書くしか……ないじゃないッ!!
ということで評価がなんだかんだでありましたので連載作品に変えさせて頂きます。
タイトルから前日譚が抜け、あらすじも連載用に変わります。
あとがきには登場キャラ説明&次回予告がありますのであとがきで言うようなことを全部前書きにて書かせてもらいます。
まずは評価して下さった
☆9 維織 様
☆8 マーボー神父 様
本当にありがとうございます。
これからも頑張りますので楽しく読んでください。
そしてほかの皆さんも評価、及び感想をお待ちしております。
もし誤字脱字が見つかりましたら報告して頂けると嬉しいです。
冒険者とは
「酒追加だァーッ!」
「はいはい、少し待ってくださいね」
「坊主ッ!こっちも頼むッ!」
「はいはーい、少し待ってくださいねー!」
ダンジョンに富と名声を求める命知らずな者達だ。
もちろん自分も名声を求めてやってきた。
もしかすると出会いを求めてダンジョンに潜る者もいるかもしれない。ないか。
「アスカ、あちらのテーブルの皿を提げてきて貰えますか?」
「了解ですリューさん」
ダンジョンとは
「ごめんなさい朱鳥さん!あちらのお客様のお会計、お願い出来ますか?」
「任せてくださいシルさん」
数多の階層に分かれる無限の迷宮。その迷宮に居るは命知らずな冒険者達を屠る凶悪なモンスター。
冒険者達はそんな凶悪なモンスターを相手に富と名声を得る為戦う。
「っしゃー!今日は俺の奢りだァ!どんどん飲めやァ!!」
「「「「ウオォォォ!!」」」」
時には仲間たちと共にダンジョンから生きて帰って酒を煽り
「明日はどうする?10層行ってみるか?」
「いやいや、もう少し9層で金稼いでからでもいいだろ」
「えぇ~、行ってみようよ〜」
「ばっかお前!『冒険者は冒険しては行けない』!命より大切なもんはないぜ」
時には仲間たちと冒険の内容を話し合ったり
「よォー姉ちゃん!一緒にどうよ?!」
「残念だけど無理にゃ〜」
「ちぇー、1杯くらいいいじゃねぇかよ」
「仕事サボってミア母さんに叱られるのは勘弁だにゃ」
「そりゃそうだ!ガハハハハっ!」
時には酒場で、女を口説こうと馬鹿騒ぎしたり
「おい!!聞いてんのかよ、おい!!」
「……………」
「そこのエルフ!てめぇだ、てめぇ!!無視するんじゃねぇ!!」
「………何か?」
────時には、馬鹿なヤツが馬鹿なことをやらかしたりする。
「さっきから酌しろって言ってんだろうが!」
「……はぁ…ここはそのような店ではない。そういうことがしたいなら歓楽街にでも行くといい」
「んだとてめぇ!?俺はてめぇに酌しろって言ってんだよ!てめぇ客である俺に───」
「───はい、そこまで」
二人の間に割り込み話を遮る。イメージするは蝶のような可憐な女性の笑み。
「お客様?うちはそのような接待はしていないのです。すいませんが勘弁して貰えますか?」
「うるせぇ!!てめぇとは話してねぇんだよ!さっさとどっか行きやが──」
「お客様?」
「──ヒィ!?」
時に笑顔は相手に恐怖を与えることがある。自分はそれをよく知っている。蝶のような可憐な女性のせい……おかげで。
「ここが何処か、お分かりですか?」
「こ、ここは豊饒の女主人だろ?!それがなんだって言うんだ!!」
「ならば、ここがどの人のお店かもよく分かっているということで?」
「だから何が───ヒイィィィィ!!?」
恐らくこの男は自分の後ろからこっちを見ている、いや睨んでいる女将、ミア母さんに恐怖を覚えている。
当たり前だ、ミア母さん以上に怖い人はいない。
あ、こっちには睨まないでください冗談です。
「お分かりいただけましたか?もし分かってくれたなら……お金を置いて、さっさと出ていって貰えますか?」
「て、てめぇ……!」
「もう一度言います………さっさと金置いて出ていかねぇと……次はないぞ…?」
耳元でそう囁くと男は顔を青ざめさせて、金をほおり投げるようにして店を出ていった。
「おっと、えぇと、ひぃふぅみぃ……うん、あるな。お釣りはチップということで」
「………ふぅ、ありがとうございました、アスカ」
「いえいえ、リューさんが無事ならそれで」
「暴力を振るわれた訳では無いのですが……まぁ、いいでしょう。仕事に戻りましょうアスカ」
「りょーかいですっ!」
そう言って仕事に戻るエルフ、リュー・リオンは今日も美し、じゃない。とにかく仕事に戻らないと自分もミア母さんに怒られる。
あれ?俺って冒険者になりに来たのになんで酒場のウェイターとかやってんの?
それは、そう。旅に出て数週間後のことだ。
オラリオに向かう、馬車に乗っている時のこと。
彼は金や服といったものを入れた鞄を置いて護身用に刀だけを持って馬車を降りて森で用を足しに行った。
戻ると馬車がいなかった。つまりだ。
「も、持ち逃げされたァァァーーッ!!?」
彼はそれからオラリオに徒歩で向かう羽目になり、途中で通りすがりの馬車に乗せてもらいながらも何とかオラリオに着いた。だが
「………………腹…減った……」
馬車に乗せてもらったり歩いたりで疲れて腹も減っているのに金がない。最悪の状況だった。
そうやって夜になるまでさまよい続け、裏路地に入った時だ。
「きゃぁっ!?」
「………?」
女性の叫び声がうっすらと聞こえてきた。
普通なら聞こえない声だが彼の異常なまでに発達した耳にはそれが聞こえた…のだが……
「どこだ…?」
裏路地、それも夜で声も小さいということは場所もそれなりに離れているということ。
この状態で声の主を探すのは難しい。
──そう、普通なら。
「……スゥゥ………全集中・水の呼吸 拾壱の型……」
───
「─────
彼は見つけた場所に全速力で駆ける。
「や、やめてください!!」
「うるせえなぁ、大人しくしてろよ」
「なぁ、こいつをどうすんだ?」
「バカかお前は?オラリオの外には奴隷制度がある所もあるんだ。売りさばくに決まってるだろ?」
「でもよォー、こんな上玉、味見しないのはあれじゃねぇか?」
「…っ!」
「はっ!いいなぁそれ。んじゃ、ヤるか」
迂闊だった。買い物の途中にリューとはぐれて裏路地に近づいたのが間違いだった。
まさかこんな人達に捕まるなんて……
「な、なんでこんなことをするんですか!!あなた達は冒険者でしょう?!こんなことをしたらギルドのブラックリストに載せられますよ!?賞金だってかけられるはずです!なんで──」
「ごちゃごちゃごちゃごちゃうるせぇんだよォ!」
「いっ!?」
殴られた。冒険者ということはどこかの神の眷族、つまり
そんな力で殴られれば……
「〜〜っ!」
口の中で血の味が広がる。どうやら口の中を切ってしまったようだ。
神の恩恵を貰った冒険者に殴られたなら軽い怪我だが、それでも殴られたという事実が恐怖を加速させる。
「バカが!こいつは大切な商品になるんだ!!傷を負わせてどうする?!」
「す、すまん。ついカッとなって……」
「はぁ、しゃぁねぇなぁ……よォ嬢ちゃん。俺たちゃァなぁ、オラリオの中で恩恵を貰ったわけじゃねぇんだ。わかるか?つまりだ、俺達はオラリオの外にいる神に恩恵を貰った流れ者。そんな奴がオラリオの法なんか気にするわけねぇだろ?」
男達の目が自分を射貫く。恐怖はさらに膨れ上がり身体が震え、さっきまで動かせた口が動かなくなる。
声を、声を出して。大きな声をあげれば誰かが気づいてくれるかもしれない!
「…………て」
「あ?」
「たす……けて」
「おいおい、今更助けを求めるのか?さっきまでの威勢はどうしたよ?」
「誰か……助けて……」
「くくく、いいねぇいいねぇ。こういう女は大好物だ。最初は貰うぜ」
「あんまり傷をつけるなよ、商品なんだからな」
「あぁ、分かってるって」
お願い……誰か…誰か………
「助けて……!!」
「────まかせろ」
物凄く早い何かが目の前を通り過ぎ、目の前にいた男を吹き飛ばした。
「うおぉ!?」
「な!?なんだてめぇは!?」
「……………」
目の前に男の人が立っていた。おそらく自分より年下の男の子。だけど
「大丈夫───」
その男の子の背中が何故か
「──絶対助けるから」
どこまでも大きく見えた。
彼は見つけた1人の女性と3人の男性の間に飛び込むように割り込んで、ついでに前にいたやつを体当たりで吹き飛ばしておいた。
「お前ら女の子1人に対して3人がかりで、しかも頬が少し腫れてる……貴様ら、この子に手を上げたな……!」
彼の師範から3つだけ絶対に守れと教えられた絶対の約束がある。そのひとつが
『女の子は絶対に守れ。そして──』
「『女の子に手を上げる奴には容赦するな』」
まず1人目、1歩踏み込みボディを抉るように打ち込む。
「がっ…!?」
「て、てめえ!!ぶっ殺してやる!!」
先程吹き飛ばした男がこちらに突っ込んできて殴りかかるがそれに合わせるようにカウンターを顔面に叩き込む。
「ギィッ!?」
「……………お前で最後だな」
最後の一人を目を向けると男は後退りながらこちらを睨みつける。
「く、くそっ!なんなんだよ、なんなんだよお前はよォ!」
「別に、冒険者になるためにオラリオに来た、ただの冒険者志望だよ」
「は……?ま、まさか、恩恵を貰ってない…?!ば、馬鹿な!?あれは恩恵を貰ってないやつの動きじゃねえ!?」
「どうでもいいけどさ、お前にはやってもらうことがある」
「ひ、ヒィ!?な、なんだ、なんだってんだ?!」
「この子に謝れ」
「は…?」
男は唖然とこちらを見てくる。何故か後ろの女の子もこちらを凝視している。
「な、何を言って……」
「…?謝れ、女の子に傷を負わせた。しかもこんな綺麗な顔をした女の子の顔にだ。本来なら謝っただけで許されるものでもないがまずは、それでいい」
「…………く、くくく、あっはははははは!!ばっかじゃねぇの?!なにが謝れだよ!!誰が謝るかよこんなことでよォ!!」
「こんな……こと……?」
「あぁ!!傷なんてポーションを使えば治る!できる限り傷をつけないようにするのは商品として扱うんだから当然だが、もし傷が着いても直せばいい!!こんなことで使いたくないから使ってねぇだけだよ馬鹿が!!」
「……もういい……」
「あ?」
男の言葉に慈悲入らぬとばかりに睨む彼は刀を構える。
「いいか……いまからお前の首と胴体を斬り離す。3秒待ってやる、それまでに謝罪しろ」
「ば、ばかなこといってんじゃねぇ!!そんなことできるわけが」
男が動揺し、声を荒らげる。彼は静かに数え始めた。
「3」
「お、おい。冗談だろ?なぁ、おい!」
「2」
「待て、待てって!?そうだ!その女はお前にやる!だから見逃してくれ!?頼む?!」
「1」
「あ、あぁ…お願いだ、頼む、助けてくれ!頼む!」
「………お前はそう言った彼女をどうした?それが事実だろう?」
刀が抜かれる。居合からの抜刀。男の首の
男は首を斬られたと恐怖のあまり錯覚し、失神して倒れ伏した。
「…殺す気もなければ殺す価値すらない。哀れだよ、あんた」
彼は憐れむ様な目で男を見下ろした後、刀を鞘に戻しながら後ろにいた女性に振り返る。
「あ………」
「あの、大丈夫ですか……?」
「は、はい!大丈夫です、少し口の中を切っただけなので」
「そう、ですか……でも菌が入ったらいけない。どこかで口を洗える場所はな───」
「──シルから、離れろッ!」
「っ!?!」
突然の襲撃に咄嗟に彼は横に飛ぶ。そこには先程まではいなかったエルフの女性が恐ろしい表情でこちらを睨みつけていた。
「シルッ!!無事ですか?!」
「…え?え、え?!」
「おい、あんたいきなり何を……」
「黙れ外道。シルをこんな所に連れ込み何をするつもりだった?」
「え。いや、何もするつもりなかったというか俺がするつもりじゃなかったというか……」
「誤魔化すか……」
「いや、違っ!?」
エルフの女性は一瞬で彼の懐に潜り込み、蹴り込む。
彼はそれを何とか腕を入れることで防ぐ、が。
(な、なんて早さ?!それに今の一撃ッ!凄い威力だ!もう1度でも受けたら腕が折れる?!)
「防ぎましたか、ですがこれで終わりです」
「リューッ!駄目ッ!」
「な、消えッ?!がッ!?」
彼の横腹からポキッという音ともに衝撃が走る。そのまま吹き飛ばされて壁に激突し、気を失う。
リューが男の子を吹き飛ばして壁に激突させ、気絶させた。それよりも今身体から聞こえては行けない音が聞こえた気が……
「ふぅ……シル、もう安全です。ギルドのものを呼んで早く立ち去りましょう」
「……………」
「……?シル?」
「リュー、今の人は私を助けてくれたの……」
「……え」
「私を襲ったのはそこで倒れてる人達……」
リューが倒れ伏してる男達に目を向けた後こちらに顔を向ける。少しばかりリューの顔が青ざめてる気がする。
「で、では今私が蹴り飛ばしたのは………」
「わ、私の恩人…かな……?」
リューが黙り込み。自分も黙り込む。これはまずい、何がまずいって勘違いの上に攻撃して怪我もさせた。本当にまずい状況だと思う。
「と、とりあえず、ギルドの者を呼んで…えっとこの人は…」
「…私が、運びます」
「でもリュー、それって……」
「…………やはり、引き摺る形で…」
「それは駄目!」
「……はぁ、わかりました。背負います、我慢しましょう」
そう言ってリューは彼に近づいて行き、そのまま彼を背負う為に持ち上げる。その時リューが怪訝な顔をして彼の顔見詰める。
「……どうかしたの、リュー?」
「……いえ、どうもしませんよシル。それではギルドに向かいましょう。そこの者達は何かで縛っておけばいいでしょう」
「うん、行こっか」
彼の顔は何処か幼い印象があって、自分を助けてくれた人とは思えなかったけど、その事実がなんとなく嬉しくなった。
「………か……」
誰かの呼ぶ声が聞こえる…
「………すか…」
どこか懐かしいつい最近まで聞いていた声…
「……朱鳥………」
失いたくない、離したくないと、泣き叫んで止めたあの人の…
「起きろ朱鳥!また無くすのか!?」
ばっ!と、なにかを掴んで目が覚める。息を荒くして彼は自らが掴んだものを見る。
「服の、裾……?」
「はい、私の服です」
上から彼に声が掛けられる。彼が顔を上に向けると笑顔を浮かべる1人の女性がいた。
「ここ、は……」
「はい、ここは私が働いているお店です」
女性は笑顔で答えながら彼の顔を覗き込む、綺麗な顔が間近に見えて彼は顔を赤くして顔を逸らす。
それを見て女性はクスクスと笑ってこちらをもう一度見る。
「まずはありがとうございました。あなたのおかげで助かりました」
「あ………そっか、あなたはあの時の……」
「はい、あなたがあの時助けてくれた、綺麗な顔をした女の子、ですよ」
「え……あ、いや、その、無事で、何よりです」
覚えてたんだ…と、呟く彼をにこにこしながら見つめる彼女に居心地の悪さを感じながら彼は話し掛ける。
「えっと、それでどうしてここにいるんだっけ…?」
「あ、それはー、そのぉー、私達のせいと言いますか、なんと言いますか」
「ちょっと、待って。思い出す……」
彼は目を瞑って何をしていたのか記憶を遡っていき、あっ、という声と共に思い出す。
「確かエルフの女性に襲われて…それで……」
「あ、あはは、あなたはその人に気絶させられてしまったんです。その、彼女からあの場を見たら私があなたに襲われてるように見えたみたいで……」
「あ、あぁ、そういえば俺があなたを襲ったみたいな言い草でしたね」
「本当にすいません。本来ならお礼をするべき立場なのに……」
「あ、いえ、お礼とか欲しくて助けたわけじゃな──」
ぐうぅぅぅという音が部屋に木霊する。女性は口元に手を当て笑いを堪え、彼は恥ずかしさからか手で顔を隠す。
「べ、別に!お礼が!欲しかった!訳!では!」
ぐうぅぅぅ
「……………」
「……何か食べますか?」
「…………お願いします」
空腹には勝てなかったよ。
「〜〜〜〜〜〜っ!うまい!うまい!うまい!煉獄さんじゃないけど、うまい!」
「おぉ〜、ものすごい食べっぷりですね!」
「そりゃあ3日も何も食べてないですからね!!」
彼の周りには彼のことが見えなくなるほどの大量の皿が積み重なっていく。
そんな彼の様子を女性がニコニコしながら見てくる。周りからは唖然としてたり、引いてたり、興奮してたり(?!)といろいろな反応をしていた。
「でも、本当に良かったんですか?」
「はい?何がですか」
「いや、こんなにお料理を食べさせてもらって……」
「あぁ、その事ですか。大丈夫です、これは御礼ですから」
ニコニコ笑って彼を見る彼女に少しばかりの不安を感じながら料理を食べる。
「あ、そういえば自己紹介をしてませんでしたよね?」
「そう、ですね。すいません」
「いえいえ、気にしてませんよ。私の名前はシル、シル・フローヴァです。よろしくお願いします」
「ご丁寧にどうも。俺は祠堂朱鳥って言います」
「シドウ・朱鳥さん、ですね?もしかして極東の方なんですか?」
「あ、はい。今日オラリオに着いたばかりでして……」
彼女、シルさんとの会話をしながらオラリオの情報を集めていく。
「へぇ、じゃあ冒険者になるには神様の眷族にならないとダメなんですね」
「そうですね、神様のことはギルドに行くと色々と教えていただけると思いますよ」
「なるほど。それじゃあ明日あたりに行ってみます」
「はい、それがいいと思います」
彼は食事を終え、シルさんとの会話にも一区切り着いたのでそろそろお暇するべきだと考えて、話を切り出す。
「それじゃあ自分はこれで失礼します」
「あ……もう行ってしまうんですか?」
「あはは、あんまり長居するわけにもいかないでしょうから」
「そうですか……わかりました。ではこれを」
疑問に思いながらシルさんが差し出してきた紙を受け取り、硬直する。
「シ、シルさん…?これは一体……」
「はい!お料理に関しましてはお礼ですのでお代は
「いや、いやいやあの、俺、金ないって……さっき話してる時に言いましたよね?!」
彼は汗をダラダラと流しながらシルさんに詰め寄る。
シルさんは少し考えるように人差し指を顎に当て、すぐに笑顔となり
「そんなこと言ってましたっけ?すいません、てへっ♪」
シルさんはそう言ってウインクをしながら右手を握って頭を軽く叩く。
「でも、お金が無いなら働くしかないですね♪」
「え…いや、その」
「ミア母さ〜ん。この人お金が無くて働いて返すってぇ!」
「へぇ、うちで金も持たずに飲み食いしようだなんていい度胸だね」
ミア母さん、シルさんがそう呼んだ人が後ろで仁王立ちしている様に彼は振り返ることも出来ずに顔を青ざめさせる。
「あ、その、なんと言いますか……あ、あは、あはは」
「来な、すぐに働かせてやるよ!」
「ちょっ!?だ、誰か助けっ!?」
そんな時あの時のエルフの女性と目が合った。彼は最後の希望とばかりに彼女に助けを求めようとして──
目を逸らされる。
(なんでええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!)
(罪悪感で目を合わすことが出来ないとは…!)
まだ、さっき蹴ったことを気にしてた。
「さぁ、しっかり働いてもらうよ!」
「いやああああああああああああああああああああああああ……………」
その場の居合わせた者達は引き摺られていく彼を見てただただ
『強く生きろ』
そう思ったらしい。
「これからよろしくお願いしますね♪私の王子様♪」
登場キャラ説明
祠堂朱鳥 シドウ・朱鳥
オラリオに来る前に刀以外何もかも奪われた挙句、最後の最後で嵌められた人。
オラリオでは祠堂はシドウって呼ばれることをシルさんと話してて知った。
恩恵は持っていないが呼吸法を使えば恩恵を持っている相手でも戦えることが今回わかった。
けどシルさんのボディガードには勝てなかったよ。
今回使った全集中・水の呼吸 拾壱の型『漣ノ響音』は修行中に編み出した。
富岡さんとは違う補助をする為の型。
簡単に言えば蝙蝠が使うエコーロケーション。
漣の如く連続して小さな音を響かせ、音の反射や音が何かにぶつかって消えたりと言ったことで周囲の状況を把握する。最大半径1kmまでなら把握出来るが彼の耳があって初めてできる彼だけの技である。
基本的に靴の先を地面に当て音を出す。だが、それでも分からなかった場合、刀の鯉口を切ってもっと大きい音を鳴らす。
エフェクトは富岡さんの凪のような形だが彼を中心に小さな波が連続で広がり、何かにぶつかった時の波や波が跳ね返ってさらに拡がったりと言ったものが広範囲に広がる。
ちなみにこの世界ではエフェクトは見えており、現実に干渉してます。しかし、凪や漣ノ響音のエフェクトは見えるが現実には干渉していません。つまりアニメのように富岡さんは凪を使った時エフェクトがあるが炭治郎が見たら普通だったみたいな感じ。神々は大歓喜。
かっこいい技を身につけやがって?最後に女の人に嵌められてるんやで?さすがは善逸が似ていると言っただけはある。まぁ、好意の差は全然違いますが。
ちなみに怪我は豊饒の女主人に着いた時ポーションぶっかけられた。そして怪我をした時どこかの蝶のように可憐な女性が診察中に「朱鳥くんが怪我している気がする!!」と叫んで屋敷から飛び出そうとしたらしいがちゃんと鎮圧された。一体何胡蝶なんだ。
推定Lv:Lv1(ステータスB相当)
チュン之助
名前も存在も出てきてないが実はいた。
チュン太郎の息子。
空を飛んで彼を見守ってた。訂正、エルフの女性に怯えて空に逃げてた。
チュン之助という名は善逸と朱鳥によって考えられた。
チュン太郎は本名があると言って訴えていたがなにも伝わらなくて諦めた。自分の時もこんな感じだったなぁ。
本名を知っているのはチュン之助自身とチュン太郎とその奥さんだけ。
次回から少しずつ出番があるはず。というか出番ください。
シル・フローヴァ
今回の被害者兼加害者。気になる人には意地悪しちゃいますよね?とは本人の弁。
やったね朱鳥、ヒロインが増えるよ。
ヒロインにしようか最初は悩んだけど主人公は気になる人、ベル君は弟のような人で行くことにし、ヒロインに昇格。大丈夫、原作は感情が変わるだけで変わらないはず!!(矛盾)
実は主人公と話してる時にお金が無いという言葉を聞いて作戦を実行した。(お礼は半額)
一緒の職場で働いていつも会えるっていいですよね?
これが豊饒の女主人で1番恐ろしい店員と店員仲間からも恐れられる所以か。
お金に割とがめついのでチップを渡すと喜んで接待してくれる。あ、でもちゃんと自重してくださいね?
じゃないと彼女ボディガードが本気で殺しにかかって来るので。
ちなみに主人公と話してる間ミア母さんの働けという圧力をものともせず主人公と話してる彼女に店の店員とお客さんは戦慄してた。
あと、この作品での彼女はとある女神と関わりがあります。まぁ、同一人物では無いとだけ。
スキル:ポイズンクッキング(中身)
見た目は綺麗だが味と食感は人をなんとも微妙な感覚に落とし入れる。酷い時は死人が出る(白目)
人伝に食べさせられた人は自分はいじめでも受けているのだろうかと思ったほど。(情報提供者 R.A)
まぁ、優しい人はそれでも食べてくれる。美味しかったですの言葉には尊敬しました。(情報提供者 S.A)
リュー・リオン
間違いなく今回の戦犯であるシルさんのボディガード。
そして主人公を豊饒の女主人で働かせようとした理由の6割はこの人。
今作のメインヒロイン。しのぶさん?あの人は親戚のお姉さんポジだから……(震え声)
アニメ(4年前)を見て一目で好きになった。鬼滅の刃とダンまちで好きなキャラランキングしたらおそらく2位に入る。1位は当然善逸。3位しのぶさん。
てめぇ、1位じゃねぇとは何事だ?ばっかお前、よく見ろ、ダンまちだけなら1位だ。なるほど。
シルさんの恩人を蹴ったという罪悪感で目を合わせることが出来なかった。実はそれだけではなかったりする。
主人公を運ぶ時嫌悪感を感じなくて顔を凝視、豊饒の女主人で部屋に運んでから手を握るも何も感じなかった。
あれ?これはもしやうちの団長が言ったあの言葉が…なんて考えて、馬鹿な考えだと一蹴。
けど気になって仕事にあまり集中出来ず、周りがうるさいなと思ったら主人公が何故か引き摺られていることに困惑。目が合ったけど罪悪感と何故か羞恥心を感じて目を逸らす。
最初では主人公を名前で呼んで親しげだったのに回想では思いっきり主人公を蹴り飛ばして肋骨折った。折れた数、実は3本。恩恵貰ってないやつがLv4の攻撃受けたらそうなる。なお、本人は自分の攻撃を防げたことから恩恵を貰ったLv2相当と判断した。
主人公が恩恵を貰っていないことを回想時はまだ知らない。
知った時顔を青ざめさせ、主人公に謝り続けた。
土下座はさすがにヤバいからやめて By S.A
私はいつもやりすぎてしまう……
現在到達Lv:Lv4
しょぉーとぉすとぉーりぃー
セリフのみ(ナレーションあり)
祠堂朱鳥 中学3年生
我妻善逸 高校1年生
竈門炭治郎 高校1年生
胡蝶しのぶ 高校3年生
シル・フローヴァ 高校3年生
リュー・リオン 高校3年生
豊饒の女主人編 1話
中高一貫 キメツ学園!!
個性豊かな学生達と教師陣によって色んな意味で無法地帯となっている学園!!
その学園がある町も酷いが、そんな町の隣町ではキメツ学園と並ぶ恐ろしい学院が存在した!!
その名も、オラリオ国際学院!!
小学から大学まで一貫の学院は留学生に特に力を入れており、基本的に外国人が多く、日本人は少ない!!
そして、この学院は理事を務める者が数多くおり、私は神だ!!とキメツ学園の美術教師のようなことを言って、その理事の派閥が生まれていた!!
そんな学園を支配する2大派閥、ロキ理事によるロキ・ファミリアとフレイヤ理事によるフレイヤ・ファミリア!!この2つの派閥によって学園は均等を保っていた!!
理事長のゼウス的には争わなければなんでもいい、わしは孫を可愛がるから、と言って完全に仕事を放棄した!!
学院長のヘラはゼウスがどこかで女を取っかえ引っ変えしないか
その結果理事が荒れるに荒れるこの学院とキメツ学園が交流をして以来、善良な理事の胃を殺しに来ている!!
これはそんな学園生と学院生のとある1幕!!
「善逸さん善逸さん」
「なんだよ朱鳥、俺は今日も風紀の仕事で忙しいの。後にしてくれ」
「可愛い女の子たちがいるカフェに行くんですけど行きますか?」
「ちょっと待て、すぐに終わらせる」
「で?可愛い女の子たちとキャッキャウフフできるカフェの話だったか?!」
「いや、キャッキャウフフは言ってないんですけど」
「で、どうなんだ!?答えろ朱鳥ァ!!」
「聞いてないし………はぁ、知り合いの人に2000円まで無料の券を4枚ほど貰ったんですよ、それでそこが可愛い美少女たちが働くカフェで、まぁ、俺も手伝いでたまにバイトしてるんですけどね」
「そ、そんな夢のようなカフェがあったのか……!!」
「まぁ、はい。猫耳尻尾だったり、エルフ耳だったり、まぁ付け耳ですけど、そして可愛いウェイトレス服。はっきり言って男なら1度は行くべきですね」
「お、おぉ、おぉぉ!!」
「でここに4枚あるんですけど行きます?」
「行くに決まってんだろォ?!このカフェに行かないのは男として!!いいや!!お前の家族としてお前の働く場所を見ておかないとなァ!!」
(本音が顔に出てる……女の子とお近付きになりたいっていう本音が顔に出てますよォ〜)
「場所は隣町!!隣町だから知らなかったんだな!!ちゃんと確認しろよ馬鹿な俺ェ!!放課後に校門前集合な朱鳥ァ!俺は炭治郎と伊之助誘うからァ!!」
「行っちゃったし……まぁ、いいか。放課後にまた来よ。それにしても善逸さん少しキャラ壊れてたな……」
「お疲れ様朱鳥」
「炭治郎先輩、お疲れ様です。善逸さんはまだですか?」
「あぁ、善逸なら伊之助が無理だったから他に行ける人がいないか探してるよ」
「あぁ、そうだったんですね。禰豆子先輩は来なかったんですか?」
「禰豆子は家の手伝いだな。今日は俺に楽しんできてくれってさ」
「良い家族ですね」
「あぁ、俺にはもったいないくらいに」
「炭治郎ォー!朱鳥ァー!ごめん待たせた!!」
「あ、いえそんなに待ってなっ?!!」
「善逸、もしかしてこの人が一緒に…?」
「おう!途中出会って今回のこと話したら是非って!」
「ふふ、炭治郎くん、朱鳥くん、御機嫌よう。今日はよろしくお願いしますね?」
「え、えぇ、しのぶ先輩」
(まずいまずいまずい!!しのぶ先輩とあの人の相性は本当に最悪なのにっ!!どうする?!)
現れた胡蝶しのぶに動揺する朱鳥!!
このままではあの人とぶつかってしまう?!
どうする朱鳥!!
次回予告!!
「はい、今回嵌められたた祠堂朱鳥です」
「そして、嵌めたシル・フローヴァです♪」
「シルさん、さすがに酷すぎますよ」
「ふふ、ごめんなさい。でもこれで一緒にお仕事が出来ますね!」
「いや、そういうことになりますけど」
「まぁでもやはりお金は大事ってことですね!」
「だからって賭け事でぼろ儲けしようとするのやめません?」
「ちょっと何言ってるのか分かりませんね〜」
「えぇ……」
「と、ここでオラリオコソコソ噂話。実は豊饒の女主人で店員に手を出した人はお店を出たあと、お客さん達によってに折檻されてます」
「まじで?」
「まじです。特にリューに手を出そうとした人はエルフとリューを楽しみにしてる人達からボッコボ、ゲフンゲフン、折檻されてましたよ?裏で」
「うっそやろおい……」
「実はリューと近い朱鳥くんも狙われてたり……」
「え……」
「冗談です♪」
「そ、そう………」
「次回、【音柱】。それでは皆さんさようなら」