リプレイヤーは稼ぎたい   作:クリスチーネ小林

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転校生悪魔と文学宇宙人

悪魔⋅⋅⋅いや、暁美ほむらから事情を聞いた俺は頭を抱えつつ、とりあえず教室に戻った⋅⋅⋅

 

教室に戻ると皆が一斉に何とも居心地の悪い視線を浴びてしまう。

 

「小林君、大丈夫かい?さっき目と鼻と口から血を吹き出していたけど⋅⋅⋅!?」

 

我がハートフレンド(心の友)の心配してくれる声に俺は心底安心感に包まれる。

 

「ああ、嶋田君心配ないさ!ちょっと血が滾っただけだから!」

 

「いやいや、あれは滾ったと言うには無理があると思うけど⋅⋅⋅⋅」

 

「まあ本当大丈夫だからさ、次の授業始まるからそろそろ席につこう」

 

 

無理やり嶋田君を納得させて自分の席につくと遅れてほむらが教室に入り俺の隣の席にいる長門有希さんを一瞥すると静かに自分の席についた⋅⋅⋅

 

 

さっき保健室で長門さんの正体を知ってしまった俺は隣をメチャクチャ意識してしまう。

 

この娘が有機アンドロイドとはいわれなければ本当に只の読書好きの女の子にしか見えないよな⋅⋅⋅

 

授業が始まるもやたらと隣が気になって集中出来ずにいた。(それ抜きにしても久しぶりの授業の内容はちんぷんかんぷんだった)

 

 

やがて昼休みになるとクラスの半分は謎(?)の美少女転校生、暁美ほむらに群がり色々と質問をぶつける。

 

そしてもう半分は俺の周りに集まり転校生とどんな関係なのかと質問責めに合うのだった⋅⋅⋅⋅

 

 

「ねえねえ暁美さん、え~と彼⋅⋅⋅小林君とはどんな関係なの?」

「二人ってもしかして付き合ってるの?」

「出会いはいつ、何処で?」

「小林君って、その⋅⋅⋅⋅どんな人ですか⋅⋅⋅?」

「言っちゃ悪いけどもう少し選り好みした方がいいよ」

「どっ、何処まで進んだのでしょうか⋅⋅⋅⋅?」

 

 

「え⋅⋅⋅⋅とっ、そのすみません⋅⋅⋅私と彼は⋅⋅⋅⋅きゃっ♥恥ずかしい♥詳しい事は秘密です♥でも、どうしても知りたいというなら彼に⋅⋅⋅小林君に⋅⋅⋅ねっ!」

 

 

あ、あのアマァァァー!!

 

 

可愛くウィンクしてこっちに全部丸投げしやがったー!!

んなもん、どう答えりゃいいんだよ!?

 

 

「えと、小林だっけ?あ、暁美さんとはやはり彼氏彼女の関係なのかい?」

「くっそ~!!お前羨ましいにも程があるぞ!!」

「連休明け早々にあんな正統派黒髪ロングヘアーの美人と⋅⋅⋅男として負けた⋅⋅⋅」

「どうやって知り合ったんだ?どうやって彼女にしたんだっ!?教えくれよ!」

「羨ましい⋅⋅⋅!だが僕は長門さん⋅⋅⋅いや、何でもない⋅⋅⋅」

「小林⋅⋅⋅⋅俺はお前を認めねぇ⋅⋅⋅⋅くっ、悔しくなんかないんだからねっ!」

「小林ー!!まだだ!高校生活は始まったばかり!負けんぞぉー!!」

 

 

 

⋅⋅⋅⋅⋅⋅胃が⋅⋅⋅⋅⋅胃が痛む⋅⋅⋅⋅ハハイ!!

 

 

 

⋅⋅⋅⋅そして⋅⋅⋅気がつくと俺はまた保健室の天井を見つめていた⋅⋅⋅⋅

 

 

また記憶がとんでる⋅⋅⋅に、してもあの悪魔めぇぇぇ~!!なんて事してくれたんだ!俺はただ、平凡でいいから失われた青春を味わいたかっただけなのにー!!

 

気がつくとベッドのカーテン越しに人影が見えた。

暁美ほむらか?絶対文句をつけてやる!!そう思い、勢いよくカーテンを開き、

 

「オイ!暁美⋅⋅⋅⋅てっ?あ、あれ?長門さん!?」

 

そこにはあの悪魔から有機アンドロイドと知らされた長門有希さんが無表情で此方を見つめていた⋅⋅⋅⋅!?

 

確か俺の監視の為と言っていたな⋅⋅⋅だけど余りにダイレクト過ぎやしないか?そんな疑問をよそに長門さんはジッと真っ直ぐに俺を見つめ口を開く⋅⋅⋅

 

 

「小林信一⋅⋅⋅あなたに話しがある⋅⋅⋅」

 

そう告げると何か、奇妙な感覚が俺⋅⋅⋅いや、保健室全体を包んだように感じた。

 

「この保健室の空間情報を通常の空間から一時的に切り離した⋅⋅⋅私とあなただけがこの保健室内で誰にも知られず会話が出来る」

 

 

な、なんちゅう事出来るんだ⋅⋅⋅⋅!?

俺は驚愕しつつもまあ、あの悪魔もやろうとすれば出来るんだろうな~と考え妙に冷静に構えた。

 

 

「⋅⋅⋅⋅変に騒がないので情報を伝えるのに好ましい⋅⋅⋅私はこの宇宙⋅⋅⋅銀河に存在する肉体をもたず情報のみで存在する情報統合思念体というあなたの認識でいうところの宇宙人⋅⋅⋅その宇宙人達が有機生命体である人間にコンタクトを取るべく造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース⋅⋅⋅それが私⋅⋅⋅⋅長門有希」

 

 

ここまではほむらから聞いていたとうりだ。

 

 

「小林信一⋅⋅⋅あなたを監視し、いざとなればあなたの行動を助けたり、妨害する役目を担っている⋅⋅⋅」

 

 

なんですと!?

 

 

「数年前⋅⋅⋅この時空の宇宙において凄まじい時空間干渉エネルギーの渦が観測された。それに伴い高いレベルの時空変容も頻繁に起こった。これの影響により平行世界のあなたは神を自称する存在から有機生命体でいう人智や摂理すら操れる道具を所持する事を許される。その道具を使い平行世界のあなたはもう一人の私を造りだし××××して愛しあっている⋅⋅⋅⋅⋅」

 

 

⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅てっ、ちょっと待ていぃぃー!!

 

 

はっ、話しの筋は昔読んだ漫画やゲーム、ネット小説のおかげで大体理解は出来る⋅⋅⋅だけど平行世界の俺ー!!

何やらかしてんだよ!?はっ、恥ずかし過ぎるー!!なんだろう、気のせいか俺を蔑み侮蔑しているみたいに俺を見つめていない?

 

 

「⋅⋅⋅⋅⋅平行世界のあなたとそれに造られた私は似て非なる存在⋅⋅⋅そこまで気にする必要性は皆無⋅⋅⋅⋅」

 

 

いや、あんな事聞かされて今さら無理でしょ⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

「こちら側の平行世界のあなたはそのような道具を所持する事もなく不幸で陰鬱な人生を送り、絶望のままその生命活動を終えた⋅⋅⋅⋅だが何故か確認された観測情報からとは異なる状況に陥っている。言うなれば極めて特異なイレギュラー状態が続いている⋅⋅⋅⋅」

 

 

あ~、多分それはあの悪魔と契約して二週目の人生⋅⋅⋅リプレイヤーをやっているからだと⋅⋅⋅⋅こんなんどう説明せよと⋅⋅⋅

 

 

「この状態に強く危機意識を感じた上は特定人物(涼宮ハルヒ)の観測任務を終えた私に新たな任務としてこの世界であなたのクラスメイトとして紛れ監視する任務を与えられ今に至る⋅⋅⋅以上が私から公開できる限定管理情報⋅⋅⋅これ以上の情報の開示は認められていない為、質問を受け付ける事は出来ない⋅⋅⋅⋅」 

 

 

言うだけいってこっちの質問はなしかよ⋅⋅⋅と心の中で軽くボヤくと、突然凄まじい圧力が保健室全体に及んだ!!

 

「なっ!これはまさか!」

 

 

ドギャーーーン!!

 

 

強い衝撃音に思わず耳をふさぎ身を縮めた。⋅⋅⋅⋅そしてゆっくりと瞼を開くとそこには強烈な黒いオーラを放っている暁美⋅⋅⋅⋅いや、悪魔ほむらが居た⋅⋅⋅!!

 

 

「空間を切り離してこそこそ内緒で何をしてたのかしらぁ⋅⋅⋅⋅?」

 

「別になんもしてなねえよっ!向こうから話しをしてきたから聞いてただけだよ!」

 

目の前のほむらはかつて自分が奇妙な空間で対峙した時のセクシーかつ危うい魅力を打ち出し、美しい翼を広げ此方を見ている。

 

 

「⋅⋅⋅冗談よ⋅⋅⋅長門有希⋅⋅⋅⋅静かに監視するだけでなく、直接干渉までするなんてインターフェースも随分とはしたないのね⋅⋅⋅」

 

「監視任務を円滑にこなす為、独自の判断により開示が認められている情報を知らせて好ましい関係を築こうとしただけ⋅⋅⋅⋅特に(やま)しい意図は皆無⋅⋅⋅」

 

「あらぁ?それを鵜呑みにするほど私は寛容ではないわよ⋅⋅⋅コレ(・・)は私の駒で大事なオモチャよ⋅⋅⋅」

 

 

はっきりと駒とオモチャとか抜かしやがって⋅⋅⋅ぐぬぬ⋅⋅⋅

 

 

「こちらも監視して静観を決め込もうかと思っていたけどもう⋅⋅⋅いいわ⋅⋅⋅この場であなたを破壊するわ⋅⋅⋅」

 

 

二人は対峙し何かしらの力が空間を被いつくす⋅⋅⋅気のせいか身体にまとわりつく空気がひどく重い。ぶつかり合うのか?と思った瞬間⋅⋅⋅ 

 

 

ビーッビーッ!!突然ほむらの周辺から警戒音が鳴り響き珍しく驚愕した顔を見せる。長門さんの方に視線をやると何やら虚空に向かって何かしゃべっている。もしかして情報統合思念体というのと交信しているのか?

 

ほむらは耳に手をあてて何かやり取りをしているみたいだ。⋅⋅⋅⋅何なのこの状況は⋅⋅⋅⋅

 

「小林⋅⋅⋅悪いけど予定が変わったわ⋅⋅⋅緊急事態よ!!魔獣達が次元を突き破って進撃してきたわ⋅⋅⋅⋅!!」

 

 

へっ⋅⋅⋅⋅何だってぇぇ!?

 

俺は焦ってほむらに問い詰めた。

 

 

「な、何でだよ!満月にはまだ約8日以上もあるぞ!!」

 

「裏でインキュベータどもがやってくれたわ⋅⋅⋅⋅私としたことが⋅⋅⋅とにかく覚悟を決めなさい。予定が前倒しになっただけと思えば大した事ではないわ⋅⋅⋅!」

 

「んな事言われても⋅⋅⋅⋅!」

 

パキーン⋅⋅⋅⋅!!突然渇いた音がして保健室を覆っていた違和感がなくなった。

 

「緊急召集⋅⋅⋅⋅上からの呼び出しを受けた⋅⋅⋅今回の件は一時的保留とさせて貰うのが好ましい⋅⋅⋅」

 

そう言って長門さんは部屋から出て行った。

 

「なんなんだ⋅⋅⋅⋅」

 

まだ頭が追いつかず軽くパニックになっていると窓の方からコンコンと音がする?振り向くと窓には杖のムカイさんが居た!?

 

「マスター!!開けて下さい!緊急事態が起こりました!あっ、ほむら様!!」

 

「いいタイミングよムカイさん⋅⋅⋅これから魔獣の討伐、もしくば進行を一定時間防いでもらうわ⋅⋅⋅!」 

 

 

 

俺のリプレイヤーとしての新たな生活は波乱の幕開けとなってしまった。

 

 

 

 

 

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