それではどうぞ
「いい?最初は貴方が魔力を使うという感覚を覚えないといけないのよ。だからそこからやるわよ。」
「分かった、よろしく頼む。」
「まず初めに背中から私の魔力を注入するの…そして貴方の魔術回路をこじ開けるわ。上を脱いで。」
僕は言われたとおり上着を脱いでパチュリーに背中を向ける。
そうしてパチュリーは創真の背中に手を置いて魔力を注ぎ始めた。
その感覚は人間の創真にはなれない感覚で、背中に異物感を感じてそこから痛みを感じた。
「…っぐ、」
「動かないで…もう終わるから………終わったわ」
「いっったたた…こんなに痛いのか……、」
「でもこれは今回だけよ。次回からは既に開いている回路から魔術式を組んで魔法を発動させるの。」
「へぇ、ありがとう。これで魔法を使えるんだね。」
創真は服を着直しながらパチュリーに礼をいう。
パチュリーは気にすることも無く、
「気にしなくていいわ、それじゃこれから貴方に強化の魔術式を教えるわよ。扱えるかどうかはあなた自身だなら頑張りなさい。」
「あぁ、よろしく頼む。」
「それじゃ1番簡単なのをおしえるわね、強化の魔法ってのは他の魔法と違って術式が大きく異なるの。だからこれを覚えても他の魔法に応用するって言うのはかなり難しい。例えるなら水と火のような正反対の性質になっているわ。」
「つまりこれを応用した魔法は使えないんだな…。」
「えぇ、だから教えるわよ?まずはこの魔法陣を見なさい……」
そうして僕は数時間程パチュリーの講義を受けていた。
その出てくる魔法式を見ていて、頭が痛くなったりしたが僕はそれらを頭に叩き込んだ。
そして……
「よしっ!それじゃこれを暗唱すれば貴方は強化の魔法が使えるわよ。」
「ようやく出来たか…それじゃ早速魔法を使って見ようかな。」
「いきなりできるとは思えないけどね…ま、やってみなさい。」
「あぁ、やってみる。」
そして心の中で魔法式を組んでいく。僕の教わったのは単純な方の強化だったので、直ぐに組み終えて魔法を展開させる…。
「『パワー・ライズ』!!」
体の周りからボォっと力がみなぎってきた。
「これが……魔法?凄いな……」
「……?!そ、そうね…それで合っているわ。」
「どうしたんだそんなに驚いた顔して?みんなこんなもんでできるんだろ?なんでも1番簡単な魔法なんだから…。」
「それもそうね…確かに当然だったわ。それでも貴方…4時間程度で魔法を使えるようになったんだから少しは自分に自信を持ちなさいよ?」
「あぁ、それはもうばっちしだ。ありがとな、教えてくれて。」
こうして僕は魔法を使えるようになった。
だがこの魔法…どこで使うのかは未定ってのがまた…
「創真くーん?そろそろ戻ってきてくれますかー?」
「あ、咲夜さん。はーい!分かりましたー!」
咲夜さんに呼ばれたのでそちらへ向かう。そして僕はパチュリーの方に振り向いて
「今日は本当にありがとう!それじゃまた来るからー!!」
「えぇ…またいらっしゃい。」
そうして僕は図書館を後にするのだった…。
魔法を覚えた創真くんはこれを使った戦い方を駆使して戦えるのか…
良かったら次回も楽しんでください