ハイスクールD×D×SHUFFLE!   作:ダーク・シリウス

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Episode6

―――Heros.―――

 

「曹操、兵藤一誠が不穏な動きをし出した報告が来たよ」

 

「不穏?あの男に何かとんでもないことでもするのかな?」

 

「さあ?でも、五大魔王と神王、聖書の神と接触して

なにやら事を起こそうとしているようだね」

 

「・・・・・そうか、気になるな。

確か、彼は・・・・・いや、彼らは違う学校に通っているそうだな?」

 

「川神学園って言う、神器(セイクリッド・ギア)の所有者が少ない学校のところだ。

が、その昔に存在していた武家の家系が多い事が有名な学校だ」

 

「ふふ・・・・・そうか。なら―――『英雄派』の俺達と武家の彼らと

どちらか上なのか試してみようか。ジークフリート。件のアレはどうなった?」

 

「準備万端だよ。それで金で雇った彼らも使うのかい?」

 

「相手が相手だ。思う存分に効率よく働いてもらおう」

 

 

―――一誠side―――

 

「準備は整った」

 

「ふっふっふっ・・・・・今までにない特大なイベントだ。

思う存分に彼らには楽しんでもらおうじゃないか」

 

RG(レーティングゲーム)を模したバトルフィールドの使用許可も得た」

 

「警備の方は?」

 

「バトルフィールドに俺とお前、今回の関係者以外の者が侵入した場合、

即退場するようにシステムを施してある。前回の襲撃もあるし、

他にも色々と防犯システムも用意してある」

 

「なら―――始めよう」

 

「ああ、これで成果、効果が出てくれれば御の字だ」

 

―――川神学園―――

 

「一誠、どうしたんだろう?」

 

「『今日は学校を休む』・・・・・堂々とボイコット宣言するなんて驚きましたね」

 

「リーラさんが理由を訊いた途端に許しちゃうし、自分も休むと言うし・・・・・」

 

「というか、ここ数日は私たちと昼食時に食べなかったな」

 

「そうね・・・・・イッセーくん、私たちには言えないことが遭っているのかしら・・・?」

 

「私も気になる。学校が終わったらすぐにイッセーに聞こう」

 

―――カリンの言葉に一同は頷いた。彼女の気持ちは皆の気持ちと同じであり、

一誠のことを心配している。

 

キーンコーンカーンコーン・・・・・。

 

HRが始まる鐘が鳴った。全校生徒が教室に入ってくるであろう教師を静かに

席に座っていた―――その時だった。

 

カッ!

 

各クラスの教室中に巨大な魔方陣が展開しだした。

 

「こ、この魔方陣は・・・・・!?」

 

「転移・・・・・魔方陣!?」

 

「えっ!?私たちどこかに転送されるの!?」

 

「一体、誰が・・・・・!」

 

ざわめき、悲鳴気味の声を上げる。そして―――。川神全校生徒が魔方陣の光と共に姿を消した。

 

―――???―――

 

―――和樹side

 

突然の転移魔方陣によって僕たちはどこかに飛ばされてしまった。

いち早く僕は周囲を警戒して、辺りを見渡すと・・・・・。

 

「・・・・・町?」

 

見覚えのない建物がずらりと佇んでいた。さらに見渡せば僕以外にもクラスメート、

清楚さんや他の皆・・・・・駒王と川神学園の生徒たちが困惑の色を浮かべて佇んでいた。

 

「どうやら・・・・・川神学園に在籍していた生徒全員がここに飛ばされたようですね」

 

「みたいだね。でも・・・・・一体何の目的で?」

 

「いや、そもそも私たち全員を転移させたという大規模なことをやり遂げた奴が一体誰なのだ?」

 

確かに・・・・・ただの悪魔や天使、堕天使、魔法使いじゃ軽く五百人以上の人間を

容易く転移させるほど魔力がない。

こんなことできるとしたら有名な魔法使いや僕たち式森家・・・・・そして―――。

 

「・・・・・っ!?」

 

とある親友の名が浮かんだその直後だった。

僕たちの上空に巨大な魔方陣が展開して、その魔方陣から複数の男女の立体映像が浮かんだ。

 

『こんにちは、川神学園の皆さん』

 

・・・・・あのヒトたちは・・・・・。

 

「フォーベシイさまとユーストマさま・・・・・川神学園の学長に

理事長のサーゼクス・グレモリー・・・・・アザゼル先生もいますね」

 

龍牙の呟きに同意と首を縦に振った。でも、それだけじゃない。

現五大魔王のルシファーさんやレヴィアタンさん、

天界の神であるヤハウェさんと大天使長のミカエルさんまでもいる。

 

『私たちを知っているだろうから自己紹介を省かせてもらうわ。

知らないヒトがいるならば悪魔と天使、堕天使の学生に聞いてちょうだい』

 

立体映像の一人の女性がそう言う。

 

『さて、キミたちがどうして転移魔方陣で見知らぬ場所へ連れて来られたのか

私たちが説明しよう』

 

理事長のサーゼクス・グレモリーさんが言い続ける。

 

『とある生徒が駒王学園と川神学園の生徒たちの中があまり良好ではないと教えてもらった。

そのため、互いの学園の生徒同士がどうやって友好を、絆を結び深めれるのか

この場にいる私たちは密かに会談をし、決めたのだ。

―――二つの学校の生徒同士がゲームをしてもらおうとね』

 

ゲーム・・・・・?それは一体・・・・・・。

 

『ゲームは単純じゃ。駒王学園の生徒と川神学園の生徒同士が互いにチームを組んでゲームを

クリアするのじゃよ』

 

川神鉄心さんがゲームのルールの一部を説明した。さらに別の女性が口を開いた。

 

『一チームに二十人まで。それぞれ駒王学園の生徒十人、

川神学園の生徒十人と編成してゲームをしてね』

 

『尚、ゲームの期間は一週間だ。因みに、現実世界ではたったの七時間。

キミたちのご両親には特別な授業をするので一日だけ学校に泊まり込みになると伝えてある』

 

この世界・・・・・いや、疑似空間かな・・・・・この中で一週間もゲームをしないと

現実世界に帰れないなんて・・・・・しかも、用意周到過ぎる。

 

『仮にこの空間の中であなたたちが死ぬことはないわ。

詳しくは今から送るガイドブックを読んでちょうだい』

 

一人の女性が指を弾く仕草をした。すると、僕の目の前に虚空から一冊の本が出現した。

 

『ゲームの期間は一週間と言ったが、正確には一週間以内にゲームをクリアしてほしい。

クエストを受けることができるのは今キミたちがいる場所から東西南北、

遠く離れたところに様々な地域が存在している。キミたち全員がその地域に存在するクエストを

全てクリアすれば一週間以内に現実世界に戻れる仕組みだ』

 

『だが、そう簡単にクリアできるもんじゃないぜ。凶暴なモンスターもいれば、

お前たちに牙をむく自然現象が待ち構えている』

 

『そのため、ゲームをクリアするには様々な武器と防具、それと特殊なアイテムも必須になる。

さらに言えば、このゲームに神器(セイクリッド・ギア)は使用不可能だ』

 

『武器と防具はモンスターから材料が得られ、その材料を集めて生産すれば手に入る。

それと金もだ。強化もできるから楽しんでゲームをして欲しい』

 

・・・・・うん、完璧にどこかのモンスタークエストだね。

 

『因みに悪魔と天使、堕天使の生徒は『魔法使い』という立場にしてある。

モンスターの中には魔法、魔力を無効化できるモンスターがいるため、

必ず一般の生徒と組むように。他にも「刀剣士」、「格闘士」、「魔法使い」、

「弓兵」、「僧侶」といった様々な職業がある。それらの職業は武器と防具を装着した時点で

なるが、他の職業に変えることは二度とできないので、自分にあった職業を選んでくれたまえ』

 

『それでは、ゲーム開始じゃ。皆、切磋琢磨じゃぞ』

 

説明をし終えたとばかり、複数の立体映像が消失した。

その瞬間、周りがさらにざわめきだった。

 

「一誠くんと一週間も会えないなんて・・・・・」

 

「いっくん成分が・・・・・尽きる」

 

「一誠さま・・・・・お会いしたいです」

 

あっちはいきなり乙女発言!

 

「そもそも、ゲーム中にお腹が空かないかしら?」

 

「衣食住が保障されているか、とイリナは言いたいのだろう?」

 

こっちはまともな発言だった。

 

「えっと、僕と和樹さん、清楚さんとカリンさん、イリナさんとゼノヴィアさん、

楼羅さんと悠璃さんの八人ですね」

 

「ああ、私たち駒王学園側はそれでいいじゃないか?十人までと説明されたからな」

 

「残りは川神学園側・・・・・誰にします?」

 

龍牙の尋ねに僕は思わず沈黙した。誰が良いだろうか・・・・・知り合いなんて―――。

 

「あれ、一誠はいないのか?」

 

「本当だねん」

 

「あれー?一誠、いないのー?」

 

「おや、もしかしてお休みでしょうかね?」

 

「そいつは困ったな。まっ、大丈夫だろうさ」

 

―――いたよ!しかも向こうからやってきた!

 

「あ、あの!私も入れてくださぁいっ!」

 

あっ、デイジーが来た。でも―――これで問題ないね。僕は口を開いた。

 

「皆、僕たちと組んでください」

 

―――一誠side―――

 

「―――皆、ありがとう。ご協力感謝する」

 

とある一室に俺と杉並はいた。さらに疑似空間でゲームの説明をしてくれた

ルシファーたちもいて、彼女達に感謝の言葉を述べた。

 

「なに、私も他人事じゃないさ。キミの話しを聞かないままだったら生徒たちは、

しこりを抱えたまま帰って来てしまうからね」

 

「まあ、製作者としてゲームを構築できたのは楽しかったぜ」

 

「これで、両学校の生徒が仲良くなってくれればいいのだけれど・・・・・」

 

「それは当人立ち次第ですの」

 

「さて、七時間後・・・・・どう変化して帰ってくるのか、高いところから眺めていよう」

 

杉並が口の端を吊り上げ、宙に浮かぶ立体映像に視線を向けた。

他の皆も同様に茶菓子を食べたりして疑似空間にいる皆の様子を見守る姿勢になるが・・・。

 

「あー、自分でこんなことしてなんなんだけど・・・・・なんか、楽しそうだなぁ・・・・・」

 

俺もあのゲームに参加したい気持ちが込み上がったのであった。

 

―――○●○―――

 

―――清楚side―――

 

疑似空間に転移されて早くも三十分が経過した。

私たちはガイドブックを参考にしながらチームを組んだ。

メンバーは私、葉桜清楚、式森和樹くん、神城龍牙くん、カリンちゃん、紫藤イリナちゃん、

ゼノヴィアちゃん、兵藤悠璃ちゃん、兵藤楼羅ちゃん、デイジーちゃん、川神百代先輩、

松永燕先輩、榊原小雪ちゃん、葵冬馬くん、井上準くん―――。

 

「私は矢場弓子。弓道部の主将で候。百代に誘われた入れてもらったからには力になるで候」

 

眼鏡を掛けたクールビューティーな先輩。計十五人のチームができた。

 

「リーダーは誰がしたい?」

 

「んー、ここは一誠・・・・・と言いたいけれど、いないしねぇ」

 

「清楚さんがいいのでは?」

 

「私?」

 

龍牙くんの指名に自分で指して問うと、

 

「文武両道ですからね。それに僕たちのクラスの委員長でもありますし」

 

「うん、僕も清楚さんにリーダやってほしいね」

 

「・・・・・」

 

和樹くんにまで言われ、他の皆に視線を向けると無言で頷いてくれる。

 

「・・・・・じゃあ、私が皆のチームリーダーとなります。

でも、皆と協力してゲームをクリアしようね」

 

『当然!』

 

結果、私がこのチームのリーダとなった。周囲にも目を配れば、

私たちのようにチームができていたり、話しあったりとかしていた。

 

「それじゃ、クエスト行く前にガイドブックを読んで知識を得よう?」

 

「ええ、そうですね」

 

「ここじゃ落ち着かないから、どこかに行きましょう?」

 

イリナちゃんの提案に私たちは同意した。でも、どこに行こう?

 

「えーっと・・・・・・ギルド専用の家があるって書いてありますよ?」

 

デイジーちゃんが気になることを言う。

彼女はガイドブックのページを開きなら説明口調で私たちに教えてくれる。

 

「ギルド会館でメンバーが決まったチームはリーダーがギルド会館のNPC(ノンプレイヤーキャラクター)から

ギルド創立のクエストを受けクリアすればギルド専用の家が設立できる。

その後、ギルドのシステムに名前を入力して、登録すればリーダーはギルドマスターとなり、

ギルド専用の家に入れる。チームメンバーはそのギルドのギルドマスターに加入の承諾を

得ればギルドに参加できて、ギルドマスター同様にギルド専用の家に入れる・・・だそうです」

 

「かなり徹底しているね・・・こんなこと、アザゼル先生辺りが構築したんじゃない?」

 

「そうかもしれないね。えっと、ギルド会館って・・・・・」

 

「あれ、じゃない?」

 

悠璃ちゃんがとある方へ指した。私はその指した方へ視線を向けると、

いま私たちがいる建物の中で一際大きい建物に『G』の看板が―――。

 

「清楚さん、先にギルド創立のクエストにしますか?

どちらにしろ、一週間以内にクエストを全てクリアしないといけないようですし」

 

「そうだね。それに武器・防具を持っていないし

何かしらのクエストをやって備えないと」

 

「武器を買うとしたら私は大剣だね」

 

「私は・・・・・使い慣れている刀かしら?」

 

「・・・あれ、魔法が使えない?

―――マジで、ゲームみたいに杖がないと魔法が使えなくしているのか」

 

私たちが最初にしないといけないことが沸々と分かっていく。そこで私は一言言った。

 

「取り敢えず、ギルド会館に行きましょう?」

 

―――ギルド会館―――

 

デイジーside

 

ギルド創立のためにだけ創られた建物。天井はかなり高く目を凝らしてみれば、

壁一面にドアらしき物があった。

 

「いらっしゃいにょ」

 

『・・・・・』

 

NPC(ノンプレイヤーキャラクター)のもとに辿り着いた私、私たちの目に信じられないヒトがいた。

それは圧倒的な巨体で存在感。鍛え抜かれた筋骨隆々な男性が、ゴスロリ衣装を着込んでいるんです。

しかも、良く見れば、ボタンが引き千切れそうで、服の端々もいまにも敗れそうに悲鳴を上げています。

・・・・・頭には猫耳。

 

「こ、このヒト・・・・・NPC(ノンプレイヤーキャラクター)だよね?物凄く存在感を感じるんだけど」

 

和樹くんが信じられないモノを見る目で目の前のヒトを見た。

 

「ミルたんに何かご用かにょ?」

 

『ブッ!』

 

思わず吹いてしまった。野太い声、名前がミルたん、しかも語尾に「にょ」なんて・・・っ!

 

「え、えっと・・・・・ギルド創立のクエストを受けに来ました・・・・・」

 

清楚さんが固まった笑顔でクエストを受ける―――と。

 

カッ!

 

そんな効果音を立てるように目の前のNPC(ノンプレイヤーキャラクター)の目が光りました。

 

「わかったにょ。

それじゃ、ミルたんのお願いを叶えてくれたらギルド専用の部屋の鍵を渡すにょ」

 

部屋?・・・・・もしかして、あの壁一面にある扉のことでしょうか?

 

「・・・・・彼の願いがクエストなので候?」

 

「取り敢えず・・・・・成り行きを見守ろう」

 

川神先輩と矢場先輩が声を殺して清楚さんの話に耳を傾ける。

 

「お願いとは?」

 

「北の地域にある火山の地底に棲んでいる凶暴な龍から魔法の源、

『魔源の宝玉』を取って来て欲しいにょ。

それがあればミルたんは晴れて魔法少女になれるんだにょ」

 

ま、魔法少女ですかぁぁぁぁっ!?どう見たってあなたは男性ですよね!?

そんな、魔法を振るいたい気持ちは分かりますけど、あなたは魔法少女にはなれませんよ!

 

「わ、分かりました・・・・・『魔源の宝玉』を取りに行きます」

 

「頼んだにょ。ああ、火山は物凄く熱いから『クーラードリンク』を飲んだ方が良いにょ。

それと耐熱の装備も必須だにょ」

 

「耐熱の装備?」

 

「にょ。火山に棲むモンスターから得られるにょ。

中にはこわーいボス級のモンスターもいるから気を付けにょ」

 

徐にカウンターの影に隠れたかと思えば、ガチャッと箱を出してきた。

 

「この中にクーラードリンクが入っているにょ。

頑張って『魔源の宝玉』を取って来てちょうだいにょ」

 

「あの、制限時間とかあります?」

 

「無制限だにょ。でも、一日でも早く持って来てくれたら、全員に良い物をあげちゃうにょ」

 

良い物・・・・・何でしょうか。とても気になりますね。

 

「分かりました。では、行ってきます」

 

「気を付けて行ってらっしゃいにょ」

 

箱を受け取った清楚さんは私たちに視線を向けて「行こう」と伝えてくる。

ギルド会館から出ようと歩を進めた。

 

「―――あら、あなたたち」

 

そこへ真紅の髪の女子が筆頭に十数人の生徒たちが現れた。

―――って、リアス・グレモリー先輩!

 

「リアス先輩。先輩もギルド創立を?」

 

「ええ、どうやらあなたたちもそうみたいね。これからクエストへ?」

 

「はい、北に行くところです」

 

「そう、私たちは私たちでクエストをクリアし続けるわ。

何か困ったことがあったら協力は惜しまないわよ」

 

「ありがとうございます」

 

それだけのやり取りをして、私たちは別れた。―――その直後。

 

「ミ、ミルたん!?」

 

と、ギルド会館から驚愕の声が聞こえたのでした。

 

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