ハイスクールD×D×SHUFFLE!   作:ダーク・シリウス

94 / 157
Episode3

 

 

「ふむ・・・・・あの者たちが甦っていたとは・・・・・」

 

妾は九尾の狐、羽衣狐。イッセーの内からテレビのように見ていたので、

 

「奴らは強い。もしも敵として現れるなら私たちが倒さなければなるまい」

 

『クロウ、お前がそこまで言うほど主の親は強いのか?』

 

「ああ、強い。昔は修業をしていた時だったが、今は負けるつもりはない」

 

『くくく、ならば、俺も相手をしてやろう。どれだけ強いか俺も体で感じようではないか。

アポプス、お前はどうだ?』

 

『・・・・・』

 

『興味なさそうですね』

 

「私もあいつの敵ならすべて吹き飛ばしてやる」

 

妾だけじゃなく、イッセーの内にいるドラゴンどもが話し合う。

ここに真龍と龍神が来れば九匹を宿す異例の人間となる。いや、今でも異例中の異例であるか。

 

『しかし・・・・・前から気になっていたが、あれは本当に何なのだ?』

 

アジ・ダハーカが首を徐にとある方へ向ける。他のドラゴンたちも同様にそちらに目線を向ける。

そこには厳重に鎖で縛られた扉のようなものが佇んでいる。

 

『我とゾラードが初めて主の中に宿った時からずっと存在していた。

触れようにも拒まれてしまい、触れることすら叶わない』

 

『・・・・・それを聞くと封印の類だろうな。

何を封印しているのか、開けてみないと分からないがな』

 

「開けてみるのか?」

 

『拒まれるのだろう?なら、する気はない』

 

興味が失せたかのように顔を逸らした。

 

『だが、こうも邪龍の筆頭格の俺たちが揃うとあいつを思い出すな』

 

「あいつか・・・・・確かにな」

 

『・・・・・』

 

誰のことを言っておるのだ?この邪龍は、

妾の気持ちを代弁するかのようにドラゴンが問いだした。

 

「おい、誰のことを言っている?邪龍の筆頭格のお前たちが懐かしむってどんな奴だよ?」

 

『俺たちの他にも邪龍がいるのは誰でも知っている常識だ。

グレンデル、ラードゥン、八岐大蛇、他にもな』

 

「そんな邪龍の中で昔、私たちに物好きな龍が現れた」

 

『物好きな龍?』

 

邪龍に自ら接した物珍しい龍のことだろうのぉ・・・・・。

 

『しばらく暇つぶし程度に相手になってやった。

何度も負かしているのに邪龍特有にしつこかった。

その上、驚異的なスピードで強くなりやがる』

 

「へぇ、そんな龍がいるなんて知らなかったぞ」

 

「当然だ。私たちでさえも知らない龍だったからな」

 

『それで、その後はどうしたのですか?』

 

三匹の邪龍が「知らん」と同時に答えた。

 

『俺は封印されたからな。クロウ、お前はどうだ。

いままで人間界と冥界を見聞していたお前なら分かるではないか?』

 

「悪いが私も分からない。あいつは私の前に姿を現さなくなったからな。

どこかの誰かにでも退治されたんだろうと思っているが・・・・・」

 

『とても退治されているとは思えないがな』

 

それでも妾たちが知らない龍。一体どんな名前の龍なのだ?

 

『その龍の名は?』

 

『名前は・・・・・「魔煌の絶禍龍(カオス・ブレイカー・ドラゴン)」ネメシスだったな』

 

もしや・・・・・その龍は邪龍であるのか?

 

 

―――○●○―――

 

 

学園祭の準備は数日間掛けて完了した。

 

「皆、お疲れさま!今日は帰って良いよ!」

 

『お疲れでしたー!』

 

清楚の人声にクラスメートたちが返事をして各々と教室から出ていく。

学園祭は土日続けて開催する。

今日は金曜だから明日が本番だ。

 

「うーん、ようやく完成したね」

 

「随分と凝りましたからね。それとスケジュールも出来上がりました」

 

「喫茶店に出すメニューも決まったわ!」

 

皆、満足感を窺わせて嬉しそうに笑顔を浮かべる。

 

「・・・・・」

 

ただ、俺はヴァーリの話しを聞いてからあんまり笑えなくなった。

 

「一誠くん、どうしたの?」

 

だから、皆がこうして気を使ってくれる。

 

「ごめん、なんでもない」

 

「・・・・・そう」

 

切なそうな表情になる清楚。本当に申し訳ないけど、どうしようもないんだ・・・・・。

 

「先に帰ってくれ、ちょっと用事があるから」

 

「あ・・・・・」

 

俺はこの場から逃げるように鞄を持って教室を後にした。用事なんて嘘だ。

皆だってそれを気付いている。ただ、俺は突き付けられた現実から逃げているだけなんだ。

学校から去って、川神大橋の下に流れている多馬川の川沿いに腰を下ろして黄昏る。

 

「・・・・・父さん、母さん・・・・・」

 

膝を抱えて頭を垂らす。何時までも女々しくて引き摺っていると、皆が心配するだろう。

俺がしっかりしないとダメなんだ。

 

「ああ、まったくそうだぜ」

 

「っ!?」

 

ドゴンッ!

 

振り向く前に誰かに蹴られた。宙で体勢を整えて真っ直ぐ前方を見た。

 

「たくっ、何時までも親離れできないんじゃ、王なんて成れるわけねぇだろうがよ」

 

「お前・・・・・照」

 

「ちっ、なんなんだよ、今のお前はよ」

 

兵藤照。久々に会ったな。あいつの傍に兵藤家メンバーがいる。

 

「何時ものお前はどこにいった。ああ?今のお前は昔のガキの頃のようだぜ」

 

「・・・・・」

 

「ちょっと、照。一誠さまは・・・・・」

 

「だったらなんだ。こいつはいずれ俺たちを束ねる王だぞ。

あんなメソメソした王の下にいたくもねぇ」

 

ははは・・・・・メソメソ・・・・・か。その通りだな。兵藤照がズンズンと俺に寄ってくる。

 

「おら、俺と久々に勝負してもらおうか。あんなクソゲームと学園祭の準備で

お前とタイマンができなかったせいで体がウズウズしてどうしようもないんだ」

 

「はぁ・・・・・そんなんだからあなたはテストがあまり良くないんですよ」

 

「私たちに頼ってばかりですしね。特に名無にね」

 

「う、うっせぇ!今はそんなこと関係ないだろうが!」

 

なんだ、こいつ。頭がそれほどいいわけじゃないのか。

 

「まあ、そう言うことだ。どうか照の相手をしてやってくれないか?」

 

「このままじゃ、無関係なチンピラに食って掛かって病院送りをしそうですからね」

 

「おい、お前ら。俺を何だと思っているんだ」

 

『暴れん坊』

 

「・・・・・」

 

兵藤家メンバーが揃って言い、兵藤名無がコクコクと首を縦に振った。俺も同意だな。

 

「まあ・・・・・確かにお前は俺によく食って掛かるからな。

・・・・・まさか、お前、俺のこと好きなのか?」

 

「はっ!?いきなり何ふざけていやがる!?」

 

愕然と反応するあいつに他の奴らも反応した。

 

「あまり・・・・・人の趣味にとやかく言わないのですが照、流石にそれは・・・・・・」

 

「ついに、ソッチまで・・・・・」

 

「僕の貞操・・・・・奪わないよね?」

 

「ちょっと待って、名無はよく照の言うことを聞いているから・・・・・」

 

「え、まさか・・・・・」

 

一気に顔を青ざめる兵藤家メンバー。恐る恐ると兵藤名無に視線を向けると―――。

 

「・・・・・」

 

若干、頬を朱に染めていた兵藤名無がいた。―――次の瞬間。

 

「い、一誠さまを照から守らないと!」

 

「流石にそれはヤバいって!」

 

「あいつ、次期人王にそんな目で見ていただなんて・・・・・!?」

 

兵藤家メンバーが俺から照を守るように囲んでくれた。

兵藤麗蘭と兵藤千夏に横から抱きつかれた形で。

そんな仲間たちの反応にあいつは信じられないと目が飛び出しそうな勢いの反応をする。

 

「ちょっと待てやぁっ!?俺は男とするか!名無も顔を赤くするんじゃねぇ!

誤解されちまうだろうが!」

 

魂の叫びだと思わすほど、兵藤照が叫んだ。そんなあいつと皆に思わず笑った俺だった。

すると、俺を囲む皆も俺に釣られて笑いだした。

 

「おー、なんだか面白そうなことをしているな」

 

と、聞き覚えのある声が聞こえた。振り向けば川沿いの上に川神百代がいた。

 

「百代、一人なのか?」

 

「何時も皆と帰るわけじゃないさ」

 

こっちに来る度に草を踏み続け、百代は口を開いた。

 

「最近、元気がないからどうしたんだと思っていたが、どうやら大丈夫そうだな」

 

「ああ・・・・・皆のおかげでな」

 

「そっか・・・・・なら」

 

百代が闘気を纏いだした。

 

「一発、私と勝負してもらおうか!」

 

「待て待て!こいつと戦うのは俺が最初だ!」

 

兵藤照も全身に闘気を纏いだした。なんだか、勝負しないと帰れない雰囲気だな。

俺も全身に闘気を纏う。

 

「だったら、二人纏めてかかってこい」

 

「「・・・・・」」

 

何時の間にか皆が離れていた。なので、兵藤照と百代と対峙できた。

 

「へぇ、いいのか?容赦しないぜ?」

 

「まあ、私もこいつと戦ってみたかったことだし。ここはバトルロワイヤルといこうじゃないか」

 

「勝つのは俺だけどな」

 

不敵の笑みを浮かべる。対して二人は―――。

 

「「いや、勝つのは俺(私)だ!」」

 

そう言って俺に飛び掛かってきた。俺も二人に向かって飛び出す。

 

「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!」」」

 

―――???―――

 

「うひゃひゃひゃっ!ハーデスじいさん、おっひさぁー♪」

 

《貴様・・・・・何をしに来た・・・・・》

 

「んーとね?ちょっと借りたいもんがあって借りに来たんだよねー?」

 

《・・・・・ルシファーの差し金か?》

 

「のんのん!姉ちゃんとは関係ないっす!ただ、僕ちゃんの独断の行動だよん」

 

《・・・・・クーデターでも起こす気か?》

 

「いやいや、クーデターなんて俺っちには興味ない。ただ、どーしても欲しい力があってさ。

そのためにここ、冥界の最下層の冥府に封印されているアレ(・・)を借りたいんだよねー?

ね、いいでしょ?」

 

《・・・・・蝙蝠風情の貴様に貸すと思うか?》

 

「いいんや、思ってないぜ?だ・か・ら、この人たちで借りちゃうってわけよ!」

 

「「・・・・・」」

 

《・・・・・そやつらは・・・・・!?》

 

「うひゃひゃ!懐かしいでしょー?ま、感動の再会と―――ちょっくら、戦って貰っちゃいます!」

 

《・・・・・ッ!》

 

「おーおー、マジギレしちゃっているの?まあ、当然だよねー?」

 

《貴様だけは他の蝙蝠どもより鬱陶しい存在だ・・・・・!》

 

「んー、そんなこと言ってもいいのかなー?

ほら、ハーデスじいさんの部下たちがあっという間に倒されちゃっているよ?」

 

《―――ッ!?》

 

「うひゃひゃひゃっ!さっすが坊ちゃんの親だよねー!

そんじょそこらの英雄の小僧たちより断然強いでござんす!

いま、この場にいるのはアンタしかいないぜ?」

 

《貴様・・・・・ッ!》

 

「んじゃ、じいさんを倒してちょうだいな♪」

 

《リゼヴィム・リヴァン・ルシファァァァァァァァァァァァッ!!!!!》

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。