神様にされたら愛され過ぎてヤバい件について。 作:Am.
それは新型神機の適合を終え、僕が屋上のヘリポートへ向かった時の事である。ふと僕は、
流石にこの右手についた腕輪はどうしようも無いが、神機を持って行ってはサリーを怖がらせてしまうかもしれない。そう思い立った僕は、ヘリポートに行く前に神機を支部長室に置きに行ったんだよ。
そしたらさ。
「ゔー……どうしようどうしようどうしよう……サリーを人の姿に封じるのがあんなに大変だなんて………」
「………ディーヴァ?」
「もしかしてご主人様、どう足掻いても出来ないって分かっていながら私にお願いした……?いやいや、ご主人様がそんな意地悪するわけ無いって。とにかくご主人様来る前にどうにかしなきゃいけないのに………」
何があったのやら。そこには小言でブツブツと思考を垂れ流しながら、支部長室を徘徊するディーヴァの姿があった。
余程思考に意識が持っていかれてるのか。僕が入ってきたことには気付いていないし、声を掛けても気付かなかった。
………だからね?
「ディ〜ヴァ〜?僕が来る前になんだって?」
「ひゔぅっ!?ご主人様!??」
「うおっと。」
その重厚な筋肉に覆われた脇腹に腕を回し、真正面から彼女の腹筋に顔を埋めた。そしたらディーヴァは悲鳴じみた鳴き声を上げたが、反して彼女の子宮はドグンッ!!と音を立てて胎動した。刺激し過ぎたか。ごめんって。
それでも僕の顔を見れた嬉しさが勝ったのか。ディーヴァは太い両腕で僕を軽々と抱き上げると、強く抱き締めながら頬擦りしてきた。背骨がへし折れそうだ。
「ご主人様おかえりなさい!!もう下での用事が終わったんですか!?」
「優秀な堕し児に協力を結び付けられたお陰でね。」
「は!?えっ……あの殺意の塊の堕し児を、手懐けた……!?どうやったんですか!?それにその右手……その神機……」
聞きたい事は山ほどあるのだろう。忙しなく視線が僕の顔から右腕へ、さらに右手に握った神機へと移り行く。
が、そこらについてはサリーもいる場所で話したいから。僕はディーヴァの腕からするりと脱出すると、神機を室内の壁に立て掛けて支部長室の外へと出ようとする。
でもその時だった。僕が支部長室から出ようとすると、後ろからディーヴァが僕の両肩に手を置いて捕まえてきた。
「ご……ご主人様?どこ行くんですか?」
「サリーんとこ。下であった事や、今後の方針については三人で話したいからさ。」
「あー………はは。そう、ですか。そうですよね……えへへ………」
なんて何かを誤魔化すような笑みと共に、ディーヴァが僕の肩を掴む手の力を強める。肩が外れそうだが。
口には決して出さないが、どうやらディーヴァは僕をサリーに会わせたくないらしい。しかもこれはヤキモチ妬いて、って理由でもないな。寧ろなんか隠し事してる?
………あぁ。そういうこと。
「でもほら、ご主人様?堕し児の相手したならお疲れでしょうし、少し休まれては如何ですか??」(まだサリーの身体出来てないし、屋上行かすのはマズイ!!)
「ディーヴァ。どうやらサリーを人の姿に封じるのに難儀しているようだね?」
「ギクギクギクゥッ!??」(なんでバレてるの!!!ていうかリアクションしちゃった!!!)
僕の任せた仕事がまだ出来てないのが余程マズイと思ってるらしい。僕が尋ねると、ディーヴァの血の気が目に見えて引いた。部屋来た時点で呟いていたでしょうに。
別に僕の任せ事の全てをこなせ、なんて無茶は言うつもり無いのに。僕の頼んだこと出来ない=死、なんだろうね。この娘にとっては。ほんと、愛情が重たいっていうかなんて言うかさ………僕がこんな風にしたせいなんだけど。
「ごめんなさいご主人様……お仕事できない役立たずでごめんなさい………!!」
「難儀しているだけで進捗が無い訳では無いんだろう?それで十分だよ。残りの調整は僕も同伴するから。よく頑張ったね。」
「ほんと手を煩わせてごめんなさい……!!ご主人様、下でも働き詰めで疲れてるのに………!!」
泣きそうなディーヴァを宥めつつも、当初の予定通りに僕はヘリポートへと向かう。ディーヴァはこんな風に謝ってばかりだが、僕は正直サリーの人間態がまだ完成してなくて良かったと思ってる。
何しろサリーの人間態は、僕にとって一番大切な彼女の形態の一つだから。こう言っては何だが僕が多忙だからディーヴァに任せていただけで、僕自身サリーの人間態を考案することは心待ちにしてたんだ。
その容姿も衣装のデザインも、サリーと相談しながら試行錯誤して仕立て上げるのは楽しみだったからね。その楽しみをディーヴァは残してくれた。そう考えれば何を咎める必要があろうか。
……………なんて。
………ヘリポートに上がって、サリーを見るまでは思ってたんだけどね?
「!!………ソロモン!!ソロモン、おかえりなさい………!!」
ヘリポートに鎮座する彼女を目の当たりにしたら、そうした思考は全て何処ぞかへと消えた。
何しろ人の器に閉じ込められたサリーの姿は、僕どころか世の男の大半の心を奪うであろうそれだった。
腰掛けているとはいえ、床に着くほどに長い黒髪に白無垢みたいな純白の肌。そして明るい深紅の大きな瞳。額には邪眼の名残なのか、赤い宝石のような装飾が陽光を受けて輝いている。
けど長い睫毛に覆われた二重と言い、薄くも柔らかそうな唇と言い………その容姿を構成するパーツは一つ一つが芸術品のようで、『人ならざるもの』だと言外に語るような美貌だった。
そんな人外そのものの美しさの少女が、好意と愛情を剥き出しにした笑みを向けてくるんだ。本来の姿も大概蠱惑的だが、人間嫌いの僕も『これはこれで…』と認めざるを得ない。
「………………………ディーヴァ。」
「な、なんですか?」
「いい仕事をしたね。ほんとよくやった。よしよしよしよし。」
おかげで気付けば気遣い抜きに、この人の殻を仕立て上げたディーヴァを抱きしめて褒めていた。
この出来栄えでは、もはや僕が手を加える余地など存在しない。これだけ綺麗に仕上がっているのなら、僕が何を調整してもノイズになる。少なくとも
……完璧な仕事過ぎて、二度とサリーを人間の姿で他の男の前に晒すものかと内心で決意した。というか男限定で人類を滅ぼす理由が一つ増えたレベルだ。
駄目だこんなの。多分だけどこの姿なら、残存人類の男の九割は一目惚れする。作られた容姿とはいえ、こんな綺麗な女の子とか見た事無いもの。
………ほんと綺麗過ぎて、対峙する僕もちょっと緊張してる。人が広義に崇める女神の偶像と言うのはこういうのを言うんだろうね。
でもそうして僕が身を強ばらせているのが不安になったのか。サリーは僕を見つめると、ほんの少し首を傾げた。
「ソロモン?………どうしたの?」
「ごめんね。……ちょっと、見惚れてた。」
「早く来て……ぎゅーってしたい……ソロモン居なくて寂しかった………」
ただ国を傾けて余りある美貌に反して、精神年齢の幼さはそのままだから。直球に甘えて愛情を注ぐことしか知らないサリーは、普段から破壊力がヤバい。
けどこれは………性癖狂うわ。もうとっくに破壊され尽くしていた自覚はあったが。まだ壊せるとは思わなんだ。
おかげで僕は、サリーに誘われるがままに
「………ただいまサリー。サリーも頑張ったね。その身体は、君にとっても窮屈だろうに。」
「うん……ソロモン、温かい……不思議………」
「……それが人の身体だよ。アラガミの身体は、体温なんて分からないものね。」
そうサリーにとっては不可思議な感触とも言える『温もり』を確かめるよう、彼女は抱き締めた僕に身体を押し付ける。それには僕もされるがまま、彼女に身体を預けて甘えた。
本来の姿と人の姿のどちらがいいかは甲乙付け難いが、この体温だけは人の姿に軍配が上がる。……あと、凄く変態みたいな事言うとね?今のサリー、めちゃくちゃいい匂いする。
お陰で僕はサリーの胸元にぎゅって顔を押し付けてしまった。そうすればサリーは僕の頭に大きな手を置いて、ゆっくりと長い指で僕の髪を撫でてくれる。
でも、その時だった。
「………いけませんご主人様!!今のサリーを興奮させては!!」
そんなディーヴァの声が、サリーに甘えて微睡む僕の意識を現実へと引き戻した。
何事かと思いきや、僕の頭を撫でるサリーの指が既に小さく震えていた。それを妙に思って、僕はサリーの顔を見上げたのだが────
「はー……♡はー……♡ソロモン……ソロモンかわいい………!!」
「え"っ。」
「一生懸命甘えてくれて嬉しい……!!好き……大好きっ………!!」
彼女の真っ赤な瞳の中に、激情じみた愛情が宿る。そうするとほぼ同時、何かが目を覚ますようにサリーの威圧感が一気に膨れ上がった。
その様には僕でも一瞬身の危険を感じたほどだ。その全容を目の当たりにしていたディーヴァは、多分それ以上だろう。
「胸にぎゅーってして……かわいいソロモン見てたら、好きなの抑えられなくなっちゃったぁ………!!!」
「ご主人様、急いでサリーから離れてください!!巻き込まれます!!」
「あ"………ッ♡♡♡ソロモン……!!好き好き好き好き………!!大好き────」
────ブチンッ!!と。サリーの頭の中で何かが切れる音が響き、僕を逃がすまいと腰に腕が回される。そしてその精神状態が正気を逸脱したその瞬間。呼応するようにサリーの身体にも異変が起きる。
まず僕が顔を押し付けていたデカ乳が、さらに大きく膨らみ始めた。元々僕の顔を余裕で上回る大きさだったそれは、瞬く間に僕の首を────いや、上半身を包み込めるほどにまで急激に成長を始める。
何ならおっぱいだけじゃない。座したままの体勢ではあるが太ももも、腰周りも……髪から爪先に至るまでのその全身が、ミシミシと音を立てて巨大化を始めている。
「は……♡♡あ"ぁ………ッ♡♡】
そうしてサリーの身体が大きくなるにつれて、発される声にもアラガミ特有のノイズが掛かり始める。
元々僕の倍近かった体躯が、人外の巨体へと戻るのにはそう時間は掛からなかった。興奮で我を忘れたサリーは僕をおっぱいに挟んだまま、両腕で谷間を締め付けて僕を見下ろす。しかし僕を見下ろすその瞳も、既に二つだけでは無い。
【ソロモン……♡♡ソロモン………♡♡】
額の宝石のような器官が大型化し、その根元から蔓のような触手が伸びる。そしてそれは瞳孔を開いて変じた邪眼の周りを覆うと、枝を束ねた冠のような角を彼女の額に形成する。
それを皮切りに未だ巨大化を続ける彼女の背中から、柔肌を裂いて六本の蔓に似た触手が伸びる。それは脇の下から彼女の爆乳に纏わり付くと、ずっしりとした乳房を支える衣となる。
そしてそれは胸だけでは無い。肘から生えたものは手首までを巻き付き覆い隠し、膝裏から生えたそれは爪先を覆うブーツへと。白い肌を包む黒い衣装のように、彼女の全身がウロヴォロスに由来する触手で彩られる。
何より腰から生えた一際大きい蔓の骨格は、枝のように腰周りに伸びるとその先に真っ赤な邪眼を咲かせた。その合間を縫うように蝶の模様の翼膜が広がると、瞬く間にそれは彼女の腰周りを覆うドレスに姿を変える。
こうして興奮で我を忘れたサリーは、易々と本来の姿へと戻ってしまった。ディーヴァが難儀している、と言うのはこの性質なのだろう。
おまけに人間態で刺激してしまったせいで、一人では鎮められないような興奮の仕方をしてしまったらしい。サリーは額の邪眼を煌々と輝かせると、衝動に突き動かされるままにぐぱぁっと口を開いた。
【はー……はー……ごめんなさいソロモン……噛まないから……噛まないから、鎮まるまで
「ぃぃょ。」
荒い息と共に懇願するサリーを、僕は二つ返事で受け入れた。するとサリーは僕を右掌の上に横たわらせ、紫色の触手のように太くて長い舌を伸ばす。
そうして僕の腹部に舌の腹を押し付ければ、
なんか……絶対口に出来ないけど、触手責めされてる気分になるな。舌もサリーの唾液でじっとりしてるし、素肌に舌が擦れる度に凄い変な気分になる。ディーヴァも見てるのに。
当然サリー自身にはそんな気など微塵も無い。ただ僕はだいぶ直球にエッチな事されてる気がして、サリーの舌に思いっきり股間を押し付けちゃってた。ローブの下裸で何も履いてないのにね。サリーに変態なことしちゃってる……
「ご主人様!?大丈夫ですか!??サリー、ご主人様下ろしてあげてください!!」
「ディーヴァ……僕は大丈夫だから。だから、あんま見ないでくれると助かる………」
【………なんか、ほんとソロモン可愛くて好き……鎮まるまで愛でたい………好きなの我慢したくない………!!】
しかもそうやって僕がサリーに発情してると、サリーは僕の身体に巻き付けた舌を僅かに引いた。そして僕の身体を顔の前へと引き寄せると、なんと腹部に柔らかな唇を押し付けてきた。流石に絵面がヤバい気がするのは気のせいか。
「ねぇやっぱご主人様フ●ラされてません!??私が見ている前で正気ですかこの女!!!」
「やっぱそう見えるよね!?されてない!!ギリされてないから!!でもサリー、やっぱ一回止めて!?舌巻き付けて甘えないで!!」
【やだ………】
結局サリーが満足するまで僕はサリーの舌から解放されることは無く、ディーヴァは目の前で僕が淫行されてると錯覚してブチ切れていた。
控えめに言って地獄絵図のそれだったが、またされたいと思ってしまうのは我ながら末期だと思う。全身舌でじゅぷじゅぷされんのめっちゃ良かった……
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「………とまぁ。さっきみたいにちょっと興奮しただけで、今のサリーは元に戻っちゃうんです。チッ!!」
「なるほどね。まぁ……そりゃそうか。」
「ごめんなさい……甘えるソロモン見てたら、可愛くて我慢できなくなっちゃった………」
そうした地獄絵図の後。僕は全身をサリーの毒性の唾液で水没させたまま、彼女の人間態が抱える
しかし……話を聞く感じ欠陥と言うよりは、サリーの人間態の構造を考えれば当然の破綻と言うべきか。
何分僕やディーヴァは、普段はアラガミの体内に人の姿を構築。その後に余分なアラガミの身体を形成するオラクル細胞を大気中に霧散させることで人の姿を取る。
が、純粋なアラガミのサリーはこの
そのせいで僕はサリーを人の姿に封じること自体に難儀していたんだけど。ディーヴァはこれを、要はとんでもない力技で解決した訳だ。
つまりディーヴァはサリーの外見を人間のそれに寄せた上で、限りなくその細胞密度を圧縮────要は器を縮めてその中に中身を押し込む形で、彼女を今の人の姿に変えた。
とはいえサリーは元が空飛ぶウロヴォロスとでも呼ぶべき巨体だ。このやり方では体躯の縮小はどう足掻いても半分が限界で、姿を人に寄せてなおその身体は三メートルを超える巨体となってしまう。
その挙句にこの形態のサリーは、力技で強引に小さくなってもらってる状態だから。ちょっと気が緩んだり興奮したりすれば、さっきみたいにその身体は元に戻ろうと巨大化を始めてしまう。
だからディーヴァは、僕より少し進んだところでサリーを人の姿に変えることに行き詰まっていたと。………正確には人の姿に変えた後に、その状態を維持できない不完全性に。それに加えて人と呼ぶには未だ大き過ぎる体躯と、多くの課題が残ってしまった訳だ。
「………それでも人の姿に出来ただけで相当に上出来だけどね。」
「!!………本当ですか!?えへへ……褒められちゃった………」
「あぁ。僕じゃ思い付かなかった方法だ。」
サリーにダダ甘の僕では、ガワを人に寄せて彼女の身体を強引に縮めるという選択肢は思い付かなかった。そういう意味ではディーヴァに任せたのは正解だったようだ。見た目の完成度も含めて。
………ただねディーヴァ?彼女が抱える欠陥については僕もよく理解したけどさ。それより僕は、もう一つだけ気になってる点があるんだ。
「はい!!なんでしょうご主人様!!」
「………サリーのこの服装さ。なに?」
そう尋ねると、ディーヴァが無言で僕から目を逸らした。こっちを見ろ。目を逸らすってことは自覚あったんだなこの娘。ディーヴァも「なんて格好してやがる」って思ってたんだろ。
何しろ今のサリーの服装。それは隠すべき場所をギリ隠した……いや下手すると隠しきれてない、そんな極めて際どいものだ。
上は首周りに形成された首輪型の装飾から伸びる黒い布切れ二枚で、それがちょうど乳房の中央を隠すように垂れ下がっている。俗に言う『乳暖簾』というやつだ。
加えて下も、腰周りの蔓状の装飾から伸びる前垂れが前後に一枚ずつ。お陰で股周りは隠せているが、本当にそれだけだ。実質細い布切れ四枚だけの超軽量装備が今のサリーの服装なんだよ。
因みに大前提として言っておくが、サリーは当然下着なんてものは付けてない。分かるか?実質全裸に乳暖簾と、ノーパンに前垂れオンリー。歩こうものなら揺れるし見えるに決まってる。
思わず僕の胴体を上回る太さの太ももに跨り、「店長やってる〜?」とサリーの乳暖簾を捲ってしまった。ちゃんと下にあったのはTKBだったよ。撫でたらビュッてした。
な ん だ こ の 痴 女 。
凄いよな。水着で任務に当たる何処ぞの神機使いもヤバいと思っていた僕がドン引きする
「ちっ……違うんですご主人様!!この服装は、サリーからの要望で私が提案したものでして!!エロい格好させて辱めようとした訳では無いんです!!」
「だからってサリーが無知なのをいい事にやりたい放題が過ぎない?もう少しなんかデザイン無かったのか。」
「サリーが『人間の服の感触は嫌だ』ってごねるんですよ!!けど、TKBやMNK丸出しは不味いでしょう!?だから────」
……………………………………。
……………………………………………あー。
そういえば、人型アラガミにとって人間の服って感触が不快なんだっけ。そのためにわざわざアラガミ素材で衣服を作る必要があるレベルだった気がする。人間の衣服を表皮で模倣したものも不快なんだ。
そしてディーヴァはそんな専用服の知識は無い以上、最低限の場所は隠せる上にあまり肌に触れないようにヒラヒラした服にしたと。
その結果が暖簾と前垂れって訳か。エロゲか何かの服装かと困惑したが、そういう意図があったのか。
それによく考えたらだけど、サリーって普段から履いてないし……上に至っては背中の触手で覆っただけの実質手ブラだからね。よくよく考えたら普段から全裸みたいなもので、服着る習慣が無いのか。ヴィーナスといいアマテラスといい、アラガミってそんなもんだったわ。
それでも今の服装を見れば、視覚的には幾分かアラガミの姿の時のがマシに見えるけど。下手すると全裸よりエッチが過ぎるって……サリーはそういうの分かんないんだろうな。さっきからずっと首傾げて?マーク浮かべてる。かわいいね。
「因みに一応聞くけど、サリーはその服は嫌じゃない?大丈夫??」
「あまり肌に当たらないし我慢できる……けど、出来るならこれ脱ぎたい………」
「これでもまだ不快か。」
尋ねるとサリーは申し訳なさそうに小さく頷いた。………ともなると、やっぱディーヴァが上手いところに落とし込んでくれたと思うしかないか。
一応弁明しておくと、僕もエッチな格好は嫌いでは無いよ?ただ僕の彼女に痴女みたいな格好させて外を歩き回らせたくないだけであって。特にサリーの場合は美少女が過ぎるし、身体付きがどこもデカいしで目に毒過ぎるでしょう。
何なら身長も女の子座りした状態で僕より目線高いからな。身体大きい分、相対的にほんと色々とデカいんだよ。やっぱこの格好アウトでは???どう思いますかデザイナーのディーヴァさん。
「まぁまぁ。ご主人様の私室にぶち込んで、人目に晒さなければ問題はありませんから。服の話はこれくらいにしましょう。ね?」
「そうだね。………ってディーヴァ。どうした?」
「ご主人様。……私もサリーと同じ格好したい、って言ったら────」
「却下。」
なにド直球に頭の悪い格好で僕のこと誘惑しようとしてるんだこの肉食獣は。今のディーヴァの格好でも外歩こうとしたら全力で阻止するからな?恥を知れ恥を。
ていうか今の時点でも
『………因みにソロモン。一応言っておくと、貴方も裸にローブ一枚はだいぶ人のこと言えませんからね???』
正論で殴るのやめて貰えませんかレンさん。僕は外からフェンリルの連中来るようになったら適当に服装考えるから。好きで全裸ローブやってんじゃねえんだよこっちは。厚着し過ぎると人間の姿で空飛べなくなるんだよ。
『あー………』
………とまぁ。服の話はこのくらいとして、サリーの身体について話を戻そう。ここからサリーをどう縮めたものかって話だったな?
現状の人間態サリーの課題は、未だ三メートルを超える体格。そして興奮すると元の姿に巨大化してしまう不安定さ。他にも幾つかあるが、特に大きい問題はこの二点だ。
そもそも身長三メートルはデカすぎて屋内に入れないし、屋内であの巨大化をされようものなら部屋が潰れかねない。体躯ウロヴォロスって二階建ての建造物くらいはあるからな。下手するとサリーに至っては浮く分それを上回る。
「そうなんですよー……さっきみたいにご主人様に発情する度に巨大化されてちゃ、支部長室が保ちませんからねー……」
「あ、それともう一つ。対処が要る問題追加だ。」
「え。」
これは今のサリーの問題……と言うよりは、人間という形態を取らせることそのものへの問題と言うべきだが。どういう訳か、サリーはさっきからずっと座ったままだ。
何なら僕がヘリポートに来たばかりの時も、サリーは近付きたいながらに座ったままずりずりと移動していた。これは恐らく………
「サリー。……君、その姿じゃ立てないんじゃない?」
「!!そうなの……この姿だと、普段みたいに飛べなくて………」
「やはりか。」
元々飛行による移動を主体とするサリエル神属は、当然だが足を用いた歩き方を知らない。それを羽根を持たない人の姿に封じた結果、今のサリーは移動が不可能になってしまっているんだ。
そしてサリーが布面積の多い服を不快がって嫌がる以上、僕のローブ*1のような外套を与えてやる事も不可能。車椅子も考えたが、嫌な女の姿が脳裏を過ぎったから却下だ。サリーに不自由はさせたくないしね。
ともなると、時間を見て僕が歩き方を教えてあげる他ないわけなんだけど。そうなるとまた先程の問題が絡んでくる。
「それに……なんだか、この姿だと身体が重くて……凄く窮屈なの………!!」
「まぁ本来の姿を半分に圧縮して縮めてるわけですからね。身体の大きさは半分でも、質量は本来の姿そのままですから。身体も重いでしょう。」
ディーヴァの言う通り。今のサリーは、体躯は半分まで縮めたけど体重はそのままだ。そのせいで多分だけどサリーは立ち上がることは出来ないし、今の座った体勢もキツいと思う。二足歩行なんて夢のまた夢だ。
が、逆に言うとサリーの今の巨体と興奮時の巨大化もこれが原因だろう。
要は身体が無理やりこれ以上縮めないくらいに縮められてるせいで、元に戻ろうとするのが巨大化の原因だ。言うなれば今のサリーの身体に、許容量以上のオラクル細胞が詰め込まれているせいだと言っていい。
そしてそこまで分かれば、実は施すべき処置そのものはそう難しいものでも無い。
「サリー。……ちょっと失礼していい?」
「ん………」
女の子座りしたままのサリーの太ももの上に跨り、僕は彼女の二の腕へと両手を当てる。そして彼女の意識に造書庫を用いて接続すると、僕はある変異を彼女に促す。
そうすると突如、サリーの両肘から黒い蔓状の触手が伸びて柔らかそうな二の腕へと巻き付く。そして次は僕の胴体よりも大きな太ももへと。膝裏から形成させた触手を装飾具のように巻き付け、彼女の身体を彩る。
そうして彼女への干渉と変異を終えれば、今度はディーヴァが首を傾げた。
「ご主人様……?それは………」
「拘束具だよ。サリーの本来の姿と同じ材質の触手だから、そこまで不快感は無いはず。」
「うん……大丈夫、だけど………」
サリーも不思議そうに、人間の姿の自身に巻き付く蔓状の装飾具を指で撫でている。
……そう、さっきも言った通りにこれは拘束具だ。サリーが興奮して巨大化しそうになったら、腕や太ももを締め付けて巨大化を食い止める。そういう目的で僕が生成した封印だ。
分かっている。これだけじゃサリーの巨大化を強引に止めるだけで、彼女の内を満たす膨大なオラクル細胞はどうにもなっていない。
だからあくまでこの封印は、これからサリーに行うある作業の下準備だ。
「ソロモン……なに、するの………??」
「君の体内の余剰オラクル細胞を体外に放出させる。その体躯の大きさも、身体の重さもそれで解決する筈だから。」
「………………………???」
ディーヴァのお陰で人の形という殻は出来ているんだ。なら後は、張り詰めた水風船と同じ。中に詰まった水を抜けば、破裂寸前まで張り詰めた水風船はその形を縮める。
僕がサリーにこれから行うのはそれと同じだ。自身の身体をオラクル細胞として散らせることに抵抗があるなら、人の身を形成した後にオラクル細胞の放出を行えばいい。
何しろオラクル細胞を放出するだけなら、サリーも普段からやっている。毒霧の放出とかレーザーとか、あれ全部オラクル細胞の放出に指向性与えたものだからね。それと同じ要領で、これからサリーには体内のオラクル細胞を吐き出してもらう。
「確かにそれは名案ですけど……ご主人様?」
「なにディーヴァ。」
「それと、サリーの身体に拘束具を生成した事に何の関わりが………??」
そう処置を行おうとしている傍ら。ディーヴァが訝しむように僕に尋ねてくる。何ならサリーもディーヴァに同調するようにコクコクと頷いてきた。かわいいね。
けど、これはさっきディーヴァが言った事だろうに。今のサリーは
「………………ッ!!!まさか……ご主人様!??」
「ん……??どういうこと………」
「仕方ないだろう。人間の身体じゃ毒霧やレーザーの発射なんて出来ないんだから。」
ディーヴァはこれから僕が何をしようとしているのか察したらしい。瞬く間に顔が真っ赤になり、何か言葉を発しようと必死に口をパクパクと動かしている。
………まぁつまりそういうことだ。何分人間の身体で体内の細胞を放出する手段というのは限られてる。あくまで仕方なく、仕方なくだから。
「と言うわけでディーヴァ。悪いけどちょっと席を外して貰えるかな。終わったら支部長室まで迎えに行くから。」
「嫌ですご主人様!!!私が見てないところでサリーとエッチなことする気でしょう!??私で童貞捨てたくせに!!!」
「そこまではしないよ。ただ、ちょっと彼女のおっぱい搾るだけだから。そんな怒らないの。」
今にも僕に襲い掛かって来そうな勢いで怒り狂うディーヴァを宥めつつ、ずっしりとしたサリーの乳房を撫でる。そうするとサリーもこれから何をするのか理解したのか、僕に向ける視線に一気に熱が籠った。
「それだったら私見守ってもいいですよねぇ!??いや授乳だけでも許せませんけど!!!私の吸ってくださいよ!!!」
「ディーヴァそもそも母乳出ないだろ。馬鹿な事言ってないではよ逃げなさい。サリーの体液は猛毒なんだから。気化したの吸ったらディーヴァでも死ぬぞ。」
「この流れで真っ当な理由上げるのズルくありません!??私はご主人様の中での
んなもんサリーが最上位だって前々から言ってるのに。………なんて今のディーヴァに言ったら火に油注ぐようなものだから言わないけど。どうしたものかな。
………あ。そうだ。いい事思いついた。
「ねぇディーヴァ。僕が下行く前にさ、君に言ったこと覚えてる?」
「!??………確か『サリーを擬態できるようにしたら、ご主人様が何でもお願いを聞いてくれる』って言った事ですか?あれは────」
「そうそう。そのお願い、下で考えててよ。僕がサリーの身体を縮めてる間にさ。」
まぁ十中八九なんかそういう願いになるのは予想できるが。何なら今僕がそう言った途端、ディーヴァはキュッと下腹部を押さえた。
何しろジゼルに堕し児の事は任せてるし、僕もやるべき事の大体はこれで片付くからね。頑張ってくれた分、ちゃんとディーヴァも労ってあげればいい。そうすればディーヴァの怒りも多少は収まるというもの。
とはいえディーヴァにとっては余程僕の提案が意外だったのか。既に色々想像してヤバいスイッチが入ってるが、僕に確認するよう再度尋ねてくる。
「いっ……いいんですかご主人様!?私、サリーを人の姿には出来ましたけど!!欠陥塗れだし、肝心な部分はご主人様に投げてるのに………」
「確かにそうだけどね。君がサリーをこんな綺麗に仕立て上げてくれたのは十分過ぎる働きだ。だからご褒美に、ね?」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!」
だからそうサリーの膝の上から告げれば、ディーヴァは感極まったように声にならない鳴き声に近い音を発した。そんな可哀想なものを見るような目で見るんじゃないのサリー。
何しろ僕に愛されるためだけに生きるなんて、そんな禄でも無い命の意味をディーヴァに与えたのは僕自身なんだ。そのくせサリーが僕から当たり前のように享受してる愛情を、ディーヴァは身を粉にした貢献の褒美でしか受け取れない。
我ながら惨い仕打ちだとは思うよ。彼女も愛情の重さで言えば、サリーと似たり寄ったりで重たい娘なのに。
「ご主人様……じゃあ……じゃあ私、部屋で待ってますね……早く帰ってきてください………♡♡」
「………うん。良い子に聞き分けてくれてありがとうね。」
フラフラとした足取りで屋上を後にするディーヴァを、僕は軽く右手を振って見送る。………あんだけガッツリ身体のスイッチが入っていては、後で何をお願いされるかは造書庫を用いるまでもなく分かる。
そしてサリーも流石に察したのか、大きな手で僕の頬を撫でてきた。それが心地よくて僕もサリーの手に頬擦りして甘えてしまうのだが、そうすればサリーは随分と僕の事を心配した様子で尋ねてくる。
「ソロモン……大丈夫??あの女の相手するの、嫌じゃない?下で頑張って疲れてるのに………」
「嫌だったらあんな提案持ち掛けないよ。まぁ……サリーは僕がディーヴァと寝るの嫌だろうけど。ごめんね?僕もあの娘を労う方法はあれ位しか知らなくて。」
「ううん、ソロモンは悪くない。ソロモンを困らせるあの女が悪い。役に立たなければとっくに殺してる。」
そう恋敵に嫌悪感と殺意を剥き出しにするサリーだが、人の姿を作ったり面倒を見てくれた事に思う所もあるのか。心做しか、その表情は前よりも柔らかかった。嫉妬心以上に、僕が純粋に嫌じゃないか心配だったらしい────
「………でもソロモン。」
────などと、サリーの優しさにホッコリとしてたのも束の間。不意にサリーは僕の顔にずいっと自身の乳房を押し付けると、局部を隠す暖簾状の衣服を捲り上げた。当然僕の顔は彼女の柔らかな胸に沈む事になるのだが、サリーはそれを見ると愛しげに切れ長な目を細める。
「ソロモン……私、あなたとディーヴァがした事をやってない。それだけが今まで許せなかった………」
「………………………と、言いますと?」
「人間の愛情表現。」
胸に顔を押し付ける僕をさらに埋めるように、サリーの手が僕の後頭部に押し付けられる。半ば力尽くで自身の身体に僕を甘やかそうとするサリーは、僕に選択肢を与えるつもりは無かった。
人間の愛情表現。それ即ち
でも僕の方からそう頼んだ事は無かった。僕がヘタレだからってだけではない、純粋なアラガミのサリーに人の行為を強要するのは何処か引け目を感じていたんだ。サリーは食事として身体を差し出すことはあっても、人の性行為には興味が無いんじゃないかって。
僕らにはアラガミならではの愛情表現の方法があったし、無理に人の真似事をする必要も無いかって。人間を嫌い絶滅対象とするが故に、自分に言い聞かせてたんだけど────
「………ソロモン。ディーヴァのくれたこの身体なら、今なら出来るよね………??」
「それは多分、普通に出来るけど………」
「正直私も何が良いのか分からないけど……してみたいの。あなたと同じ、人の形になった今だから………」
────そう、最愛の彼女に迫られては断るなんて選択肢は無かった。
さっきといい、今まで擬似的にそういう雰囲気になった事はあったけど……いよいよそういう目的でする時が来たんだ。じっとりと湿った下腹部を前垂れ越しに撫でるサリーに、僕は腹を決めた。
………というか、今まで内心で抱いて煮詰めてきた欲望に正直になる時が来たんだ。彼女が僕を求めてくれている以上、断る理由は存在しない。
「サリー。……今の体格差じゃちょっと難しいから、ちゃんと身体を人並みに縮めてからね。」
「!!!!!」
「正直……僕も、サリーとはずっとしたかったから……一緒に、がんばろ………??」
自分でも頬が火照って、身体が期待してしまっているのが嫌という程分かる。そのせいで彼女の乳の横腹を撫でる手付きも、自然といやらしいものになってしまっている気がする。
けどサリーはそんな僕を、愛しくて仕方ないとばかりに涙の溜まった瞳で見つめてくれる。僕に愛情を向けられることが幸せで仕方ないと、言葉を介さず全身で伝えてくる。
思えば彼女と一線を超えるまで、随分と長かった気がする。だからこそ噛み締めるように、僕はサリーに
そして僕らにとっての、忘れられない夜が始まる。
そろそろ書くか。
十八禁の番外編。