「魔理沙っ……?!」
霊夢がこっちを向いた時にはもう遅く、私は永琳の創り出した空間から追い出されてしまっていた。
「くっ……そ…何なんだぜ一体…。」
先程の部屋に戻されてへんな格好で着地した私は痛む部分を擦りながらそう呟いた。
……それにしてもここのボスは創真とここの従者とさっきの八意永琳って奴だけだと思っていたのに……
まだ伏兵でもいたのか?
という考えにも至ったのだが、その考えは違うのだと直ぐに思い直す
こととなった。
それはその私を引っ張ったであろう人物が部屋の中へと入ってきたからである。
「…お前は」
「私はここの主……蓬莱山輝夜…月の姫よ。ようこそ侵入者さん?歓迎してあげる
弾幕ごっこという貴方たちの歓迎方法でね。」
「主…?ここの主はさっきの八意永琳じゃないのか……?」
「そうね。あの子はここの……永遠亭の管理者とも言える存在よ。
でも彼女の主は私なの。」
「つまるところお前がこの異変を引き起こしたってことなのか?」
「うーん……そうなるのかしらね…?でも月を隠したのは永琳よ。
でもーーー…」
「貴方たちのお友達を私たちの味方に仕立てあげたことには私も関与している。」
「なっーーー」
何を言ってるんだこいつは?
お友達ってのは創真ということで……
あいつを味方に仕立てあげたってことは……
「まさか…あいつはお前たちに洗脳されて……?!」
「正確には1度記憶を消したのよ。でもその後直ぐに記憶は戻した。
……貴方たちとの記憶以外をね。」
「そうしたら直ぐに協力してくれるって言ってくれたの。
……彼、人が良すぎたようね。だからこそ私たち…悪の味方にも
堕ちてくれた。」
「だとしても、だ。あいつはもう私たちのことを思い出しているし、
お前たちの味方として振る舞いはしないだろうぜ。」
「どうかしらね。人っていうのは移り変わりが激しいから分からないわ。」
へんな言い方をするやつだな。と私はすこし疑問に思った。
「なんだ?なんか気にかかる言い方をする奴だな?」
「えぇ、私は月の住人だったの。それでいて私自身の能力のせいもあってかここの空間の時は何千年も昔から止まっていたの。」
何…千年だって?こいつらは何を言ってるんだ……?
「あ、何言ってるんだって顔してるわね。でも分からないのも無理はないわよ?貴方たち人間と違って私は永遠の時を過ごすのだから。」
「難しいことを言い出すんだな。お前は歳を取らないってことなのか?」
「そうね。歳も取らないし命だって落とさないわ。」
なるほど。紫みたいな長寿な妖怪って訳ではなくて
こいつは完全な不老不死的な存在ってことなのか。
「だとしたら今回の異変、何のために起こしたのかが気になるよな?」
「やっぱり?」
「当たり前だぜ。」
「フフ……教えない」
ここにまで来てこいつはそんなことをいいやがる。
なら仕方ない……
「なら、やっぱり聞き出すしかないよな?」
「やるの?私と」
ボルテージを上げる。
「最初っからそのつもりだったろうが!……いくぜ!!!」
私達は空へと移動し……それは弾幕勝負が始まる合図ともいえるのだった。
UA6000超えてて嬉しかったです。
これからもよろしくね。
それでは次回もお楽しみに