ファースト・オブ・バレット   作:パルバール

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第19話『始まっている』

超人達は四天王と呼ばれているが全員仲がいいわけではない、彼等はそれぞれしたい事をして好き勝手に生きている

お互いを牽制するように

 

情報屋:ただのタヌキ

 

────────────────

 

やばい…これはとてもやばい…普通に過ごしてたら会うことなんてない超人とこうも出会うって不運過ぎないか…?

あぁクソッタレな神様…俺が何したってんだ…

 

「あのー…聞いてる?あれ、ボク今無視されてる?」

 

突然空をボーッと見て黄昏始めた俺を見て涼風緋彩は慌て始める

 

「いや聞こえてる、完璧に聞こえてるよ?うん…」

「良かった良かった…それでその、今の件なんだけど…」

「見てない見てない…突然6mくらい跳ねて猫助けてたのなんて知らない知らない…」

「ばっちり見てるね!?細部までちゃんと見てたね!?」

 

うるせぇ…超人はうるさい奴らだっけ…須郷は…体格がうるせぇ…

 

「分かってるから、忘れた…今忘れたぞ」

「そ、そう?ならいいんだけど…って、それあの超有名店の甘味処のどら焼きじゃないか!」

 

くそっ!勘づかれた…ヤバいくらい見てるよ…どーしよ…これ使えばいい感じに身代わりに出来ないだろうか…

…そう言えばこいつはなんで『1人』なんだ?確かもう1人の超人と一緒にいる筈なんだが…

と、キョロキョロ探したのを気づかれてしまい緋彩は困ったように笑う

 

「あ、翔太郎を探してるのかな?ごめんね今居ないんだ」

「そうなのか?確かあんたら2人は探偵してるとか聞いたんだが」

「うん、そうなんだけど…あ、隣座るね」

 

し、しまった…興味が先走って当初の目的忘れてた…うわぁ…どうしよう…もう語り出す感じだよ…

 

「翔太郎、今は1人で事務所を動かしてるんだ」

「へぇー」

 

とりあえず相槌を挟む、とりあえず喋らせて満足したらどら焼きを献上して逃げるしかない

 

「ボクも本当は翔太郎と一緒に探偵を続けたかったけど…あれがあってからはどうもギクシャクしてさ」

「へぇー」

 

あれって何だ…うーん…思い出せそうだが…

 

「だから今はちょっと時間を置いてまた会いにいくつもりなんだ、翔太郎も落ち着いてまた昔みたいに笑ってくれると信じてるから」

「へぇー」

 

すっごい信用してるんですね〜…

 

「だから今は翔太郎は居ないんだ、分かった?」

「へぇー」

「…聞いてる?」

「へぇー」

「…実はボク…武道を嗜んでてね」

「あ、すんません謝るんで…どら焼き渡しますので…」

 

ベンチの上で素早く土下座してどら焼きを献上する

 

「えぇ?いいよ、そんな…ボクが脅迫したみたいに見えるからやめてくれよ…」

「いえいえ…どうぞどうぞ…」

「うーん…なら貰っとこうかな…」

 

どら焼きを生贄に俺は逃げるっ!

 

「あ、んじゃ俺はこれで」

「ん?あぁ…さっきの件ちゃんと忘れるように、あとどら焼きありがとうね、君いい人なんだね!」

「あ、分かる?俺超いい人デス」

 

とりあえず話を合わせて…俺は逃げる!

人生で何度かしかない強歩を駆使して俺は公園から離れる

…どら焼きどうしよう

 

───────────────────

 

1人になった緋彩は捕まえてた猫を撫でながらどら焼きを食べる、あの少年に話してから…自分の相棒を思い出す

あの男は今何をしてるのだろうか

 

「ま、今は依頼人に猫を届けるのが先だよねー」

 

最後の一口になったどら焼きを口に入れ猫を抱き抱える

 

「…あ、名前聞くの忘れてた」

 

名も知らない少年を記憶に留めつつ緋彩は公園を後にする

 

───────────────────

 

ここは道華探偵事務所

かの有名な超人『道華翔太郎』がいる事務所だ

 

「……………………」

 

黒髪に黒目、黒いハット帽を被り窓から外を眺める

顔は至って普通で身長も高くはない、ただ何故か彼の姿が少しホログラムのように消えかけている部分がある

 

「…………っと来客か」

 

と、振り向きコーヒーを作り始める…手つきはもはやプロの領域だ、2つカップに注ぎ1つを手に取り飲む

 

そしてしばらくすると事務所の扉が静かにノックされる

 

「開いてるぜ、鍵は掛かってない」

「おや、それは不用心ですね」

 

と、事務所に入ってきた1人の人物…超人、長内青葉だった

 

「青葉か、久しぶりだな」

「えぇ、本当に久しぶりです。翔太郎さんも、緋彩さんも、雅弘さんも」

 

青葉はそう言いながらソファーに座り用意されていたコーヒーを飲む

 

「………やっぱり翔太郎さんのコーヒーは美味しいですね」

「ありがとよ、んで俺に何の用だ?」

「あぁ、いえ、ちょっとしたお話をしに来ただけですよ?」

 

コップを置きそれとなく手帳とペンを取り出す

 

「最近、雅弘さんが変わったのはご存知で?」

「ん、風の噂程度にはな」

「なら話は早いです。ズバリ雅弘さんはとある裏組織に捕まり…現在は外見を変えられた上に監視下に置かれてる状態です」

 

翔太郎は青葉の顔を見る………嘘はついてないように思えた

 

「…んで、それを俺に教えてどうする気だ?」

「心外ですね。管鮑の交わり、です。他意はありませんよ?」

 

と、コーヒーを飲む

 

「……ま、普通に考えましょう。私達の中で1番戦闘能力が高いのは誰です?そして裏組織が次に狙うのは?」

「………」

「例えば翔太郎さんとかかもしれません。或いは、戦闘能力のない私とか…力を誇示するために、緋彩さんとか。」

「………っ!」

 

翔太郎の顔が少し強張る、だが直ぐにポーカーフェイスを作り上げ貼り付ける

 

「翔太郎さん、私、貴方のあの台詞が好きだったんですよ。」

 

「今、風を泣かせようとしてるのは誰か…時間は待ってくれません。決断はお早めに…でないと、手遅れになりますよ?『また』」

 

そういった瞬間翔太郎の姿は消え

青葉の目の前に現れる、その手にはコンパクトだが拳銃が握られていて引き金に指が添えられていた

 

「おっと落ち着いて下さい、あくまで雑談です、雑談。決まったわけじゃありません」

「…すまねぇがもう帰って貰えるか?」

「そうですね、翔太郎さんも少し気分が悪そうですしお暇します…あぁ、あと」

 

と、事務所を出る前に青葉は翔太郎の方を向き

 

「翔太郎さん、いつでも頼ってくれていいんですよ?私達、仲間なんですから。」

「…………」

「それでは…また会いましょ?」

 

青葉はそう言い残して事務所を出る、翔太郎は青葉が出ていった出入口を睨みカップを壁に投げ捨てる

 

 

────────────────────

 

俺は柏崎悟!25歳!今かったい机の上に正座してる!

 

「………………………」

 

目の前には田村さんが凄い目で見てくるよ!わぁ!眼力で人が殺せそう!

 

「……………田村さんあの…その…すみませんでしたァ!」

 

俺は今日も土下座する…




どうも、どうもが定着した私です、今日は後書きが雑です、すみません…()
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