リプレイヤーは稼ぎたい   作:クリスチーネ小林

8 / 13
ガンダムヘビーアームズ大地に立つ!

ボスと思った個体に熱線銃を顔面に浴びせたが完全に裏目に出てしまった。

 

 

それまで感情らしいモノを見せなかった魔獣は凄まじい雄叫びを放ち初めて攻撃を仕掛けられた。

 

至近距離に浮かんでいた為、回避が間に合わず直撃して吹き飛ばされ強い衝撃に目を回しながらも必死で助かる方法を模索する。

 

このままでは機体が地面に激突して確実に死ぬ⋅⋅⋅⋅⋅!!

 

時間にして僅か2秒足らずだが、咄嗟に閃いた俺はムカイさんを抱えて必死で飛び降り、腹にくっ付けてある四次元ポケットを外してポケットの中へと逃げ込んだ!!

 

 

 

ドギャァァァーーーンンン!!!

 

 

 

ボールが地面に激突し、爆発した音が四次元空間内にも響いてきた。

 

 

⋅⋅⋅⋅もう、そろそろ良いかな?

 

 

俺はポケットの出入り口から顔を覗かせて周囲を確認した。

幸いポケットは木々の枝に引っ掛かりもせず地面に落ちていた。

 

ボールは地面にぶつかりグチャグチャに変形し、火が燃え盛っていた。

 

 

「マスター!!素晴らしいご判断です!助かりました!」

 

「はっ、はは⋅⋅⋅⋅⋅ま、まあね⋅⋅⋅⋅⋅」

 

ホッとした瞬間身体中から脂汗が滴り、ガクガクワナワナと震えが止まらなくなった⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

う、上手く行って良かった~!!!

もう一度ヤレ!と言われても上手くやれる気が全くしないぞっ!

 

す、少しでも出遅れてたら多分身体がグチャグチャになって誰にも知られずに死んでいた⋅⋅⋅⋅⋅

 

それにほんの少しだけ運があった。まずボールは文字道り球形状の為、衝撃が分散された事、軽量で浮かんでいた為、これまた衝撃が流れた事、熱線銃を撃つ為ハッチは開きっぱなしだった為、脱出が迅速に行えた事⋅⋅⋅⋅

 

 

って、そもそもアレを攻撃しなければよかったんだよな⋅⋅⋅⋅自分のゲーム知識が仇になってしまった。完全に判断ミスだ⋅⋅⋅まさか行動の変化の引き金になるなんて思いもよらなかった。

 

「マスター⋅⋅⋅⋅申し訳御座いません⋅⋅⋅ワタクシの判断が⋅⋅⋅⋅⋅」 

 

「ムカイさんが謝る事じゃないよ!言い出して判断して実行したのは俺なんだ。それよりも残りの魔獣をどうするか⋅⋅⋅⋅⋅」

 

 

さっき角を粉砕された魔獣は怒り狂い、他の魔獣どもも一斉になって吠え狂いヤバい感じだ。攻撃性が表に現れてる。ポケットに爆弾は残っているがどうにも倒せるとは思えない。何より至近距離で爆弾を投げるのは危険過ぎる。

 

アレコレ考えてるとドスンドスンと速い勢いでさっきのボスと勘違いして角を粉砕した魔獣が迫ってきた!!

 

ちきしょう!!さっき迄ゆっくり足並み揃えて進行してたのに⋅⋅⋅⋅

 

 

「ゴギャァァァー!!!」

 

 

森林を薙ぎ倒しながら迫ってきた!!

最後の手段でアレを⋅⋅⋅⋅

 

【月のツキ】を使って、残りの10万円でMSを引き当てるしかない!

 

お、俺は必死に走りながらスマホの画面に月のツキの試供品提供の欄をクリックする。ムカイさんが口から品物を出してくれたので一気に飲み干しスマホ画面のMSガチャを回した!!

 

出ろー!出ろー!出ろー!

強いMS出ろー!!

 

 

「ゴギャァァァー!!!」

 

 

ちょこまかと逃げる俺たちにイラついた魔獣は全力で腕をスイングしてきた!!や、やべー!!あんなもん喰らったら全身の骨が砕ける⋅⋅⋅⋅

 

恐怖しながらもスマホ画面を見ると⋅⋅⋅⋅な、なんと!

【ガンダムヘビーアームズ】が出てくれた!!

 

 

や、やったぞー!!

 

 

「ムカイさん!強いMSが出た!早く出してくれー!!」

 

「は、はいマスター!」

 

すると空中からガンダムヘビーアームズが落ちてきた!

 

  

   ドゴォ~ンンン⋅⋅⋅⋅

 

 

ガンダムヘビーアームズ⋅⋅⋅⋅この機体は全身にミサイル等の火器を詰め込まれた瞬時殲滅戦を得意とするガンダムだ! 

 

ヘビーアームズの姿を見た魔獣達は本能的に危険を感じたのか、一斉にこちらに向かってきた!!ゆっくりでいいっつーの!

 

デカイ分だけ歩幅が広くもう間近に迫ってきた。駄目だ!間に合わない!?

 

「マスター!ここはワタクシにお任せを!時間を稼ぎます!」

 

「えっ?ムカイさん何を?」

 

ムカイさんは俺の腹に付けた四次元ポケットに突っ込み口をモゴモゴしながら魔獣達の方に向かっていった!?

 

ムカイさんは口から爆弾を吹き矢みたいに勢い良く噴出させ爆弾を魔獣達に浴びせた!

 

 

「ギャオオオー!!!」

 

(今の内です。マスター!)

 

 

 

上手い具合に魔獣の目や口に浴びせたのでさしもの魔獣達も一時的に動きが鈍くなった!ありがとうムカイさん⋅⋅⋅!

 

俺は仰向けになっているガンダムによじ登り何とかハッチのスイッチを押して開き乗り込んだ⋅⋅⋅⋅⋅⋅

 

だが、動かし方がさっぱり分からん!

ま、マニュアル!マニュアル!

 

 

だが何処にもマニュアルが見当たらない!それによく考えたら例えマニュアルがあってもこのヘビーアームズをまともに動かすのは不可能に近い⋅⋅⋅⋅

 

何故ならヘビーアームズは左腕に装着してあるシールドと一体化させてあるガトリングガン⋅⋅⋅⋅これが原因で常に左半身に偏っている不安定な重心を正確に捉えて姿勢制御をしなければならない。

 

劇中ではパイロットであるトロワは類い希なセンスと経験と技量で体に重心バランスを覚え込ませて見事に操っていた。

 

正直、マニュアルがあったとしても短時間で出来るハズがない!

 

 

ど、ど、どうすりゃいいんだよ⋅⋅⋅⋅

ボールみたいな単純な構造じゃないんだぞっ!そんなのわかってただろ!

まだゲームみたいな感覚に酔いしれてたのか俺はっ⋅⋅⋅⋅⋅

 

マニュアル読んでもアムロみたいに出来る訳がない!!

 

 

気がつくと爆弾のけたたましい炸裂音が鳴り止み⋅⋅⋅魔獣達の咆哮が鳴り響いた⋅⋅⋅⋅⋅

 

あ、ああ⋅⋅⋅⋅⋅恐らく口に抱えて込んだ爆弾が全部無くなったんだ⋅⋅⋅⋅⋅こ、このままじゃ、ムカイさんが⋅⋅⋅⋅

 

ちくしょう!考えろ!考えろ!足りない頭を絞りだせ!捻りだせ!

 

 

開いているハッチから魔獣の顔が見えてきた。ヤギのような悪魔の顔⋅⋅⋅死ぬ⋅⋅⋅⋅俺はまたミジメに死ぬ⋅⋅⋅⋅

 

頭の中で前世の記憶が勢いよく流れ⋅⋅⋅⋅そして何故かドラえもん・のび太の鉄人兵団のザンダクロスの姿が出てきた⋅⋅⋅⋅は、ははは⋅⋅⋅こんな時迄俺って奴は⋅⋅⋅⋅

 

 

    ・・・・・・

 

 

⋅⋅⋅⋅⋅アレだー!!!俺はスマホ画面を秘密道具購入画面に切り替え必死で検索した。

 

あったぞー!!!

 

【サイコントローラー】!!!

 

この秘密道具は手に握って考えるだけで脳波がロボットに伝わりイメージのままに動かせるチートな秘密道具だ!

 

画面を読むと⋅⋅⋅⋅試供品無し⋅⋅⋅

れ、レンタル品⋅⋅⋅⋅無し。

限定10個限りの品物でお値段⋅⋅⋅⋅

 

   

   一千万円⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

あのクソアマァァァー!!! 

悪魔めぇぇぇーーー!!!

 

 

  ヂギジョオオオ~~!!

 

 

生きてこそだ⋅⋅⋅死んだらもう⋅⋅⋅次はあるかもしれんが厳しい条件をつけられるかもしれん⋅⋅⋅⋅何よりまた苦しんで屈辱を味わうのはもう⋅⋅⋅

ゴメンだ!!

 

震える指先で購入画面を押す⋅⋅⋅⋅

 

さようなら俺の一千万円⋅⋅⋅⋅(涙)

 

表示される残高がゼロになり俺は叫んだ。

 

 

「ムカイさぁぁぁーーん!!!」

 

 

するとガンダムヘビーアームズが起動して立ち上がり右手首に備えてあるアーミーナイフで目前に迫った魔獣を切り裂いた⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅!

 

 

ガンダムヘビーアームズ大地に立つ!

 

 

 

「マスター!遅くなり申し訳ありません!」

 

少し汚れてボロボロなムカイさんはハッチの中に勢いよく飛び込んできた。

こんなになるまで頑張ってくれたんだな⋅⋅⋅⋅

 

「いや!大丈夫だ。いいタイミングだよ。それよりもムカイさん無茶して⋅⋅⋅⋅でもありがとう⋅⋅⋅⋅⋅!」

 

「いえ!マスターのお役に立つのがワタクシめの存在理由です。さあマスター⋅⋅⋅⋅!」

 

「ああ⋅⋅⋅わかってるよ⋅⋅⋅!ここから⋅⋅⋅⋅殲滅じゃぁぁー!!!」

   

 

ムカイさんの口からサイコントローラーを渡してもらい、しっかりと握りしめ⋅⋅⋅⋅ヘビーアームズを操った!!

 

 

俺無双の始まりじゃぁぁ!!!

 

 

先ずはバルカンで魔獣どもの目を集中的に狙い動きを鈍らせ必殺のビームガトリングガンでヤツらの体に風穴を開けてやった!!

 

俺達を追い回して雄叫びを叫んでいた同じ魔獣とは思えない程、情けなく悲壮感めいた断末魔の声を張り上げ塵芥となった⋅⋅⋅⋅⋅!

 

焦った魔獣どもは低姿勢で集団で突進してきた。俺はイメージして全門を開き、ヘビーアームズの最大火力のフルバーストをお見舞いしてやった!!

  

 

「これでも喰らってイキさらせー!!」

 

 

「ギョワァァァーー!!!」

 

 

例の角のヤツを含め、まとめて粉砕してやったぜっ!

 

 

はっきり言って強過ぎて物足りない⋅⋅⋅⋅⋅残っていた250体以上いた魔獣どもはモノの1、2分でガンダムの火力であっさりと殲滅し、跡形もなく塵になった。

 

 

ハ、ハハハハ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅流石ドラえもんの秘密道具とガンダムだな~(大涙)

 

何しろ貴重な月のツキと10万円で出したヘビーアームズだしぃ⋅⋅⋅⋅

一千万円した秘密道具だしぃ⋅⋅⋅

 

 

いっ、一文無しになっちまった~(悲哀)

 

 

「マスター⋅⋅⋅⋅お気を確かに⋅⋅⋅⋅」

 

 

はあ~ヘビーアームズは手に入ったけど弾薬の補充はどうしよう⋅⋅⋅⋅⋅

 

今月は、ギリギリ何とかなるけどこれからの生活費に学費⋅⋅⋅⋅まあ、後一回分だけ試供品の月のツキがあるからいいかな⋅⋅⋅⋅また宝くじで⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

   パキィーン⋅⋅⋅⋅

 

 

んっ?なに、この嫌な感じは⋅⋅⋅まさか!?

 

遥か遠く、空高く空間が割れて新たな魔獣が出現しやがった!!

 

 

フダけんなー!!どしょっぱつから何でこんなにベリーハードなんだよ(怒)

 

 

新たにやって来た魔獣の形態は殲滅した魔獣同様にヤギの顔つきで角はよりでかく禍々しい雰囲気を纏い、背中からは蝙蝠状の翼が生えている。明らかに今までのとは各が違う⋅⋅⋅⋅⋅

 

そう言えばもう流石に20分は迎えようとしている筈⋅⋅⋅⋅?ムカイさん?

 

「ま、マスター⋅⋅⋅⋅こ、この魔獣は今までのとは違い過ぎます⋅⋅⋅⋅こいつはこの空間の消滅時間を停止させています⋅⋅⋅⋅」

 

「え、なっ?そ、それってつまり時間稼ぎは無意味でコイツを倒さなきゃ俺の世界がメチャクチャになるって事だよね⋅⋅⋅⋅⋅」

 

「はい⋅⋅⋅⋅⋅」

 

 

ヘビーアームズの弾薬の残りはどれぐらいだ?金がないから追加は不可能⋅⋅⋅⋅

 

 

どうしろってんだよぉぉー!!

 

 

 

 

 

 

   

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。