ハイスクール/Apocrypha 04 学校外のルーラー   作:グレン×グレン

1 / 3
お久しぶりでございます。

ロキ陣営の強化方針がいろいろ言われそうでちょっとビクビクです。










そして、ついにルーラーの真名判明! こっちもいろいろ言われそうでちょっとドキドキ!!


前編 放課後のラグナロク

 

 体育祭が終わり文化祭が迫る中、ついに始まった子供のヒーロー番組。

 

 娯楽の少ない冥界で始まり、そして一気に大人気となった大人気娯楽番組。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その名も、乳龍帝おっぱいドラゴン!

 

 

 

 

 

 

 

 

「イッセー。あなたはいったいどこに行くんですか?」

 

『ひっく……ぐすっ』

 

 シャルロットが遠い目をして、ドライグは泣いている。

 

 しかし、冥界では大人気である。

 

 兵藤一誠こと若手悪魔イッセー・グレモリーの戦いを描くこの特撮番組。大うけである。

 

 とはいえ、それ以外にも兵藤一誠達にはイベントが目白押しといえば目白押し。

 

「リアスとアーシアちゃんばかりずるいですわ。私にもかまってくださいな」

 

 そんな理由で、何故か朱乃や小猫、ゼノヴィアともデートをする羽目になったイッセー。

 

 しかし気づけば、ラブホテル街へ。

 

 更に隣の朱乃は、やけに可愛くなっている。

 

「イッセーがいいなら……いいよ?」

 

 その瞬間、イッセーは瞬時に近くの電信柱を、頭突きでヒビを入れる。

 

「シャルロットシャルロットシャルロットぉおおおおお! 俺に鋼の精神力をぉおおおおおお!?」

 

「い、イッセー! だから、私はかまなわいってば!!」

 

 こちらがかまうのであり―

 

「あ、朱乃!? そんな奇行を働いている者に近づいてはいかん!!」

 

 ―そんな光景を親が見れば、混乱もするのである。

 

「ほっほっほ。今代の赤龍帝は面白いのぉ」

 

「オーディン様、おかしいの間違いでは?」

 

 そして、現れるは、北欧の主神オーディンと、そのお付きのヴァルキリーであるロスヴァイセ。

 

 彼らが来た理由は、禍の団に対する対抗も兼ねた、日本神話との和平の為だった。

 

「おっぱいパブに行きたいのぉ」

 

「よっしゃぁ! 堕天使がやってる店に行くか!!」

 

 ……堕天使総督と北欧主神(馬鹿二人)が意気投合し、しかしそれだけで事態は終わらない。

 

「……朱乃、話をしたいのだ」

 

「お断りよ。あなたと話す事なんて、ないわ」

 

 かみ合わないバラキエルと朱乃。

 

 こっそり覗いてしまったイッセーとシャルロットは、そこに何か悲しいものを感じてしまう。

 

「お、おっぱいを吸ったりいきなり頭をぶつけるような変人と一緒にいるところを見て、心配しない親はいない!!」

 

「イッセー君を馬鹿にしないで!! あなたに何を言う権利があるの!?」

 

 ……悲しいとはそういう意味ではないが。

 

 そして完全に拒絶の意志を見せる朱乃から離れたバラキエルに、シャルロットはどうしたものかと思いながら、事情を知る為に接触する。

 

「あの、一体なんで朱乃さんは堕天使なのに悪魔になったんですか?」

 

「……そこについては、むしろリアス・グレモリーには感謝しているのだ」

 

 そして語られるのは、敵対する勢力間で愛を育んでしまったがゆえに、翻弄された一つの家族。

 

 目の前で母親を殺されたショックを未だに引きずる朱乃に、シャルロットはどうしても放っておけない。

 

「このままだと、私とは違うけど私のような失敗をしてしまいそうで……」

 

「……あなたに、何が分かるというの!!」

 

 その所為でギクシャクする中、事態は更に悪化する。

 

「侵略ではなく和平の為に他神話体系と繋がるなど、認められはしない!!」

 

 現れるは、アースガルズの和平反対派筆頭、悪神ロキ。

 

 神の猛威に対抗するべく動くグレモリー眷属だが、しかしロキもまた相応の準備を整えていた。

 

 一つは、最強の魔獣とすら称される神喰狼、フェンリル。

 

 そして、もう一つは―

 

「聖杯戦争とやらの情報は掴んでいてな。いざという時の為に調べておいて正解だった。行け、バーサーカー!!」

 

「ぁぁあああああシュょおおおおおおおお!!!」

 

 灼熱に身を包んだ狂戦士の英霊。バーサーカーのサーヴァント。

 

 その灼熱と再生能力、更にはフェンリルの神殺しの力と速度に翻弄されるも、しかし運はイッセー達を見放してはいなかった。

 

「そうはいかない。彼は俺の獲物だ」

 

 乱入する白龍皇ヴァーリ。

 

 それを機にロキ一派は撤退するが、しかし情勢は更に混乱と化す。

 

 英雄派のテロなどで動きが取れない現政権は、イッセー達にロキの討伐を指示。

 

 更に、ロキやフェンリルと戦いたいヴァーリは、共闘を提案する。

 

 思わぬ形で呉越同舟となった一行は、龍王ミドガルズオルムの情報提供からミョルニルのレプリカをアースガルズから借りる事に成功するなど、対抗準備を整えていく。

 

 そして、その夜―

 

「……抱いて」

 

「いやです」

 

 朱乃に迫られてイッセーが抱かずに対処するなどある意味で男気を見せながら、ロキとの戦いがついに始まる。

 

 しかし、状況は更に混乱と化した。

 

「おいおいヴァーリさんよぉ? 利敵行為はいただけねえな!!」

 

「全くだ。恐慌に走る信徒達だけでも我慢ならんのに、同盟者の暴走まで見る羽目になるなんてな」

 

 英雄派が一角、ヘラクレスの魂を継ぐ者が、ライダーのサーヴァントと共に乱入。

 

 そいて続け様に、ロキの首を狙って英雄派の幹部達が次々と姿を現していく。

 

「いいねいいねぇ! 主役のはりがいがあるってもんだ! なあ、マスター!」

 

「同感だシールダー。さて、それでは俺の結界装置を陣地に作り直してくれ」

 

 瞬時に形成される城砦を作り出す、シールダーとゲオルク。そしてそれだけでは止まらない。

 

「お姉さん困っちゃう。これ、手柄を上げるついでにお灸をすえちゃった方がいいのかしら?」

 

「仕方があるまい。此処は事実上の三つ巴という事でいいだろう」

 

 ジャンヌ・ダルクの末裔は、陣羽織を身に纏ったキャスターのサーヴァントと共に襲い掛かる。

 

「面白い。本気でお前達とやりあえるのは中々ないんだ!!」

 

 歓喜するヴァーリが攻撃を開始し、三つ巴の戦いは激しさを増す。

 

 そして、そんな中ロキは嘲笑を浮かべる。

 

「ジャンヌ・ダルクの魂を継いだ者か。……くくくっ。皮肉を込めた人選だったが、時に運命は神すら予測できない流れを生むものだ」

 

 その嘲笑の隙をつこうと、ヴァーリが攻撃の矛先をロキに向けた瞬間―

 

「がはっ」

 

 -フェンリルの牙が、ヴァーリを捕らえる。

 

「ぐぅ……っ」

 

 フェンリルの子供の牙が、朱乃を庇ったバラキエルを大きく傷つける。

 

 状況は刻一刻と悪化していき、このままでは詰む一歩手前となり―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「諦めるな」

 

『いよっし、間に合った!!』

 

 紫炎と黒炎が、一気に敵陣営を焼き払った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ギリギリで間に合ったな、こっからは俺も戦うぜ、兵藤!!』

 

 ヴリトラを疑似的に復活させた匙が、量産型のミドガルズオルムを焼き払う。

 

「信徒が揃いも揃ってテロリストとは、少し恥を知るがいい!!」

 

 ルーラーの分身達と共に振るわれる紫炎の槍が、フェンリルの子供達を薙ぎ払い、サーヴァントにすら傷をつける。

 

 英雄派達はキャスターの力で即座に傷を修復させるが、しかし一気に情勢は変化する。

 

 キャスターとゲオルクの魔法もジャンヌ・ダルクとライダーの聖剣もヘラクレスの打撃も凌ぎ、シールダーの斬撃すらあっさりといなすはルーラー。

 

 聖杯戦争の裁定者の本領を最大限に発揮して、圧倒的な力を発揮する。

 

 そして、朱乃もまた壁を超える。

 

「これ以上、これ以上家族を失いたくはありませんわ!!」

 

「ええ、行きましょう、朱乃さん!!」

 

 そして、ここに新たなる赤龍帝の本領が発揮される。

 

「覚悟しやがれ、ロキぃ!!」

 

 雷光を纏った赤龍帝が、悪神に迫る。

 

「フェンリルはこちらで受け持つ。白龍皇の意地を見せてやるさ……!」

 

 ヴァーリ・ルシファーが再び覇龍を開放し、フェンリルと相対する。

 

 そして、紫炎を纏った裁定者は、狂戦士を目にして瞠目する。

 

「聖杯によって狂った聖女が。悪役を演じて最低限の保証をしたつもりだが、まさかこんな形で恨みを晴らされる事になるとはな」

 

「おぉおおおおおおおおオマエはぁああああああああああっ!!」

 

 目を血走らせてルーラーを睨み付けるバーサーカーに、ルーラーは憐憫の情を向ける。

 

 思えば、あれは自分が老年に差し掛かった時の事だった。

 

 主の声を聴いたという彼女について調べ上げ、既に聖杯によって暴走の領域に到達している事に気が付き、哀れに思った。

 

 このままでは戦争は激化し、イングランドが戦果に包まれる。当時の情勢下でそれは危険すぎた。フランスの範囲内で済ませるのが次善の策だった。

 

 故に全力をもち、命を懸けて彼女を捕らえ、わざと悪辣な方法で火刑に処した。

 

 そして信徒達に事情を説明し、復活に見せかけたり権利回復運動を起こさせるように誘導しながら余生を過ごしたが、しかしそれでも恨まれるのは当然だろう。

 

 殺されても文句は言えないと思う。だが、それもできない。

 

「私には裁定者の使命がある。ゆえに、ここで貴様を打ち倒す。……悪く思え」

 

「ユルさないいいいいいいい!!! ぴえーるぅううううう!!!」

 

 憐憫の視線と憎悪の視線が交錯し、そしてぶつかり合う。

 

 今この場において、数百年の時を超えて、火刑に処された女と火刑に処した男がぶつかり合った。

 

「行くぞ、バーサーカー……ジャンヌ・ダルク!!」

 

「ぴえーるぅううううううこーしょんぅうううううううう!!!」

 

 ルーラーのサーヴァント。教会暗部組織の精鋭だった男。紫炎祭主の磔台の担い手、ピエール・コーション。

 

 バーサーカーのサーヴァント。聖女とされた狂人。幽世の聖杯に魂を汚染された女、ジャンヌ・ダルク。

 

 今ここに、因縁の戦いが再び巻き起こった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シールダー。どさくさに紛れてミョルニルのレプリカを奪うとは中々やるな」

 

「ロキの奴を殺し損ねたからよ。せめて何かしら成果出さねえとダメだろ?」

 

「だな。教会の暴動もそろそろ引き起こす必要があるし、こちらも準備は必須か」

 

「ああ。だけど準備に囚われ過ぎるなよ? こういう時は覚悟ってのは必要だからな」

 

「ああ。お前が教えてくれた事だ。自分の人生の主役は、いつだって自分自身だとな」

 

「ああ。それがどんな物語になるかは自分自身の責任だ。せめて、ちっぽけなつまらない物語にしねえように気を付けろよ?」

 

「ああ、ゆえに俺は令呪をこう使うほかない」

 

 そして、令呪が強く輝く。

 

「令呪に命ず。宝具、刀狩(サヨナラ・トウケーン)をアヴェンジャーの仕様で発動し、ミョルニルのレプリカを己の宝具に改造しろ」

 

「了解だ、マスターさんよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しかし、この宝具名はどうかしているな」

 

「何言ってんだ、けれんみ聞いてカッコいいだろ?」




裏題名:世界一カッコいいピエール・コーション。

こんな独自解釈になったのは、とある勘違いがきっかけです。その辺については次投稿するマテリアルで。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。