷静になった後少し残念と感じてしまった。
(待て待て!?なんで、今オレは何を期待していたんだ!?)
再び困惑するオレだった。
夏兄はそんなオレを首を傾げながら不思議そうに見ていた。