窓から射し込む光で目が覚めた、時計を見るといつもより早く起きたようだ。まだ眠い目を擦りながら洗面台に行くと台所でお父さんが朝食の支度をしているところだった。
「おはようお父さん」
「おはよう千景、休みの日なのに早起きなんてすごいじゃないか、それで朝ごはんはあと少しで出来るから顔を洗っててくれ」
「わかったわ」
・・・・・
顔を洗って戻ってくる頃には朝食がテーブルに並んでいた。
あの日から数ヶ月お父さんは家事全般を出来るように練習した。最初の頃なんて洗濯は洗剤の量を間違えたり色の付いた服と白い服を一緒に洗ったり、掃除はある程度は出来たが料理は大変だった。まず包丁の使い方からだった、最初に林檎やジャガイモなどを切って包丁に馴れてもらった。料理の味付けに限っては塩や醤油が多過ぎてしょっぱかったりしたが料理本などを見て段々と味付けにも馴れてすっかり家事を出来るようになっていた。
朝食を食べているとお父さんから料理の感想を聞かれた。
「千景、今日味付けはどうかな?」
「ええ、いつも通り美味しいわよ」
「そうか、やっぱり自分の作った料理を美味しいと言って貰えるのは嬉しいな!」
お父さんは料理が出来るようになってからたまに料理の感想を聞いてくるようになった。お父さんの料理は美味しいから素直に感想を言うと必ず笑顔を見せてくれるからお父さんから味を聞かれると私もとても嬉しい。
「そう言えば千景、今日はどこかに行きたいとかあるか?」
週末はお父さんが休みを取るようになってから一緒に買い物に連れて行ってくれたり家でゲームをしてくれるようになった。平日は家族との時間を作る為に仕事から早く帰って来れるように頑張ったりしてくれている。
「いいえ、今日はどこかに行くよりお父さんと一緒にゲームがしたいわ」
「それなら早く食器を洗って洗濯物を干さないとな」
「急がなくてもいいわよ別に、今日も手伝うから」
「そうか、ありがとな何時も手伝ってくれて」
お父さんの真っ直ぐで優しい笑顔に私は少しだけ照れ臭くてそっぽを向いた。
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家事を終わらせると私達はリビングで準備を始めた。
リビングには、ゲームが並んでいる本棚や小さいテーブルにテレビが二台置いてある。元は一台しかなかったがお父さんとゲームをするようになってからはお父さんの部屋のテレビもリビングに置くようになった。
「それで今日は何のゲームをするんだ」
「そうね、じゃあこれをやりましょう」
私はそう言うとパッケージにゾンビが写っているゲームを二つお父さんに見せた。
「おい千景、これまた僕が苦手な感じのゲームだろ?」
「ふふっ、いいじゃない操作方法はしっかり教えるし殺られそうになったら助けてあげるから」
この前やったゲームでお父さんは幽霊やクリーチャーが苦手だということがわかった。あの時のお父さんはゲームの中の敵に凄く驚いていてとても可愛かったから今度はドッキリ要素の強いホラーゲームをやってもらうのもいいかもしれない。
「わかったがこの間みたく笑わないでくれよ・・・恥ずかしいからボソッ」
「大丈夫よ、笑わないから」
「本当か?」
「本当よ、じゃあやりましょうか」
そう言うと私とお父さんは自分のハードにソフトを入れるとゲームが始まりゲームをプレイしているとお父さんがコントローラーを置き話をしてくれた。
「千景、あと一年だけ待っていてくれ、お前が中学生になるときにはこの村から引っ越そう、もう辛い想いはさせないだからあと少しだけ、まっ」
私は喋っているお父さんの口に指を押し当て話を遮った。
「ねぇお父さん、私ね今まで沢山嫌なことがあったの、家ではお母さんと前のお父さんが私を恨んでいたり、学校では虐められて服を焼却炉で燃やされたこと、階段から突き落とされたこと、耳を鋏で切られたこともあってそういうことがある度に私は生まれてきちゃ駄目だったんだって思ったり、無価値なんだって思ったり、毎日が苦しくて悲しくて死んでしまいたくなるくらい辛かった」
「千景、すまない」
「でもね私、今はとても幸せなの学校では虐められることもあるけど家に帰ればお父さんが居てくれる、いっぱい遊んでくれるし、こうして休みの日も一緒に居てくれて、誰かに『おかえり』って言って貰えるのがとても嬉しくて、こうしてお父さんが私の為に引っ越そうって言ってくれたのもすごく嬉しいの、だからねお父さん
私を幸せにしてくれてありがとう
只でさえ書くのは遅いのにすいません。基本的に思いつきで書いてるのでいつ消えるかわかりません、ですが大雑把な流れは出来ているので文章力が続く限りは続けたいです。
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