この話は4章ではなく、3章の後日談+4章になっています。
それでも宜しければどうぞ!
それから
博麗創真が紅魔館から脱出し、行方不明になった事は人里で話題になることはなかった。
その理由は単純なことで、人里の人間は誰も創真のことを知らなかったからである。
その理由も直ぐにわかる事で、博麗霊夢も、紅魔館の面々も、彼を自分の敷地内に閉じ込めようとして、彼を人里に連れていかなかったからである。
そのせいで彼女たちは人里で彼を探しても見つけることは出来ず、結局彼はあの1夜の騒動で命をおとしたのだということで話は終着した。
それから、紅魔館では悪魔の妹とメイド長の2人が酷く落ち込み、メイド長に至っては精神を病んでしまったという。
しかし、それでも彼女は自身の仕事をこなし続けている。
最も、自傷行為の繰り返しのせいで刃物を扱うことは禁止されているのだが。
紅魔館で博麗創真の名を呼ぶことはそれ以来禁止されたのだった。
「創真くん……あなたは……どこにいるの……?」
……今日も一人。紅魔館のメイド長は虚ろな目で呟いた。
次に博麗神社の巫女はどうだろうか。
彼女は自身と約束した彼が帰ってくるのを誰よりも心待ちにしていた。
そして、彼の見本となるべく、初代博麗の巫女が使ったと言われる奥義
を習得したのだ。
しかし、彼は帰ってこなかった。
例の新聞が来たのは次の日だった。
それから何日も何日も山をくまなく探索し、彼を探したが彼は見つからず、人里に降りて聞き込みをするも結果はすべて失敗だった。
それからまもなくして、八雲紫から博麗創真は死んだと伝えられ、彼女の精神はボロボロにまで追い込まれてしまい、彼女は自身の防衛のために、幼児退行のような状態になった。
食事は通らず、まともに喋ることもしない上に、霊力すらまともに扱えなくなってしまった。
かつての最強の巫女は瞬く間に無力な存在に成ってしまった。
それをきっかけに、そのことを知った数多くの低級妖怪たちが無縁塚の忘れ去られた存在と融合し、人里を襲うという最悪の事件も起こったが、人里の守護者と八雲と山の河童が作り上げた対妖怪用パワードスーツの登場と、それを使いこなした退魔師の活躍によって、被害は最小限に抑えることができた。
その事件のあとに退魔師は代替わりし、歴史喰いの白沢によってそのパワードスーツの存在はなかったことになった。
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紅魔館から抜け出してしばらくたった時。
僕は山で目を覚まし、身体を見渡すと傷が血で固まって止血の様になっていたので、そのまま当たりを散策していたのだが日差しで身体が焼けていた。
その光景を目の当たりにした僕は改めて自身が人ではなくなったのだと実感した。
そうして山の奥へ奥へと潜っていき、なにもない洞穴についたところでぼくの意識は安堵からか、突然崩れ去るように落ちた。
それから……僕が目覚めたのは一室だった。自身の身体を見ると、前身に包帯が巻き付けられていて、どうやら誰かが手当てをしてくれていたらしい。
ともかく、今自分がどういう状況なのか確認するために身体をおこし、部屋からでる。
「あやや、目が覚めました?」
「え……?あ、君は…?」
僕が目を覚まして初めに見たその子は背中から羽が生えた可愛らしい少女だった。
「私は射命丸文。あなたが洞穴で倒れてるのをみて、ここまで運んできたんですよ。ところであなたは?」
そう尋ねられ、僕は博麗の名前を言うか迷ったが
「僕は創真だ。助けてくれてありがとう。」
ここでは言わないことにした。ここで霊夢と関係があることが知られたら、霊夢やレミリアさんに……特にレミリアさんに自身が生きていることが知られてしまうと思ったからである。
「いえいえ、気にしなくても大丈夫ですよ。それよりも創真さんはなぜあんなところでたおれていたのですか?」
「それは……」
どう言えばいいのか……と口ごもっていると、それに気づいたのか
「言いたくないことなら大丈夫ですよ。とにかくはやく人里の方へ行かないと夜になってしまいますしね。」
と言ってくれたので、そのまま僕は射命丸に人里に連れていってもらった。
「はい、それじゃあこのまま自分の家に帰ってくださいね。それでは。」
そう言って彼女は空を飛んで山へと戻って行った。
「帰る場所か……もう……帰れる場所はないんだよな…どこかで一夜を過ごすか。」
そうして僕は再び人里を後にすべく、歩き出すのだった。
ということでお読み頂きありがとうございます。
今回でたくさんの新要素が入ってきました。
これらの設定を考えたりしていたら時間がかかってしまったんですよね。
それでは次回から本当に4章です。
良ければ次回もご覧下さい!それでは!