―――戦闘校舎のフェニックス終了後―――
―――旧校舎Inオカルト研究部―――
リアス・グレモリーの婚約の件は破談となった。ライザー・フェニックスを打破し、
彼女は晴れて自由の身になったわけだ。
「で、これはなんなんだ?」
旧校舎に呼び出され、いざ赴いて見れば。天井や壁一面に様々な飾り付けが施されていて、
テーブルには様々な料理が置かれていた。この場にいるのはグレモリー眷属とシアやネリネ、
リコリス、ソーナ・シトリーがいる。他に、知らない奴もいるが辺りを見渡して確認していると、
ソーナ・シトリーが口を開いた。
「彼女の婚約破談を祝う小さいパーティですよ」
「いや、そこ祝うところか?相手にとって失礼じゃないか?」
「いいのよ。ライザーだし」
・・・・・それでいいのか、本当に。
「さて、主役も揃ったことだから、パーティを始めましょう」
リアス・グレモリーの一言にパーティは始まった。というか、俺も参加なのね。
そうこうしていると、この場にいる皆が各々と料理を食べ始めたり、話し合ったりしている。
「兵藤」
「ん?」
俺に話しかける存在。振り向けば、
身長が女性の平均より少し高い・・・青い髪に鋭い眼つきの女子生徒がいた。
「キミの戦いを記録した映像で見させてもらった。
一人で複数のライザー・フェニックスの下僕たちと戦い勝ったところをね」
「あー、見てもつまらなかっただろ?一方的でさ」
「いや、そんなことはない。私も体術で戦う方だから勉強になったんだ」
「そうか?―――えっと、名前なんだっけ?」
そう尋ねると、彼女は苦笑いを浮かべた。
「そう言えば、お互い初対面だったね。
―――私は会長、ソーナ・シトリーさまの『
「俺は兵藤一誠だ。改めてよろしくな」
彼女と握手を交わす。
「今度、手合わせを願えないかな?」
「ああ、いいぞ。都合が良かった時に話しかけてくれ」
「じゃあ、アドレスを交換でもしようか。電話かメールで送るから」
「分かった」
ポケットから携帯を取り出して由良翼紗とアドレスを交換する。送信と受信・・・・・と、
「不思議なものだ。会長や副会長、
同じ仲間同士以外の者とアドレスを交換したのはキミが初めてだ」
「俺は少ないけどな。家族と学校外の友達、それとクラスメートだ」
「この学校に編入して間もないのだろう?仕方ないさ」
「それもそうだな。まあ、のんびりと増やして―――」
「じゃあ、私のアドレスと交換しましょう?」
ズイとリアス・グレモリーがおのれの携帯を突き出してきた。
「いや、いい」
「・・・・・え?」
「お前のアドレスはすでにあるから良いってことだよ」
だからそんな悲しげな顔をするなよ。ほら、これが証拠だ。彼女のアドレスを見せると、
目をパチクリとした、
「何時の間に・・・・・」
「サーゼクスから教えてもらった。サーゼクス自身のアドレスと交換した際に」
「お、お兄さま・・・・・私にそんなことを一言も・・・・・」
・・・・・全身から赤いオーラを出し始めた。そんな彼女にメールを打った。少しして、
リアス・グレモリーの携帯が鳴りだして、彼女は携帯を操作し―――顔を赤らめた。内容は秘密だ。
「も、もう・・・・・イッセー」
恥ずかしげに俺から視線を逸らす。初々しい反応だな、おい。
「イッセーくん、何をしているのです?」
ソーナ・シトリーが近づいてきた。携帯を見せびらかす。
「お前の眷属悪魔とアドレス交換。また一人増えたから収穫だよ」
「・・・・・なるほど。では、私も交換しましょう」
「ん、いいぞ」
赤外送信&受信をし、ソーナ・シトリーのアドレスと俺のアドレスと交換した。
「あー!ソーナちゃん、ズルイっす!私もイッセーくんと交換する!」
「負けられないよ!」
「はい!その通りです!」
・・・・・何故か対抗心を燃やすリシアンサスたち。他の皆は苦笑いを浮かべるだけで見ている。
彼女たちともアドレスを交換し、一見落着かと思えた。
「・・・・・兵藤先輩」
「ん?」
「・・・・・部長を助けてくれてありがとうございました」
ペコリと頭を下げる小柄な白い髪の女子生徒。名前は・・・・・塔城小猫だったな。
「気にするな。幼馴染を救っただけだよ」
「・・・・・それでも、ありがとうございます」
律儀な子だな。悪魔って色々といるんだな・・・・・。
「兵藤くん。今度、僕と剣をまじえて欲しい。僕より強い剣術の使い手は師匠以外いないからね」
イケメンの男子生徒、木場祐斗までもが話しかけてくる。
「俺、我流だからな。剣術なんてちゃんと習っているわけじゃないし」
「僕だって似たようなものだよ」
「ふーん?まあ、別に良いぞ。のんびりと暮らす次に好きだからな」
「ありがとう。あ、僕もアドレス交換をしない?」
「・・・・・私もです」
と―――、グレモリー眷属からもアドレス交換をした。
「あらあらうふふ♪私もいいかしら?」
「朱乃がそうなら・・・・・ほら、あなたたちも彼と交換したら?」
「あなたたちもアドレスを交換した方がいいと思いますよ。
彼に鍛えてもらう機会でも作って強くなりなさい」
・・・・・何故にか、俺はグレモリーとシトリー、両眷属たちとアドレス交換をする事となった。
うわ、一気に二十件以上になったぞ。
「・・・・・ふふ」
「なんだよ?」
「ううん・・・・・。まさか、あなたとこうして学校生活を送ったり、
こんな感じにあなたと接する日が来るなんて夢でも見ているんじゃないかって思っちゃったの」
リアス・グレモリーが微笑む。その笑みは心から笑っているものだと、
なんとなく分かり・・・彼女の真紅の髪を触れた。
「イッセー?」
「案外、この十年間。お前の髪の色のように赤い糸で結ばれ続いていたりしてな。俺とお前らは」
「―――――」
そう言った途端に彼女は顔を真っ赤に染めた。ははっ、可愛いな。
「イッセー・・・・・私の・・・・・イッセー・・・・・」
瞳を潤わせ始めたリアス・グレモリーに抱きつかれた。
「あの時の出会いがなければ、私とあなたは別の道に進んでいたかもしれないわ。
・・・・・今回だけ私たちを出会わせてくれた神に感謝ね・・・・・っ」
―――そう言って頭痛を起こしたのは必然的だった―――。
「まあ、俺の大切な幼馴染が困っていたし・・・・・悪魔とはいえ、助けたかった」
「ありがとう・・・・・イッセー」
「・・・・・だからさ」
「え?」
「そろそろ離れてくれ。物凄く嫉妬して、
今にでも
苦笑を浮かべ、指をとある奴に指した。
―――そいつは血の涙を流し、赤いオーラが全身から噴き出していた。
「・・・・・まったく、あの子ったら」
「ほら、相手してやれ。あいつにはお前と言う特効薬が効くだろうさ」
「ええ、待っててちょうだいね」
俺から離れ、苦笑するリアス・グレモリーは嫉妬する自分の下僕悪魔へ近づいた。
まあ、あれでいいだろう。
「さてと、俺も何か食おうかな」
まだ口にしていなかったので、早速俺も用意されている料理を食べることにしたのだった―――。
その後、パーティはあっという間に終わり・・・・・解散となった。
俺も家に戻るべく、この場からいなくなろうとした。
「イッセー」
「ん?」
リアス・グレモリーに呼ばれ振り向く。そこに―――。
「また明日ね」
綺麗な笑顔で俺を送る。一瞬だけ、彼女の笑顔に身惚れたが、
腕を上げて「じゃあな」と暗に伝えこの場から去った。
「・・・・・俺が思っていたより悪魔は良いかもしれないな・・・・・」
すでに夕日が落ちた空を見て、なんとなく呟いた。まあ、悪魔嫌いなのは変わらない。
そうだ―――あいつらを殺すまでは・・・・・!