そんな状況でのお話です。
あの後、フランとレミリアさんは仲直りしてくれた。
フランは何時でも屋敷の中を動けるようになったし、それにレミリアさんと一緒に居る時はずっと笑顔になっているのだ。
咲夜さんはあれ以来、毎日夜の間、僕の部屋に入り浸るようになった。
……なにもやましいことはやってない。
美鈴とはあれ以来でも毎日訓練を行った。
だが、何故か外に出ると体がヒリヒリと痛むことが増えてきた。
日焼けでもしたのかな……?
大図書館には行くことは減った…。
パチュリーにもう覚えられる魔法はないと言われ、ここに来るよりも他の子達に会いに行きなさいと言われたからだ…。
……嫌われたのだろうか?
そしてレミリアさんは……あれ以来よく僕を観察するというか、よく僕を眺めるようになった。それは好意とかではなく、何かを確認するような眼差しだ。
ふと気になり1度その事で尋ねたのだが、「?なんの事かしら?」
とたぶらかされたので、もうその事に触れることはやめた。
……さて、あれからの話はここまでにして、
僕はこの紅魔館で新しいことを沢山経験した。
魔法や、新しい力など、数多くの能力も新しく手に入れることだってできた。これらは全て咲夜さんやレミリアさんたちのおかげであることも理解している。
他にも沢山面白いこともあった。この1ヶ月で僕は様々な面で強くなったのだろう。
「さて……」
僕が博麗神社に戻れるまで……あと三日だ。
きっとここでやることは全部やったのだろう、
以前渡された時計は何故か針が動かないのだが、咲夜さんに持っておけと言われたのでそれはずっと持っているのだが、何せ首輪の方がとても気になる……
ずっと首を締め続けるのでまともに呼吸しずらいのだ。
だがこれを外すことはレミリアさんにしか出来ないので、これはもう諦めている。
きっと外してくれるだろ。きっとな
なんてことを思っていたら、僕の部屋の扉が開いた。
「あ、咲夜さん。」
「こんばんは、創真くん…何かしてた?」
「いえ、特にはしてないですよ。」
「そう、それじゃ入るわね」
と既に入った状態でそういう咲夜さん、でもまぁそんなことにも慣れてきた自分がいる…
「ところで……」
「創真くんは……神社に戻るんですか?」
咲夜さんがそう話を切り出した。
「そうですね、もうそろそろそんな時期ですね、」
僕はそう答える。
すると咲夜さんは
「良かったらずっとここで働きませんか?館の皆も創真くんのことを気に入っていますし…もし……帰るなんて言ったら…貴方はどんな目に会うか分からないのですよ?」
「今日は脅迫紛いなこと言いますね……それでもここで働くのは1ヶ月と霊夢とも言っていますし、仕方ないですよ。それとも……まだガラスの値段に足りてませんでしたか?」
「……いえ、大丈夫…。でも……考え直してくれることを願ってますよ…それじゃあそろそろ明日も早いから部屋に戻りますね、」
「は、はい……分かりました…おやすみなさい咲夜さん」
「えぇ、おやすみなさい。創真くん。」
そうニッコリと微笑んで、咲夜さんは部屋を後にした。
……考え直すと行ってもなぁ……既に選択は決まっている
僕は一人になった部屋でそう呟くのだった…。
急展開すぎるわ!って思いますか?僕も思ってます。
まぁ、やることはやったのでね……あとは…帰るだけ!!
ようやく霊夢が出てくる……かもしれない!!
それでは次回もお楽しみに