幻想郷の世界へと誘われて【不定期投稿】   作: 白黒魂粉

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早くに完成しました!
どぞ


記憶の復元

その言葉を最後に僕らは喋らなくなった。

 

目の前の敵だと認識した彼女を僕は全力で倒すことだけを考え、弾幕を放つ。

彼女も星型の弾幕をこちらに飛ばし、互いの戦いは接戦といった所だろう。

 

しかし……これ以上続けたら不味い。長引きすぎたらこちらの体力が底を尽きてしまうだろう……。

そう考え、僕は直ぐにスペルカードの使用を決め、彼女の弾幕から距離を離す。

 

「おい創真!なんでお前はここにいるんだ!」

「……!何故僕の名前を……?!」

 

彼女は何か知っているのか……?

そう聞きたい……だが、その前に彼女を戦闘不能にしてからだ。

 

そして弾幕から距離を離した僕はそのままスペルカードを発動させる。

 

「『重符 重力光弾 』」

黒い光を帯びた弾幕が弾丸のように直線を描き、彼女へと打ち込まれた。

 

しかし

 

「その技の特徴は分かってるぜ。」

そう言って宙を旋回し重力光弾を交わした彼女はそのままの状態からスペルカードを使用させる。

 

「『魔符 マスタースパーク』!」

そう叫んで自身の後ろにマスタースパークを発動させた少女はその勢いに乗ってこちらに体当たりで突っ込んでくる。

 

「どうすれば……?!」

「これを食らって…神社に戻れぇ!!」

「……?!」

そのセリフを聞いた瞬間、僕の身体がぐらついた。

神社に反応したのか……?いや……これは……スペルカードの反動か……!

 

「喰らええ!」

「……フグゥ…?!」

 

箒の柄の部分が僕のみぞおちに突き刺さり、呼吸が止まる。

 

「……ハア……ハァ…………ゲホッ」

「動くな。次は直接当てる。」

 

「……動かないさ。」

「それでいい。……それよりも聞きたいことがあるぜ。」

「……なんだい?こっちの戦力に関することなら教えないよ。」

「そんな事はどうでもいいんだよ。それよりもなんで紅魔館から神社に戻らなかったんだ。」

「……?紅魔館ってどこなんだ?」

「おいおい冗談だろ?」

「冗談じゃないさ……僕の記憶はここに来る前のことはない。」

「そうか……なら……」

 

そう言って懐から球体の何かを取り出した彼女はそれを僕に持たせた。

「これは?」

「まぁ持ってな。」

そう言って彼女は指をパチンと鳴らした。

するとその球体が一瞬光を放ち、僕の体に電流が流れた。

 

そしてそこから記憶が流れ込む……。

 

僕はそれから少女の方へと目線を向けて

「魔理……沙」

彼女の名前を呼ぶ。

そうだ。僕はみんなのことを知っている……。

 

「やっと思い出したのか?」

「あぁ……僕は……僕は…」

 

「そうだ……ただの半妖の……博麗創真だ……。」

 

翼が展開される。

片翼の翼はもう既に制御はできず、薬の効力を無視しているのだと悟った。

 

「なっ……それは……?!」

「紅魔館で……レミリアさんに貰った力だよ。まぁ……制御もなにも出来ないのだけどね……」

 

妖力が溢れ出す。

そのせいか辺りを包んでいた結界も破壊された。

 

「魔理沙……僕を止めてくれ……君にしか託せない。」

「……分かったぜ。」

 

そうして再び合間見えた時だった……

「その必要はない。」

1人の男が崩れた空間から中へと空から降ってきた。

「……?!なんでお前が……?」

「魔理沙。ここは俺に任せてお前は元凶を倒してこい……。

こいつは俺が無力化しておいてやる。」

それを聞いて魔理沙は

「……任せた。」

とだけ遺し空間から出ていった。

 

そして2人だけになった時、男がこちらに話しかけてくる。

「お前、なんでそんな姿になったんだ?」

「……吸血鬼の子の妖力を注入されたから……」

「そうか。……なら」

 

そう言いながら彼は刀を抜き、そのまま刃をこちらに見せて……

「斬って無力化……しかないな。」

 

そう言ってこちらに攻撃を仕掛けてくるのだった……。




遂に出会った2人の男達。

この2人がぶつかり、一体何がおこるのか?

次回もお楽しみに

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