幻想郷の世界へと誘われて【不定期投稿】   作: 白黒魂粉

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おまたせ(๑ ᴖ ᴑ ᴖ ๑)


従者の戦い 3

不味いわね……。

目前の敵……名前を十六夜咲夜と言ったていたか……、一体どこから

あれだけのナイフを取り出しているのか見えないし何より数が冗談にならない程に多すぎる……。

 

「貴女一体どんな能力を持っているの?」

「聞いてどうするのよ…まぁ教えてあげないけどね。」

 

指先に妖力を溜める。

勝つ……と誓ったのだからここで負ける訳にはいかない。

早くこいつを倒して師匠もしくは創真くんのどちらかに加勢しなければ……

 

「考え事?まぁどんどん行くわよ!」

ナイフを構えた咲夜が攻撃を開始してくる。

投擲ではなくそのまま斬り掛かるつもりなのか、そのまま襲ってきた。

 

「そんなに真っ直ぐ突っ込んできたらいい的じゃないの!」

弾幕を大量にばらまく。

しかし、一瞬一瞬で彼女は位置を移動していた。

……瞬間移動の一種なのか……?などと考えてしまう。

 

「…………ここで…!」

ナイフが近距離で放たれる。

 

それを弾幕で落とし、狂気の眼を発動させる。

「……なっーー」

 

この眼にかかった存在は私の位置をまともに把握出来なくなる。

彼女が攻撃をしても私に当たらなかったのはこれが一番の理由だろう。

 

「危なかったーー……!」

即座に場所を離れる。

あんまりこれを使い過ぎると能力に抵抗が出来る可能性もあるので

あまり多く使うことはしないのだが、この人間は使わなければ勝てないだろう。

力量でいうなら創真くんよりも何倍も強い。

 

「…!そこか!!」

移動の途中で、眼の効力が切れたのか振り向いてナイフを投擲してくる。

 

「なっ、なんで……?!」

撃ち落としてからそう零す。すると咲夜は楽しそうに笑って

「そう何度も同じ手にかかると思ってるの?生憎とそうは行かないわよ!!」

とこちらに言ってきた。

 

「くっーーなら……!」

私もスペルカードを使うしかない…!

「『波符 赤眼催眠』!」

 

2種類の弾幕と能力で敵を惑わし被弾させるスペルカードで

所見でこれを回避しきるのは至難の業だ。

という確信を私はしていた。

 

ーーのだが……

 

「当たっていない…?!そんな……」

「生憎と、能力なら私達は互角らしいわね。」

「くっ、良くもまぁそんなことを…!!」

 

とは言っても彼女は弾幕の間をかわしているし、タイミングをずらす為の眼の効果にも適応して行っていた。

 

不味い……このままじゃ負ける…!

 

 

……なんとかかわしきった…けどこれ以上能力を使われてしまうと

完全にやられる。

 

ナイフで指先に傷を付けて、幻覚に掛からないようにしていたが…

そろそろ血の出しすぎによる貧血状態になりそうだった。

 

「これ以上は喰らえない…!」

 

これ以上時間を掛けられないことを悟った私は確実に終わらせる為に

時間を止めた。

 

この時間停止で確実に終わらせる。

そう言ってスペルカードを取り出し、発動させるのだった……。




次回に続く。

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