ハイスクールD×D×SHUFFLE!   作:ダーク・シリウス

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Episode10

期末試験最終日となった。期末に出る教科のテストは全て終わり、

残った運動能力と戦闘能力のテスト。

俺たち二学年と下級生である一年生はグランドに集合していた。

そして俺たちの目の前にある檀上には、駒王学園理事長のサーゼクス・グレモリーが立っていた。

 

「おはよう、一年生と二年生の皆。今日は期末試験の最終日だ。

今までテストに集中して体は鈍っていないかな?」

 

朗らかに笑みを浮かべ、サーゼクス・グレモリーは俺たちに話しかける。

 

「長い話しは私も好きではないのでね。軽い話しはここまでにさせてもらう。

今日は皆の運動能力と戦闘能力を計らせてもうらのだが・・・・・少し、こちらで

趣旨を変えさせてもらった」

 

ザワザワ・・・・・。

 

理事長の言葉に場がざわめきに包まれた。

サーゼクス・グレモリーは手で制してざわめきを抑えた。

 

「今年の生徒は駒王学園が創立して以来、素晴らしい生徒たちがいて恵まれている。

もしかしたら川神市に住んでいる武神を倒しを得る可能性を秘めた生徒も何人かいる」

 

川神市に住んでいる武神・・・・・。

 

「そのような生徒もいるため、今まで行ってきた最終テストを変えざるを得なかった。すまない」

 

深々と俺たちに向かって頭を下げる。

あー、どうせ俺たちのことかもしれないな。ごめんなさいね。

 

「さて、最終試験の内容を伝えよう。これからキミたちにはRG(レーティングゲーム)で応用した異空間で

運動能力と戦闘能力を計らせてもらう。

そして、そんなキミたちの前に阻む三年生の生徒が待っている。とある理由でね」

 

意味深に笑むサーゼクス・グレモリー。俺たちに何をさせるつもりだ?

 

「スクランブル・フラッグ。つまり旗取り合戦をしてもらう」

 

『・・・・・はい?』

 

旗取り・・・・・合戦・・・・・?

 

「この学校は実力主義だということは皆々知っているはずだ。

なので、二つの能力を同時に計れる試験に変えさせてもらった。

今までは持久走や教師と上級生と戦ってもらったが、今年は違う」

 

パチンと指を弾いたサーゼクス・グレモリーの真上に魔方陣が現れて立体映像が浮かび上がった。

映像にはどこかの大きな山が映っている。

 

「この山の頂上に皆のクラスのネームが記された旗がある。

だが、この旗取り合戦は普通の旗取りではない。

仮にFクラスの生徒たちがSクラスの旗を取った瞬間、そのFクラスはSクラスに転属できる

システムにしてある。つまりは、他のクラスより先に山の頂上に登り旗を取れば、

他のクラスも上位クラスになれると言うわけだよ」

 

『っ!?』

 

「だが、そう易々と上手くいかないように上級生である三年生たちが、

眷属を率いてキミたちを待っている。勿論、数では後輩であるキミたちの方が多いため、

教師も含め、ボランティアとして集まってくれた者たちもいる。

障害が多いほど、達成した気持ちがキミたちを強くしてくれると私は思っている」

 

・・・・・これは、負けられない試験だな。

 

「そして、この試験の注意事項だ。

一つ、相手を重傷を負わせても決して殺してはならない。

二つ、使い魔を持っている生徒は使い魔を召喚してはならない。

三つ、空を飛んではならない。飛んだ生徒はその瞬間、強制退場させてもらうよ。

四つ、旗を取る時はクラスの委員長ではならないといけない。

五つ、今回の試験はRG(レーティングゲーム)と同じなので、戦闘不能になった生徒は

強制退場される。なので、各クラスの委員長が倒されたその時点、そのクラスは敗北と見做す。

―――――以上だ」

 

違うクラスと交戦は有りなのか・・・・・。なるほど、確かにこの学校らしい実力主義の行事だ。

それに、神器(セイクリッド・ギア)の使用も有りのようだな。

 

「それでは、概ね話し終えたので最終試験を始めよう。皆、頑張りたまえ」

 

『はいっ!』

 

気合の入った返事をした皆。―――次の瞬間、俺たちの足元に魔方陣が光と共に現れ、

俺の視界が真っ白に塗り変えられた―――。

 

―――○●○―――

 

視界が回復する頃、俺たちは見知らぬ森林の中に佇んでいた。

 

「Fクラスの皆、一人残らず転移されたようだね」

 

「そうみたいだね」

 

顔を合わせる俺たちは確認し合う。

 

「さっきの注意事項だと空を飛んではならないようだ」

 

「じゃあ、僕たちは飛べれないね」

 

「それと葉桜さんが旗を取らないと認められなさそうなので、

彼女を守りながら山の頂上を目指しましょう」

 

「丁度、目の前に聳え立っているから迷子になることはないだろう」

 

何千メートルと大きさを誇る山が俺たちの眼前にある。

 

「そんじゃ、清楚、カリン。俺の背中に乗ってくれ。この試験はスピードで決まりそうだからな」

 

「うん、ごめんね」

 

「分かった」

 

俺の背中に清楚とカリンが覆い被さって来て、落ちないように翼で彼女たちを包む。

 

「お前ら、着いてこられる奴だけついて来い。俺たち以外にライバルが多いからな」

 

『おう!』

 

「それでは皆さん、全力疾走!』

 

『サー!イエッサー!』

 

ドヒュンッ!

 

「・・・・・え?」

 

クラスメートたちは俺が信じられないと思う速度で山へ向かって走って行った。

 

「よっしゃー!Sクラスになるぞ、俺はー!」

 

「ふははははっ!勝利は我らFクラスなりぃ!」

 

「きゃっはー!いっくぜぇー!」

 

「待っていなさい!私たちのSクラスの旗ぁー!」

 

・・・・・あれ、運動能力が最低だから遅いのかと思っていたのに・・・・・。

唖然と見ていると、俺の肩に和樹が手を置いた。

 

「一誠、人の欲望は時に力に変えることもあるんだよ」

 

なに、その名言とばかりの発言。和樹に続いて龍牙が語りかけてくる。

 

「ええ、いまの皆さんは千才一隅のチャンスだと、全力でやる気を出しています」

 

・・・・・うん、気持ちは分かるけど・・・・・驚いたぞ、あいつらに初めて。

 

「行こう?私たちだけ取り残されちゃっているよ」

 

「ああ・・・・・そうだな」

 

それじゃ、行こうと―――駈け出した。そんで、あっという間にクラスメートたちに追いつく。

 

「清楚、山までどれぐらい距離があると思う?」

 

「・・・・・離れていても山があれほど大きいから十数キロはあると思う」

 

「十数キロ・・・・・皆が体力持つか・・・・・」

 

「戦闘のことも考えると今回の最終試験はハードだね」

 

「だが、Sの旗を取れば私たちがSクラスとなるのだろう?」

 

ゼノヴィアが確かめるように尋ねる。ああ、確かにそうだが。この試験は体力が要だ。

戦闘に特化した俺たちみたいな存在ならともかく、一般人がそう長くスタミナが持つ訳が無い。

 

「まだ山はほど遠い、ペースを維持して走らないと」

 

「うん、そうだね。―――皆!」

 

清楚がクラスメートたちに声を掛けた。

 

「こんなところにいたのか、不肖の弟子よ」

 

―――刹那。

 

ドンッ!

 

前にいたクラスメートの半分が上空に浮き上がった!?

唖然とクラスメートを見ていると光と共に消失していった。強制退場か!

 

「・・・・・まさか、あなたがここにいるなんて・・・・・」

 

龍牙が警戒の色を濃くした声音を吐いて、前方にいる人物に問うた。

 

「俺たち『九十九屋』はボランティアとして雇われたのでな。

当然、お前たちの行く道を阻ませてもらう。依頼料の分をしっかり働かないとな」

 

「烏間翔・・・・・!」

 

俺は目の前の黒髪の青年を視界に入れて、目を丸くした。

こいつは龍牙の剣術の師匠。実力は龍牙より上だと聞いてる。

 

「ここから先、一人とて行かせない」

 

二つの小太刀を構えた。―――隙が一切ない。

 

「だが、何もしないで手をこまねく訳にはいかないんだよな」

 

五対十枚の青白い翼を烏間翔に伸ばした。

翼を刃物状に変化させて、切り刻まんとばかり振るった。

 

「・・・・・」

 

目の前の男は逃げる素振りをしない。

それどころか自然体で俺の攻撃を―――完全に見切って最小限の動きだけでかわし続ける。

 

「あー、なるほどな。確かにあの人、強いな。いくらなんでも反応速度が速過ぎだろう」

 

「もう弱音を吐くか?弟子の友人」

 

「いや、こんな人が他にもいると思ったら世界は広いと思ったまでだよ」

 

手を鋭く刀のように形を整える。

 

「十文字」

 

シャッ!

 

腕を十字に振るった。その瞬間、鎌風が生じて烏間翔に襲う。

 

「ほう、真空刃か?肉体だけで大したものだな。―――が」

 

小太刀を軽く振るった。

 

「まだまだ甘いな」

 

俺の攻撃はあっさりと森へ受け流された。うーん・・・・・無理か。

 

「倒すことができないんじゃ、動きを封じるしか無いね」

 

和樹がパチンと指を弾いた。すると、烏間翔の周囲に幾重の魔方陣が展開して

四角形の光の膜によって閉じ込められた。

 

「結界か・・・・・」

 

「いくら反応が早くても、閉じ込められちゃ無意味だよね」

 

「―――ふん」

 

不敵に笑む和樹を余所に、烏間翔が結界に向かって刀を振るった。

だが、なんの生じることもなかった―――。

 

ピシッ・・・・・。

 

「・・・・・え」

 

「硬いな・・・・・だが、突破できない訳ではなさそうだ」

 

小さな罅が光の結界に生じた。・・・・・あれ、ヤバいんじゃないか?

 

「―――全員!駆け足です!」

 

突然の龍牙の指示に俺たちは意識を戻して、全力でこの場から遠ざかった。

 

「なんなの、あの人!本気じゃなかったとはいえ、

僕の結界に罅を入れるとか信じられないよ!?」

 

「ああいうヒトなんです!とにかくこのまま全力で走りますよ!僕の師匠は剣術の鬼才で、

あれぐらいの結界なら数秒で―――」

 

「―――もう、出てきたぞ」

 

―――っ!?

 

直ぐ後ろから烏間翔の声が聞こえた。

 

「少し硬かったが、問題はない。―――仕事を果たさせてもらう」

 

俺を襲う凶刃。回避は―――不可能。

 

ガキンッ!

 

「行ってください!」

 

「龍牙―――!」

 

「このヒトは僕が引き受けます!」

 

烏間翔の斬撃は龍牙が受け止めてくれた。

全身金色の鎧を着た龍牙は、鍔迫り合いをしながら俺たちに言ってくれる。

 

「弟子が俺を倒せると?」

 

「倒すんじゃありませんよ。単なる時間稼ぎです。僕たちは勝たなきゃならないのですから!」

 

龍牙――――!

 

「一誠さん!行ってください!」

 

叫ぶ龍牙。俺と和樹は顔を見合わせて頷く。

 

「分かった。だが・・・・・ゼノヴィア、龍牙のサポートしてやってくれ。

ここなら思う存分に力を振るえるはずだ」

 

「ああ、分かった。だが、勝てよ?」

 

「無論だ。勝ってやるよ」

 

デュランダルを構えるゼノヴィアに頷く。

 

「皆、行くぞ!」

 

『おう!』

 

ダッ!と再び駆け走る俺たち。追いかけてくる気配が無い。

あの二人を倒さないと進めれないと判断したようだ。

 

「(龍牙、お前の分まで俺たちは頑張る)」

 

自分から時間稼ぎを買って出てくれた友人に心から感謝する。

 

「勝とうね・・・・・」

 

「そういう約束だからな。負けたら、怒られるって」

 

そう苦笑を浮かべ、清楚と話す。うん、負けられないな。カリンのためにも皆のためにも。

 

 

―――○●○―――

 

 

試験が開始してどれぐらい時間が経ったか分からない。森林の中を走り続けていると

時折、悲鳴や怒号、戦闘の音が聞こえる。だが、ようやく俺たちは山の(ふもと)に辿り着いた。

 

「―――敵だ!」

 

一人のクラスメートが左に顔を向けて言った。そちらに振り向けば、違うクラスが

俺たちのように山を登ろうとしている。

 

「右にもいるぞ!」

 

「背後からもだ!」

 

次々と伝わるライバルたちの出現。向こうも気付いたようで、

登山よりも先に俺たちを叩こうと接近してくる。

 

「右は任せて」

 

「ああ、俺は後だな。カリン、左を頼む」

 

「任せろ」

 

俺の背中から降りてカリンは軍杖を構える。

 

「「「食らえ!」」」

 

和樹は雷、カリンは風、俺は炎の属性魔法を三方向からくる他のクラスに放った。

そして、直撃したその瞬間、俺たちの周りから激しい轟音が轟く。

 

「ねえ、一誠」

 

「どうした?」

 

「少しだけ休憩した方がいいと思う。皆、バテているよ」

 

その言葉にクラスメートたちを見る。何時の間にか座っていて全身で息をしている。

当然か、十数キロも走り続けていたんだ。疲れない方が可笑しい。

 

「分かった。回復させよう」

 

青白い翼をクラスメートたちに囲むようにして、能力を発動させる。

 

「一誠・・・・・なにを?」

 

「癒しているのさ。なにせこの状態は天使なんだからな」

 

「そんな能力もあるんだ・・・・・」

 

「流石に、大量に減った血を元に戻すことはできないけどさ」

 

少しして、翼を動かせばクラスメートたちの顔に疲労の色が無くなっていた。

 

「走れるか?」

 

「ああ、さっきまで疲れていたのにもう元気になったぜ!」

 

「俺たちは走れる!だから頂上に行こう!」

 

クラスメートたちのいつもの元気が伺える。よし、これなら大丈夫そうだ。

 

「和樹、カリン、行くぞ」

 

「「うん」」

 

「イリナ、俺の背中に乗っていてくれ」

 

翼でイリナの体を包んで清楚の隣に。完全回復したクラスメートと共に、山を登り始める。

 

「うわ、結構急な斜面だね」

 

「ただ我武者羅に登れなさそうだな」

 

「だから、空を飛んではいけないのか・・・・・」

 

納得と、カリンは呟いた。

 

「このままじゃ、疲労を回復した意味が無くなるな・・・・・」

 

どうしたものだと、思案する俺。そんな時だった、

 

「ねぇ、一誠。言葉はいいようだとは思わない?」

 

和樹が話しかけてきた、その言葉にどういうことだ?

と、首を捻る。和樹は俺の疑問を解消するため、説明してくれた。

 

「空を飛んではいけないけど、滑ってはいけないなんて理事長は言っていないよね?」

 

「・・・・・そう言うことか」

 

「それでも、グレーゾーンかもしれないよ?」

 

「大丈夫だよ」

 

和樹が指を弾いたその瞬間。山を覆うほどの巨大な魔方陣が出現して

、俺たちが登っている山が魔方陣から出てくる膨大な量の雪によって呑みこまれていく。

 

「って、俺たちも呑みこまれるが?」

 

「大丈夫だよ」

 

朗らかに言って前に腕を突き出す。俺たちを包む結界の前に更に二重、三重の結界が

俺たちを包んで奔流と化となった雪崩が、俺たちを避けるように下へ流れ続けていく。

 

「それじゃ、行こうか」

 

しばらくして、雪崩が治まって大きな山は完全に雪山と化となった。和樹は俺たちの足の裏に

小型の魔方陣をくっ付けたかと思えば、俺たちを避けている雪の上に乗って滑りだした。

 

「ほら、スケートのように滑って行けれるよ。

体力の続く限り、重心は並行でいられて山の頂点に行けれる」

 

『おお・・・・・』

 

クラスメートが感嘆した。そして、各々と雪に乗ってスケートのように滑りだす。

何気に選手みたいな動きをする奴もいるし・・・・・。

 

「それじゃ、行こう皆!」

 

『おう!』

 

―――リアスside

 

「皆、無事?」

 

「ええ、皆大丈夫ですわ」

 

「・・・・・雪が降ってくるなんて非常識です」

 

山の頂上にある旗を取りに来る下級生たちを待ち構える私たち。

でも、真上から雪が降ってくるなんて・・・・・今でも信じられないわ。

 

「彼の仕業かもしれませんね」

 

「ソーナ」

 

「この山の気候が変わってしまいました。気温が下がって、

私たちの体温と体力がここにいるだけでも下がる一方です」

 

―――っ、まさか、彼はそこまで見通してこの雪を降らしたと言うの・・・・・?

 

「いや、どうだろうな」

 

「どうしてそう思うのですか?」

 

「あの男が考えそうなことではないと俺は思っただけだ」

 

腕を組も私の従弟、サイラオーグ・バアル。

私たちがここに集結しているのは彼、兵藤一誠を迎え撃つため。

正直私たちだけじゃ手に負えない相手。だから、私は皆に声を掛けた。彼を一緒に倒そうと、

 

「しかし、イッセーくんはここにくるのでしょうか?」

 

「お兄さまが指定した場所だから・・・・・なんともいえないわ」

 

突然、私にこの場所で守るように言われた兄の指示に従い、ここにるだけ。

 

「―――いや、どうやら来たようだぞ?」

 

サイラオーグが嬉しそうに口の端を吊り上げて言った。

その言葉を聞いて私は―――不敵の笑みを浮かべた。

 

「さあ、皆。行きましょう!」

 

『はいっ!』

 

私の下僕悪魔たちが返事をする。サイラオーグやソーナの眷属悪魔たちも臨戦態勢に入って

彼を待ち構える。しばらくして、私の視界でこっちに向かってくる存在が映り込んだ。

その存在は物凄い速さで接近し、私たちの前に停まった。

 

「―――あー、こいつは・・・・・とんでもない奴らに目をつけられたものだな。」

 

まるでスケートのように雪を滑るイッセーとイッセーのクラスメートたちが現れた。

なるほど、空を飛んでいないから失格にはならない。足の裏を見れば小型の魔方陣があった。

考えたわね。あれでここまで滑ってきたということ・・・・・。

 

「イッセー、この雪を出したのはあなた?」

 

「ん?いや、和樹だぞ?」

 

なっ、と彼は式森くんに尋ねると肯定とばかり式森くんは頷いた。

 

「うん、そうだよ」

 

「・・・・・」

 

その言動に私はソーナに顔を向けた。彼女は自分の思い違いに恥ずかしそうに

顔を赤く染めていた。

 

「もしかして、俺がやったと思っているのか?俺、そこまで思いつかなかったんだけど」

 

頬を掻くイッセー。ごめんなさい、私もうっすらとあなたの仕業かと思っていたわ。

 

「まあ、お前らが俺たちの相手と言うことなら頷ける。―――通してもらうぞ」

 

彼の背に六対十二枚の青白い翼が大きく横に広がった。

 

『・・・・・』

 

私たちはジリジリと彼に近づく。彼の実力は私たちを越えている。

唯一、対抗できると信じているサイラオーグを招いて正解だった。

 

「一つ聞いていいか?」

 

「何かしら」

 

「俺たちは空を飛んではいけないことになっているけど、お前ら上級生はどうなんだ?」

 

「私たちは飛んでいい事になっているわ」

 

「そうか・・・・・なら、お前らはここで俺が食い止める必要がありそうだな」

 

―――その瞬間、私は何かおかしいと気付いた。彼は何時までも攻撃を仕掛けて来なかった。

翼を広げてまま、彼以外の生徒たちの姿が見えない。隠れている・・・・・?

いえ、隠しているようにも思える・・・・・。

 

「―――部長ッ!後です!」

 

「っ!?」

 

祐斗の言葉に私は顔を後ろに向けた。―――そして、私はようやく気がついた。

彼が動かない理由を、

 

「(何時の間に私たちの後ろに―――!)」

 

私たちの背後、もう遠くに行ってしまったイッセーのクラスメートたち。

なぜ、どうやって私たちに気付かれることもなくあそこまで許してしまったのか、

理解できないでいる私。

 

「油断、し過ぎなんじゃないか?」

 

不敵の笑みを浮かべる彼の翼は元の大きさに戻っていた。

イッセーの背後には誰一人もいなかった。

 

「イッセーくん、どうやって短時間であの距離まで行かせれたのか、教えてもらえませんか?

魔法ならば、この場にいる全員が直ぐに探知できるにも拘らず・・・・・」

 

「俺の神滅具(ロンギヌス)の能力さ。『時空間と次元の自由航路(スペースタイム・ディメンション・ルート)』。

空間に穴を広げて別の場所へと繋げてあいつらを先に行かせた」

 

「なるほど・・・・・だから俺たちが気付かなかった訳だ」

 

「ああ、そういうことだ。それに良かったよ。俺が委員長じゃなくて」

 

どういうこと・・・・・?怪訝に思っていると、彼は―――。

 

「俺が委員長だったら、お前らを倒せることができないじゃないか」

 

虚空から発現した金色の錫杖を手にして、輝かし始めた。

 

「『無限創造龍の錫杖(インフィニティ・クリエイション・メーカー)』の力を見せてやろう。禁手(バランス・ブレイカー)!」

 

力強く声を発した彼は、一瞬の閃光のに包まれた。あまりの光の眩しさに顔を腕で覆い、

光を遮っていると光が止む。イッセーに視界に入れた途端に―――。

 

ゾク・・・・・ッ!

 

私は恐怖感を覚え、彼を冷や汗を流しながら見詰める。

龍を模した金色の全身鎧を身に包む姿で背後には、

金色の5匹の龍が口に『魔』『聖』『命』『万』『運』の文字がある珠を咥えていた。

手には変化していない金色の錫杖を持っている。

 

「―――『無限の創造龍の鎧(インフィニティ・クリエイション・アーマー)』」

 

あの姿は初めて見る・・・・・彼が本気になったと言うこと・・・・・?

不敵に笑む彼の背後に浮かぶ金色の龍が咥えている『聖』の文字が光り輝く。

彼が何かを掴むように片手を前に突き出す。

 

「出でよ。俺の剣」

 

カッ!

 

彼の手に光が集まりだし、何かの形へと成していく。

 

「あれは・・・・・」

 

祐斗がポツリと言った。

 

「―――聖剣」

 

光が剣となった。イッセーはその剣を私たちに突き付ける。

 

「それじゃあ、戦うとしようか。悪魔の団体さんよ」

 

―――○●○―――

 

―――カリンside

 

イッセーが引き付けている間、私たちは一気に頂上へと滑りながら進む。

時折、背後から轟音が聞こえたり、聖なる光が見える。

 

「皆、もう少しだ!僕たちの勝利は目の前だぞ!」

 

『勝利の女神は我らに微笑む!』

 

怒声を上げるクラスメートたち。まるで戦争をしている気分でとても楽しくなる。

 

「清楚、寒くないか?」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

私の背中に負ぶさっている清楚に問うた。彼女は私たちの王だ。指一本すら触れさせない。

 

『清楚を頼むぞ』

 

なにより、イッセーに頼まれている。この試験は勝たないといけない!

 

「っ!」

 

前にいた和樹が停まりだした。私たちもそれに釣られて停まる。

 

「和樹、どうした?」

 

「・・・・・最後の最後に厄介なヒトがいるよ。もう、ラスボスって感じにね」

 

眉間に皺を寄せる和樹。ラスボスって・・・・・・。

 

「あらら、兵藤一誠がいないのかよ?」

 

「っ―――!」

 

上空に六対十二枚の黒い翼を生やす男が黒い羽根を散らしながら舞い降りた。

 

「堕天使の総督・・・・・アザゼル」

 

「アザゼル先生な。しっかし、やってくれたもんだぜ。まさか、山に雪を積もらせるなんて、

誰も思い付かないだろうし、しようともしなかったはずだ。さっきの魔方陣、お前のだろう?

式森和樹くん」

 

「ええ、そうですよ」

 

「あの規模の魔法は大体、式森家しかできないことだ。

一介の魔法使いじゃ、あんなのできっこない」

 

顎に手をやってアザゼル先生は口の端を吊り上げる。

 

「俺の相手にできそうなのは・・・・・式森和樹、お前さんぐらいだろうな。他は行っていいぞ」

 

「なんだと・・・・・?」

 

私たちを通す?このヒトは妨害するためにいたんじゃないのか?

 

「頂上にはすでに生徒がいる。早くしないと、先を越されるぜ?」

 

っ!?しまった。時間を掛け過ぎたのか・・・!焦心に駆られる私に和樹が視線を向けてきた。

 

「カリン、キミたちは先に行ってくれ。正直、アザゼル先生を食い止めないと大変だ。

彼のいう通り、僕しか足止めができないだろう」

 

「・・・・・」

 

「本気で戦わないといけなさそうだし、キミたちにまで攻撃の余波が伝わるかも知れない。

そうならないためにもキミたちが先に行って欲しいんだ」

 

和樹・・・・・。

 

「もうすぐ一誠も来る。だから、行ってくれカリン」

 

「・・・・・分かった。皆、素早く行動だ。行こう」

 

『はっ!』

 

クラスメートたちが我先へと進む。私も行こうとして足を動かす。

 

「和樹」

 

「なんだい」

 

「負けたら許さないからな」

 

それだけ言い残して、頂上へと向かう。ここまで何人のもクラスメートたちが犠牲となり、

数々の強敵たちを足止めしてくれた龍牙やゼノヴィア、一誠、和樹たち・・・・・。

 

「(皆・・・・・私たちは、必ず・・・・・・)」

 

山の頂上との距離は約五メートル。もうすぐで交戦だ。軍杖を掲げ、大声で発する。

 

「全員、戦闘態勢!無様でもいい、敵を殴るなり蹴るなりして戦え!」

 

『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!』

 

ザッ―――!

 

「(この試験に勝ってみせる!)」

 

そう決意を胸に秘めた瞬間。私たちはついに頂上に辿り着いた!頂上は雪で一杯に積もっていた。

アザゼルの先生のいう通り、私たちより先に他のクラスの生徒たちがいた。

 

「―――カリン!」

 

「ルイズ姉―――!」

 

私の姉がいる二年Sクラスか!なにやら、困惑している様子だけど・・・・・。

どうしたんだ?腕を組んでいるルイズ姉が両手を広げた。

 

「カリン・・・・・そう、あなたが来たのね。でも、残念。旗はないわよ」

 

「旗がない・・・・・どういうことだ?」

 

「さあ?私たちが頂上に着いた時には旗の一本もないのよね。あるのはこの雪だけよ」

 

・・・・・嘘は付いていなさそうだ。だけど、旗はどこに・・・・・?

 

「・・・・・」

 

まさか、さっきの雪崩で旗が麓に流れてしまった?

 

「ねぇ、カリンちゃん」

 

「清楚、なんだ?声を殺して」

 

「相手に聞かれないようにと思って・・・もしかしたらね?旗があるかもしれないの」

 

「どこにだ?」

 

誰も分からないことを清楚が分かっているような口振り。私は彼女に尋ねると・・・・・。

 

「ほら、山って色々とあるでしょう?尖ったり、火山でできた火口がある山とか」

 

「ああ、そうだったな」

 

「思い出して、私たちが最初に見た山は尖っていた?」

 

・・・・・そう言われ、私は脳裏に思い浮かんだ。雪山になる前の山を・・・・・。

山は・・・・・尖っていなかった。

 

「・・・・・まさか、この山は」

 

「多分・・・・・火口がある山だと思う。だから、旗は火口に置いてあると思っても

いいかもしれない。これは可能性だけど、旗は―――この雪の下に埋もれているんじゃないかな」

 

「っ・・・!?」

 

その可能性は・・・・・高いかもしれない。和樹が雪を大量に出した時に旗は埋もれた

可能性がある。もしも、旗がどこかに流れて埋もれていないのなら―――!

 

「(旗は、清楚の言う通り、この下にある!)」

 

「それにしても寒いわ。ねぇ・・・・・誰か、火の魔法を使ってくれない?」

 

「ルイズ、旗はどうすんだよ?」

 

「分からないわよ。肝心の旗が無いんじゃ、私たちはどうすることもできないわよ」

 

ルイズ姉はまだ気付いていない様子だ。清楚の可能性と確実にするためにもルイズ姉が邪魔だ。

軍杖を振るい、魔法を放った。

 

「カリン・・・?あなた、何をするつもりなの?」

 

「ルイズ姉、決まっているじゃないか。―――攻撃だよ」

 

この場に積もっている雪を杖の先に集めて―――巨大な雪の塊を作った。

 

「・・・・・あんた、それをどうしようっていうの」

 

顔を引き攣らせるルイズ姉。どうしようって、決まっているだろう?」

 

「雪合戦でもしようか。ルイズ姉」

 

杖を前に振るった。前に振るった杖に呼応して雪の塊はルイズ姉に向かった。

 

「ちょっ、あんた!ふざけんじゃないわよぉおおおおおっ!?」

 

雪の塊は真上から落ちていく。

ルイズ姉たちは落ちてくる雪の塊から逃げる間に軍杖を雪に突き刺す。

 

「物質を違う質に変える。―――錬金!」

 

―――刹那。雪が一変して水になった。なので、私たちは水の中に入ってしまう。

 

「・・・・・!」

 

私は見た、水の中に十二本の棒に括りつけられている旗を。

 

「清楚!潜るぞ!」

 

「えっ!?」

 

風の魔法で風の膜を作って空気の確保すれば、清楚と共に水の中へ潜り、火口の底へと向かう。

清楚も底にある旗に気付き目を丸くした。

 

「あっ、あれは―――!」

 

「清楚の予想通りだったんだ。旗は大量の雪に埋まっていたんだ」

 

清楚の顔を真っ直ぐ向いて、彼女の推測を称賛する。

 

「凄いよ、清楚。清楚のおかげだ」

 

「そんな・・・・・でも、ここまで来れたのは皆のおかげ。私は皆に感謝をしないと」

 

「じゃあ、そのためにもあの旗を、Sの旗を手に入れるんだ」

 

火口の底に辿り着いた私たちの目の前に、水の中でゆらめぐSの旗。その旗を―――。

 

「皆、ありがとう・・・・・」

 

彼女、二年Fクラス委員長の葉桜清楚が手にした。

 

「戻ろう」

 

「うん」

 

水面へと上昇する。その最中で私は心の中で思った。

これで私は皆とSクラスになれたんだ。婚約の話もなくなった!

 

ザパッ!

 

水中から出て来て、私と清楚はクラスメートたちに向いた。彼女が握る旗を掴んで、

清楚と一緒に見せつけるように翳した。

 

「―――Sの旗、取ったぞぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」

 

『・・・・・・』

 

皆の目が大きく見開いて目を丸くした。驚きとばかり唖然としていた。でも―――!

 

『よっしゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!』

 

クラスメートたちが一斉に歓声を沸き上げた!

 

ピンポンパポーン!

 

『結果発表します。二年FクラスはS組の旗を入手しましたぁっ!おめでとうございます!』

 

イッセー、皆。やったぞ、私たちは勝ったんだ!嬉しいあまりに清楚に抱きついて、

彼女と喜びを分かち合った。

 

 

―――龍牙side

 

 

「・・・・・終わったようだな」

 

「はぁ・・・・・はぁ・・・・・その、ようですね・・・・・・」

 

「くっ・・・・・ようやくか・・・・・」

 

アナウンスを聞き、僕たちは地面に平伏しながら息絶え絶えに答えます。

一誠さんたちがやってくれたようで良かったですよ・・・・・・。

 

「少しは腕が上がったようだな。弟子よ」

 

「それは・・・・・どうもですよ」

 

「聖剣使い、剣の腕がまだまだ未熟だな。ただ力任せに振るっている。

それでは容易く倒されるのがオチだ。特にカウンターが得意とする者にな」

 

「カウンターなんて・・・・・・力で押しつぶせばいいだけの話しだ・・・・・」

 

ゼノヴィアさん、それはどうかと思いますよ。ほら、師匠が物凄く呆れています。

 

「ダメだな。こいつはそれだけしか考えていないのならばこの先、強くなれん」

 

踵を返して師匠が僕たちから遠ざかる。

 

「また会おう。若さま」

 

「ええ、兄をよろしくお願いします。翔さん」

 

それだけのやりとりをして、彼は姿を消した。

 

―――一誠side

 

「・・・・・清楚たちがやってくれたか」

 

アナウンスを聞き、口の端を吊り上げる。足止めした甲斐があったってことだ。

上に向けていた顔を真っ直ぐ前に向ける。

 

「結局、お前だけ残ったな。サイラオーグ」

 

俺と戦っていたグレモリー眷属とシトリー眷属、バアル眷属は、サイラオーグだけ残して倒れた。

当のあいつも満身創痍の状態だが、瞳に揺るぎない戦意が宿している。

 

「兵藤一誠・・・・・これほどの強さだとはな・・・・・」

 

「まだまだ、俺は弱いさ」

 

辺りはクレーターだらけで、白い雪に赤い染みがある。

 

「サイラオーグ、次は獅子を使ってくれよ。そんなんじゃ、満足には戦えない」

 

「・・・・・次の機会があれば必ず」

 

「ん、それじゃ俺は皆の所に行こうかな」

 

足を頂上へと進める。帰ったら宴だな。

 

―――和樹side

 

「ふぅー、ようやく終わったようだね」

 

「みたいだな。まったく、式森家の魔法使いとやり合うのは命懸けだぜ全く」

 

「そう言う割には本気出していないじゃないですか」

 

「半分は割としていたさ。

だけど、俺が本気になるのは、お前が本気になって攻撃してくることだよ」

 

あれ、バレていたんだ。あはは、と頭を掻きながら苦笑いをする僕だった。

 

「まっ、俺は戦うことよりも研究することが一番好きだが、たまにこんな戦いも良いだろう。

腕が鈍らないためにも」

 

「それじゃ、腕が鈍らないためにも、たまに僕の練習相手になってくださいね」

 

「・・・・・そいつは勘弁願いたいな」

 

引き攣った笑みを浮かべるアザゼル先生。いいじゃないですか。

しぶといんだし、良い練習相手になれるよ。と、思っていると僕の体が光り輝き始めた。

ああ・・・・・これは転移ですね。

 

「旗を先に取ったクラスは強制退場だ。お前ら、おめでとさん」

 

「ありがとうございます。それでは、現世で会いましょう」

 

それだけ言うと、僕の視界が一瞬の閃光によって真っ白に染まったのだった。

 

―――数日後

 

「皆、おはよう」

 

『おっはぁっー!』

 

全ての期末試験が無事に終了し、俺たちは晴れてSクラスになった。

設備はFクラスと変わりないが、俺にとって皆とここにいられるだけで満足だ。

 

「うーん、Sクラスになっても大して変わらないね」

 

「そうですね。何時ものクラスメートと何時もの教室。何一つ変わっていません」

 

「変わっているのはFからSになっただけと・・・・・

 

ガラッ!

 

「やぁ、皆、おはよう!」

 

「先生がやたらにハイテンションなんだよね。何時もの三倍ぐらいに」

 

教室に入ってきた担任の教師。そんな教師の元気良さに指摘した和樹の言葉に俺たちは、

同意と首を縦に振る。

 

「いやー、お前らがSになってくれるなんて先生は嬉しいぞ!

こんなことは学校が創立して以来初めてだからな!お前らは前代未聞なことをしたおかげで、

先生は感動だ!ついでに給料も大幅アップ!」

 

そっちが大きな理由だろう。絶対にな。

 

「さーて、先日の期末試験の結果発表をするぞー!」

 

『・・・・・・』

 

その言葉に教室は静寂に包まれた。ゼノヴィアとイリナを一瞥すると、

両手を組んで祈りを捧げていた。

 

「まあ、大雑把で言えば・・・・・この中で赤点が三つの生徒は―――いない」

 

「「っ!?」」

 

ゼノヴィアとイリナがパァッ!と顔が明るくなった。

 

「と言うわけだ。お前ら全員、夏休みを満喫できる!

精々、世間に騒ぐようなことをしないように夏休みを楽しめよお前ら!」

 

『イヤッハァァァァァァァァッ!』

 

クラスメートたちが歓喜とばかり喜ぶ。

 

「イッセーくん!私、やったよぉぉぉぉぉぉっ!」

 

イリナも喜びの表現として席から立ち上がって俺に抱きついてきた。

 

「良かったよ。イリナ。これで思いっきり遊べれるな」

 

「うん!本当に良かったよ!ああ、主よ。ありがとうございます!」

 

間違っても神王には感謝するなよ。感謝した気分にならない。

 

「(夏か・・・・・)」

 

兵藤源氏が言っていたあの言葉・・・・・。

テレビで放送されるとか言っていたが・・・・・それは何時なのだか俺には分からない。

 

「(悠璃、楼羅・・・・・・)」

 

懐かしき従姉と出会う日は近いかもしれない。

俺はどんな顔で会えばいいのだろううか・・・・・。

 

「一誠」

 

「ん?」

 

「思い切り、夏を楽しもうね」

 

朗らかに笑む和樹。・・・・・ああ、そうだな。と思い首を縦に振る俺。

 

「それじゃ、皆。夏休みで何しようか話しでもしよう」

 

そう提案すると、皆は笑顔で頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――その後、終業式を終えた俺たちは、一学期終了と同時に夏休みへ突入したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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