ありふれてない剣士は帰りたい   作:外の神様

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お久しブリーフ
最近ずっとパチカスになってしまっておりダメダメな生活してました、デスフラッシュが気持ちええんじゃ〜。
ペース上げていきたいでござるよ
あとリハビリな感じです。


第4話 ミレディ・ライセン

 この迷宮に入り、攻略を開始して2週がたった。殆ど問題はなかったが数々のトラップ、如何にもゴールの様な部屋からスタートに戻され、時間で変わる迷宮でナイフの回収も相まって時間と共に精神まで削られて行ったが。

 遂にその如何にもゴールの様な部屋、騎士の姿形をしたゴーレムが並ぶ大部屋へと辿り着いたのだ。

 

「やっと戻ってこれた…これでまたハズレデースwwwとかされたら俺はこの迷宮を粉々に消し飛ばしてしまうかもしれん…」

「落ち着け白よ、前に来た時とは違って、既に扉は開かれているようじゃぞ」

 

 

 確かに前回来た時とは違い、封印の扉は初めから解放されており、向こう側は部屋ではなく通路が続いているように見えた。

 

 

「どうやら、本当にゴールらしいな…包囲されても蹴散らせるが、相手にするのは面倒だ。ちょっとずるいが跳ぶか…」

「妾の出番というわけじゃな。任せよ」

 

 

 村正がそういうと部屋の中に踏み込むと同時に2人の姿が消える。

次に2人が現れた場所は開かれている扉の前であった。

 

 

「ゴーレム共を出さないようにと思って跳んでみたが…どうやら跳んでも無駄らしいな、普通に出てきてやがる」

 

 扉の前に出た瞬間に両サイドの窪みからゴーレム騎士達が飛び出し、こちらに向かってきた。

 だが、あれだけ距離が離れているのなら仮に扉の先について来たとしても、追いつかれる心配はないだろうが…

 

 

「それはそれとして追いつかれたら面倒なのでさっさと奥に行くぞ、村正」

「そうじゃの、何やらこの奥から巨大な気配を感じるしの」

 

 そう言いながら俺たちは通路を一気に駆け抜けて行った。

 

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 何の妨害もなく長い通路を駆け抜けること3〜4分。通路の終わりが見えた。

 通路を抜けた先には巨大な空間が広がっており、道は途切れているが、少し離れた場所に正方形の物体が浮かんでいた。

 

「あの足場に乗れってことか…」

 

 後ろを見るとまだ距離はあるがゴーレム騎士達が迫って来ているのが見えた。

こんなところで待ってる意味もないので、白たちはそのまま空中を歩き、正方形の足場までたどり着いた。

 辺りを見回し、どのような空間か把握する。どうやらこの場所は巨大な球場の空間になっており、直径は2キロメートル以上はありそうだな。

 空間には様々な形、大きさの鉱石で出来たブロックが浮遊しており、その全てが不規則に移動しているようだ。

 どうやらここの親玉は重力やらを操れるらしい。

 

「さて、親玉はどこにいるのやら…」

「下の方から気配を感じるのじゃが」

 

 村正が足場から少し顔を出し、下を覗いたと同時に、何やら巨大な物体が猛烈な勢いで上昇して来た。

 それは白たちの頭上に出ると、その場にとどまると目に光が灯、白たちを睨みつけるように見つめる。

 

 

「親玉のご登場じゃな」

「デカイな…」

 

 白たちの目の前に現れたそれは、宙に浮く超巨大なゴーレム騎士であった。

まさに、あのゴーレム騎士達の親玉…王といったところか…

 そして、通路から追い掛けて来たゴーレム騎士達がこの空間へ侵入してくるや否や、ヒュンヒュンと音を立てながら飛来し、白たちを囲むように並び出した。ゴーレム騎士達は整列した後、持っている剣を胸の前で立てて構えだした。まるで王を前にして敬礼をしているように見える。

 

 ゴーレム騎士達に包囲された白たち、あたりは静寂に満ちており、緊迫感が増す。

どちらかが動けばすぐにでも殺し合いが始まる…そんな張り詰めた空気を破ったのは……

 

……目の前にいる巨大ゴーレムの発したふざけた挨拶だった。

 

 

 

 

 

「やほ~、はじめまして~、みんな大好きミレディ・ライセンだよぉ~」

「「は?」」

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 凶悪な装備に全身を甲冑で身を固め、鋭い眼光で睨みつける巨大ゴーレムから、チャラついた軽い挨拶をされ、フリーズ。

 

 

 そんな硬直をしている二人に、巨大ゴーレムは不機嫌そうな声を発した。女性の声だ。

 

 

「あのねぇ~、挨拶したんだから何か返そうよ。最低限の礼儀だよ? 全く、これだから最近の若者は……もっと常識的になりたまえよ」

 

 

 迷宮内の出来事で精神が摩耗した状態では相当イラッとくる話し方である。さらに、巨大ゴーレムはその厳つい両手を肩まで上げ、人間臭い動きで『やれやれだぜ』と肩を竦める仕草までして来た。村正はどこ吹く風だが、ホワイトは一連の行動にとてもイラついていた。

道中で見て来たあのウザい文を彷彿とさせる。そして、この巨大ゴーレムは自分のことを"ミレディ・ライセン"と名乗った。

ミレディ・ライセンはゴーレムだった?

この世界に来たばかりで情報が全くないホワイトは、とりあえず彼女(?)ミレディ・ライセンと名乗る巨大ゴーレムに色々と聞くことにした。

 

 

「あ〜、それはすまなかった。それで、あんたは本当にこの迷宮を作ったミレディ・ライセン本人なのか?俺たちは全くの情報なしでたまたまこの場所を見つけたんでな。正直なところあんたからちゃんとした説明をしてほしい」

「えぇ…まさか何も知らないでこの場所見つけて、しかも攻略してたの?マジィ?色々とヤバイんですけどこいつぅ」

 

 実にイラッとくる物言いだが、どうやら何も知らずにここを攻略してたのが予想外らしく、若干だが戸惑った様子を見せる。が、すぐに持ち直し、人間なら絶対ニヤニヤしてるであろうと容易に想像がつく。

変なこと言われる前に脅しておくか。

 

「今の俺は気が短い、さっさと答えねぇとこの迷宮を消し飛ばすぞ…」

「うわ、何こいつ…いきなり切れた上になんか物騒なこと言ってるんですけどぉ…」

 

 軽い脅しが効いたのか、これに巨大ゴーレムは厳つい腕を組んで、う〜んと悩むような仕草をする。どう返答するか考えているようだ。

しばらくすると組んだ腕を解き、声を発した。

 

「ミレディちゃんが作っただぁいじな迷宮を壊されると困っちゃうし〜、ちょっとだけ教えてあげる。私は、確かにミレディ・ライセン本人だよ。じゃあ、それだけね。他のことをもっと詳しく知りたかったら見事、私を倒してみよ!って感じかな」

「全く説明になってねぇぞ…わかったのはあんたがここ作った本人ってことだけじゃねぇか」

「ははは、そりゃ、攻略する前に情報なんてもらえるわけないじゃん、ちょこっとサービスしてあげたんだから我慢しなさい!それに、全部教えたら迷宮の意味ないでしょ?」

 

 巨大ゴーレムの指でメッ!をするミレディ・ライセン。

 

「そんじゃ、あんたを倒せば色々と教えてくれるんだな?」

「そう言ったでしょ?私に勝てればの話だけどね。言っとくけど私は強いよぉ〜、死なないように頑張ってねぇ〜」

「そうか…村正、俺一人でやるから少し離れてろ」

「ん、承知じゃ…あまり長引かせないようにの?」

「1人で挑むなんて…もしかして舐めてる?舐めてるんですかぁ?舐めてるんだったらその考え改めさせてあげる!」

 

 怒ったかのようにそういうと、左腕のフレイル型のモーニングスターを白たち目掛けて射出した。投げつけたのではなく、射出だ…しかも予備動作一切なしに猛烈な勢いで飛び出したのだ。

ゴーレム騎士達やこの空間のブロックと同じく、重力を操り、こちらに向けて落下させたのだろう。

 

 村正は射出されたと同時に、別の浮遊しているブロックへ移動したが、ホワイトはその場にとどまっていた。

迫るモーニングスター…直撃すれば、足場もろとも木っ端微塵になるであろうそれを、ホワイトは片手で受け止めた。

足場は木っ端微塵になるどころかヒビすら入っていなかった。

 

「な!嘘でしょぉ!?」

「こんなもんか…それにしてもこの装甲に使われてる鉱石、なるほどダマスカス鋼と似たようなものか…既に加工済みだから生成すんのは無理か…」

「何をぶつぶつと…ていうか!離しなさいよ!」

 

 ゴーレム騎士達を動かすのも忘れ、モーニングスターを戻そうと重力を操るが、ホワイトに掴まれているモーニングスターはビクともせず、それどころかホワイトがその場から動く様子もない。

 

「ちょっとこいつなんなのよ…ミレディちゃん泣いちゃうよ?」

「勝手に泣いてろ、核の位置も分かったし一瞬で終わらす」

「うっそ!この短時間で!?」

 

 ホワイトはそういうと掴んだモーニングスターをミレディ・ゴーレム目掛けて投げ飛ばす。が、重力を操ることのできるミレディの前では意味がない。

離されたモーニングスターをすぐさま手元に戻し、ゴーレム騎士達をけしかけようと動かすが、ブロックの上にホワイトの姿はなかった。

 

 

「ッ…どこに!」

 

 辺りを見回すが、ホワイトの姿は確認できない。

変わりに、少し離れたブロックに座ってこちらの戦いをニヤニヤしながら見物している村正だけ確認できた。

そして、次の瞬間…何かが砕け散る音が響いた。

 

 

「ッ…いつのまに!」

「さて、いつだろうな?ともあれチェックメイトだ」

 

 いつの間にか、ミレディゴーレムの巨体の裏にいたホワイトは、核がある心臓部に、背中の方から拳を当て、気を流し込み内部から核を破壊して見せた。

それと同時にゴーレムの眼から光は消え、崩れるようにその巨体は地に落ちた。

 

「少々やり方が回りくどいぞ、白よ」

「ぶった斬っても良かったが、ナイフが折れるのが嫌だったんでね。装甲無視できる技使わせてもらったわ」

 

 終わったのを確認するや否や、ホワイトの隣に降り立つ村正。

こうして、白たちの迷宮攻略が幕を閉じたのだった。

 

 

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 簡単にミレディ・ライセンに勝ったのはいいが、白たちは、横たわる巨大ゴーレムの上でこの先どうするかを考えていた。

倒してのはいいが、こいつ倒したら倒したで結局何も教えてくれないのでは?

核を破壊した=死亡、得られる情報はなし。

え、これって完全に戦い損じゃん。無駄じゃん!

頭を抱えゴーレムの上で蹲るホワイト、そんな状態の彼に、突如、声が掛けられた。

 

「あのぉ〜、なんか考えてるとか悪いんだけどぉ〜、そろそろヤバいんで、ちょっといいかなぁ〜」

 

 聞き覚えのある声。蹲ったまま顔を、ミレディゴーレムの顔の方に向けると消えたはずの眼に光がいつのまにか戻っていた。

核は粉々に砕いたはずなので、別に脅威になったりせんじゃろと思いながら、立ち上がり、顔の方に近づいていく。

 

「で、なんだ?最後の力を振り絞って一矢報いようとでも?」

「違うってばぁ〜、試練はクリア!あんたの勝ち!核の欠片に残った力で話す時間をとっただけだよぉ〜、もう数分も持たないから!」

 その言葉を証明するかのように、ミレディゴーレムは一切動かず、その眼も光が明滅を繰り返していた。

 

「とりあえず、話す時間があるのなら…教えてほしい、この世界のことを」

「この世界…?あんたたちこの世界の人間じゃないの?あ、でも確かにあんな規格外な強さした人間なんていないもんね〜、なるほどなるほど」

「ふざけてないでさっさと話したほうがいいと思うのじゃが?お主、今にも消えそうじゃぞ?」

「そうだね、いいよ、この世界のこと…私たちと迷宮のことも教えてあげる」

 

 

 白たちにこの世界のことを説明している最中、力が尽き掛けているのか、言葉が不鮮明になり、途切れ途切れとなっていった。

この世界のことを簡潔に話し、迷宮についても場所などをポツリポツリと語っていった。

全てを伝え切った白たちに「きっとこの先、君たちはクソ野郎共と戦うことになるよ。十分気をつけてね」最後にそう言い残し消えていった。

 

 

「何やらお涙頂戴な喋り方だったが…まぁそんなことはどうでもいい、重要なことじゃない」

「そうじゃの、七大迷宮に神代魔法、神の使徒やら…どうやら妾たちはとんでも無く面倒臭いことに巻き込まれたようじゃのう」

「みたいだな…」

 

 などと、この世界について話しながら、浮遊ブロックに乗り、いつの間にか光を放つ壁まで運んで貰い。

どんどん浮遊ブロックは進んでいき、遂にミレディ・ライセンの住処である、文様のある壁まで辿り着くと、壁はタイミングよく横にスライドし、奥へと誘う。

浮遊ブロックは止まることなく壁の向こう側へと進んでいった。

 

 

 

 

 そして、奥までたどり着くと…

 

「やっほー、さっきぶり! ミレディちゃんだよ!」

 

 目の前には小さいミレディゴーレムがいた。

 

「だろうと思った」

「大方予想通りじゃな」

「あれぇ?あれぇ?もしかして驚いてない?あ!驚きすぎて声が出ないとか?だったら、ドッキリ大成功ぉ〜だね☆」

「ふざけてっとその貧弱ボディ粉々に砕くぞ」

「あ、はい、了解であります!ちゃんとするであります!神代魔法もすぐ渡すであります!だから、粉々にしないでねぇ☆」

 

 最後の言葉にちょっとイラッときたホワイトだがなんとか抑える。

ミレディもあまりにふざけてると本当に粉々にされかねないと理解したのか、ふざけずに魔法陣を起動し始めた。

 

 神代魔法の習得はホワイトのみが行い、神代魔法の使用方法や知識は直接脳に刻まれていった。こういった経験は過去にあった為か無反応で終わり、あっさりと神代魔法を手に入れた。

 

「重力操作の魔法…だよな?」

「そうだよ〜ん。ミレディちゃんの魔法は重力魔法。上手く使ってね?君はドン引く程適正ばっちりだし!キモい!スゴイ!」

「褒められてるんだか貶されてるんだかわっかんねぇな…」

「そんなことよりじゃ、攻略の証とやらをさっさと渡さぬか。あと、そうじゃの…」

「そっから先は俺が、とりあえずお前の使ってた鉱物類…見せてくれねぇか?」

「証は渡すとするとして、見るだけでいいの?ほんとぉに?」

「見るだけで十分だ」

 

 あっそ、というような仕草をし、ごそごそと懐を探ると一つの指輪を取り出し、それをホワイトに向けて放り投げた。パシッと受け取るホワイト。証とやらは指輪らしく、上下の楕円を一本の杭が貫いているデザインとなっている。

 

 ミレディは、さらに虚空に鉱石類を出現させる。どうやらマジックポーチ的な物がこちらにもあるようだ。

素直に取り出したところを見ると、元から明け渡すつもりだったらしいが、ホワイトは見ただけでも量産することができる為必要がなかった。

時折り、本当にいらないのぉ〜?的な視線をチラチラと送り込むミレディだったが、本当にいらないのねと理解すると視線を送ることをやめた。

 

 

 全ての鉱石類を見終わると、何やらミレディの横に一本のロープが出てきたではないか。

今までのことを思うに、あれは…と、考える暇もなく。

 

「それじゃあ、そろそろ君たちには帰ってもらうね」

 

 そう言いながらロープを引くと。

 

 ガコン!!という音共に大量の水が部屋に流れ込む。そして中央には穴が出現していた。

 

「これはあれじゃな、厠じゃな」

「はっはっはっ、俺たちは汚物ですか、そうですか…」

「それじゃあ、バイバイ〜」

 

 

 次きたら絶対粉々にしてやると流されながら心の中で誓うホワイトであった…

 

 

 

 

 




別に置き土産とかはないのでミレディが修繕するのが大変になるとかはない。
むしろほぼ無傷のままなので楽な方です。
本来の実力はそのうち

ハジメ一行にめちゃくちゃにされるし、多少はね?
そしてよくよく考えたら白一行はこの世界の街やらの知識が全くないことに気付いているのか?
ちなみに、ハジメ一行との時間差は、ハジメが奈落の底に落ちてパラダイムシフト起こし、ユエと出会い最下層攻略後のタイミング、つまりハジメが喰われて二か月ちょいのとこです。
ライセン大迷宮入ったちょい後に〜って感じですれ違い起こしてます。
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