神様にされたら愛され過ぎてヤバい件について。 作:Am.
あとちょっと卑猥……?な表現含みます。
共食いの果てに生まれたこの子と旅をすること更に数ヶ月。精神の汚濁が割とマジにヤバいことになってきている。原因は分かってる。サリーだ。
……誰だそれ?あのサリエルのことだよ。名前までつけてんのかよってドン引きしないでね。この子ヤバいんだから。
精神汚染進んでるせいだと思うけどね……この子が天使過ぎて。天使っていうか女神。めっっっちゃいい子なの。もう結婚しよってレベルで。
まず僕にだけなんだけど凄い優しい。僕が疲れたなーって思うと抱きしめて元気づけてくれるんだよ。あの僕の顔を挟めちゃうくらい大きいおっぱいにぎゅーってされたら元気出るに決まってんじゃん。何ならライフ回復してるわ。まだ赤い雨降ってないのにいつの間にニュクスになった。実は剣戟効かなかったりしない??
しかもそうやって僕のこと抱きしめてる時にね。あの翅でふわふわした手で僕の頭を撫で撫でしてくるの。もう包容力がヤバ過ぎて。母性にでも目覚めたのかってくらいめちゃくちゃに甘やかしてくんの。なんでこんな愛でられるのかは未だに分からないけど、この過酷すぎる旅の中ではこの子が清涼剤過ぎてね。最近じゃサリー抜きじゃ生きられない身体にされている。包容力あるヤンデレって恐ろしいな……
………ぶっちゃけちゃうと精神汚染進んでる原因はね。最近この子しか口にしてないんだよ。大型アラガミは食った時の精神汚染が小型アラガミより酷いらしくて。それなのにサリーばっか食ってるから『終末捕喰はよ』って声が鳴り止まなくなったんだと思う。
でも仕方なくない?この子食う時めっっっちゃエロいんだもん。サリーのどこ食うのかって言うと首の部分なんだけどさ。要するに構図としては抱きしめられてる時に首にがぶってするわけで。
そうやって噛み付くとね。この子いつもビクってするの。それで痛いのかなって思ってやめるともっとやってとばかりに抱きしめる力が強くなるんだよね。んで首の肉をガジガジしてる間ずーっとぎゅうぅって強く抱かれるの。
詳しくは言えないけどね。サリエルってこんな顔するんだって顔してたよ。いつも涼しげで邪眼以外は表情変わんないものだと思ってたから。
それでしばらくサリーの身体を食ってるとサリーも我慢できなくなっちゃってね。僕の耳とかすぐ生える程度に甘噛みしてくんの。そうして口の周りに血のついたサリーはエロくてね……舌なめずりとかされると腕とかあげちゃってもいいかなーってなるわ。すっげぇゾクゾクした。
ザイゴートの時は分からなかったけど、食ったり食われたりするのがアラガミの愛情表現だってのがよく理解できたわ。互いに身体の一部を与え合う。これが愛し合うってことなんだなって。これは確かにいい。むしろなんで人間だった頃に気付かなかったのか。もっと早く気付きたかった。こんな素敵なジャンルがあるなんて。
………狂ってる?何を今更。半年ほど言うのが遅いぞ。
でもそんなえっちぃサリーを見るためにこの子ばっか口にしてたせいか。汚濁した精神と同じくらいに僕の身体の異形化も進んでしまった。
目の白目の部分は赤く濁った血みたいな色に変色し、瞳は輝きを持たない金色へと。口の中の歯はギザギザした牙状のそれに変わり、口が耳近くまで開くようになってしまった。
腕と腰周りにはふわふわした白い翅が生え、両手の掌には僕のと同じ気持ち悪い目玉が生えた。変な感覚だけど視覚もあって、しかも顔の方の本来の目より凄く視力がいい。
おかげで掌を顔に向ければ鏡の代わりとなったが、そのせいで自分の容姿の醜さに軽く絶望を覚えた。綺麗なサリーが羨ましいなって……
そして今はそんなサリーと一緒に飛行訓練中。抱っこされたまま浮いてもらって、離してもらうと軽く身体が浮く。それでもサリーみたいに自由には浮けないししばらくするとぽてって地面に落ちちゃうんだけどね。その度にサリーが心配して抱っこして頭撫でてくれるのがほんと包容力高い。こりゃ男を駄目にするアラガミだわ……
でもふわふわした翅が腰にも生えてる辺り、ちゃんと練習すれば飛べるようになるはずだからなー……感覚はなんとなく掴めてきてるんだけど。やっぱ飛行能力って男の子の憧れだからさ。飛べるだけの身体を持つならちゃんと飛べるようになりたいなーって。こうやって暇な時には練習してるんだよ。
それと掌の邪眼。こっちは使い勝手がまだ理解できたから、もうサリエル種が使うレーザーに似たものを撃てるようにまでなっている。種類は直線だけでホーミングとかは出来ないけどね。それでもオウガテイルを殺せるようになった辺り相当強い。ようやく自力で狩りをできる身体になった。
あとはこの精神の汚濁さえ取り除ければ完璧なんだけど……僕が思うにね?この精神汚染、空腹時に自我が薄れる感じとは違うんだよ。あっちが生存本能みたいなのに対してこれは種族の本能みたいな……言うならアラガミの本能とでも言うべきか。
これってさ。多分だけど僕の身体がまだ人間ってものを知らないのが原因だと思うんだよね。僕は確かに元々人間だけど、僕の身体に投与されて増殖した偏食因子。つまるところオラクル細胞はまだ人間というものを僕の身体しか知らない。
それなのにアラガミを食いまくってアラガミの情報量ばっか身体に溜まってくから人間の部分がこうして薄れていってるんだと思う。
ならば、だ。早い話がこの身体に人間というものを学習させれば。そうすれば人間としての性質も身体が覚え、このゲシュタルト崩壊するほどの『終末捕喰はよ(ノシ 'ω')ノシ バンバン』という声も収まるのではないかと。僕はそう思うんだよ。
「………………………………???」
「って……サリーに言っても分かんないよね。わっ!?」
「♡♡♡♡♡」
膝の上に抱っこされておっぱいに頭を乗せてたら、サリーが突然僕の顔を抱きしめて胸に押し付けてきた。これ実は中に人いたりするんじゃないか……?やぁらかいけどちょっと苦しい……
………まぁつまりね。僕の身体は食ったものの性質を学習する。それで人間の性質を学習させようっていうんだ。ここまで言えば僕がなにをしようかってのは言うまでもないだろう。
幸いそれが出来るだけの身体は手に入れた。あとは心の問題だ。元々は人間なのに人間コロコロするのに抵抗はないのかと言われると………ありませんね。まっっったく。精神汚染進んだ影響か、ちっとも罪悪感がない。
特に神機使い。あいつらには身体に穴あけられたり腕切り飛ばされたり散々な目に遭わされてるので。恨み晴らさでおくべきかって感じだよ。一般人ならまだしも。
幸いにもここ最近、ここらでも神機使いはちらほら見かける。それを襲わなかったのはこのサリエルの能力をまだ物にしてないから。これを完全に物にしたら奇襲をかけてぶっ殺してくれる。
某地域を除けば神機使いって基本的にヴァジュラ出ただけでも支部単位で大騒ぎになるってなんかで見た事あるし。それに近いサリエルの能力を得た僕はすなわち、支部を大騒ぎさせるだけの強力なアラガミってことなんだ。負けるはずがない。
しっかし………それでもやっぱり皮肉な話だよね。人間性を取り戻すために人間を食らう。僕をアラガミに変えたあの阿婆擦れが聞いたら大喜びしそうな話だ。本末転倒にしてもほどがある。
己の自我の正気を保つためとはいえ。これで僕は本格的に人間に敵対することになるんだから。
(物理的に)食われるだってよ。スケベですね。