ハイスクールD×D×SHUFFLE!   作:ダーク・シリウス

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Episode8

 

コカビエルと遭遇し、コカビエルがとんでもない事実を発言した。兵藤家、兵藤一族。

俺の父さんと母さんが三大勢力戦争を終結に導いた存在。

だからなのか―――、だから、神王たちはあんなに俺のことを気にかけていたのか。

これで・・・これでようやく、理解した。あの人たちは『兵藤』だから俺に気にかけ、

良くしてくれるんだ。俺が三大勢力戦争を止めた重要人物の間に生まれた子供だから―――!

 

「・・・・・」

 

バサッ!

 

家に着いて早々に神王の家へ近づいた。すると、向こうから現れた。

 

「一誠殿!」

 

神王ユーストマが。ゼノヴィアが説明するために口を開く。

 

「神王さま、コカビエルが現れました」

 

「っ・・・それで、あいつは?」

 

顔を顰めてゼノヴィアに再度問う。

 

「深夜、駒王学園を中心にしてこの町を暴れるそうです。

―――エクスカリバーを巡った戦いをコカビエルが望んでおります」

 

「それは・・・・・最悪なことが起こるね」

 

背後から魔王フォーベシイが真剣な面持ちで近づいてくる。これで役者が揃ったか。

 

「―――三大勢力戦をうを終結に導いたのは兵藤家と式森家」

 

「「―――――っ!?」」

 

「・・・・・やっぱり、知っていたんだな?」

 

前後にいる王の二人に問うた。案の定、絶句した表情を見せてくれた。

 

「一誠ちゃん・・・・・どこでそれを」

 

「コカビエルが親切に教えてくれた。だから二人は俺のことを気にかけてくれているんだな。

俺が『兵藤』の出身者だから、父さんと母さんの間に生まれた『兵藤』の子供だから

保護しようとしていたんだな?」

 

「それは・・・・・」

 

「あんたらの戦争を止めた一族の子供。もしもその子供の身に何が起きたら、

もしもそのことをとある一族に知れたら、ただじゃ済まないんじゃないのか?」

 

俺の質問に何も言い返さない二人。その反応にある疑問をぶつけた。

 

「まさかだと思うが、俺をシアたちと結婚させようとしているのは、政治的な絡みなのか?

『兵藤』と強く結ぶためのパイプとして」

 

「いや、それは違うよ一誠ちゃん」

 

ここで初めて言い返してきた。・・・・・?じゃあ、なんだ?と視線に乗せて向けると、

 

「俺とまー坊がシアたちと結婚させようとしているのは一人の親として決めたことだ。

王としての考えで大事な一人娘を婚約させるつもりはない」

 

「私たちは私たちの権力、地位、お金を欲しさに結婚しようと考えている男に、

愛おしい娘たちを嫁がせるつもりはないよ。

それに、キミは偶然的にもネリネちゃんたちと出会った。これは運命だと私は思っているよ?

なにせ、元々一誠ちゃんはネリネちゃんたちの婚約者なのだからね」

 

「シアもだぜ?親同士で決め会った話だ。もしもどちらかの子供が男で女だったら結婚させようと

決めていたんだ。現在進行、一誠殿が男でシアが女。だからシアを一誠殿に任せているんだよ」

 

「だが、私たちがハッキリと説明しなかったからキミに嫌な思いを抱かせてしまったようだ。

申し訳ない」

 

「すまねぇ」

 

フォーベシイとユーストマが頭を下げた。王が一介の男子学生に頭を下げるなんて前代未聞だ。

 

「この事件が終わったら包み隠さず教える。キミのご両親のこと、キミの家のことを」

 

「約束は守る。だから―――」

 

ガシッ!

 

「「私(俺)を魔王さま(神王さま)と呼ばないでくれぇぇぇええええええっ!」」

 

「シリアス的な雰囲気が台無しだッ!!!!!」

 

俺にしがみつき、涙と鼻水で顔をグシャグシャの状態で懇願してきた!あーもう、鬱陶しいな!

 

「・・・・・とりあえず、話は分かった。だけど、前半の話は肯定するんだな?」

 

「半々だがな。シアたちの許婚候補である子供と、兵藤家から生まれた子供。

どっちも大事だからお前さんを保護しようとした」

 

「キミが思っている以上にキミは重要な人物だからね。我々三大勢力にとっては」

 

マジですか・・・・・じゃあ、あの人たちもそうなのか?

 

「それじゃあ、オー爺ちゃんもそう思っているのか?」

 

「オー爺ちゃん?」

 

「北の神の主神・・・・・だったかな?うろ覚えで記憶が曖昧だから覚えていないけど・・・・・

髭が長くて左目に水晶のようなものを嵌めていたな・・・・・って、

どうして驚く?イリナとゼノヴィアも」

 

四人が開いた口を塞がらないでいた。それに疑問をぶつけると、

 

「・・・・・一誠ちゃん、北欧の主神と会ったことがあるのかい?」

 

「休みの時、たまに家に遊びに来るんだけど。あと、時々だけどいろんな人が遊びに来ていたな。

インドラっていうおじさんやお猿さんのお爺ちゃんとか、骸骨のお爺ちゃん、

海の神さまのおじさんに天空の神さまのおじさん。他にも―――」

 

どれもこれもうろ覚えで遊びに来ていた人たちの名を出せば、ユーストマとフォーベシイが絶句したまま固まっていた。

 

「マジかよ・・・・・帝釈天と闘戦勝仏に冥府の神ハーデス、

海の神ポセイドンに天空の神ゼウス」

 

「皆、それぞれの神話に出てくる有名な神と伝説ばかりの人物・・・・・」

 

「イッセーくん・・・・・私の知らないところでとんでもないヒトたちと出会っていたのね」

 

「なんと怖ろしい男だ。絶対にお見えに掛かれない人物たちばかりだぞ」

 

「え?そうなのか?暇だから遊びに来た、とか言いながらたまに来るんだけど?」

 

お土産も持ってきてくれるし、と付け加える。

フォーベシイとユーストマはお互いに顔を見合わせる。

 

「神ちゃん、私たちはとんでもない子に娘と結婚させようとしていたんだね」

 

「おう、俺もそう思っていた。しっかし、誠殿と一香殿には驚かせる。

まさか、他の神々と交流をしていただなんてな」

 

「そうだね。だが、そういうところを私たちも学ぶべきかもしれない」

 

「他の神話の神との交流ねぇ・・・・・難しいと思っていたんだが、

案外話し合えば、分かり合えるかもしれないな」

 

なんだか・・・・・勝手に納得しているんだが・・・・・。

 

「まあ、なんだ。これからもシアたちのことよろしく頼むぜ。一誠殿」

 

「大人の事情を気にせず、ネリネちゃんたちと親しく接してほしい」

 

「・・・・・分かった。ああ、それと」

 

「なんだい?」

 

「―――リアス・グレモリーたちと遭遇した」

 

言った瞬間、空からリアス・グレモリーたちが降ってきた。

 

「イッセー、説明してちょうだい」

 

「お父さんもね」

 

「お父さまもです」

 

「「「・・・・・」」」

 

言い逃れしたら許さない、と俺たちを睨んでくるリアス・グレモリーたちだった。

 

 

―――○●○―――

 

 

「聖剣エクスカリバーの奪還なんて・・・・・」

 

「私たちの知らないところでそんなことが起きていたのですか」

 

あれから俺の家で根掘り葉掘り吐きだされた俺と神王と魔王。(何故か正座されている)

リアス・グレモリーたちは信じられないと呆れた表情を浮かべ、口から漏らした。

 

「もう!どうしてお父さんはそんな重要なことを教えてくれなかったの!?」

 

「い、いやだってな・・・?シアたちに危険な目に遭わせたくなかったからよぉ・・・」

 

「だからって、一誠さまに危険な目を遭わせてもいいと思っているのですか?」

 

「彼にはきちんと話した上での同意だよネリネちゃん!」

 

「それでも、私たちに一言教えてくれたってよかったじゃない。

イッセーくんが学校にしばらくは来ないって訊いて心配したんだからね」

 

「リ、リコリスちゃん・・・・・」

 

娘の前では神王と魔王の貫録無し、だった。

 

「それでイッセー?どうして私たちには教えてくれなかったのかしら?」

 

「・・・口止めされていた。だからリーラにも言わないでほしいと頼んだ」

 

「・・・・・そう。とりあえず、あなたが裏で何をしていたのかよく分かったわ」

 

「堕天使の幹部のコカビエル・・・・・よりによって私たちの学び舎で暴れるとは・・・・・」

 

ソーナ・シトリーが握り拳を作った。クールな彼女が怒るなんて珍しいな。

 

「・・・・・でさ、どうしてグレモリー眷属までいるんだよ?おまけに知らない奴らまでいるし」

 

「ああ、強大な魔力を感じて眷属全員できたのよ。それとあなたが知らないのは無理もないわ。

ソーナの眷属悪魔だもの。別の良い方をすれば生徒会メンバーよ」

 

あー、そうですか。あの学校の生徒会メンバーだったのね。

 

「あと、木場の奴。イリナとゼノヴィアを睨んでいるけどなぜ?」

 

なんというか、殺気立っているね。怨恨の眼差しで睨んでいるぞ。

 

「・・・・・あの子は聖剣計画の生き残りだから」

 

「聖剣計画?」

 

「・・・・・あの計画か」

 

ポツリとユーストマが忌々しいそうに呟いた。さらにゼノヴィアが呟いた。

 

「・・・・・『聖剣計画』の被験者で処分を免れた者がいるかもしれないと聞いていたが、

それはキミか?」

 

「ああ・・・・・そうだよ」

 

あの木場祐斗が特大の殺意を体から発して、肯定した。

 

「そして、キミたちの先輩だよ。―――失敗だったそうだけどね」

 

「・・・・・」

 

あいつの復讐のために生きていたということなのだろうか・・・・・俺と似ている。

間違いなくだ。

 

「『聖剣計画』ってなんだ?」

 

イリナに問うた。気になる計画だった。特に聖剣と関わっていることが誰でも分かる。

イリナは俺の問いを聞いてコクリと首を縦に振って頷いた。

そして、説明するために口を開いてくれた。

 

『聖剣計画』、聖剣エクスカリバーが扱える者を育成する計画。

木場もその計画にいた一人だが他にも多くの被験者もいた。木場は他の被験者と共に

エクスカリバーと適応するため、人為的に養成を受けていたが木場と同時期に養成された

被験者たち全員適応できなかった。そして、適応できなかったと知った教会関係者は

木場たち被験者を『不良品』と決めつけ処分―――――殺した。

 

「・・・・・木場はその生き残りというわけか」

 

「その事件は、私たちの間でも最大級に嫌悪されたものだ。処分を決定した当時の責任者は

信仰に問題があるとされて異端の烙印を押された。いまでは堕天使の住人さ」

 

「堕天使側に?そいつの名前は?」

 

興味が湧いて俺は聞く。

 

「―――――バルパー・ガリレイ。『皆殺しの大司教』と呼ばれた男だ」

 

「バルパー・ガリレイ・・・・・」

 

俺たちの話しを聞いていたのか、木場祐斗が低い声音で『聖剣計画』の責任者の名を呟いた。

 

「・・・・・堕天使を追えば、その者に辿り着くのかな」

 

あれ、こいつ。コカビエルに会おうとしている?実力が桁違いだぞ?死ぬぞ?いいのか?

 

「兵藤くん」

 

「俺の邪魔をしなければ構わないぞ」

 

何を言いたいのか直ぐに分かる。こいつは復讐を果たそうとしている。

だからなのか、俺の発言に木場祐斗は目を丸くした。

 

「・・・・・いいのかい?」

 

「お前の気持ちはこの場にいる皆の中で俺が一番分かる。俺の家族は悪魔と堕天使によって

殺された。その復讐のためにいままで生きていた。木場、お前もそうなんだろう?」

 

尋ねるように訊くと、「ああ」と肯定と頷く木場祐斗。

 

「同士が自分の命を代えて僕を逃がしてくれた。

―――僕なんかのために逃がしてくれた同志のためにも僕はエクスカリバーを破壊したい。

彼らの無念をこの手で晴らしたいんだ・・・・・!」

 

だから、僕は悪魔に転生してまで生き延びたんだ。

木場祐斗の思いの籠った呟きが、この場を静寂に変えた。

 

「イリナ、ゼノヴィア。俺がコカビエルの相手をする。

だから、エクスカリバーは木場に任せていいか?あいつの復讐を果たさせたい。それに最悪の場合、

エクスカリバーを破壊するんだろう?だったら木場がエクスカリバーを破壊して、

破壊された聖剣の核を回収すれば済む話しだ。違うか?」

 

「それは・・・・・そうだけど」

 

「頼む」

 

彼女たちに向かって土下座をした。これでもダメなら問答無用に―――。

 

「いいぜ、俺が認めてやんよ」

 

「し、神王さま・・・・・?」

 

「あの計画については俺たち天界も異端だと思っている。

だが、その計画に気付かなかった俺たちにも責任がある。本来、人間を見守り、

時として救いの手を伸ばすはずの俺たちが神を信じる者に間違ってでも殺しちゃならねぇ。

その生き残りがエクスカリバーを憎んでも、恨んでも当然だ」

 

だから―――とユーストマは発した。

 

「木場だったな?お前の信念を聖剣にぶつけてこい。聖剣の核さえ回収すれば錬金術で元に戻る。

俺からのせめての罪滅ぼしだ。思う存分、破壊してくれ」

 

神王が認めたか。顔を上げて木場祐斗の顔を見上げる形で見る。

 

「よかったな」

 

「うん、これで同士の無念が晴れるよ」

 

それで、こいつが満足すればいいがな。

 

「・・・・・魔王さま」

 

リアス・グレモリー?

 

「私たちも彼の加勢します。彼だけコカビエルと戦わせる訳にはいきません」

 

俺のことを心配した上での発言。だと分かるが・・・・・。

次元が過ぎる相手にこいつらがまともに戦えるとは・・・・・。

フォーベシイも相手が相手に首を横に振った。

 

「いや、一誠ちゃんの話しではコカビエルは彼を指名している。

だから、キミたちは町に被害が出ないように私たちと結界を張って欲しい」

 

「ですが・・・・・」

 

ソーナ・シトリーまで食って掛かった。魔王に対していいのかよ。

と、思ってフォーベシイに視線を向けると

 

「・・・・・ハッキリ言おうか」

 

苦笑を浮かべそう言ったフォーベシイの顔が一変して、

 

「キミたちじゃ一誠ちゃんの足手まといになるだけだよ?むしろだ。

今回の件、キミたちの手じゃ負えない。ただ邪魔でしか無い」

 

『―――っ!?』

 

真剣な表情になり、あの優しい魔王とは思えない発言をした。

リアス・グレモリーたちはそんな魔王の発言に絶句した。

本当にハッキリと言われてショックを受けているかもしれないな。

 

「あ、あの!」

 

「うん?」

 

「お、俺・・・いや、自分はリアスさまの兵士(ポーン)の成神一成です!」

 

「ああ・・・現赤龍帝の子だね?サーゼクスくんから聞いたよ。それで、なにかな?」

 

成神一成、お前は何をしようとしている?静観の姿勢になり、様子を見守る。

 

「リアスさまのお願いをどうか聞いてあげてください!お願いします!」

 

「イッセー・・・・・」

 

あいつが懇願する。が、フォーベシイは首を横に振った。

 

「いや、ダメだ。戦わせるつもりはないよ」

 

「何でですか?どうして兵藤を戦わせて部長には戦わせないのですか?」

 

「一番の理由は今少ない希少な純血の血を失わせないことだ。我々悪魔は数が少ない。

それも純血の血を流す悪魔がね。三大勢力戦争の時、とある人間によって激減してしまった。

これ以上、間違ってでも同胞を減らす訳にはいかないのだよ。これは私個人の意見だか、

他の魔王も同じことを思っているはずだ」

 

・・・・・なんだろう、物凄く罪悪感が感じ始めたぞ。

 

「じゃあ、なんで兵藤を?」

 

「彼の実力を見込んでいるからだよ。だからネリネちゃんとリコリスちゃん、シアちゃんもだ。

一誠ちゃんの手伝いをしたいだろうけど我慢しておくれ。私と神ちゃんの娘だからといえども、

相手は百戦錬磨。私たち魔王と神王、神と戦って生き残っている堕天使だ。

キミたちの攻撃を赤子の如く、無効化されるだろう」

 

「すまん、シア。俺もまー坊と同じ気持ちだ。ここは堪えてくれ。

大事な娘を傷つけられたら我慢できねぇんだ」

 

ユーストマも同じ気持ちか・・・・・。親としての思いが強いようだ。

これで話は終わったかと思ったその時だった。

 

「なら、僕が一誠のサポートをします」

 

「なに・・・・・?」

 

「和樹・・・・・?」

 

和樹が一歩前に出て買って出た。フォーベシイは初めて見る和樹に怪訝な顔で問うた。

 

「すまないが・・・・・キミたちは誰かね?あの学校の生徒と見受けるが、とてもじゃない。

コカビエルと渡り合える訳が―――」

 

「僕の名前は式森和樹です」

 

あいつが自己紹介をした。その途端に、ユーストマとフォーベシイの顔に驚愕の色が浮かんだ。

和樹は俺を一瞥して二人に向かって言った。

 

「次期式森家当主の式森和樹。それが僕の名前です」

 

「なん・・・・・だと・・・・・」

 

「と言っても、他にも当主候補がいるんでその一人と言った方がいいですね」

 

和樹・・・・・お前・・・・・。

唖然と和樹のことを見ていると和樹は苦笑を浮かべこっちに振り向いた。

 

「ごめん、一誠。キミが兵藤家の人間だということは初めて会った時から直ぐに気付いていたよ」

 

「じゃあ・・・・・黙っていたのか?」

 

「黙っていたというより・・・いや、敢えて言わなかったから黙っていたことになるね。

だって僕は、一人の学生としてキミと友達になりたかった。兵藤家の兵藤一誠としてじゃなく、

一人の兵藤一誠としてね。僕も式森家の式森和樹じゃなく、一人の式森和樹として一誠、

キミを接したかった」

 

「・・・・・」

 

「これからも僕は一人の学生としてキミに接するつもりだよ・・・・・いいかな?」

 

少し、不安げに尋ねてくる和樹だった。

 

「・・・・・当たり前だ」

 

溜息を吐き、当然とばかり俺は言ってやった。

 

「お前が誰であれ、式森和樹なんだろう?」

 

「一誠・・・・・うん!」

 

嬉しそうに和樹は頷いた。

 

「あのー、僕もいいですかね?」

 

挙手するのは龍牙だった。お前もか?

 

「キミもかね・・・・・?」

 

「はい、赤龍帝には劣りますけど宿主の彼より強いと自負しておりますので」

 

「はぁっ!?」

 

あっ、成神一成が反応した。そう言えば、二人は初対面だったよな。

 

「それに・・・・・禁手(バランス・ブレイカー)

 

龍牙が光に包まれた。次第にその光が鎧へと成り、龍牙を包んでいく。

顔まで覆えば、光が消失し―――。

 

「九十九屋の名をご存じですよね?」

 

龍を模した全身金色の鎧姿。赤龍帝の成神一成とガイアの力で具現化した時の鎧姿とは

また違う全身鎧だった。あれが、龍牙の禁手(バランス・ブレイカー)の状態か。

 

「「―――っ!?」」

 

それに九十九屋ってなんだ?二人が驚愕しているし・・・・・知っているのか?

 

「間神龍斗・・・・・彼のなんなのだね?」

 

「弟です。苗字は違いますが、血の繋がった兄です」

 

「おいおい・・・・・あいつに弟がいたのかよ。信じらんねぇ」

 

あー、なんなの?九十九屋ってなに?

 

「・・・・・しょうがない。キミもお願いするよ。実力の方はあるんだね?」

 

「ええ、足手まといにはなりません」

 

鎧姿のまま頷く龍牙。ユーストマは「これで決まりだな」と腕を組んで言う。

 

「聖剣の方は紫藤イリナとゼノヴィア、木場。コカビエルの方は一誠殿と式森和樹、神城龍牙。」この六人でやってもらう。いいな?」

 

『・・・・・』

 

呼ばれた俺たちは首を縦に振って頷いた。深夜までまだ時間がある。

 

ガシッ!

 

「へ?」

 

「深夜になるまで、お前で遊ぶとするか」

 

笑みを浮かべて成神一成の肩を掴んだ。まあ、当然、成神一成は唖然となった。

しかし、同意の言葉が湧いた。

 

「あっ、それいいね。赤龍帝と勝負してみたかったんだ」

 

「準備運動には丁度良いでしょう」

 

和樹と龍牙。俺がズルズルと成神一成を引きずり、

トレーニングルームに連れて行こうとすれば二人もついてきた。

 

「では木場とやら。私たちも軽く運動でもしよう」

 

「そうね。先輩の力も知りたいし」

 

「いいだろう。僕は負けるつもりはないよ。兵藤くん、広くて丈夫な部屋ってあるかな?」

 

「あるぞ、そこに行くつもりだ。ついてこい」

 

イリナたちも俺たちと同じ気持ちのようでついてきた。

 

『兵藤一誠、赤龍帝の他にもドラゴンがいるぞ。

あの人間の中にティアマットと同じ五大龍王のドラゴンがいる』

 

「―――なるほどな」

 

金色の翼を展開して、一人の男子生徒を翼で捕まえた。

 

「へ?」

 

「俺の中にいるドラゴンがな?お前もドラゴンを宿しているというから、お前も遊んでやろう。

ソーナ・シトリー、こいつを借りるぞ」

 

「えっ、ええ・・・・どうぞ、殺さない程度にしてください」

 

「大丈夫だ。遊ぶだけだから」

 

それだけ言い残し、リビングキッチンを後にした―――。

 

「部長ぉぉぉおおおおおっ!助けてくれぇぇぇぇええええええっ!」

 

「会長ぉぉぉおおおおおっ!助けてくれぇぇぇぇええええええっ!」

 

くくくっ、泣け、喚け!

 

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