それではどうぞ!
名前
「…ぐふっ!!」
体を打ち付けてしまった…尋常じゃないほどに痛いぞ…どうなってんだ…僕は必死に何が起こったかを考えた。
「可愛い女の子とぶつかって、そしたら足元が消えた…って謎すぎるだろ」
いやマジで、なんでこんなことになってしまったんだろう…。
しかしまぁ、ここはどこだ?辺りを見渡す。状況確認は必要な事だからな、怠るなんてのはありえないのだ。
あたりは森だった。木が沢山生い茂っていて、都会っ子の僕からしたら凄い光景だった。
「すげぇな…。こんなに木が生えているなんて、東京では考えられないぞ………ってこの階段はなんなんだ?」
目に止まったのはやけに整備された階段だった。この上には何があるんだろうか。特に目的も決まっていない僕はこの階段を登ることにした。
「どうなってんだ…っはぁっはぁ…階段上がるのがこんなにも苦痛だなんて…」
運動をしてない僕からしたらこのちょっとした運動で息が上がってしまう。参ったもんだ全く…!
なんとか頂上に上り詰めた僕が見たものは、
神社だった、綺麗にされているが何故かシンとしている神社。
誰かいないのかなと思って
「おーい!誰かいないのかー?」
と言ってみるが、返事はないようだ。
仕方ないし折角来たんだから賽銭だけでも入れていくかな…なんて思いながら賽銭箱にお金を入れる。
そしたら…
ーーーチャリン
「……ッ!」
賽銭箱にお賽銭が入った!!いつぶりだろう…でも珍しいこともあるものだ!折角だから入れてくれた人を見てみようかな、と紅白の巫女
博麗霊夢が奥から現れる。
男は見ない顔だった。しかしそんなことよりも…!
「幾ら?!幾ら入れたのよ!!」
お賽銭の額の方が大事なのである。
私は賽銭箱の中を覗く。すると…
「え、500円?! こんなに入れくれたの?!」
霊夢からしたらこんなめでたいことはない。なぜなら妖怪神社と呼ばれ、人里からの参拝客がいないせいで神社の賽銭箱などなんの役目もしていなかったのに、突然500円も入っているからだ。500円なんて入ったのは何年ぶりなのか、という程に賽銭箱に入っていた経験がなかったからである。
「気にするなよ、どうせ500円だしな。」
僕はそういう、実際500円なんてたかがしてれるし、何よりここに来た時点で現実との金が一緒とも分からなかったから、別になんとも思っていなかった。
「ねぇ、貴方名前は?私の名前は博麗霊夢よ、この神社の巫女をやっているわ。」
「へぇ、霊夢って言うのか…いい名前だな。僕の名前は…ってあれ?」
僕の…名前?名前…名前…なんでだろうか、思い出せない、
どうしてなんだ?目の前の少女を見つめる。少女が「どうしたの?」
と尋ねてくる。なので僕は彼女にこういう
「僕は…誰だ?」
2話…お終い。書いてて思ったのが自分の文才の無さ。
次回は主人公の名前が決まります
お楽しみにね