それでは今回も楽しんで
図書館にいた僕はある本を探していた。
「どの本にしようかな……お、この本とか良くないか?」
僕は適当に1冊の本を手に取る。そしてその本を読む為に椅子のある方へと向かった。
するとそこに、パチュリーさんがやって来てこう言った。
「その本は辞めておきなさい。どうして貴方が魔術の本を探しているのかは知らないけど、その本は読んだ人を破滅させる呪いの本よ。」
「え?そうだったんだ…危なかった……ところでどの本なら呪いは付与されていないんだい?」
「それならこの本とかになるは…って貴方に適正がないとどの本を読んでも同じよ。」
なんと僕に魔術の素質がなかったらどの本を読んでも呪いが発現していたらしい…、ふと僕はその呪いの効果が気になってどんなことが起きるのかを聞いてみることにした。
「ねぇパチュリー、この本に付いてる呪いってのはなんなの?」
「それに付いてるのは…読めば30年間ずっと寝たままになるわ。」
それを聞いた僕はそっと…本を元あるところへ戻した。
「それは…危ないな。助けてくれてありがとうねパチュリー。」
「気にしなくていいわよ。貴方は咲夜の……」
「?咲夜さんがどうかしたの?」
「いいえ、なんでもないわ。」
パチュリーは慌てて会話を変える。そんなパチュリーに疑問を持ったが、別にいいかと思ったので僕は魔術についてのことを、聞くことにした。
「ねぇパチュリー?魔法ってのは誰でも打てるのか?」
「まさか、打つことが出来るのは魔法の才能がある選ばれた人間だけよ。」
「僕じゃ扱えないのか…?」
「いいえ、それは分からないわよ?今から才能があるかどうか見てあげる。」
「ありがとう!それなら早速頼むよ!」
こうして僕はパチュリーに連れられて、始めの席に向かった。
そしてパチュリーは戸棚の中から1枚の紙を取り出して僕に差し出した。
「ここに貴方の血液を付けて。そうしたらこの紙に魔力量が文字に現れるから。」
「分かった、ナイフを貸してくれるか?」
そうして僕は言われるまま、手渡されたナイフで指先を切る。そしてそこから出た血液を紙に付けた。
すると……紙が淡く光り、僕では読めない文字が表れた…。
「これは…なんて書いてるんだ?」
「少し貸して頂戴。貴方にも見えるようにしてあげる。」
パチュリーに紙を渡すと、パチュリーはその紙をみて固まった。
「はい、それじゃこれが貴方の数値……ってこれは……」
パチュリーはその紙をみて驚いているようで、僕はそれがどんなものなのか気になった。
「?パチュリー?教えてくれよ…どうなったんだ?」
「貴方の魔力量はDランクよ…ほぼ最低数値。」
「それじゃ魔法は…」
「使えないわよ。ま、何か1つか2つなら使えるかもね。少なくとも魔法だけで戦闘をするってのは無理ね。諦めなさい」
「そんな……でも1つは覚えられるんだろ?ならそれを覚えてみるよ。なにか覚えられそうな魔導書はない?」
「1つでも使いたいのね。分かったわ…それなら私が直々に教えてあげる。どんな魔術が使いたい?」
「瞬間移動とパワーアップ」
「前者は無理。後者は自身の強化魔術ってことね。それならなんとか可能よ。」
どうやら瞬間移動は使えないらしい…これで僕の策が1つ消えた。
だがパワーアップが使えようになれば多少はやりやすくなる。
とにかく今はこの魔術を完全に覚えてやる……!
そうして僕はパチュリーの指導の元、強化魔術の習得を行うのだった……。
強化魔法……ロマン
創真くんは魔法が使えるようになるのか?
それでは次回も