それでも楽しんでくれたらいいなと思います!
それじゃ!
ーー数時間前。
「くらえ!『魔符 スターダストレヴァリエ』!」
ーピチューン!
「それじゃあ私は先に急ぐんだぜ!!」
ーー数分後。
「どきなさい、『霊符 夢想封印』!!」
ーピチューン!
ー
ー
「ねぇチルノちゃん、もうやめとこうよー。」
「大丈夫だよ大ちゃん、アタイはサイキョーなんだから!次にきたやつには絶対勝てるから!」
「さっきもそう言って負けてたじゃん。次は怪我しちゃうよ?」
2匹の妖精は揉めていた。片方は、次に来た人間に勝負を挑もうとする水色の羽の妖精で、もう片方は緑で大人しそうな見た目をした優しそうな妖精。この2匹が争っている時に運悪くその場に出くわしてしまう哀れな人間が1人…。
「あ!大ちゃん!人間がきたよ!!おい!おまえ!」
「っえ?僕?」
突然話しかけられたもんだから少し驚く。それに彼女達の様子を見てみたら…、羽根が生えてるようだ、つまりは妖精か…。
「あ、すいません!チルノちゃんまずいよいきなりそんな引き止めちゃ…っあ、すいません気にしなくてもいいですから…。」
「大ちゃん大丈夫だって!ほらそこのお前!私はサイキョーの妖精のチルノだ!お前の名前はなんだ?」
目に優しい色だなと眺めていたら、水色の…チルノ……だったかに名前を聞かれた。
「僕は博麗創真だよ。よろしくね、チルノ。それと……」
「大妖精です。創真さん。」
「あっ、そうそう大妖精ちゃん……、長いから大ちゃんでいいや。」
「そうそう大ちゃんでいい…って人間!!アタイと弾幕ごっこをやれ!」
話がズレたかと思われたが、残念ながら話題を戻されてしまった。
「できればやりたくないんだけど…、やらないとダメか?」
なんとか戦いを避けて行きたいので僕はチルノにやりたくない意志を伝えた、がしかしチルノは…。
「うるさい!お前はアタイと弾幕ごっこをやるんだ!ここを通りたいなら早く弾幕ごっこをするんだな!」
「大ちゃん、そこを魔理沙や霊夢がとおったのか?」
「そうですね、魔理沙さん達はこの先に居ると思います。」
「そうか、ならば…チルノとの弾幕ごっこを受けよう。」
「そう来なくっちゃ!それじゃあ早速いくぞ!くらえ!」
チルノから無数の氷型の弾幕が放たれる。小さい分数が多いため、落ち着いて躱していく。そして、少しずつ近ずき…弾幕を撃ち込む!
が僕の弾幕は氷の壁によってチルノに被弾することは無かった。
「何?!」
「このサイキョーのシールドを超えないとアタイにダメージを与えることはできないぞ!!」
「くそ!どうすれば……とにかく撃ち込む!!」
霊力を集中させ、一気に放出する。それでも氷の壁は破壊できなかったが……。
「…!そういう事か。ならば…こいつで!」
僕は霊弾の外側に霊力を纏わせて、2重の霊弾を生成した。そしてこれをあの氷に放つ…。
「はっはっは!何度やっても同じだぞ!そんなことで壊れる筈がn…。」
ーパリン と氷の壁がみるみる砕けていった。
「なっ、どうして?!」
動揺して、弾幕を撃ってこないチルノに僕は2発弾幕を撃ち込む。
するとそれに気づいたチルノも忙殺しようと弾幕を撃つが間に合わず2発被弾させることに成功した。
「くそっ!やるな…!ならばアタイの必殺技をくらわせてやる!
『氷符 アイシクルフォール』!!」
先程の弾幕よりも早くて、より精度の上がった弾幕が僕に襲い掛かる。
「こんな隠し玉持っていたのか…、でもまぁ、それでもやっぱり隙間がありすぎる。これじゃあ避けてと言ってるもんだ……!」
僕は身体を捻り、傾けて上手く回避していく。そして被弾しそうなものはこちらから弾幕を放ち相殺して、被弾を防ぐ。
そしてその内に…、チルノのスペルブレイクが起こった。
「そんな!これを耐えきるなんて!!」
「今度はこっちの番だぞ!」
僕はチルノの上に大きく飛び越えて、腕を広げて霊力を溜め込む。
そしてその腕を大きく振りかぶってチルノの方へと向けて、チルノへと放つ!
「くらいな!霊力ダブルバスター!!」
放たれた弾幕は螺旋状となり大きな1つになり、チルノにぶつかる。
ーピチューン!
そしてチルノの身体が消えた…。
「って、どうなってるんだ?!大ちゃん!」
「これは創真さんの勝ち…ですね、おめでとうございます。チルノちゃんは暫くは復活しないので、このまま先に向かってください。…あ、チルノちゃんはちゃんと生きているので安心してください。それじゃあお気を付けてください。私はチルノちゃんが復活するまで待って家に帰るので…」
「死んではいないのか…良かったぁそれじゃあ先に向かわせてもらうよ。それじゃあね大ちゃん。」
「あ、創真さん!」
大ちゃんに呼び止められた。どうしたんだろう?
「?どうしたんだ?」
「向こう側に湖があるんですけど、そこに突然館が現れたと思った途端に霧が発生したんです。」
「つまりはあっちに行けばいいのか、ありがとう助かった。」
「それじゃあもう僕はいくね。じゃあまた!」
そうして僕は湖へと向かう…。霊夢達はもう辿り着いているのだろうか…。
ー同時刻。魔理沙視点
魔理沙は湖の館に侵入し、地下図書館にいる魔女と対峙した後に元凶を探すため、館を探索していた。
そして、図書館から地下へ続く階段を見つけた。
「なんだ?こんな所があったのか?」
そうして魔理沙は地下へと向かうのだった。
これでこの回は終了です。
次回…ようやく紅霧異変中編です。
それじゃあ次回も読んでください!