幻想郷の世界へと誘われて【不定期投稿】   作: 白黒魂粉

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はい、どうもーお久しぶりですー

なんやかんやで色んな方に見てもらってて嬉しいです。はい。

まぁ、今回はちょっと長めかな?とりあえずどうぞーー


帰還 2

「………………はぁ…そういうこと……」

 

目前で消失した彼の目的を悟る。……なるほど、あの男…初めからここに着いたらこれをする予定だったのか……

 

「……パチュリー様?なぜ創真くんは転移魔法の魔導書の位置を把握していたんですか?」

 

「それは簡単なこと…そう彼は最初からあの本の位置は把握していたのよ」

そう初めからだ。彼がここに来て真っ先に手に取った本こそがあの魔導書だった。

 

それからここに来なくなるまでの数週間…彼に魔法を教えている時も彼はあの魔導書の位置の把握だけはやっていたのだか…

 

「位置を変えておくべきだったかしら?」

 

「それは……それでも彼ならあの本を見つけ出してそうですけどね…」

 

……それもそうか、と納得し私は自分の席に戻り、読書を開始するのだった……。

 

すこしして地下の部屋から1人のメイド長が出てきたのだが……パチュリーはそれらを見て見ぬふりをするのだった……。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

紅魔館の自室に着地する。

 

「さて……」

 

転移魔法は成功…しかしまぁ、これで完全に人という訳ではないと分かった…。

 

身体から魔力が抜けたようだ……使える魔法はせいぜいあと1つといった所か……

 

僕は魔導書を投げ捨てる…もうこの魔導書に頼ることはないだろう。

 

それにこうしている間にもレミリアさんたちはやってくるかもしれないと思ったので、そのまま僕は扉を開き、自室を後にした。

 

(もう戻ってくることもない……だろう。)

 

そうして僕は玄関へと歩き出すのだった……

 

……偶然にも、僕が玄関に着くまでには誰とも出会うことのなかった。

これは幸運だった…そしてそのまま玄関のドアを開こうとして……そして驚愕した。

 

「なぜ…………?」

 

ドアが開かない…

 

「戸締まりは大事なことでしょう?創真。」

 

振り向いたその先に居たのはレミリアさんとフランの2人だった……。

 

「創真?どこに行くの?」

 

「フラン、創真は貴方から…私たちから離れようとしているの……」

 

「お姉様……。どうして……?」

 

「それは分からないわ……でも……」

 

レミリアさんはニヤリとほくそ笑み……フランに告げた。

 

「貴方が止めたら……きっと創真も考え直してくれると思うわ……」

 

……!それはまずい……!

 

小さく舌打ちする……レミリアさんめ……どこまで策士なんだ…

当のフランもその気になったらしく、僕の方に目線を向けてきた……

……やれることはしないとな……。

 

「そうなの…創真……?なら私全力であなたをとめるわ!例えそれで…」

 

……あなたの身体が壊れても!

 

その言葉と同時に彼女は僕の身体に重い一撃を見舞いした……。

 

それに全く反応出来ずに僕は吹き飛ばされた。そして壁に体を打ち付ける。

 

痛みと反動で動けない僕にフランは尚も追撃を開始する。

その一撃一撃が僕の身体に大きなダメージを与え、確実に僕の意識は遠のいて行く……

 

「ほらほら!抵抗しないとほんとに死んじゃうよ!!」

 

フランは嬉しそうに僕の身体に攻撃を加え続ける……。

 

僕の身体はまるでボロ雑巾のようにボロボロになって行った。

 

「まぁ、それは幻覚であって僕ではないんだけどね。」

 

「「……?!」」

 

二人はハッと僕の方を見る。するとフランが攻撃していた僕の身体が薄れて消えた。

 

「どういうことよ……創真!!」

レミリアさんが僕の方を睨んでくる。

 

「簡単なことですよ。たまたま僕の魔法が2人に効いただけ……」

それじゃあ、と僕はドアに手をかける。

 

「どうしてよ!!どうしてここから出ていくのよ!創真ァ!!」

フランが叫んだ。悲痛な叫びだった……心だって痛いし、罪悪感は半端ない……それでも僕はフランに笑顔であやすように告げた。

 

「……フラン、理由は簡単さ…僕には帰る家があったからさ……」

 

そうしてドアを開く、すると既に朝になっていたのか、外からは日光の光が出ていた。

この状況では二人は僕を追いかけることは出来ない。なので僕はそのまま外へと踏み出した。

 

「……博麗創真。」

 

レミリアさんが僕の名前を呼んだ。少しだが、僕は動きをとめる。

 

「……これは命令だ……いつか完全な妖怪となるお前への…………

もし貴様が妖怪となり、その身体が我が眷族の血に置き変わったのならその時は…………」

 

ーーそうして彼女は息を吸って……

 

「戻ってこい……そして私たちに尽せ。それまでは外で悠々と暮らすがいい……」

 

「……」

 

もはや何もいうまい……僕は無言を貫いて、その館の外へと足を踏み出した。

 

「待っていましたよ?創真くん。」

 

さあ……最後の壁だ。彼女を超えなければここをでることなんて不可能なのだ。

 

「あぁ……待たせてしまってすまないな、美鈴。」

 

「ここから出たい…そうですね?……まぁ、それがあなたのしたかったことなのなら私はそれを止めません。……が」ーー咲夜さん。

 

「……え?」

 

「創真くん…私は貴方をこの屋敷から出ていって欲しくはありません。

……ですので…全力で貴方の前に立ちはだかります。」

 

 

 

 




はい、残すところは門番だけと……

門番から戦うつもりはないのか……?

メイド長と半妖の人間……彼らの会話に言葉は要らない…求められるのは美しき弾幕のみであるーーー

次回紅魔館労働編最終回ーー

お楽しみに

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