ドッガアァアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!
必要な装備、アイテムを揃えた清楚たちは北の地域の一つ、火山に辿り着いた。空は薄暗く、
火山が噴火する轟音が鳴り響く。
説明口調なのは、俺こと兵藤一誠が映像を介して見ているからだ。
『うわー、壮大だねー?』
『生で火山を見るのは初めてですよ』
『ハルケギニアの火竜山脈より凄いかも』
『ハルケギニア?』
『カリンちゃんの故郷だよ』
『へぇ、外国人だったのか』
岩石だらけに存在するベースキャンプで一行は雑談する。何だろう・・・とても楽しそうだぞ。
『さて、凶暴な龍がいる火山には来たけど・・・実際に火山地底のどの辺りにいるんだろう?』
『・・・・・ところで、さっきからあるこの箱は何だ?』
百代が視線をキャンプの隅っこに置いてある箱に目を向けた。
『開けて・・・・・みる?』
『じゃあ、僕が開けるねー?』
『準、一緒に』
『あいよ。そんじゃ、せーの!』
井上準と榊原小雪が箱を開けた。箱に入っていたモノは―――。
『えーと・・・・・火山の全体地図にペイント玉×3、薬草×5にモドリ玉×1と音爆×3に
閃光玉×3、ボロピッケル×5、ボロ虫網×5・・・・・って、アイテムがあったぞ』
『人数分ですか?』
『ああ、全員分だ。クエストをクリアするために必要なアイテムってことだろうな』
『じゃあ、アイテムを取りましょう』
デイジーの提案に全員が頷き、アイテムBOXから自分の分のアイテムを取って、それぞれ
『刀剣士』、『格闘士』、『魔法使い』、『弓兵』、『僧侶』の職業になった葉桜清楚、
式森和樹、神城龍牙、カリン、紫藤イリナ、ゼノヴィア、兵藤悠璃、兵藤楼羅、デイジー、
川神百代、松永燕、榊原小雪、葵冬馬、井上準、矢場弓子は徐に地図を開く。
因みに皆の職業は以下の通りだ。
『刀剣士』:清楚、龍牙、イリナ、ゼノヴィア、
『格闘士』:百代、松永燕、、井上準、榊原小雪、
『魔法使い』:和樹、カリン、悠璃、葵冬馬、
『弓兵』:矢場弓子、楼羅、
『僧侶』デイジー、
と、感じだ。
『いま思えば、楼羅さんって弓扱えることができたんですか?』
『兵藤家は様々な武術を学んでいるので、悠璃と私も例外ではないんですよ』
『でも、一誠は初めて弓に触れたって前に言っていたけど・・・・・』
『一誠さまは事情でそこまでのことを教わっていないんです。剣術も然り』
『なるほど・・・・・何度か一誠さんと剣術で勝負したことがあるのですが、
ちょっと雑な振り方が見受けれるのでもしかしたらと思ったら・・・・・やはりそうでしたか』
今はベルゼブブに稽古してもらったからな。前よりはマシになっているはずだぞ。
『凶暴な龍が居そう場所ってここじゃないかな』
『一番奥・・・・・なるほど、いかにもラスボスが居そうな感じですね』
『じゃあ、真っ直ぐ寄り道しないで行く?』
『一日も早く届けたらいい物がもらえるのだろう?なら、そうした方がいいかもしれん』
『それじゃ、『魔源の宝玉』を持つ龍を探しましょう』
『それっぽいモンスターがいたら、念のためにペイント玉を当ててから攻撃』
『負けそうになった人は、モドリ玉で先にキャンプまで戻ってその場で待機』
確認し合ったところで、一行は頷き合い。行動を開始した。
「杉並、そっちはどうだ?」
立体映像から視線を外して隣にいる杉並に問うた。
「
それぞれ各々と自由に行動している。クエストをしているチームがいれば、
町中を探検しているチームもいるし、チームに組みそびれた者が立ち往生している」
「まだチームに組んでいない奴がいれば、
まだ枠が空いているチームに勧誘してもらうように事を運んでくれ」
「了解した」
そう言って杉並は小型魔方陣を展開して操作をし始める。
俺自身も不祥事がないか調べるために魔方陣を操作し続ける。
「今のところ、問題なさそうだな」
「ええ、それにしてもたった二人でここまで進めていくなんて凄い能力ね」
「ほっほっほっ、この二人が突き進む未来がどうなっておるのか楽しみじゃわい」
「まず確定しているのは人王とハーレム王だな」
・・・背後で俺たちの様子を見守るアザゼルたちが雑談する声が耳に届く。
アザゼルは後で縛りの刑だな。
―――○●○―――
―――百代side
「な、なぁ・・・・・ここ、降りるのか?」
ハゲが顔を引き攣らせて、崖の下を見る。
深奥の火山地底に行くには降りて行くしかないのだと分かったんだが・・・どうやら最初の難関
もといスカイダイビングしないと先に進めない。下に覗くと―――真っ暗だ。
誰もこんな深い穴に飛び込むほど勇気がないし、飛び下りる勇気が必要だ。
「か、和樹くん・・・カリンちゃん・・・・・浮遊魔法って使える?」
「・・・・・ごめん、無理」
「何故か知らないが・・・・・使えなくなっている」
清楚ちゃんの尋ねられて試しにしたようだが、
地面から浮くことはなく・・・二人は首を横に振った。
「・・・・・飛び下りないとダメなのですね」
その三人の言動にデイジーちゃんが息を呑んだ。
「死にはしないと言っていましたし・・・・・もしかしたら骨折だけで済むかもしれません」
「それはそれで重傷だって・・・・・」
恐れ戦く皆。・・・・・しょうがない。ここは私が行く―――。
「んはっ!俺が先に飛び降りてやる!」
ダッ!と清楚ちゃんが突然豹変して躊躇もなく跳び下りた・・・・はっ?
「はっはっはぁっ!」
清楚ちゃんの姿はあっという間に消えた。すると・・・・・。
「お前らぁっ!降りてこいっ!」
下から聞こえる清楚ちゃんの声。どうやら、無事に下へ降りれたようだな。
「・・・・・楼羅、大丈夫みたいだね」
「みたいですね。では、デイジーさん。一緒に飛び降りましょう」
「へ?」
デイジーちゃんを抱えて三人も穴の中へ飛び降りて行った。
そんな様子を見ていた私たちは―――。
「準、お願いします」
「あいよ」
「わははーい!僕も飛び降りるー!」
「イリナ、私と一緒に降りるぞ」
「うん!」
「というか、皆で飛び降りれば案外怖くなかったかもね」
「次からそうしましょう」
―――と、安全が分かったことで安心感が湧いて次々と崖から落ちていく。
私はユミを抱えて飛び降りたがな。
飛び降りる際に感じる風圧で髪が靡く最中、下に視界を向けていたら先に降りて行った四人の姿が
捉えた。
ザッ!
難なく着地した私たちだった。痛みは感じなかった。
「あっ、痛くない」
「本当だね。不思議」
脚に感じる痛みは伝わらない。負担も一切無いようにも思える。
「見て、あそこに道が」
燕が指をとある方へ突き付けた。そっちの方に向けたら、
確かに道らしきものがあった。獣道・・・か?
「進みましょう」
楼羅ちゃんが催促する。私たちは周りに警戒をしながらも歩を進めた。―――と、また崖だった。
が、今度は高さが低かったから躊躇もなく飛び降りて次のエリアへと進んでいく。
「なんだか、冒険をしている気分です」
「そうだねー。そう思うとワクワクしてきたよ」
ああ、キャップ辺りが物凄く喜んで楽しそうにはしゃぐこと間違いない展開だぞ。
歩を進めている私たちは、次のエリアへと出た。
崖と崖を蜘蛛の糸のようなもので繋がっていて、
火山が噴火した際に起こる煙が濛々と遠くから見れた。
「おっ、青い岩の塊を発見」
燕が向こうにある青い塊を見つけた。私や他の皆は燕が見つけたその岩へと近づく。
「・・・どうやら、ピッケルが使えるそうです。
宙にピッケルのマークのアイコンが出てきましたので」
「じゃあ、掘ってみる?経験した方が良いと思うし」
皆は清楚ちゃんの尋ねに頷いた。四人ぐらいボロいピッケルをどこからともかく取り出して、
鉱石を掘り出した。
ガキンッ!
「おっ、紅蓮石って鉱石が出たぜ」
「僕は光るお守りという・・・・・鉱石でしょうか?」
「こっちも光るお守りってのが出たよ」
ピッケルを振り下ろしては何が出たのかハゲと和樹、龍牙が答え続けて言う。
―――バキッ!とピッケルが壊れるまでは。同時に青い岩の塊も。
「あ、消失しました」
「へぇ、アイテムって壊れると消失するんだな。もしかして使い捨てか?」
「みたいですね」
区切りがついたとばかり、三人は私たちに振り向いた。
「清楚、次のエリアは・・・・・また、あの崖から落ちた方が早いけど・・・どうする?」
カリンちゃんが地図を見ながら清楚ちゃんに問う。また飛び降りるのか?
ここって飛び降りる場所がどれだけあるんだよ。
「・・・・・うん、じゃあ・・・・・飛び降りよう?」
ぎこちない笑みを浮かべた彼女だが―――目が赤くなった。
「まあ、俺が飛び降りるがな」
まただ・・・・・清楚ちゃんは二重人格なのか?口調が真逆に変わってしまう。
「行くぞ」
『了解』
駒王学園組の和樹たちが返事をして先に飛び降りて行った。
彼女の変貌に対して気にしないでいるが、
もしかして・・・・・彼女はそう言う奴だったりするのか?
―――龍牙side
あれから僕たちは次のエリアへと崖から降りて、深奥のエリアへ進んでいた。
「・・・・・熱いですね」
「ええ、暑いです」
二重の意味で僕たちの体力は減っている。―――いや、確実に。
「クーラードリンクを飲むで候」
矢場先輩の提案に僕たちは、クーラードリンクを取り出して飲み始める―――と、
体がスッと熱く感じなくなった。
「凄い・・・・・夏の時にこれ販売していたら、間違いなく大人気の商品と成っているよ」
「そうだな。んじゃ、先に進もうぜ」
「『魔源の宝玉』を持つ龍・・・・・一体どんなモンスター何だろうね」
そういえば、どんな龍なのか聞いていませんでしたね。特徴も特には―――。
『にょわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!』
―――えっ?
「・・・・・今の声って」
「かなり遠くから聞こえたが・・・・・間違いねぇ。あいつだぜ」
「どうやら彼女たちも私たちと同じ目的でここに来たようですね」
あの人・・・・・ですか。あまり、良い印象が無いんですがね。
「・・・・・行きましょう」
清楚さんが興味なさそうに歩を進め出した。僕たちも後を追ってしばらくして、
奥へと進める道を見つけ周りに警戒しながらも、その道に進んでいくと―――。
「おお・・・・・マグマが流れているよー!」
榊原さんがドロドロとした赤い物質―――マグマを見て声を上げた。
やっと火山らしいモノが見えました。
「しっかし・・・・・流石にここまでくるとホント、二重の意味で暑いな」
「えっと・・・・・いま私たちがここにいるから・・・・・あっちに行けば深奥に行けれるぞ」
「なら、さっさと行きましょう?後から来る人たちと問題を起こしたくないからね」
そう言ってスタスタと歩いていく清楚さん。急に態度が変わってしまいましたね・・・・・。
「なんか、ピリピリしていない?」
「・・・ええ、ちょっと僕たちの他にいる人たちの中にいる人と問題がありまして・・・・・」
「ああ、そう言うことなのねん?」
早く理解してくれてありがたいです。さてと、宝玉を取って早く僕たちの家に入りたいですね。
―――和樹side―――
いよいよ火山地底の最深部、深奥を目前となった僕たち。
崖から降りて岩に囲まれた空間の中を歩いていたら―――、
「・・・・・何もいない?」
そう。モンスターの影も形も存在しない、見当たりもしない。これはどういうことだ?
「もしかして、違ったのかな・・・・・」
「火山地底の深奥にいないとすれば・・・・・他のエリアにいるのか?」
「だけど、他のエリアに行ってもいなかったら・・・・・」
僕たちの間に不安の空気が・・・・・。でも、その空気は一瞬でなくなった。その理由は―――!
ギェエエエエエエエエアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!
『っ!?』
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!
凶暴な龍が突如に現れたからだ!轟音と共に僕たちの目の前に姿を現した龍は・・・・・とても、
見覚えがあった。
『ハハハハッ!ようやくきたか、お前ら』
な、なんであの龍がここに!?僕は唖然として目の前の龍を視界に入れたまま固まってしまった。
『お前らの目的は知っている。「魔源の宝玉」を欲しいのだろう?』
「・・・・・その宝玉はどこにあるのですか?」
『俺の額にある。欲しければ奪ってみろ』
そう言って三つの宝玉を僕たちに
煌めかせて見せつける―――三頭龍の『
『くくく、あいつは楽しませてくれる。現れる人間どもの相手をしろというのだからな。
まあ、この火山の地域から動くなと言われているが・・・・・』
あいつとは―――――やはり、そうか。この原因の本当の黒幕は―――一誠だったのか!