ハイスクールD×D×SHUFFLE!   作:ダーク・シリウス

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Episode19

 

吸血鬼の根城で暴れていた邪龍たちを全て駆逐し、

その元凶と思しきリゼヴィム・リヴァン・ルシファーが率いる『クリフォト』が撤退して

破壊された町ともう一つの町も破壊される前の頃に戻して建物を治してすぐのこと。

久し振りに再会した皆に―――土下座されていた。

 

「なあ・・・・・どうして俺は土下座なんだ?」

 

しかも膝から伝わる雪の冷たさはしょうがないほど感じる。普通に立って言いたいのに、

何故かそれを許してくれない。

 

「イッセー・・・・・ここは感動の再開で涙を流すところなんでしょうけど」

 

「うん、俺もそう思っているけど」

 

「ごめんなさい・・・・・あなたと共にいる少女たちの存在でそれができないわ」

 

ですよねー。リアス・グレモリーが溜息を吐いた。

 

「イッセー、どうして見知らぬ女の子たちと一緒なのよ・・・・・こっちは悲しい

思いをしていたのに」

 

「ハルケギニアでなにをしていたのさ?」

 

「どうして、すぐに私たちのところに来てくれなかったのだ?」

 

次々と俺に追求してくる皆!ううう・・・・・こっちだって事情があるんだよぉ・・・・・。

 

「―――お前たち、イッセーにも事情があるのだ。そろそろ責めるのを止めろ」

 

エルザ・スカーレットが俺をフォローしてくれた!

 

「・・・・・なんですって?」

 

「・・・・・別に責めていません」

 

「その態度と口調が物語っているぞ。

その上、雪の上に土下座など久し振りに再会した家族にさせることか?

お前たち家族の絆というものはその程度か?」

 

『・・・・・』

 

「お前たちもイッセーのことを思っているようにイッセーもお前たちのことを思っていた。

それはここにいる私たちが知っている」

 

徐に俺の襟を掴んで強引に猫の首の肉を掴んで持ち上げられた。―――俺は猫か!?

というか、どこからその腕力がある!?

 

「お前たちが何時までもその態度でいるならば―――私はイッセーをフィオーレ王国に連れていく」

 

・・・・・・・・・。

 

え?

 

『ええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!?』

 

この場にいる全員が驚愕の声と目を大きく見開いた。

 

「・・・・・なんでそうなる?」

 

「正直に言おう。私はお前が気に入った。何より私とナツを倒したんだからな。

だから、お前をフェアリーテイルに入れるのもいいだろう?

お前のギルド加入に反対する者はきっといない」

 

真顔で言われちゃったよ。でも、待ってくれよ。ここにそれを反対する奴らが大勢いる―――。

 

「ちょっと待ちなさいよ。イッセーは私の使い魔(・・・)よ?勝手に連れて行かないでちょうだい」

 

「同時にお前も使い魔なのだろう?良いではないか、お前も来れば問題ない」

 

「・・・・・確かにそうね。蛮人と使い魔って一心同体って聞くし、

私もついて行けば何の問題ない?寧ろ、違う国の蛮人の私生活や文化を見聞できる・・・・・」

 

あれ、あっという間に話が終わった!?こんなにあっさりと!?

 

「―――使い魔?」

 

「―――一心同体?」

 

「あ」

 

やべ・・・・・聞かせてならない奴らがいるんだった。

皆の方へ恐る恐ると見れば―――不穏な雰囲気を感じさせていた。

 

「なあ、一誠。お前は一体違う国でなにをしていたのか

根掘り葉掘り聞かせてもらおうじゃないか?」

 

「私たちが悲しんでいる最中。あなたは新しい女を作り続けているなんて・・・・・」

 

「・・・・・酷い」

 

「お前・・・・・部長を泣かせておいて最低だな」

 

「すまない、一誠。流石の私も・・・・・な?」

 

あれ・・・・・皆、どうして手に濃高密度の魔力を出しているの?

ガイアまでもそうだし・・・・・

 

『・・・・・もう一回、死んでみる?』

 

「―――」

 

魔力を放てる家族が俺に向かって放たれた―――!エルザ・スカーレットを金色の膜で守って

俺は皆の攻撃をあえて受けようとしたその時だった。

俺に向かっていた全ての魔力が忽然と消失した。

 

「まったく、どいつもこいつも兵藤一誠の事情も知らないで魔力を放つとは―――呆れて

何も言えませんね」

 

フッと虚空から―――人間界に干渉しないと言った本人が、原始龍が姿を現した。翡翠の角を、

緑色の髪から突き出ていて、水色を基調としたドレスを身に包んでの登場だ。

メイドであるウリュウもいた。

 

「・・・・・誰だ。お前は」

 

「グレートレッド、こうして会うのは初めてですが怒りを抑えなさい。

それでも、彼と愛し合ったドラゴンなのですか?」

 

―――刹那。ガイアが、勝手に正座した。

 

「ぐうっ!?」

 

「なっ、ガイアさん!?」

 

「ドライグ、アルビオン、あなたたちもです」

 

成神一成とヴァーリまで勝手に正座をし始めた。

 

「な、なんだ・・・・・!体が勝手に・・・・・・!」

 

「体が言うことを効かない・・・・・っ」

 

二人の言葉に驚きを禁じ得なかった。二天龍の二人はともかく、

あのガイアが跪いているなんて・・・・・。

 

「き、貴様は一体・・・・・・!」

 

「貴様ではなく、あなたと訂正して言いなさいグレートレッド?」

 

「あ、あなたは一体・・・・・。―――!?」

 

言った本人にも驚愕の色を浮かべ出した。

原始龍・・・・・ドラゴンに対する効力がここまでなのか・・・・・。

 

「おい、お前・・・・・こいつらに何しやがっている」

 

アザゼルが警戒の色を浮かべ光の槍を突き付けた。対して涼しい顔で原始龍は言った。

 

「ちょっとしたお仕置きです。ファフニール、動こうとしないでくださいね?」

 

「っ!」

 

龍牙が直立不振となった。それから原始龍が咳を一つして口を開いた。

 

「私は最初のドラゴンでありドラゴンの祖。原始龍と申します。以御お見知りおきを」

 

「―――原始龍だと?」

 

そう呟いた後アザゼルは俺に顔を向けてきた。

なにを言いたいのか分かっているからコクリと頷いた。

 

「ああ、彼女は原始龍だ。彼女の自己紹介の通り、地球が生まれて最初に誕生したドラゴンで、

全てのドラゴンの祖だ。アザゼル、本当に存在していたんだよ」

 

「・・・・・マジかよ。そんなドラゴンがどうして―――いや、

まさか・・・・・イッセーを甦らせたのは原始龍だというのか?」

 

「正確には魂だけ私たちドラゴンの世界に召喚しました。

肉体はサマエルの毒と呪いで滅びかかっておりましたので」

 

彼女の言葉に肯定と頷いた。さらに口を開いた。

 

「俺がこうして甦ったのは原始龍の存在のおかげ。

そして、俺が皆のところに戻らずハルケギニアに行っていた理由も

原始龍と関わっている話なんだ。原始龍、ガイアたちを許してくれ」

 

「・・・・・少し、物足りないですがいいでしょう」

 

そう言った直後、三人が顔を上げれるようになった。

各々と立ち上がって、原始龍に警戒する。

 

「最初に生まれたドラゴンって・・・・・・」

 

「そんなドラゴン、我は知らんぞ」

 

「当然です。私は異界からこの人間界に住むドラゴンたちの様子を見ていたのですからね。

グレートレッド、ドライグ、アルビオン、五大龍王、邪龍と全てのドラゴンは

私から生まれた存在ですから見守る義務があります」

 

「―――我の親だと言いたいのか」

 

原始龍は首を横に振った。

 

「また正確に言えば私は龍を生みだす世界が生んだシステム。

実際に親と言う存在ではないですが、

それでも全てのドラゴンの長として君臨しています。

とは言っても、真龍や龍神のような力はないですがね」

 

「さっき赤龍帝と白龍皇、真龍のこいつらを正座させたのはドラゴンの長としての力か?」

 

「物理的な力の攻撃は皆無ですけど、相手をそうさせる絶対的な言葉の力を有しており、

砕いて言えば言霊みたいな感じでドラゴンを従わせているのです」

 

「・・・・・ドラゴンだけ効く力か。厄介だな、その力は」

 

「ドラゴンにしか効果がないので、堕天使の総督に攻撃されれば私は一溜まりもありません。

まあ・・・・・」

 

不意に、俺の背後から気配を感じ始めた。後ろに振り返れば―――空間が大きく横に開いていて、

こっちを見ている複数の巨大なドラゴンたちが顔を覗かせている。

 

「私には一族がおりますのでその者たちに任せます」

 

『・・・・・っ』

 

皆が顔を強張らせた。蛇に睨まれた蛙のようだよ。

 

「さて、私から兵藤一誠のことを説明しましょう。

全ては私が招いたことから起きたことですからね」

 

開いた空間が閉じて、変わりに俺たちの足元に魔方陣が展開した。

そして、魔方陣の光は俺たちを包んで―――弾いた。

 

 

 

 

光が止む頃には俺は、懐かしい自分の家の前に立っていた。他の皆も一緒だ。

 

「さあ、中に入りましょう。全てお話しします」

 

「・・・・・分かった」

 

怪訝な面持でガイアが先に家の中へ入っていった。彼女に続き、他の皆も入る。俺たちもだ。

皆に続いて、リビングキッチンに侵入すると―――。

 

『・・・・・』

 

ああ・・・・・久し振りに見る皆の顔がそこにあった。俺と視線と合って数秒後。

俺の名前を言いながら皆、駆け寄ってきて抱きついてきた。

ルーマニアで再会したガイアたちと真逆の反応で波をを流して感動の再会を分かち合った。

 

「一誠殿ぉぉぉおおおおおおおおおっ!」

 

「一誠ちゃあああああああああああんっ!」

 

うん、このバカ親どもも懐かしいな!

 

「このヒトたちが・・・・・イッセーの家族なんだね」

 

「そーみたいだな」

 

「なんだか、ギルドの皆を思い出すな」

 

「ああ、奴らと同じ雰囲気がここにあるな」

 

「皆、元気にしているかなー」

 

 

―――○●○―――

 

 

皆と再会して数十分ぐらい経った頃、少しばかり落ち着き原始龍から語られる

俺のことを静かに耳を傾けていた面々。全て話し終えると一斉に俺を見てくる。

 

「なるほどなぁ・・・・・一誠殿はハルケギニアの存亡を救ったってことか」

 

「甦らせてくれた恩を返したい想いでいたんだね。うん、一誠ちゃんらしいね」

 

ユーストマとフォーベシイが笑みを浮かべながらそう言った。俺も言う。

 

「使い魔になった理由は、ルクシャナが発動した召喚魔法でハルケギニアに

行ってしまったからなんだ。まあ・・・・・使い魔にする儀式にキスされたけど」

 

『・・・・・なんですって?』

 

「うっ・・・・・物凄い視線が感じるわ・・・・・というか、怖いわよ」

 

鋭い視線もとい鋭い槍のようにルクシャナへ視線を向ける皆。

 

「まあ、それから各国のダンジョンを攻略していくにつれ、仲間を増やしていたんだよ。

この仲間たちがいなきゃ、攻略できなかったダンジョンもあったほどだ」

 

「うん、ダンジョンについては私も体験しているから本当のことだぞ」

 

カリンがフォローしてくれた。

 

「でも、ガイアの肉体で復活するなんてね・・・・・」

 

「そうだ、我が一誠の肉体をベースにしていた肉体が忽然と姿を暗まして驚いたぞ。

それが原始龍が掻っ攫っていたからだとはな・・・・・っ」

 

「あなたが兵藤一誠の新たな肉体を構築していなければ今頃、

本当の意味で龍に転生していましたよ。今でもドラゴンですがね」

 

原始龍に睨むガイアに、ペコリとガイアへお辞儀する原始龍。

確かに今の俺は人型のドラゴンです。はい。心は純粋な人間だけど!

 

「じゃあ、アスカロンを受けたらダメージが食らっていうのか?」

 

「そうだろうな。でも、こっちも似たような武器もあるから負けないぞ?」

 

「それはお前が背負っているその大剣のことだろう?」

 

アザゼルの視線は俺が背負っている大剣に向けられた。

「原始龍から貰ったものだ」と宙に浮かせて伝える。

―――と、木場祐斗が興味津々に俺の大剣を見ていた。

 

「これは聖剣と似ている感じがするね。神々しいオーラを感じるよ」

 

「うん、私も感じるな」

 

ゼノヴィアも同意した。聖剣か?封龍剣だと聞かされていたんだがな。

 

「これまでの兵藤一誠にハルケギニアに眠るドラゴンを、

私たちドラゴンが住んでいる異界に送ってもらうように頼みました。彼でなければ、

ハルケギニアの人間たちは火の海に飲み込まれて死んでいたでしょう」

 

「だから、一誠はハルケギニアにいたわけなんだね」

 

「そこで仲間と友達ができたからな?」

 

『・・・・・』

 

ハルケギニアで出会ったメンバー以外、俺の家族が訝しんだ顔で俺を見る。

甦って悲しんでいる皆を余所に他の女といちゃついていることを根に持っているようだ。

 

「だから、ごめんってば・・・・・。そんな目で見ないでくれよ。

そんなんじゃ、俺は死んだままでいた方が良かったのかよ・・・・・?」

 

「っ・・・・・それは・・・・・」

 

「俺だって罪悪感も感じていたし、早く会いたいと思っていたんだけどな・・・・・」

 

はぁ・・・・・とあからさまに溜息を吐いた。皆、俺から視線を逸らす。

エルザ・スカーレットが俺の肩に手を置きだした。

 

「やはり、イッセーをフィオーレ王国に連れていくべきか?

こうしてイッセーは家族と再会を果たしたし、私たちの国に遊び来る約束した訳だしな」

 

『っ!?』

 

「そう言えばそうだな?んじゃ、このまま一緒に行こうぜイッセー」

 

ナツ・ドラグニル笑みを浮かべてそう言う。が―――。

 

「なら、ガリア王国にあなたを招く」

 

「うん、私もそうしたいわ」

 

シャルロットとジョゼットがそんな提案をし出した。

 

「いえ、私と共に住んでもらうのも悪くないですね。

彼はドラゴン。私の子供みたいな存在ですから」

 

おい、親みたいな存在ではないって言わなかったか?って、

エルザ・スカーレット。また猫のように掴み上げるな!

 

「いいな?」

 

と、彼女は俺の家族にそう言った瞬間。視界が一瞬ブレたと思えば、次に真紅の色に覆われた。

 

「我が許すと思ったか」

 

ガイアの声が間近から聞こえる。何時の間にかエルザ・スカーレットから引き離されていて、

ガイアに抱きしめられていた。

 

「一誠が甦ったことには深く嬉しく思っている。

だから、ようやく再会した愛しい男を再び手放す気はない」

 

「イッセーに攻撃したドラゴンが何を言う?」

 

「・・・・・っ」

 

「嫉妬するのはヒトとして、ドラゴンとして当然だろうが、怒りに任せてイッセーに攻撃する

女をようやく家族と会いたがっていたイッセーはどう思っていたんだろうな」

 

エルザ・スカーレットの言葉はガイアを噤ませるには十分過ぎた。だが―――。

 

「それでも・・・・・」

 

「・・・・・」

 

「それでも我は・・・・・一誠を手放す気はない」

 

ギュッと俺を抱きしめる腕の力が増した。

 

「こんな気持ちは二度と感じたくない。攻撃したことについては悪いと思っている。

だから・・・・・」

 

俺の顔を覗き込むガイア。俺も彼女の顔を覗きこめば、瞳が悲しみで潤っていた。

 

「一誠、ごめんなさい。もう二度と攻撃なんてしないから、

我から離れないで傍にいて・・・・・」

 

「―――っ!?」

 

いつもの威厳ある口調、威風堂々とした態度しか見たことがない彼女が初めて

普通の女の子のように

言葉を発し、弱弱しく謝罪の言葉をしてきた。驚きのあまり、開いた口が塞がらなっかけど、

次第に落ち着きを取り戻して彼女の頬を添えた。久しく触れた彼女の肌。ほんのりと温かく、

さらさらした真紅の横髪が俺の手の甲に当たる。

 

「俺の心の拠り所はここだ。ガイアやリーラ、皆がいるこの家だ。

自分からここから離れたいと思わないって」

 

「―――――」

 

「言い遅れたけど、ただいま。ガイア」

 

笑みと共にそう言った瞬間。

ガイアがボロボロと涙を流して俺の名前を言ってから―――唇を重ねてきた。

 

『あああああああああああああああああっ!』

 

まあ、案の定。皆が絶叫した。その後、何故か兵藤一誠争奪戦まで勃発したのだった。

ちょ、皆。ここで暴れるなってええええええええええええええ!

 

―――devil side―――

 

「はー、まいったまいった。坊ちゃんが甦るなんて予想外もいいところだぜ」

 

「そうですね。ですが、作戦は達成したのでよろしいのでは?」

 

「うひゃひゃ、ハルケギニアって国に浮かんでいる浮遊している

大地の強奪しにいったシャルバくんたちは失敗したようだしねぇ?まっ、どうでもいいけど」

 

「では、次の計画までにリゼヴィムさま専用のベルトでも考えましょう。

悪魔らしく、魔王らしい姿がよろしいでしょう?」

 

「うひょひょひょっ!もっちろんだぜ!頼むぜ、ユーグリットくん!

かっちょいい姿でお願いね!」

 

―――Heros.―――

 

「曹操、兵藤一誠が甦ったってさ」

 

「ほう・・・・・あの男が甦るとはな・・・・・」

 

「嬉しそうだね?」

 

「ああ、嬉しいさ。何せ強敵が再び現れたんだからな」

 

「でも、兵藤一誠は人間としてじゃなく、ドラゴンとして甦ったらしいよ?」

 

「ふむ、残念な気持ちもあるが、ドラゴンとして俺の前に立ちはだかるならば、

英雄としてドラゴンを退治しよう」

 

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